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ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー - (2013/11/30 (土) 20:10:48) のソース

*ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー
【ぶれいぶりーでふぉると ふらいんぐふぇありー】
|ジャンル|RPG|&amazon(B008F29CRM)|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|
|発売元|スクウェア・エニックス|~|
|開発元|シリコンスタジオ|~|
|発売日|パッケージ版:2012年10月11日&br()ダウンロード版:2012年11月1日|~|
|定価|パッケージ版:6,090円&br()ダウンロード版:5,400円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|

**概要
『[[光の4戦士 -ファイナルファンタジー外伝->http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/459.html]]』の主要スタッフ陣が開発した新作RPG。「原点回帰」を謳う「王道ファンタジーRPG」として制作された。~
システムは光の4戦士を発展させたものとなっているが、世界観は完全に一新。従来の[[FFシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/267.html]]ではない完全新作扱いとなっている。
ただし、クリスタル、ジョブシステム、魔法の名前など、FFを思わせる要素は多々存在する。~
タイトルはしばしば「''BDFF''」と略される。


**システム
-ジョブチェンジ
--FFシリーズの一部にも存在するジョブチェンジシステムが本作でも採用されている。
--そのジョブに就いているボスキャラクターを倒して「アスタリスク」と言う特別なアイテムを手に入れる事で、そのジョブにチェンジ可能となる。
--「ジョブによってコマンド1つ・サポートアビリティ1つとステータスが決定」「さらにコマンドもう1つといくつかのサポートアビリティが装備可能」と、[[ファイナルファンタジーV]]にかなり近い。ただし、全ジョブ最大14レベルで、ジョブレベルアップに必要な経験値もすっぴんを除いて全ジョブ共通。
--サポートアビリティはジョブ固有のものが1つに加え、特定の枠数((最初は1枠だが、ストーリーが進むごとに最大5枠まで増加する。))だけ装備出来る。それぞれのアビリティに1~3の決められた枠数が存在し、強力なサポートアビリティはそれだけ複数の枠を使用する。

-ブレイブ&デフォルト
--本作の最も特徴的な戦闘システム。ターンを跨いで行動の前借り/後回しを行う事ができる。
--防御行動である「デフォルト」を行うと、BPと呼ばれる数値が溜まっていく(最大3)。それを「ブレイブ」で消費する事で、ブレイブを行った回数だけ追加行動出来る(ブレイブは1ターンに最大3回、行動は本来の物と合わせて4回まで)。なお、BPは戦闘ごとにリセットされる。
--またBPが無い場合でも、-3になるまで前借りを行う事ができる。戦闘が終わってしまえばゼロに戻るが、もしトドメをさせなかった場合、マイナスとなったターン数だけ無防備に攻撃を受ける事になってしまう。
--アビリティの中にはBPを増減するものや最大BPを1つ上げるもの等も存在する。

-戦闘ボーナス
--敵を1ターンで倒すなどの条件を満たす事で、獲得経験値などにボーナスを得る事が可能。上述のブレイブによる前借りと合わせて、雑魚戦では「やられる前にやる」事が推奨されるシステムとなっている。

-必殺技
--装備ごとに決められた条件を満たす(戦闘終了後も持ち越し可能)事で、必殺技が使用可能となる。攻撃力が高いだけではなく、追加で味方を強化する効果が発生する。
--強化効果は「必殺技発動時に流れるBGMが続いている間」と言う一風変わったシステム。迅速にコマンド入力したりエフェクトの短い攻撃を行う事で、必殺技の恩恵をより多く受けられる。
---また、BGMが流れている最中に別の必殺技を使用して新しいBGMを流す事が出来れば、最初の必殺技の強化効果もその新BGMが終わるまでに延長される。
--必殺技は「必殺技パーツ」によってカスタマイズ可能。威力を上げたり、属性や追加効果をつけたり出来る。

-フレンド召喚・配信
--フレンドコード登録やすれ違い通信で、フレンドをセーブデータに登録する事ができる。このフレンドを戦闘中に召喚する事で、フレンドが予め登録した技が発動する。

-アビリンク
--フレンドコード登録で招いたフレンドとは「アビリンク」が可能。リンクした相手が習得しているアビリティを使用する事ができる。ただし、効果は自力習得したアビリティより小さい。
--すれ違い通信で招いて登録したフレンドとはアビリンク不可。
--ストーリーが進むとCOMプレイヤー(COMタロウ・COMジロウ・COMサブロウ・COMシロウの四名)が登場し、彼らとアビリンクを行う事もできる。ただしお試し版と言った具合であり、実際のフレンドとのアビリンクほど劇的な効果は得にくい。
---真終章ではアビリンクを用いた演出がある。この時、実在のプレイヤーとアビリンクしていればそのプレイヤーたちを使用した心憎い演出が見られるが、していない場合、上述のCOMタロウ・COMジロウらが登場し、かなりお寒い演出となる。

