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R-TYPE III THE THIRD LIGHTNING - (2013/01/26 (土) 04:08:48) のソース

*R-TYPE III THE THIRD LIGHTNING
【あーるたいぷ すりー ざ さーど らいとにんぐ】
|#ref(rtaipu3.jpg)|
//アマゾンの画像が表示されないので画像を入れてみた
|ジャンル|シューティング|&amazon(B000068HGJ)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売・開発元|アイレム|~|
|発売日|1993年12月10日|~|
|>|>|CENTER:''[[R-TYPEシリーズ関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/549.html]]''|
※加筆修正してくれる方いたらお願いします。
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#contents(fromhere)
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**概要
-横シュー御三家の一角『[[R-TYPE>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/286.html]]』初のコンシューマオリジナル作品。 
-過去2度に渡って争いを繰り広げた敵勢力、「バイド」の半ばチートじみた設定等の方向性は本作で決定付けられた。
--それに関連して「''ヲヤスミ、ケダモノ。BYE×2 BYDO''」という印象的なキャッチコピーも作られた。この当時アイレムがアーケード事業からの撤退を発表していた為、本シリーズの終了を暗示するかのような一文でもある。
-ゲームのデキは今でもシリーズ屈指の傑作として評されることが多い。

**特徴
過去作品に比べると自機の性能が全体的に強化されている。
***レーザーの種類
-前作で追加された灰色と緑色のアイテムはなくなり、従来の赤、青、黄の3種に戻った。
--後述の3種のフォースによりレーザーの性能も異なるため、レーザーは全部で9種類に増えている。前後に同時発射するレーザーや地形にめり込むレーザーなど性能も多彩。
--前作までのように赤レーザー一択で切り抜けられるゲームバランスではないので、様々なレーザーを使い分ける必要がある。

***補助兵装の強化
-ストラグル・ビット
--ついにフォースと同様の敵弾防御能力が追加された。
--従来通り赤レーザー時に援護射撃する他、サイクロン・フォースの黄レーザー装備時にサーチレーザーで援護する。
-エレクトロン・ミサイル
--従来の追尾ミサイルの誘導性能はそのままに攻撃力を強化。2つ取ると発射間隔も短くなる。
***2種類の波動砲
本作の自機「R-9φ ラグナロック((φはスラッシュゼロと読む。正確には0に/を重ねたもの。))」に搭載された新兵器。~
「メガ波動砲」と「ハイパードライブシステム」の2つがそれで、どちらも異なるチャージモードが存在する。~
-メガ波動砲
--攻撃範囲、威力ともに強大な波動砲を撃ち出す。前作の拡散波動砲と同じ2ループチャージを要する分、破壊力は抜群。
--弾速は非常に速く、撃った瞬間自機の後ろにいる敵にも当たるほどの巨大な攻撃範囲を持ち、あらゆる地形や敵を貫通し、さらには敵弾まで消滅させる。
---理論上ではメガ波動砲だけでラスボスまで到達可能とまで言われる。本作の自機がR-TYPEシリーズ最強の一角に挙げられる最大の理由でもある。
-ハイパードライブシステム
--従来の波動砲はこれまで「BEAMモード」のもと運用されてきたが、本機では更に「HYPERモード」と呼ばれる別の機構が登場。
--HYPERモードに切り替え(ゲージ左の表記がHYPERに変わる)、2ループチャージ後に解放すると一定時間のあいだ「ハイパードライブモード」なるものが発動。
--この時の自機は攻撃面がとんでもないほど強化される。波動砲の威力はメガ波動砲に及ばない代わりに''連射可能''で、殆どのザコやボスを短時間で粉砕することも容易くなる。更に、この時にビットを1つ以上装備していれば光って自機の周囲を回転するバリアーとなってくれる。
--しかし代償も大きく、ハイパードライブモード終了後は機体の冷却が必要なために波動砲がしばらくのあいだ使用不可能になってしまう((通常ショット、レーザーは普通に撃てる。))。それ故、使いどころを上手に見極める必要もある。

***3種のフォース
R戦闘機にとっては波動砲と並んで必須といえる兵装だが、今回はゲーム開始時に3種類のフォースの中から1つ選んでプレイすることができる。実質的に難易度選択を担う面も大きい。

-ラウンド・フォース
--従来の形状で、レーザーの内容も無印と変わらない。
--フォースセレクト時に「For Ace」と書かれている通り、玄人向けの性能。
--設定上でも旧式のフォースで「現在は一部のエースパイロットが好んで使う程度」と記述されている。

-シャドウ・フォース
--科学の瑞を集めて製造された完全人工のフォース。
--フォースの呼び戻し速度が他2つと比較すると圧倒的に速く、スピーディーな合体をこなせる。
--全方位に攻撃可能な2機のユニットを、ビットとは別に標準装備していることもあって合体中の火力は驚異的。

-サイクロン・フォース
--破壊力を重点において開発された新型フォース。
--分離中は独楽のように高速回転し、攻撃範囲と防御範囲が拡大する。
--遠隔操作が可能で、フォース呼び戻しの最中に(自機との合体を介せずに)引き離しが可能。
--フォースによる体当たりを主軸に置いていながら合体中のレーザーも決して弱くはない。特に青レーザーのスプラッシュレーザーは火力、範囲共に強力。
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**評価点
-新たに加わった2種類の波動砲は大体の敵を一撃で破壊する事ができ、以前よりも爽快感が大きく増した。((もっとも、R-TYPEシリーズは基本「敵の耐久力は高くないが攻撃のタイミングがシビア」というバランスだが…。))
--前述の新フォースも全体的に火力・使い勝手ともに優れており、STG初心者へのある程度の救済にもなっている。

