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九龍妖魔学園紀 - (2013/12/05 (木) 15:20:33) のソース

*九龍妖魔學園紀
【くーろんようまがくえんき】
|ジャンル|ADV+SRPG|CENTER:&image(http://www23.atwiki.jp/ggmatome/?cmd=upload&act=open&page=%E4%B9%9D%E9%BE%8D%E5%A6%96%E9%AD%94%E5%AD%A6%E5%9C%92%E7%B4%80&file=kowloon_f.jpg,height160)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/?cmd=upload&act=open&page=%E4%B9%9D%E9%BE%8D%E5%A6%96%E9%AD%94%E5%AD%A6%E5%9C%92%E7%B4%80&file=kowloon_f.jpg]]&br()[[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/?cmd=upload&act=open&page=%E4%B9%9D%E9%BE%8D%E5%A6%96%E9%AD%94%E5%AD%A6%E5%9C%92%E7%B4%80&file=kowloon_b.jpg]]|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|アトラス|~|
|開発元|シャウトデザインワークス|~|
|発売日|2004年9月16日|~|
|定価|通常版:7,329円&br()デラックスパック:10,479円(共に税込)|~|
|レーティング|CERO:15歳以上対象|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|

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#contents()
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**概要
『東京魔人學園伝奇』を手がけた今井秋芳氏ら、シャウトデザインワークスが手がけた2シリーズ目の学園伝奇ジュブナイル。~
世界観は共通しており、『[[東京魔人學園剣風帖>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/77.html]]』から6年後の2004年という設定で、会話の中に『剣風帖』のラストバトルと思われる事件が登場する。なおこの設定は重要な要素となる(後述)。

**ストーリー
「ロゼッタ協会」というオーパーツの発見と適正な管理を担う国際的なトレジャーハンター(超古代文明の遺産探し屋)組織の新進気鋭の一員、葉佩九龍(はばきくろう)((デフォルト名で変更可能。))は、日本国東京都新宿区の全寮制高校、私立天香(かみよし)学園高等学校の地下にある古代遺跡を調べるよう命を受け、転校生として潜入し調査を開始する。遺跡を調べるにつれて、学園で権力を握る《生徒会》と日本の歴史に隠された事実を知る事になる。

**評価点

***キャラクター作成
-主人公はジュヴナイル伝奇シリーズ恒例の名前と愛称、出身地、誕生日の登録の他に、得意な教科、身長、体重、視力など細かく初期設定が出来る。ステータスや各キャラクターの初期好感度に反映されるが、レベルアップと共に能力は意図的に変化させられるので、より自分らしい主人公設定を作れる。
--プレイ中に能力表示(成績表)の特記事項の欄が行動により随時変更される。
---「好奇心旺盛です」「社交的です」というまともなものから、「人として危険です」「巨乳好きです」といった成績表にあるまじき文面もある。

***イラスト
-多数のイラストレーターを起用し、場面に合わせたキャラクターを描き分けた。
--メインキャラクターのデザインは齋藤晋氏が担当し、デジタル彩色を巧みに利用した緻密な絵が特徴。
--敵モンスターである「化人(けひと)」は『[[符咒封録>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1535.html]]』や『[[外法帖>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1331.html]]』の式神イラストで定評のある南志安永氏が手がけ、人と怪物の中間のなまめかしさを表現している。
---3Dダンジョンでは前後左右の四面図と僅かなアニメーションでイラストながら立体的・躍動的に見えるよう工夫されている。
--ミニゲームの「ロックフォード・アドベンチャー」は藤城陽氏が担当でアメコミタッチになっている。
---特に八千穂明日香のパンチラや雛川亜柚子の透けブラ、双樹咲重の紐水着、「化人」の「釆女」と「産屋」はエロティカを追求しており、その手の物が好きな人にはたまらないシーン・デザインとなっている。

***音楽
-BGMは『魔人學園』でお馴染みの新田高史氏で本作ではジャズ風を基本としている。
-エンディングテーマ「アオキキヲク」を歌うのは現在アイドル声優として活躍している喜多村英梨。デビューしたての彼女を抜擢した今井監督の鑑識眼に脱帽する。