-ノルエンデ村復興
--フレンドコード登録やすれ違い通信で登録したフレンドを使って、滅んだ村を復興させる事が出来る。
--住人を多く作業に当たらせるほど、早く復興する。例えば1人で2時間かかる作業に2人で当たらせると1時間で済み、10人なら12分しかかからない、など。
--ゲーム起動中にリアルタイムで時間が進み、3DSを閉じていても復興は進む。このゲームを起動していない場合は復興は進まない。
--村が復興すると、前述の必殺技や必殺技パーツが手に入ったり、強力な武具・アイテムが買えるようになったり、消費アイテムが無料でプレゼントされたりする。特にほとんどの必殺技と全ての必殺技パーツは復興でしか手に入らない。

-ネトフレ招待
--フレンド召喚、ノルエンデ村復興に関しては、すれ違い通信やフレンドコード登録だけではなく、毎日1回、ネット上からランダムに1~4人を自分のセーブデータに連れてくる事ができる。
--これによってすれ違い通信にありがちな地域格差がある程度解消されている。

-Dの手帳
--いわゆるコレクター図鑑。ゲーム進行に伴い、アイテム、モンスター、登場人物、用語などが記述されていく。
--図鑑以外にも、未来の出来事であるかのような謎の文章が書かれており、ストーリーにも密接に関連している。ゲームにミステリアスな要素を与え、プレイヤーを物語に引き込む事に一役買っている。

**評価点
-王道ストーリーの中に「正義とは何か」「世界を救うとはどういうことか」を深く描いたシナリオ。
--最近のスクエニRPGの大規模なシナリオに不満を抱いていた古参プレイヤーからの評価が特に高く、その一方で最近のゲーマーにとっても十分評価に足る質となっている。
--メインストーリーだけでなく、サブシナリオやパーティチャットなどの寄り道ストーリーもキャラクターたちの魅力が最大限に引き出されたテキストにより評価が高い。
--シナリオライターは『[[Steins;Gate]]』を手掛けた5pb.の林直考。『Memories Off』や『科学アドベンチャーシリーズ』など、ADVのシナリオに携わってきた氏にとって初めてのRPGシナリオとなる。
//---氏が数々のADVで培ってきた手腕は別ジャンルの本作においても遺憾なく発揮されており、終盤にはプレイヤーによって本作の評価が分かれるほどの大ドンデン返しが待っている(後述)。下記の問題点にもあるようにネタバレを見てしまうと楽しみを大きく損なう為、初見時は絶対にネタバレを見ない事が推奨される。
//あんまり強調しすぎると逆にネタバレ。この記述のせいで「普通には終わらないんだな」と分かってしまう。

-上記のシナリオを彩る魅力的なキャラクター陣。テキスト面の秀逸さもあってパーティキャラ・敵キャラ・その他サブキャラ問わず印象的なものとなっている。
--特にエタルニア公国軍のアスタリスク持ちキャラクター陣は、短いイベントの中で最大限に濃いキャラクター付けがなされておりどのキャラも「倒すには惜しい」と言われている。

-ブレイブ&デフォルトシステムの奥深い戦闘。
--1ターンに最大4回行動できるため、戦闘の展開が早い。BPをマイナスにしてもトドメを刺し切れなかった場合、最大3ターンも無防備に殴られるので油断出来ない。
--また本作は全体的に敵の攻撃力が高めでレベルカンスト後でも即全滅がありうる((よくある全滅例としてはブレイブ3回使った味方が攻撃前に混乱させられ4連続パーティアタック・・・など))ピーキーなバランスとなっており、B&Dでの力押しだけでなくアビリティ選択の見極めも重要。
--上述した必殺技やフレンド召喚によりプレイヤーの手で戦闘を格好良く演出できるのも魅力。
//--前身である『光の4戦士』のAPシステムはボス戦に備えるにはザコ戦でAPを貯めたり節約した戦いを強いられるなど戦闘面の閉塞感が否めなかったが、本作のBPは戦闘ごとにリセット=1戦闘ごとに全力で戦えるため『光4』での煩わしさが解消されている。

