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ブラストドーザー - (2009/10/21 (水) 20:24:51) のソース

**ブラストドーザー
【ぶらすとどーざー】
|ジャンル|アクション|
|対応機種|ニンテンドウ64|
|販売元|任天堂|
|開発元|レア|
|発売日|1997年3月21日|

***あらすじ
少しでも衝撃を与えると大爆発を起こす危険な化学物質「FK540」を積んだ無人トレーラーが制御不能に陥った! 直進し続けるトレーラーの進路を確保するために、建造物破壊の専門チーム「ブラストドーザー」が立ち上がった!

***概要
基本的には、車やロボットなどの重機を用いて建物をブッ壊しまくるアクションゲームである。CMでも建物を壊す爽快感が強調されていたが、最後までそんなもんだと思っていたプレイヤーは後半で裏切られることに…

***特徴
極限まで調整されたゲームバランス。
-序盤はそれこそ建物に真っ正面から突っ込んでいくだけ。爽快そのものである。
-しかし、後半になるとそうもいかなくなる。
--操作の難しいマシンで破壊活動をしなければならないステージが多くなる。具体的にはバックラッシュやバックラッシュなど、それからバックラッシュとか。
--ステージには触れると起動する爆弾が置いてあることがあり、これを使わないと壊せない建物もある。爆弾はマシンで押して運ぶことになるが、この爆弾運びがまた難しいんだこれが。
-勘違いしないでほしいのが、このゲームの目的は「トレーラーの進路の確保」であり、「建造物の破壊」のみではないことである。
--線路を通らせるために電車の荷台で道を作ったり、川を通らせるために船を使ったりする。この要素は終盤になるほど多くなる。
--進路上に都合よく空いた穴をブロックで塞ぐシーンもある。ブロックはステージにあるものを運んで使うのだが、これが一見すると分かりづらい所にあったりする。
-以上のことから、このゲームは単なるアクションに留まらず、パズル的要素も含んだステージ設計がなされている。このゲームが名作と評される最大の理由である。
--ただし、難しすぎて投げた人も多数(大体は「ダイアモンド砂漠」や「オイスター港」辺り)。

充実したやり込み要素。
-本編であるトレーラーの進路を確保するステージの他に、様々な任務が課されるミニステージが多数用意されている。このミニステージはタイムアタック方式である。
--任務には、ステージ内の全ての建造物を破壊するものや、コースを4周するといったレースゲーム的なもの、更には迷路のようなステージの全ての道を通るというパッ○マンのようなものもある。
--クリアタイムによって「銅」「銀」「金」「プラチナ」の評価がされる(プラチナ評価は一定条件を満たすと登場)。最終的にはこの評価を上げるゲームとなる。プラチナ評価を取るのは至難の技。相当やり込まなければ到底得られるものではない。
-本編のステージでも、トレーラーの進路を確保した後にまだ仕事がある。街はトレーラーから漏れ出したFK540に汚染されているため、ステージ内の建造物を残らず破壊し、浄化装置「RDU」を作動させ(近づくだけで作動する)、更にこの世界のどこかにいる5人の科学者を見つけ出さなければならない。
--ただし、一部の建造物やRDUは非常に分かりづらい場所にあったりする。中には本編で使わないマシンを探し、離島まで飛んでいかなくてはならない場合も。完全クリアをするためには、それこそステージ中を隈無く探さなければならない。
--科学者に至ってはもはや隠し要素レベルの奥まったところに身を隠している。それでも全員見つけなければエンディングにはたどり着けない。
-一度エンディングを達成するとステージが追加され、それもクリアすると本編ステージにも上記のタイムアタックと評価制度が導入される。
--追加ステージの舞台は宇宙であり、重力や摩擦係数がそれまでのステージと大幅に異なる。慣れてしまえば全く新しい操作性を楽しめる。
--タイムアタックの最高評価はこれまた非常に厳しく設定されている。

様々な面での優れた演出。
-建物を壊す時の爆発のエフェクトは爽快感抜群。
-ステージやマシンのグラフィックも64にしては完成度が高い。見た目はかなりリアル。
-完成度の高いBGM。カントリー風の明るい曲から、緊迫感溢れるテクノサウンドまで、曲調も幅広い。

***総評
数多くの洗練されたステージを個性的な操作のマシンで攻略し、更にはタイムアタックのシステムで自分の限界にも挑戦できる、非常に完成度の高いゲームである。しかし、64で出てしまったのが良くなかったのか、年齢層の低い64プレイヤーには受け入れられなかったようで、商業的には成功したとは言い難い。

あの頃クリアできないまま大人になってしまった人や、昔64で遊んでいたけど今は全く遊んでいない人、押し入れから本体を引っ張り出してこのゲームを遊んでみてはどうだろうか。このゲームの魅力と64の奥深さに触れることができるだろう。