-ステージのトリッキーなギミックと、スーパーファミコンの回転拡大縮小機能を使った演出が光る。
--回転拡大収縮機能を活かし回転、移動する地形や、画面奥、手前にと動き回るボスが特徴的な1面、消化液の雫により地形が溶け変化する2面、高速の炎の塊が流れる通路や逆走地帯といった難所が印象的な4面、障害物や地形に擬態したバイドが待ち受ける5面、ワームホールから敵がうようよと湧いて出てくる6面、など。
--特に5、6面はバイドの異端性と脅威をひしひしと感じられる演出が多く見られる。 

-BGMも安定して評価が高い。特に4面は色々な意味で多くのプレイヤーの耳に残った事だろうと思われる。
--1面では初代『R-TYPE』の1面BGMのアレンジ、5面ボス戦では初代『R-TYPE』のボス戦BGMのアレンジが流れるなどファンサービス的な演出も。

-本作はクレジットの概念が無く、何度ゲームオーバーしても再挑戦可能。

**短所・賛否両論
-ゲーム展開の遅さ
--家庭用オリジナル作品であるためか、全体的にゆっくりとした展開が目立つ。
--インカムを重視するため素早いゲーム展開が求められていた前作までと比べると、どうしても遅く感じてしまう。
--それを考慮しても1面の展開の遅さは擁護しようがなく、時折思い出したように襲い掛かる初見殺しを除けば、緊張感も爽快感もないダラダラとした展開が続く。
--1面のボスに至っては登場からしばらくダメージを与えるチャンスがなく、やる気のない攻撃を一方的に避け続けなければならない。
--難易度と関係ない部分でプレイヤーのやる気を削いでしまう要素を多く含んだステージを、最も多くの人がプレイする1面に入れてしまったことは失敗だったと言える。

-メガ波動砲偏重のゲームバランス
--前作『[[II>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1173.html]]』で追加された2ループチャージはほとんど役に立たなかったが、今回は逆に1ループチャージが全く役に立たない。
--メガ波動砲はチャージに時間がかかる上に使わなければ切り抜けられない場面も多々ある。2面のボスに至ってはメガ波動砲以外のほとんどの攻撃が通らない。
--前述の通りメガ波動砲は非常に高性能なため、大抵のピンチはメガ波動砲でどうにかなってしまうのは賛否が分かれる所。

-相変わらず高い難易度
--前作に及ばないとは言え、難易度は相変わらず厳しい。「覚えゲー」の側面が更に色濃くなっているのも難しさに拍車をかけている。
--4面「ファイアキャスクファクトリー」からこのゲームは本格的に牙を剥き始める。天井のパイプから高速で流れ落ちる炎の塊と、絶妙なタイミングで開閉するシャッターをかわしつつ、瞬時にルートを決定しなければならない。おまけに中ボスを撃破すると''来た道を逆走する''ハメになる。
---ステージの鬼畜ぶりに隠れがちだが、その先に控えるボス「幻獣666」との戦闘も負けじと印象的。画面端に沿って周回するボスと、背景のレールを移動する機雷に注意しないといけないのだが、ボスへのダメージが蓄積すると''背景が回転し、機雷も合わせてレールごと回転するようになる''。おかげでパターンを組むこと自体が困難となっており、ボスも残り体力に比例して狂ったように素早くなるので否応なしに短期決着を強いられる事に。
--5面以降は雑魚が恐ろしく硬くなり、動きも素早く高速で自機に迫るため対処だけでてんてこまいすることになる。
--最終ボスを倒すと始まる2周目は、シリーズの中でも一際おぞましいマニア向けの難易度を誇る。
---敵の耐久力やスピードが大きく強化されたことで復活パターンが非常に難しくなっており、パワーアップも命がけ。ちょっとした油断が死に直結する。
---前述の4面も炎の塊がより複雑なルートを描くようになり、6面ではワームホールから出てくるクモ型バイド(大量・高耐久力・嫌らしい動き)がスピードアップする地獄絵図に
--なお、装備によって敵の動きが変わる場合がある。前述の2周目クモ型バイドの場合、フォース2段階までとフォース3段階では明らかにスピードが異なる。

**総評
高い難易度に目が行きがちであるが、パターン構築といったR-TYPEらしい楽しみは健在。~
また、無限にコンティニュー可能という点では、ある意味R-TYPEシリーズの中では初心者に対して良心的な作りなのかもしれない。

**その後の展開・余談
-本作は後にGBAに移植(海外のみ)されているが、自機や敵弾の当たり判定がデカい上バグが多い、BGMが原形を留めていない、開発元が非公式エミュを使って移植したなどの多くの問題点により、劣化移植では済まされないクソゲーと評価されている。
-本作の自機は''肉体年齢を14歳で固定された23歳の女性を機体に直結''するという設定((正確には「~という噂があるが、軍はそれを否定している」までが公式設定。))。古今東西様々なゲームがあるが、ここまで狂っている設定を持つ作品は珍しい。
-本作の自機である「R-9φ ラグナロック」は『[[R-TYPE FINAL>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/715.html]]』にも出演。ハイパードライブシステム(『FINAL』ではハイパー波動砲という名称)を使用してもオーバーヒートしなくなったが、波動砲1発辺りの威力の減少、メガ波動砲のオミット、装着可能なフォースがシャドウ・フォースのみとやや弱体化が目立つ。
--が、その後継機「R-9φ2 ラグナロックII」は最大7ループチャージ、ほぼ全てのバイドを一撃で葬る''ギガ波動砲''を装備。『FINAL』最強クラスの機体のひとつとして君臨している。

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