-ジョブシステム
--どのジョブも育成すればそこそこに戦える。
--ジョブを手に入れるたび、その時点で漏れなくコマンドアビリティの選択肢が一つ増える。このためすぐにはチェンジしづらい状況でも、ジョブを手に入れたことそのものがパーティ強化の一端に繋がる。
--魔法使いが強めに調整されているのも嬉しい。攻撃魔法は安定して高めのダメージを弾きだせるし、複数の敵をまとめて攻撃できる手段でもある。補助系魔法の成功率も高めなおかげで、ダメージ攻撃が極まって来る前であればそこそこ有用。
--ジョブチェンジするとキャラの衣装も変わるため、見た目重視で選んでしまうスタイルも有り。見た目で選んだジョブが弱すぎて足手まといにしかならない、といった事態は「あんまり」起きない。
---ただ、ソードマスター・魔人など、使いどころに困るジョブも存在する。

-BGMの評価が高い。
--全曲を「Sound Horizon」のRevoが手がけている。フィールドテーマやバトルテーマなどまさにファンタジーRPGの王道BGMといえる良スコア揃い。

-声優
--声優で売るゲームでは無いのだが、声優陣は非常に豪華かつバラエティ豊か。
--20人以上いる敵サイドの要人全てがベテランor人気声優(登場機会の少ない用心も含む)。愛好家から歓迎された。

-本作は発売前より、頻繁に体験版を配信しユーザーより積極的に意見を募って製品版へフィードバックさせるという制作スタイルが取られていた。
--先行体験版による内容のブラッシュアップは先のスクエニ作品である『FF零式』『シアトリズムFF』でも実施されていたが、本作では特に熱心に意見交換が行われた。
--体験版時点では戦闘が非常に遅く、不満が続出したため、以降、早送り機能が搭載されるなどスピードがアップしている。

**賛否両論点・問題点
-一部のユーザーインターフェースが悪い。
--ブレイブシステムの関係で、1ターンに複数コマンドを入力したり、同じアビリティを連続使用するのだが、その際のテンポがあまりよくない。ブレイブを1ボタンで行えればよかったと言う意見も。
--アイテムのソートが不可能。使用時はまだ種類別に並ぶのだが、売却時は入手順にバラバラの為目当てのアイテムを探すのが非常に面倒。
--ボタンとタッチパネルの振り分けが中途半端。例えば、Dの手帳はタッチパネルを利用しなければ開けないのに、操作自体はボタンで行う。
--セーブデータは1つだが、取り返しの付かない要素は少なくない。特にDの手帳による記述追加の中には、非常に気づきにくく後から回収出来ないものも。
--全てが不親切と言う訳ではなく、左手だけでも操作出来るボタン配置やカーソルの位置記憶など、親切な面も存在する。それだけに不親切な点がもどかしい。
---ただし、左手だけで操作できるように十字キーの左右に決定、取り消しを当てがったため、スライドパッドでコマンド入力や店での売買を行うと誤操作が発生しやすい。

-戦闘面のバランス取りが極端。
--反則的な性能を持つジョブコマンドが少なくないため、それらを用いると大幅に難易度が下がってしまい戦闘の緊張感がなくなる。
--強アビリティの代表例としては、BP1消費で簡単にカンストダメージが出せる「点穴」「マルチバースト」、ザコを簡単に一掃できる「クレセントムーン」、パーティ全体に全属性耐性を付与する「大精霊の加護」など。
---カンストダメージ・9999を割と簡単に出せてしまうため、攻撃系アビリティの多くが実質死んでいる。敵を眠らせたりする間接攻撃系のアビリティは、もはや存在意義が疑われるレベル。
--必殺技や強力なアビリティを用いると、中盤までのボスは1ターン・ノーダメージで撃破するのも難しくない。終盤もそれほど苦戦する事はない。
--雑魚戦は「殺られる前に殺れ」が基本で先手を取って一方的に殲滅するか、先手を取られてボコボコにされるかという両極端状態。
---しかも緊張感を残そうとしたのか行動順に「素早さ×1.0~2.0」という大雑把な補正がかけられており、どれだけ素早さを強化しても先手を取られる事がある。また敵側の先制攻撃を防ぐアイテムやアビリティはかなり後にならないと入手できないため、出会い頭に先制されて事故死という状況がよく発生する。
---ボーナスの中でも最も重要なJp上昇の「ノーダメージ」は一発でも敵に先に攻撃されると獲得出来ず、また上述のアイテムが手に入るまではプレイヤーの工夫でどうにかなるものではないので、この先制仕様は結構なストレスとなる。
--ノルエンデ村復興で手に入る上位武器や必殺技、フレンド召喚やアビリンク等は初心者救済の面が強く、バランスを崩す恐れが高い。
---対策はプレイヤーが「縛りプレイ」をするしかないのが現状。
--ボス敵との戦闘中には会話がたびたび入るが、この会話中も必殺技の有効時間が過ぎていくため、イベント会話の多いボス相手には必殺技の有効度が落ちる。

