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リトルビッグプラネット - (2013/05/02 (木) 22:53:04) のソース

*リトルビッグプラネット
【りとるびっぐぷらねっと】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000VZUG7G)&br()&amazon(B002LAQKFQ)|&ref(LBP.jpg)|
|対応機種|プレイステーション3|~|~|
|メディア|BD-ROM 1枚|~|~|
|発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|~|
|開発元|MediaMolecule|~|~|
|発売日|2008年10月30日|~|~|
|定価|通常版:5,980円&br()DUALSHOCK3同梱版:7,980円&br()ドリームボックス(PS3本体同梱):44,980円|~|~|
|プレイ人数|1~4人(オンライン/オフライン共に)|~|~|
|周辺機器|SIXAXIS(6軸検出システム)&br()DUALSHOCK3(振動)&br()PlayStationEye&br()キーボード&br()ボイスチャット・テキストチャット対応|~|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|~|
|備考|PLAYSTATION3 the Best版は&br()2009年9月3日/2,980円(表示定価は全て税込)|~|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
#contents(fromhere)
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**概要
-地球に住む人々の“夢”が集まって誕生したという設定の、惑星リトルビッグプラネットが舞台。
-プレイヤーはリビッツ(英語版ではSackBoy)と呼ばれるキャラクター(というよりむしろアバター)を操作し、ステージを攻略していく。
--ちなみに、リビッツ君の身長は7センチらしい。
-当時普及率が低かったPS3での発売、半オンライン専用とも言える仕様、、オリジナルタイトル、(国内では)洋ゲーという&br()数々のハンデがありながら累計売上は20万以上、世界累計は何と400万を超えた。
-その画期的で斬新なゲーム性などが称えられ、&color(red){GameOfTheYear英国アカデミー賞}を含む''90以上もの賞''を受賞した。
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**基本アクション・システム
-かなりオーソドックスな横スクロールアクションであり、マリオシリーズに近いと言われる事が多い。
-左スティックで走る&歩く・×ボタンでジャンプ・R1ボタンでオブジェクトや他のプレイヤーを掴む。…と非常に簡単且つ単純であり、ゲーム初心者でも30分から1時間ほどあればすぐに覚えられる。
--このゲームの特徴として、「手前」「真ん中」「奥」の奥行きがある。左スティックの上下で三つの奥行きを自由に移動でき、敵を避けたりルートを変更しながら進んでいく。なお、ジャンプして足場に乗る際には、その足場の奥行きに自動的に合わせられる。足場に乗っている時に左スティック下+×ボタンを押す事で、手前の奥行きに降りる事ができる(今いる足場が「手前」の場合か、「手前」の足場が今いる足場より高い場合は不可能)。
-ステージの要所要所に「チェックポイント」という円形のゲートがあり、それが中間ポイントとなる。途中でミスをするとそのチェックポイントからのリトライとなる。なお、リトライできる回数はチェックポイント毎に決められていて、何度もミスをしているとそのチェックポイントは使用できなくなる。その場合は進むか戻るかして新たなチェックポイントを探す必要がある。

-ステージによっては、攻略に強化アイテムが必要になる場合がある。強化アイテムは大抵、それが必要となる場所の近くに置かれており、設置されている強化アイテムに触れると自動的に装備する。基本的に回数制限や時間制限はない。
--【ジェットパック】
---空を飛べるようになる強化アイテム。装備すると、リビッツ君はジェットパックが置かれた場所とチェーンで繋がれ、そこから一定距離360°を飛んで移動できるようになる。R1ボタンで物を掴む、左スティックで移動、×ボタンで加速し、○ボタンで装備を解除する。
---2009年5月21日に「クリエイターパック」が無料で配信され、それと同時に距離制限がない「無限ジェットパック」が使用できるようになった。
--【ペイントガン】
---2008年12月25日に「METAL GEAR SOLIDステージパック」が配信され、それと同時に使用できるようになった。
---銃が使用できるようになる強化アイテムで、弾は塗料。右スティックで狙いを付け、R1ボタンでペイント弾を発射し、○ボタンで装備を解除する。遠くにある仕掛けを起動させたり、敵を倒す際に使用する。基本的に弾は無限だが、有限に設定されている場合もある。これで他プレイヤーを倒す事は出来ないが、撃たれると塗料で汚れるので、露骨に嫌な顔をされる場合が多い(自重する事)。
--''[[【水】>http://www.youtube.com/watch?v=yyaAO-3zJG8]]''
---2008年12月24日に「Pirates of the Caribbeanキット」が発売され、その一環として使用可能になった。