***ストーリーパート
-本作では古事記および日本書紀とオーパーツ(''o''ut-''o''f-''p''lace ''art''ifact''s'':場違いな工芸品)を題材にし、日本神話の謎をオカルティックに解釈する『魔人學園』と並ぶマニアックな話である。
-内容が内容だけに、陰鬱な雰囲気かと思えば、超がつくほどの個性的なキャラクターたちの会話で笑いあり涙ありシリアスありのバラエティーに富んだ物語に仕上がっている。
--ニヒルを気取りながらも友情に厚く、いつも寝ているカレーマニアな親友の皆守甲太郎。「古人曰く」が口癖の読書家でオカルトマニアの七瀬月魅。石を愛してやまない黒塚至人。人間として比率がおかしい"音速のオカマ・すどりん"こと朱堂茂美。制服を着ないで着物と袴で過ごし、刀の鍔で作った眼帯をしている真理野剣介。視線恐怖症でミリタリーオタクなので常にガスマスクを着用している墨木砲介。とある理由で筋肉質なのに病弱で留年を続け20歳で高校3年生の夕薙大和など変人だらけである。
---好感度が上がると主人公を愛称で呼んでくれる。しかし、デフォルト名の「葉佩九龍」で例えると、はっちゃん・九サマ・九龍博士・ダーリン・我が王・龍さん・お兄ちゃんなどと呼ぶ変り種もいる。
--また、『剣風帖』を知っていれば「ウホッ」と思うキャラも多数。劉弦月の実姉、劉瑞麗(愛称・ルイ先生)。注文したら一瞬で届く「亀急便」を利用したネット通販をしている飛水流を継ぐ謎の忍者"JADE"。依頼人として登場する"新宿の魔女"と"薔薇十字財団"。マンガで展開した「妖都鎮魂歌(トーキョーレクイエム)」に登場した鴉室洋介。学園内で学食を兼ね営業している、全国規模でチェーン展開するファミレス「マミーズ」がスポンサーとなり始まる、練馬区を守る特撮ヒーロー映画"大宇宙(おおぞら)戦隊コスモレンジャー"。そして…《黄龍の器》まで…。
-人ならざる《力》で戦った『魔人學園』と違い、本作の主人公はあくまで能力的には一般人の範囲である。その一般人が銃火器やナイフなどで怪物や《力》を持った相手を倒すという展開が実は物語の鍵となっており、ファンからは「超人を超えた一般人」として認知されている。
-感情入力システムは改良され、十字キーの押し時間の長短で8種の感情を入力する仕様になった。
-キャラクターに声を当てた声優陣も『魔人學園』と関わりがある人が多数出演し、声優ネタと思しきキャラまで存在する((該当キャラは雛川亜柚子である。国語(古文担当)教師で堀江由衣が演じている。堀江は『剣風帖』のヒロイン美里葵を演じており、彼女も母校・真神学園で国語を担当している設定である。))。
--ヒロインの一人である白岐幽花(しらきかすか)役の永迫舞はすでに俳優業を引退していたが、シャウトデザインワークスに強い思い入れがあり、この作品のみ復帰している。
-各話のサブタイトルは有名なジュヴナイル小説のタイトルをもじっている。
-私立天香学園高校は男子寮・女子寮・教師寮・生徒会棟・屋内プール・武道場・弓道場などを併設する新宿区にあるとは思えないほどの敷地を持ち、外と隔離された学校だが、その理由も明らかになる。
-古事記と日本書紀の謎とされる「高天原はどこで、何人なのか」を想像し、纏め上げた秀逸な内容。

#region(天香遺跡の真実(ネタバレ注意))
-高天原の神は世界各地の宗教で語られる神と同じ一族の異次元からやってきた超文明人。"神武東征"とは異次元人とその影響を受けた一派の人間が東北に住んでいたナガスネヒコを中心とする土着の人間を侵略した話であり、遺跡に世界のオーパーツがあるのは異次元人の文明が封印されているからとなっている。天香遺跡は人体実験に使われたナガスネヒコの一族を封印する逆さピラミッドとして成立した。体を改造され遺跡の中で苦しみ続けなければならないナガスネヒコは自身を、信仰する神である荒吐神と同一視し、封印が解かれたら高天原の連中が作った日本を破壊しようと恨み続けている。《生徒会》はそのピラミッドを守る墓守であり、人柱であった。神と自身を同一視したナガスネヒコは"ただの人間である葉佩"に倒される事により、過去自分がそうであった"ただの人間"の強さを思い出し、《生徒会》共々長きに渡る忌まわしい輪廻から開放される。天香遺跡そのものがオーパーツであり、ナガスネヒコが消滅する事で崩壊した。…が、奥底にヒトのDNAを完全解析した石版という真のオーパーツが残されており、それはロゼッタ協会に所属するベテランの、あるトレジャーハンターが密かに回収する。
#endregion