-やり込み要素が薄い。普通にシナリオを進めるだけでレベルがカンストしてしまうのも要因の一つである。セーブデータが1個しか作れないため、周回プレイをするにはこれまで進めたデータを消さなければならず勇気がいる。

-鬱展開が多い。
--人間タイプのボスを倒した場合、基本的に相手は死ぬ(例外はあるが)。
--多くのサブシナリオでは、相手がこちらを殺そうと襲ってくるため戦闘となるが、一部のサブシナリオでは、相手がそれほど悪い奴では無かったり、説得すれば平和的に別れられそうなキャラと衝突し、倒す(=殺す)事になる。
---その後いきなりパーティチャットにて主人公達が平和的な世間話を始めたりと少しおかしい場面がある。酷い場合は「(今殺したキャラ達は)とってもお似合いのカップルだったね」などと会話しだす事もあり、もはや異常者か何かにしか見えない。ここまで酷いのはごく一部の、任意かつ重要ではないサブシナリオぐらいではあるが。
//--上記のように戦った敵の大半が死ぬのだが、重要キャラでもストーリーに絡む訳でもないのに特に理由も無く「なぜか生き残ってそのままスルーされる」キャラも数人だけいる。これらの場合、生き残った理由がシナリオで描写されることはなく、死んだキャラとの違いは不明である。
//#region(例)
//-例を挙げるとスーパースターのアスタリスク所持者。このキャラは何時どんなタイミングで倒しても死ぬ展開は無く、しかもその後モブとしてではあるが再登場までする。コメディリリーフ的なキャラであるとはいえ、やっている事は相当過激な上、彼女より同情の余地がありそうなコミカルなNPCの大半は死ぬことになる。
//#endregion
//プリンは「第1世界から殺害がない」と言う明確な理由があるぞ。特殊イベントのあるししょー、異なるパーティ構成で登場する三姉妹・パパ&アナゼルの3組以外は、第1世界の生死がそのまま後の世界での生死につながっている。多分戦闘使い回すため。

--とあるサブイベントはブラックかつ救いようのない展開になっており、人によっては不快になる可能性がある。しかも、アスタリスク獲得がかかっているため大半のプレイヤーは見ざるを得ない。

#region(ネタバレ注意・ブラックな展開の詳細について)
-簡単に言うと「&bold(){ボスによって仲の良い幼い姉妹が発狂させられ、殺し合わせられる}(そして互いに死ぬ)」というかなりアブない内容。ボスの変態じみた発言もあってCERO:Cの大きな要因と言われている。
#endregion

-アスタリスク(ジョブ能力)獲得に人間タイプのボスの撃退(大半が殺害)必須となることが、鬱要素とは別の観点からも難点となっている。
--大半の敵はちゃんと憎むべき敵扱いの描写をされているのだが、そのためせっかく手に入れたジョブの印象が悪くなり、ジョブ能力に沿った悪事を働いている連中が多いこともあって、同じジョブを名乗って同じ能力を使うのがとても嫌な気分になるという意見も。衣装がアスタリスク所有者のコスプレになるあたり重ねて更に心証が悪い。

-シナリオのネタバレを見てしまうと楽しみを大きく損なう。

#region(ネタバレ注意・シナリオ全体の流れについて)
-中盤までは王道ストーリーが展開されるのだが、中盤も終わりに差し掛かった辺りから雲行きが怪しくなってくる。そして終盤に突入すると同時に大ドンデン返しが待っている。
--この劇的なストーリーを「奥が深い」「面白い」と評価するプレイヤー、「奇をてらい過ぎている」「よくわからない」と評価するプレイヤーによって、本作のストーリーの評価が別れる。
---本作のシナリオライターの過去作を見るに、このようなシナリオになる事ははじめから織り込み済みだったようであるが。

