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コロコロカービィ - (2012/05/19 (土) 19:45:37) のソース

*コロコロカービィ
【ころころかーびぃ】
|ジャンル|アクション|&amazon(B00005OVDM)|
|対応機種|ゲームボーイカラー(専用)|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|ハル研究所|~|
|発売日|2000年8月23日|~|
|価格|4,500円|~|
|>|>|CENTER:''[[星のカービィシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/470.html]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-星のカービィシリーズの番外作品。『[[カービィボウル]]』以来またしてもプププランドの星を奪ったデデデ大王を成敗すべく、カービィが冒険に旅立つ。
-ゲームボーイカラー唯一のカービィにして、世界初の「動きセンサーカートリッジ」を搭載した貴重なソフトでもある((東京都の科学技術館にもこのソフトが展示されている。))。

**特徴
-前述のように本作は、動きセンサーカートリッジの機能をふんだんに生かした直感的な操作が最大の特徴である。
--ゲームボーイを傾けるとその向きへカービィが転がり、GB本体を跳ね上げるとカービィも飛び上がる。また傾ける角度が大きいほど早く転がる。
--跳ね上げはこのゲームで特に重要なアクション。アイテム以外でザコキャラを倒したり、アイテムを変化させる方法は基本これ1つだけである。
--一方のボタン操作は(ステージ中では)基本的にAボタンしか使わないが、状況によってはBボタンも使う。十字キーは画面をずらして遠くを見たい時に使うといった程度。
--厳密な仕組みこそ異なるものの、後のニンテンドー3DSに搭載されたジャイロセンサーに通じるものがある。

-1レベル4コースから成る全8レベルの面クリア形式で、ついでに『スーパーデラックス』(メタナイトの逆襲)以来のタイム制。
--各コースは前半・後半に分かれており、中間ゲートをくぐると後半のタイムが追加される。
--さらに初挑戦のレベルに限り、ゴール後も次のステージへ残りタイムを引き継ぎ加算することが可能。余裕をもってプレイしやすい。
--コースによってはウィスピーウッズがどこかに隠れており、接触すると先のレベルへ飛ぶかどうかを選択できる。
--また、前述の跳ね上げを用いるとコース内の「星のかけらパネル」と「タイムパネル」を入れ替えることが出来る。前者は100個集めると残り人数が1UPし、後者はパネル1枚につきタイムが3秒加算される。

-やりこみ要素は本作でも健在。
--各コースには必ず「レッドスター」と呼ばれるオブジェクトが隠されており、達成率を100%まで極めるには絶対欠かせない。場所によっては初見で気付かないようなものも…。
--一方、同じ要領で「ブルースター」を入手すると、ゴール後に5つのサブゲームの中から1つ選んでクリアすれば残機アップを狙える。
--サブゲームはいずれも動きセンサーの特徴を活かした楽しい内容である。条件を満たせばブルースターを取らなくてもプレイ可能。
--ちなみにレッドスターを全て集めた状態で本編をクリアすると、初代にも存在したいわゆる「裏面」であるエクストラモードが解禁される。

**良い点
-十字キーにとらわれない斬新な操作方法。
--これまでの一般的なアクションゲームでは、ダッシュ移動ひとつとっても「方向キー2度押しor同時に別のボタンを押しながら...」と、作品によって具体的なコマンド入力が異なる場合が多く、ゲーム初心者にとってはいちいち覚えづらい。
--しかし、本作は単純にゲームボーイ本体を傾ける深さでスピードを調節する、跳ね上げてジャンプする等といった直感での操作が主となるので、「ボタン操作はちょっと・・・」という方でも煩わしさをあまり感じることなく安心して遊べる。

-良く練られたステージデザイン。
--コースごとに敵の配置やギミック・地形は大きく異なり、同じ系統のコースであっても決してマンネリを感じさせない。
--ただ転がすだけではクリアできない巧妙なつくりにはプレイする側も遊び甲斐があるというものである。