---左スティックで移動、☓ボタンで平泳ぎ(通常はバタ足)、R1ボタンで掴む。水に入ってから30秒が経過するとリビッツ君は溺死してしまう。強化アイテム「酸素ボンベ」を装備すると溺死しなくなる。
---正直、クリエイターにとっては水が主で、パイレーツのステージはおまけだったりする。
---この水という要素は普通のゲームでは目新しい事ではないが、リトルビッグプラネットでは今まで水という概念は無く、ジェットパックや霧やガラスを使用して再現という形でしかできなかったため、ステージクリエイトの幅が大きく広がった。
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**キャラクター「リビッツ」
-リビッツ君はコスチュームなどで自由にカスタマイズが可能であり、自分だけのオリジナルを作る事ができる。
-「肌の色」「口ヒゲ」「眼鏡」「口」「目」「頭」「髪」「体」「手」「腰」「足」「首」の計12部位があり、好きなようにカスタマイズが可能。
--ダウンロードコスチュームも非常に多く、Mr.インクレディブル、ソニックワールドアドベンチャー、[[GOD OF WAR]]、インファマス、アサシンクリード、ウォッチメン、ゴーストバスターズ、[[ワンダと巨像]]、[[ICO]]、ストリートファイターなどと異常に豊富。
--その各部位のパーツ以外にも「ステッカー」「デコレーション」がある。これらは壁や床はおろか、リビッツ君にも貼る事ができるので、その自由度は凄まじく高い。ちなみに、何もパーツを付けなかったら上記の画像のような状態になる。
-計12種類何百個ものパーツ、豊富なステッカー&デコレーションを使ってのカスタマイズはとても自由度が高くて面白く、ハマればこれだけでも相当な時間が経ってしまうほどである。ここまでカスタマイズ性が高いゲームは、恐らく本作以外に存在しないだろう。
-リビッツ君自体も、とても可愛らしいとして好評。
--後述する表情の変化や動作のリアルさもあり、クレイアニメを実際に操作しているかのような錯覚を覚える。
--水中でのバタ足の動作、火に触れて熱がる動作、水中で時間が経つにつれて変化していく表情などは実に可愛い。
--潰されたり燃え尽きたり感電で破裂したり毒ガスで気化したりと、ミスした際のリアクションもコミカルで面白い。
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**ストーリーモード
-プレイヤーはリビッツ君を操作し、様々な仕掛けや敵を攻略しながらゴールを目指していく。
-ゲーム内に最初から収録されているステージで、数はそれなりにある。オンラインによる協力プレイが可能。&br()開発スタッフが作ったステージなだけあって、そのクオリティはかなり高い。
-ステージによっては、シングルプレイでは突破不可能な仕掛けや入手不可能なアイテムがあり、その際は他のプレイヤーの手助け(オンラインorオフラインでの協力プレイ)が求められる。&br()クリアーするだけならシングルプレイでもいいが、アイテムコンプをするには協力プレイが必要不可欠となる。
-実際にはストーリーらしいストーリーは殆どなく、クリエイトモード(後述)で使用するための素材や、リビッツのためのコスチュームを集めるためのステージだったりする。
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**クリエイトモード
-このゲームの最大の目玉なのが、このクリエイトモードである。ストーリーモードやダウンロード配信で入手した素材を使い、&br()自分だけのオリジナルステージを作成して全世界に配信できる。なお、このクリエイトモードでも''協力プレイは可能''である。
-でたらめなまでの自由度を誇り、床などを構成するための基本の素材ですら100種類近くある。&br()寿司にロケットくっつけて飛ばしたり爆弾の雨を降らしたりと何でもござれ、''自分が思いついた事の殆どは形にできる''。&br()その気になれば2進数8bit加減算機だって製作可能。
-その自由度の高さ故にハードルが高いと思われがちだが、&br()大量のチュートリアルが(ナレーション付きで)用意されているので、初心者でもすんなりステージを作れる。
-現在、アップロードされたステージの数は何と''600万以上''にものぼり、2010年6月18日にギネスワールドレコーズより「世界一ユーザーが作ったステージが多いゲームとして''ギネスに認定された''。
#region(PSeyeで写真を取り込む事も可能。)
#image(20081012231634.jpg,title=やらないか)
#endregion
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**オンラインモード
-クリエイトモードで配信されたステージやストーリーモードのステージを、シングルまたはマルチで遊ぶ事ができる。人数は1~4人まで。
-このオンラインシステムは非常に練り込まれており、完成度がとても高い。
--招待や参加をする時は、ゲーム内のフレンドリストを開き、参加か招待を選ぶだけ。&br()他のゲームのように''いちいち招待メールを送る必要がない''。
--全てのステージに例外なく掲示板が設けられており、感想などを書きこむ事が出来る。
--当然の如くテキストチャットとボイスチャットにも対応。&br()ヘッドセットの設定はいちいちXMBを開かずに、ゲーム内のオプションで行う事が出来る。
--XMB画面(PS3のメニュー画面)で、「誰が」「何処を」「何人で」遊んでいるかを一目で確認する事が出来る。
--ポッド内(ルーム)のみだがカスタムサントラにも対応している。フォト機能もあり、HDDにエクスポートも可能。