-終盤のシナリオ練り込みが非常に甘い。
--ルート分岐があり、「終章」と「真終章」に分岐するのだが、トゥルーエンドである「真終章」に向かう為にはシナリオの流れを大きく無視して敵の罠に嵌る必要がある((逆にシナリオの流れの通り敵の罠を破ると「終章」に分岐))。すでに罠である事が(プレイヤーだけでなく、キャラにとっても)ほとんど明々白々な状況なのに、衝撃的な事実が判明したように振る舞うキャラクター達は非常に白々しい。
--さらに、この際に似たようなシナリオを繰り返す羽目になり、作業感が非常に強い。任意であるサブシナリオはもちろん、メインシナリオでも同じボスを何度も倒したり同じダンジョンに何度も行ったりする羽目に。またその際のイベントが度々使い回されており、毎回同じ状況で同じリアクションをとる主人公たちにも違和感を覚える。
--本作のタイトル『ブレイブリーデフォルト』とは「勇気」を持って「拒否」すると言う意味であり、本作のテーマ、及び「終章」の展開を暗示したものである。スタッフも「終章」の方にたどり着いてほしいとインタビューで答えているが、ではなぜもう一方が「真・終章」なのか。
---ざっくり言ってしまうと、終章ではラスボスの降臨を阻止して完結する。直接対決でラスボスを倒すにはわざと敵の思惑を成就させて降臨させなければならず、ラスボスを打倒して完結の体裁を取る「真終章」としてはこうせざるを得なかったようだが、その結果「テーマに反した行動を取らないとトゥルーエンドに到達できない」と言う仕様になっている。
---スタッフもインタビューでこの点を苦笑い混じりに触れている。自覚があるならもう少しなんとかならなかったのだろうか。
--全体的に良作としての評価が多い今作だが、この終盤部分だけは多くのプレイヤーが口を揃えて欠点として挙げるポイント。ここで挫折したプレイヤーも少なくないようなので、下手にイベント全てを体験しようと思わず、ストレートに真終章を目指した方が良いかもしれない。
---ニコニコ動画の生放送で行われたアンケートのうち「どの章が一番嫌い?」という項目では、この終盤部分にあたる7章が77%の票を得た。

-全体的にキャラクターの言葉が足りていない。
--やたらと勿体ぶっていたり、人の話を聞かなかったりするキャラが多く、「もっと早くにちゃんと説明してくれれば/説明しておけばこんな事にはならなかったのに」と言う事が非常に多い。
---ストーリー上の事情により、これらを何十回も繰り返すことになる。
--事態が起こったあとに反省や後悔が足りないキャラが多い。
---スタッフインタビュー等を見る限り、これらはわざとやっている面もある様子。だが、それにプレイヤーが納得出来るかは人によって意見が分かれる。
#endregion

-一部声優の人選。
--幼児の姿をしたとあるキャラには子役、つまり本物の幼児が声を当てており、かなり浮いている。「浮世離れしたキャラに合っている」「明らかに雰囲気を壊す」「子役にこんな残酷な事言わせるな」等様々な意見があり賛否両論。
---一応、ボイスはオフにすることも可能。

-「FFではない」と繰り返し宣伝していた割に、内容はFFそのものである。
--一部モンスターのモデリングは「FF外伝 光の4戦士」の使い回し。~
「完全新作」というより光の4戦士の実質的な続編にあたるという意見もある。
--現在のFFシリーズとはコンセプトが異なるため、FFではないと解釈をすることも可能ではあるが。
--一応、これを用いた演出が存在する。意味はこれだけといっていい。

**総評
賛否両論だったり詰めが甘い面も少なくないが、コンセプト通りに「原点回帰・温故知新の王道ファンタジーRPG」を達成した作品。~
「昔のJRPGが好きだった」と言う古いRPGユーザーにも、今のJRPGが好きな新しいRPGユーザーにも等しくお勧め出来る。

**余談
-発売後、本作終了後の世界観を使ったブラウザゲームがサービスを開始している。
-本作のプロデューサー浅野智也氏によると~
「わりと良い評価を頂いたブレイブリーデフォルトですが、クリアまで到達された方は20%もいませんでした。」~
とのこと。だが、この数字はスクエニのメンバーズサイトにアップロードされたクリアデータ数の割合なので、はっきり言って当てにならない。
--例えば、プレイ内容に応じてゲーム中に特典を得られるため、それを目当てにサイトにデータをアップロードしたプレイヤーも多く、その中には(特典の意味がなくなる)クリア後にデータをアップロードしないプレイヤーも多い。そして、そのプレイヤーはクリア扱いとならないのである。
--さらに本作は、ラストダンジョンの最終セーブポイント以外でセーブした場合、完全クリア済でもクリア率99%になってしまう。これをクリアと数えているのかどうかは不明だが、もし数えていない場合はさらに当てにならない。
---明らかにゲームのイメージを下げるような発言だと思うのだが、何故このような発言をしたのだろうか…。
//-また、ユーザーの声を反映させて数多くの改善、新機能の追加を実現した完全版『BRAVELY DEFAULT For The Sequel』の発売が発表されている。「For The Sequel」とは直訳すると「続編の為に」であり、文字通り現在開発中の続編の為の作品になると言う。
//未発売なのでCO。