**ドラゴンスレイヤー英雄伝説 【どらごんすれいやーえいゆうでんせつ】 ※ここでは、初出となる88版を基準に説明します。 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&amazon(B000BARWY6)| |対応機種|PC-8801(mkIISR以降)|~| |発売・開発元|日本ファルコム|~| |発売日|1989年12月10日|~| *発売リスト (国内のみ、()内は日本ファルコム以外の発売元)~ ・PC:PC-8801 mkIISR以降、PC-9801 VM/UV以降、FM TOWNS、MSX2/2+、X68000(SPS)、Windows95※~ ・家庭用:PCエンジン スーパーCD-ROM2(ハドソン)、スーパーファミコン(エポック社)、メガドライブ(セガ・ファルコム)、プレイステーション(GMF、I・IIカップリング)、セガサターン(同左)~ ・他、PC88・PC98・MSX2版はレトロゲーム総合配信サイト「プロジェクトEGG」で、PCE-SCD版及びMD版はバーチャルコンソールにて配信されている。 ※「新 英雄伝説」に改題。 *ストーリー 美しい自然に囲まれた世界、イセルハーサ。その中央に位置するファーレーン王国の首都ルディアが突如モンスターに襲われた。兵士たちはそれをどうにか退けたものの、混乱の最中国王アスエルが殺害されてしまっていた。それから10年後…世継ぎのセリオス王子は、王位継承をあと2ヵ月後に迎えていた。そんなある日、彼が養育されているエルアスタの町にモンスターが攻めて来た。だがしかし、それは父の死後に摂政となったアクダムの仕業だった。そして、父を殺害したのも…。~ セリオスは、父の仇アクダムの野望を阻止する為に旅立つ。 *概要 ドラゴンスレイヤーシリーズの6作目。それまでARPGであったが、本作品はコマンドタイプ・ストーリー重視(全6章仕立て)の本格派RPGである。~ システム回りは快適でとっつき易く、RPG初心者でも安心して遊べる要素が多い。HPが0になっても気絶状態となり(終了後HP1で復活)、全滅しても戦闘の直前からやり直しが可能。又、オート戦闘もただの攻撃だけでなく呪文・アイテムの使用等細かく行動を設定できる。~ シンボルエンカウント(フィールド上では見えないが、エンカウントした敵から逃げればその敵が見える。ダンジョンでは常時表示)を採用しており、無駄な戦闘を避ける為にも「かわすテクニック」が要求される場面もある。~ 又、この作品は王道的ファンタジーでありながらSF的要素も散見される。水晶の塔(5章のダンジョン)や光のつるぎ(最強武器)等がそうで、もっともOPナレの冒頭の「遙か昔、いやもしかしたら遠い未来のことかもしれない。」の1文に伏線があったりするのだが、これらは続編(II)でより深く掘り下げられる事になる。~ ストーリーもまさに王道的。大筋は父の仇を追い、そして倒し、その背後にいる真の敵をも倒し、最後は許婚と結婚…といった勧善懲悪物語である。でありながら、ラスボスの破壊神アグニージャとの戦闘直前、そして倒した直後のエンディングで語られる彼の真意とは…~ イセルハーサの自然を守るのが使命であり、自然の恩恵を忘れて文明に溺れ、環境を破壊した為に人間を滅ぼした、という。~ *問題点 -良くも悪くもオーソドックスである。それぞれに特徴を持ったドラゴンスレイヤーシリーズの中ではどうしてもインパクトが薄い。 -序盤のある町で、ボスを倒すまで宿屋が使えない町が存在する(回復するにはもうひとつ前の町に戻る必要がある)。 -2章の雑魚敵「アジン」は、こちらを毒・眠り状態にする呪文を使い、更に回復呪文も持つ為、レベルの低いうちはかなりの難敵である。 --それというのも、バッドステータスの仕様が特殊で、毒状態は受けてから数ターン後に気絶し(戦闘中に治療するか、戦闘終了又は逃げれば回復する)。眠り状態の時に攻撃を受けると必ず痛恨の一撃になる(逆に味方側にとってはチャンスだが)。 *その後の展開 今作主人公・セリオスの息子アトラスが主人公となる「ドラゴンスレイヤー英雄伝説II」が発売され、その後「英雄伝説III 白き魔女」から、「英雄伝説」シリーズは「ドラゴンスレイヤー」の冠を外し、独立したシリーズとして作数を重ねていくことになる。