***探索パート
-3DダンジョンとシミュレーションRPGを掛け合わせたシステム。
--行動力を消費し、自分と敵とターン交代制で移動・攻撃を繰り返す。敵には銃で狙う弱点ポイントと弱点属性、通常HPとその半分以下の弱点ポイントHPがあり、効率よく敵を倒していくことが肝心となる。
--ボスの手前にセーブポイント兼帰還ポイント兼倉庫が設置されており、万端の準備でボスに挑める。
-仲間はバディ(相棒)として二人まで連れてゆくことができ、能力の増減やパッシブスキルとアクティブスキルが発動する。
--長く連れまわる事で好感度があがり、スキルレベルが強化されていく。
-ストーリーパートと同じく古事記と日本書紀が題材のダンジョンで、遺跡らしい雰囲気を表現したビジュアル面の評価に加え、謎解きをする内に自然に同書の「神世七代~神武東征」を学習できる。
-特定のアクセサリーを装備すると、ガイドアナウンスが変更される。
--依頼人の「黒髪の未亡人」から贈られる''「ガーターベルト」を装備すると、家族がいる部屋ではプレイできないレベルのエロボイスアナウンス''になる。
---ガーターベルトを装備した男主人公…。
-自室ではロゼッタ協会のサイトで依頼人からクエストを受注することができる。
--暗号のような文((一例を挙げると「五対の土偶 日出の扉の前で 時と踊らん」というのは「土偶のある部屋の東側の扉の前で時計回りに一回転する」となる。))の指示に従うと依頼人の望むアイテムが手に入り、納品することでクエスト達成となり報酬が貰える。
--暗号文に従わずとも、依頼人の希望するアイテムをすでに所持、あるいは別の手段(主に下記の調合)で入手してもクエストは達成可能で、「アラブの石油王にトリュフを添えたカレーライスを作って送ったら50万円貰える」などという不可思議な事態も作れる。
---弾丸や銃そのものに1万、10万単位でお金が飛んでいくので、レア素材含め、報酬としては正当な金額ではある。
--同じ依頼人の依頼を何度もこなすことで信頼度が上昇し、一定の信頼度まで上昇すると特別報酬ももらえる。
--依頼文と希望するアイテムはランダム決定されるため、恵まれない少女の「病気の弟を楽にするためサバイバルナイフを探してほしい」、日本国首相の「サミットを成功させるためにニトロマイトが必要なのだ」等のとんでもない依頼が(わりと結構な頻度で)舞い込むこともある。
--クエストを多くこなし、効率よく敵を倒し、そして長くダンジョンを探索することでハンターポイントがたまる。1回の探索で獲得したハンターポイントはハンターランキングとして登録され、ランクが上がる事で特殊なアイテムを協会から進呈される。
---トレジャーハンターになりたてで、歴史に名を刻むトレジャーハンター「ロックフォード」を抜き1位になれるため、最強のトレジャーハンターとして君臨できるが、「ただ良い場所に赴任しただけ」という見解もできる。

***調合システム
-校内や遺跡の中で素材を手にいれ、組み合わせることで武器や回復アイテム(主に料理類)を作成できる。
--スキルレベル(成績)と密接に関係しており、生活の成績が悪いと高級料理を作れない、理科の成績が悪いと高威力の爆弾が作れないと、一捻りしている。
--遺跡で手に入れる食材は「化人」を倒して手に入れるものであり、ゲテモノ料理ではないかという疑問が残る。
--調合の組み合わせはある一件を除いてすべて最初から公開されており、組み合わせで悩むことはない。
#region(隠された調合の組み合わせ(ネタバレ注意))
--最終話であるキャラから手渡される「黄金の剣」と「王水」を組み合わせることで対ラスボス専用の神薙属性(ラスボスには400%、それ以外の敵には20%ダメージ)の武器「八握剣」となる。
--実はプロローグのチュートリアルで初めて行う調合が「塩酸と硝酸を調合して王水を作り、扉を封じている金の鎖を溶かす」であり、この調合の伏線となっているのだが……
--それ以外の調合の組み合わせはすべて公開されていた上に、黄金の剣のままでも神薙属性で対ラスボス用最強武器を思わせる性能だったこともあり「この調合及び伏線に気付いた人は攻略本の発売までほぼ皆無」という驚くべき状況だった。
#endregion

