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慟哭 そして… - (2013/03/15 (金) 08:41:22) のソース

*慟哭 そして…
【どうこく そして】
|ジャンル|アドベンチャー|&amazon(B000069SY9)|
|対応機種|セガサターン|~|
|発売元|データイースト|~|
|開発元|データイースト、スタジオライン|~|
|発売日|1998年2月26日|~|
|定価|6,800円(税別) |~|
|レーティング|セガ審査:18歳以上推奨|~|
//|ポイント|昔なつかしの死にゲー&br()(家庭用としては)エロシーン多数|~|
|備考|『慟哭 そして… Final Edition』:1998年8月8日/6,800円(税別)((おまけCDが新たに追加。ゲーム内容は同じ。))|~|

**概要
末期のデータイーストが放ったコンシューマオリジナルのギャルゲー(?)。廃屋に閉じ込められた主人公と美女、美少女達が謎の猟奇殺人犯の手をかわしつつ脱出を目指す、というもの。~
キャラクターデザインは、かつてエルフの『河原崎家の一族』『遺作』等に携わり、2010年現在もギャルゲーなどの原画家として活躍する横田守氏が手がけている。開発元にあるスタジオラインは彼が代表を務める会社である。

**特徴・評価点
-ゲームとしては古典的なアドベンチャーの形式。自ら屋敷の中を歩き回り、重要なアイテムを回収し、それらを用いて行動範囲を広げたり危機を回避したりしていく。
--屋敷の中はクォータービューで描かれているが、室内や特定の状況下ではクリック型アドベンチャーのようにポインタが表示され、怪しい場所を指定して調べたり手持ちのアイテムを試したりする。
--シチュエーション含め、エルフの『遺作』に多少近い。上記の通りキャラデザ担当が『遺作』に携わっていたこともあって、本作は「デコの『遺作』」とも呼ばれることも。
-特定の状況に対して正解が複数ある場面がいくつか存在しており、どちらを選んでも先に進めるがイベントの内容やヒロイン個別エンドのフラグに影響を与えてくる。
--例としては電子ロックのかかった扉をパスコードで開けるか、カードキーを入手してきて開けるか、内側から回り込んで開けるかによっても違いが出て来る。
-ゲームを進める途中で、ヒロイン達も最低一度はピンチに陥ることになるが、アイテムと知恵を駆使して助けてやらないとほぼ例外なく無惨に殺害されてしまう。
--それも、明らかに危険な状況を見逃してしまったというならともかく、主人公が何気なくとった行動さえ死につながる場合がある。
--大型電ノコで分解など殺され方もバリエーションが多くむごい。
--死亡シーンが絵で直接表示されないのが救いではあるが、それでも「死体の状況」は文章化されてしまっている。またゲーム開始時点で既に死んでいる人物の死体は出て来る。
-ヘタをうてば、主人公もシャドウゲイト並みにあっけなく死ねる。
-下着が丸出しとかチラ見えとか、或いは半裸とかいった際どいCGが随所に散りばめられている。

**賛否両論点
-脱出ゲームに慣れていないと少々辛い難易度
--ゲームクリアに必須のアイテムが暗号でロックされていて、苦手な人は詰んでしまう事も。
--初回プレイで助けられない事を前提にしたようなヒロインが存在する。
---しかもよりによって最初にピンチに陥る子がその一人に当たり、プレイヤーの心を圧し折りにかかる仕様である。
---1例として、あるキャラクターとの会話イベントがある部屋で、事前にその部屋の中であることをしておかないと、そのキャラクターが会話イベント中に部屋を離れてしまい、僅か数十秒後に殺されてしまう。このイベントの場合、悪い言い方だが、一度死んでもらわないと部屋で何をしておけば良いのか分かり難いのである。ちなみにこのイベントは部屋を離れるきっかけを、そのキャラクターが部屋を出て行く直前に聞けるので、2度目のプレイでどうすれば良いかすぐに分かる。
--とはいえこの難易度の高さや登場人物への容赦のなさっぷりで館の危険さがプレイヤーに伝わってくる事もあり、ゲーム自体の雰囲気を盛り上げる事に一役買っている。
---「ある意味デコらしい」「ギャルゲーの皮をかぶったデコゲー」と評されることも。

**難点
''シナリオ面''
-キナ臭くなってくるまでに少々時間がかかる。
--そもそもが事故からの避難で訪れた事もあり、序盤は「この館危険じゃね?」といったレベルの雰囲気である為、個人行動が目立つなどゆるめの雰囲気。
---主人公は序盤で死体を見つけて危機感を煽られるが、皆に見せる前に犯人によって隠されてしまう。
-真相が判明するルート以外では脱出して終了である為、「結局なんだったの?」と疑問に思うプレイヤーも。
--ただし、これはあくまで脱出が主な目的である為。真相ルート自体の評価は良い。
//--ゲームの性質上仕方がないのだが、ヒロイン(女性キャラ)は当然犯人ではありえない。つまり犯人候補はかなり絞られてしまう。
//ヒロインの一人も犯人に加担しています。 その事抜きにしても、「●●は犯人でない」を書くべきではないかと。

''EDの仕様''
-ヒロイン個別のエンディングの仕様が少々面倒。
--個別エンディングの優先順位が設定されていて、ゲームの背景にある事件と関係が深いヒロインほど順位が上となる。&br()内部処理でヒロインごとにポイントが設定されていて、内部ポイントが同値になった場合は優先順位によってエンディングが決定される。
--「最終的に誰を選ぶか」といった選択肢などはなく、あくまでそこまでの行動でED分岐が行われる為、EDを迎えたくないヒロインには出来るだけ関わらないようにしないと、優先順位が上位の狙ってないヒロインのEDを迎えてしまう事がある。
---「誰とEDを迎えるかの判定」が「グッドEDかどうかの判定」よりも先に行われる為、ED条件を満たした判定上位のヒロインAがいると、グッドED条件を満たしたヒロインBがいてもヒロインAのノーマルEDを迎えてしまう。
//まず、ED条件満たさなきゃそもそもED見れないのは当然なので、記述を大幅に削除しました。

''その他''
-SSのみで他機種に移植などはされていないので、現在では少々遊びづらくなっている。
--脱出ゲーとしての評価が高い事もあって、軽くプレ値もついている。

**総評
恋愛ゲームとして見るとそのゲーム難易度や死亡時の描写などから下手するとトラウマを植えつけてしまう事もあるゲームだが、脱出ゲームとしての評価は非常に高い。~
閉鎖空間の雰囲気や、そこに散りばめられた死のトラップ、ヒロインの救出や館からの脱出など、環境的に遊びづらいながらも脱出ゲームとしていまだに勧められる事の多いゲーム。~
フラグ立ての煩雑具合は古典を上回るかもしれないが、サービスシーンも多く、ホラー的な要素やグロ描写が苦手でなければ、気になった人にはオススメしたい作品である。~
また、当時としては声優陣も非常に豪華。子安武人、矢島晶子、長沢美樹、井上喜久子など。~
声優陣の熱演も素晴らしい。声優さんに興味がある人にもオススメできる。~
~
後に続編としてドリームキャストで『[[Revive ~蘇生~>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1235.html]]』が発売された。~
シナリオの進行度合いがゲーム内時間の形で表示されるようになったが、暗号系の謎解きの増加やキャラ救出の制限時間の付加と、本作以上に難易度が上がっている。