-歯ごたえのあるエクストラモード。
--そもそも普段のカービィと明らかに操作体系が異なるもの一因だが、本作がとりわけ難しいとされる理由は前述のエクストラモードにある。
--シリーズ中でも上位に食い込む高難度を誇り、平均的にかなり短い残りタイム、敵・ギミックの追加や配置変更も相まって攻略は一筋縄ではいかない。
---例えば最初のステージは開始直後のタイムがいきなり''50秒''。スタートした初っ端から「''いそいで!''」の警告と共にアラームが鳴り響きBGMがスピードアップするので否応無しにヒヤヒヤさせられる((残りタイムが30秒を切ると画面中央でカウントダウンが開始するのもプレイヤーの焦りを一層掻き立てる。))。
---そんな有様ゆえに、前述のタイムパネルを集めるか否かで難しさが段違いに変化する。
--裏面にもレッドスターは当然のごとく配置されている為、完全クリアは更に困難を極める。
--サブゲームもより難しく調整され、簡単には残機アップもハイスコア更新も達成できない。

**難点
-ゲーム機そのものを動かすという独特な操作方法が災いし、人前でプレイするにはやや抵抗感が生まれやすくもある。
--後に同様のカートリッジを搭載した別のゲーム『まわるメイドインワリオ』にも「電車の中で遊ぶには恥ずかしい」という声があった。

-一部アクションの差異など。
--シリーズの顔とも言えるコピー能力が今回は存在しない。シンプルな操作性を優先するために取り除かざるを得なかったのかもしれない。
--今回のカービィは転がっての移動がメインであり、いつものようにホバリングして落下死を防ぐことができない((特定のアイテムを取ると初代のやきいもの要領で15秒間浮遊&空気弾の発射が可能になる。))。ちょっとでも足場を踏み外せば即ミスである。
--他にもカービィお得意の吸い込みはとあるギミックの演出として見られるのみ。

-ボスの種類が少ない。
--今までの中ボスに該当するポジションのキャラがおらず、基本的にボスは各レベルの最終ステージのみに登場。
--本作オリジナルキャラの一つ目ボール「メガイター」、シリーズおなじみの「クラッコ」、そして黒幕「デデデ大王」の3種類と非常に少ない((次点には3面+ラスボス面構成の短いボリュームである『カービィのピンボール』が挙げられる))。
--特にメガイターはあらゆるレベルの最後で色違いとしてもしょっちゅう見かけるので、やや食傷気味になりがち。
---しかしこの敵は色ごとに行動パターンが異なるのに加え、ボス戦の舞台となる専用フィールドにもそれぞれギミックが仕込まれており、ある程度マンネリ化を防ぐ要因にもなっている((厳密にはカービィの攻撃に対するカウンターが異なっている。緑タイプは直線的に跳ね返りながら突進し、茶色タイプは大ジャンプして踏み潰す。青タイプは更にスピードアップした突進を使い、最強の個体である黒タイプは青の特徴に加えまばたきで攻撃をガードする。))。

-一度エクストラモードに入ると最初の状態へリセットされ、そのデータでは2度と通常ステージに入れない。
--このため、通常ステージでも遊びたいという人は気をつけておくといい。

-サウンドテストの収録数が中途半端。特に完成度の高いエンディングのメドレーが収録されてないのは残念。


**総評
傾けて動かすという至ってシンプルかつ異端なゲーム性で知られる本作だが、アクションゲームとしての出来も秀逸であり十分に楽しめる。~
動きセンサーカートリッジの秘めたる可能性を知らしめ、後のジャイロセンサーのはしりにもなったと考えると、残していった功績は決して小さなものではないといえる。

**余談
-真の意味でのゲームボーイカラー''専用''ソフトと言われることがある。
--センサーの関係上、ゲームボーイアドバンスSPやゲームボーイプレーヤーで遊ぶことは非常に困難であるため。普通のゲームボーイアドバンスならできなくもないが。
---だからこそ、あえてゲームボーイプレーヤーでプレイする猛者もいないわけではない。

&link(猛者の雄姿){http://www.nicovideo.jp/watch/sm8092012}(要ニコニコアカウント)