***ミニゲーム
-PC-9800時代のPCゲーム((ゲーム中ではフロッピーディスクとして描かれている。))、あるいはファミコン~スーパーファミコン時代を模したミニダンジョンRPG「ロックフォード・アドベンチャー」((インディ・ジョーンズのオマージュ。))が用意されており、このミニゲームが敵の弱点属性を学習するツールとなっている。
--このゲーム自体で数時間遊べ、完結しており完成度が高い。
--このミニゲームをクリアすると葉佩の能力が上昇する特典や、やりこみ要素があるため、かなり真剣に遊べる。
---なお、プレイヤーがこのゲームに熱中するあまり、アンソロジーコミック等で「葉佩九龍はレトロゲーム好きで、特にロックフォード・アドベンチャーマニア」と描かれることが多い。

***裏モード
-ある条件を満たすと裏モード『黄龍妖魔學園紀』が始まる。
--『剣風帖』と同じ世界である最大の特徴がここである。
#region(裏モードの概要(ネタバレ注意))
--『剣風帖』終了(真神学園卒業)後、世界を旅して回っていた『剣風帖』の主人公・緋勇龍麻(ひゆうたつま)が偶然エジプトにおり、同地でロゼッタ協会の試験を受けるはずだった葉佩九龍と間違えられる。当然、天香学園の調査は緋勇が受け持つ事となり、24歳でもう一度高校3年生をやり直す超展開が始まる。
--シナリオも少しだけ変更され、サラーには「留学している息子と同じくらいだと聞いていたが、少し年上のようだ」、皆守や八千穂には「本当に18歳か?」、夕薙には「年上に見える」とツッコまれ、ルイ先生には「弟と似た《氣》を感じる」と言われ、彼女の故郷の話を省略すると不思議がられ、JADEは昔のよしみで無条件に仲間になり、大人の配慮で深く事情を詮索しないでくれる…。
--そして、『剣風帖』の最強の手甲及び『九龍』でも上位の威力を誇る「黄龍甲」を初期装備している。
#endregion


**難点、及び賛否両論点
-初期設定で部活を選択するが、部活に参加する描写は特にない。
--一応、同じ部活に所属するキャラとの会話が若干変化したりはする。
-雛川亜柚子(ひなかわあゆこ)先生のバディ加入条件が厳しすぎ、攻略本や攻略サイトがなければ仲間にするのは容易ではない。
--スキルがレベルアップボーナスの増加(と声が堀江由衣)なので、涙をのんだプレイヤーは数知れない。
-クリスマスイベントによる好感度変化。
--クリスマスイベントを起こすと該当キャラ以外の好感度が下がる。そのため二人目、三人目と連続して見ることが難しい。
-アイテムの一つが常識的なプレイでは入手できない。
--依頼を達成し、入手する事でしか手に入らないため、依頼達成後アイテムを入手し、依頼をキャンセルするという暴挙に出るしかない。
---依頼人の信頼度が下がり、高額な手数料が戻ってこないだけなので、大きなリスクとはならない。
-終盤で銃より接近武器の威力が高くなり、銃の出番がなくなる。
--ハンドガン系は射程の短さや、装填弾丸数の少なさ、攻撃力の低さで他の銃より使い勝手が悪い。
--ハンドガンのみ二丁拳銃として使えるが、それにこだわりがなければやはり出番がない。
-ラストがあっさり過ぎ、クリスマスイベントでいい仲に進展した仲間とどうなったかは一切触れられていない。

**総評
行き届いたインターフェイス、コレクターを唸らせるアイテム収集要素、癖があって魅力的なキャラクターたち、陰鬱すぎず明るすぎずキャラクターの心の奥を書いたシナリオ、そのシナリオを忘れるほど熱中出来る探索パートにミニゲーム。学園伝奇ジュヴナイル、ここに極まれりといった完成度の高いゲームである。

**余談
-あまりの完成度の高さに、発売の前月に発売された『東京魔人學園外法帖血風録』と比較されがちで、アトラスこそ今井秋芳氏が活躍できる場所だとするファンも多い。
-発売日には秋葉原にて、指定店で本作を買ったレシートを某ビル内の特設コーナーで見せるとスタッフ手焼きのデータ集CD-Rが貰えるイベントが行われた。