-サーバーは世界共通のため、外国人に会う事も少なくないが、その対応もきちんとされている。
--十字キーを押す事でリビッツ君の表情を、嬉しい・怒る・悲しい・怖いの四つに変える事が出来る。&br()それぞれ三段階まで調節可能。これにより言葉が通じない相手にも、自分の感情を伝える事が出来る。
--R2またはL2トリガーを押しながらスティックを動かす事により、リビッツ君の手を自由に動かす事が出来る。&br()これにより感情を全身で表現したり、行くべき方向を指示したり出来る。
--コントローラーを傾けるとその方向にリビッツ君の顔が動く。他のキャラに笑いかけたり、上を眺めたりといった動作が可能。
---これらの動作は、本物のクレイアニメを見ているかのように思えてしまうほどリアルに動き、ユーザーからは「可愛い」と非常に好評。
-みんなで難しいステージに挑戦して達成した喜びを味わったり、全員で一度にミスして爆笑したり、スコアチャレンジで競争したり、助け合ったり邪魔し合ったりと、マルチプレイは最高に面白い。ボイスチャットもできるので、それこそ「みんなでワイワイ」が楽しめる。
--コントローラ三つでこちらが3人、残り1人をオンラインで呼ぶなんて事も出来るので、接待ゲームとしても大変重宝する。
--ちなみに、マルチプレイは[[こんな感じ>http://www.nicovideo.jp/watch/sm5085484]](要ニコニコアカウント)。
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**製作されたステージ
-前述の通り、ありとあらゆる様々なステージが作られており、その数はなんと250万近くにものぼる。
--ミュージックステージ
---ドラムやピアノなどのSEギミックを組み合わせてミュージックにしたステージ。&br()基本的に曲を聞くだけであり、アクション性などはない。
---Airの「夏影」、初音ミクの「メルト」、FFVIの「テーマソング」、ロックマン2の「エアーマン」、MGSの「メインテーマ」など。
--激ムズステージ
---その名の通り凶悪な難易度に設定されたステージ。クリアするには繊細な操作性と根気を求められる。
---「アリスの不思議の国」、「シルバー先生の挑戦状」、「嘆きの塔」、「王様からの招待状」、「罠だらけのガーデン」など。
--チャレンジステージ
---死なずにどれだけスコアを稼げるか、どこまで進めるかを競うステージ。「エスケープ・ボム」、「迅雷」など。
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**その他
-グラフィックは非常に綺麗
--普通のゲームはただCG的な綺麗さを追求しているのに対し、本作は素材のリアルさを極限まで追求している。&br()ガラス、段ボール、鉄、木材などは本物と見間違えてしまうほどリアルである。
--また、火をセロハンで表現するという、小学校の芸のような発想も面白い。
-BGM
--BGMは正に名曲揃い。テーマソングの『Get it Together』を筆頭に『Cornman』『Gardens』『Volver a comenzar』等、名曲を挙げればきりがない。
---『Get it Together』はイギリスのバンドThe Go! Teamが作曲。日本でも過去別のCMに使われたりしている。
--MGSやパイレーツオブカリビアンのDLCでは、アイテムやコスチュームの他にテーマソングもしっかりと追加され、ファンには嬉しい配慮となっている。
--有名アーティストの曲を多数収録している他、ロシア民謡『カチューシャ』のカバー曲なんかもある。海外のCMで使われた曲も多い。
-佐藤賢治氏のナレーションもコミカルな雰囲気に合っていて評判。
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**総評
-本作の「ステージを作って配信する」「配信されたステージを好き勝手に遊ぶ」という発想は極めて素晴らしく、&br()多くのユーザーに大絶賛された。あの任天堂ですら悔しがったほどである。
-次から次へと新しいステージが作られていき、そのステージもバラエティに溢れているのでいくら遊んでも飽きない。&br()早い話''無限に遊べる''という事である。ステージが増えることはあっても、オンラインサービスが終了しない限りは減ることは絶対にないのである。
-「万人向け」というのは達成が不可能なジャンルである。ライトユーザーでもできるようにすればヘビーユーザーが満足しない。&br()ヘビーユーザーが満足できるようにすればライトユーザーがプレイできなくなる。
--その埋めようのない溝を、本作は「ユーザーがステージを作れるシステムを用意する」という事で埋めた。作り手の思惑によってライト向けにもヘビー向けにもなる。達成不可能だった「万人向け」を達成した偉大な作品とみて間違いない。
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**その後
-本作を開発したMediaMoleculeは、後に任天堂からのオファーを蹴ってSCEのファーストパーティーとなった。
-2009年にはPSP版が発売された。若干の機能制限はあるものの、こちらでも自由度の高さは健在。
-2011年に次回作『リトルビッグプラネット2』が発売。大量の新機能を搭載しており、FPSにレースにバスケにゴルフにビリヤードと、前作以上のクオリティを誇るステージが続々誕生している。
-2012年9月にはPSV版の発売も決定。果たしてハードの牽引役となれるか?
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