*九龍妖魔學園紀 re:charge (再装填)
【くーろんようまがくえんき りちゃーじ】
|ジャンル|ADV+SRPG|CENTER:&image(http://www23.atwiki.jp/ggmatome/?cmd=upload&act=open&page=%E4%B9%9D%E9%BE%8D%E5%A6%96%E9%AD%94%E5%AD%A6%E5%9C%92%E7%B4%80&file=kowloon_re_f.jpg,height160)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/?cmd=upload&act=open&page=%E4%B9%9D%E9%BE%8D%E5%A6%96%E9%AD%94%E5%AD%A6%E5%9C%92%E7%B4%80&file=kowloon_re_f.jpg]]&br()[[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/?cmd=upload&act=open&page=%E4%B9%9D%E9%BE%8D%E5%A6%96%E9%AD%94%E5%AD%A6%E5%9C%92%E7%B4%80&file=kowloon_re_b.jpg]]|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|アトラス|~|
|開発元|シャウトデザインワークス|~|
|発売日|2006年9月26日|~|
|定価|6,279円(税込)|~|
|レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~|
|廉価版|アトラスベストコレクション&br()2008年4月24日/3,940円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|

**概要
上記の内容にその後発売された、ゲームブック形式の「シナリオブック下巻」に記載された真のエピローグ「遠くはるかに」と追加要素を加えた、アトラスがこの時期によく行った''[[完全版>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1138.html#id_819d7f9d]]''である。

**追加・変更要素
-自動生成無限階ダンジョン「蝶の迷宮」
--既存のダンジョンで限られた数しか入手できないレアアイテムが手に入る。
-仲良くなったキャラとの後日談である真エピローグ「遠くはるかに」を追加。
-クエスト依頼人の追加。
--こちらも『剣風帖』と関わりのある宮内庁陰陽寮の人物が登場する。
-既存キャラが新バディとして追加。
--マダム・バタフライ、サラー(トトの父親でエジプトで最初に会った人物)、小夜子&真夕子、教師用のバーのマスターで生徒には牛乳しか出さない阿門家執事の千貫厳十郎。
---マダム・バタフライのパッシブスキルは凶悪で、最高レベルだと攻撃力を120%上げる(2.2倍になる)というもの。
-新アイテムと調合レシピ追加。
--実在のアイスクリーム店とのコラボレートしたアイスクリームが主で、実店舗でも同アイスクリームが期間限定で販売された。
-イベントCG追加。
-クリスマスイベントを起こした場合の他キャラの好感度減少が抑えられた。
-ムービービューワー追加。
--ウサギとクマのぬいぐるみが出演する''トレジャーハンターの生活と勧誘をシュールに演じた人形劇「ロゼッタちゃんとハントくん」''や、「トップハンター」という実写の架空インタビュードラマ番組など。
---「ロゼッタちゃんとハントくん」は一見の価値あり。
-『黄龍妖魔學園紀』移行時に所持アイテム引継ぎ。

**問題点
-『九龍妖魔學園紀(通称・無印)』からのデータの引継ぎは出来ない。
-「蝶の迷宮」でフリーズが起こる場合がある。途中セーブが出来ないのでレアアイテムを手に入れていた場合、被害は深刻。
--読み込み回数も多いので本体に負荷がかかる。

**総評
追加要素は嬉しいものばかりで、値段も控えめ。しかし、ファンはまた一からやり直す羽目になった。

**余談
-ムービー関係は今井氏のブログにて、「無印では予算とスケジュールの関係でカットされ、後の『九龍妖魔學園紀re:charge』では『ロゼッタちゃんとハントくん』だけを入れるに留まりましたが、実は他にもいろいろな番組を考えていた」と記載されている。
-新規のエンディングで葉佩は次の赴任先として網走を指定される。それが続編の示唆であったが、全く進展は見られなかった。
-商品のバーコードを切り抜き送付するとカレンダーが貰えるキャンペーンが行われたため、ベスト版でないものにはバーコードが切り取られている物が多い((本画像も該当する。))。

**その後展開
-『魔人學園』と比べると展開は小幅だが、ドラマCDやサウンドトラック、スペシャルDVD((フルボイスのDVD-PGやシークレットイベントの映像などを収録。))が発売された。
--サウンドトラックはミニゲーム「ロックフォード・アドベンチャー」のBGMだけ収録した物がある。
--スペシャルDVDでは「ロゼッタちゃんとハントくん」の続編が収録され、調合料理=ゲテモノ疑惑は、疑惑から確信となった。
-『魔人學園』と『転生學園』の関係のように、アトラスから今井秋芳氏が関わらない似た内容のゲーム『東京鬼祓師 鴉乃杜學園奇譚』が発売されるが、こちらは『転生學園』と違い、『九龍妖魔』に関わったスタッフの大半が参加している。