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ペルソナ4 ジ・アルティメット・イン・マヨナカアリーナ - (2013/06/03 (月) 22:15:33) のソース

*ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ
【ぺるそなふぉー じ あるてぃめっと いん まよなかありーな】
|ジャンル|対戦型格闘ゲーム|&amazon(B007WPOPZ2)|
|対応機種|アーケード、プレイステーション3、Xbox360|~|
|メディア|【AC】Taito Type X2(NESiCAxLive)&br()【PS3】BD-ROM&br()【360】DVD-ROM 各1枚|~|
|発売元|アトラス(インデックス)|~|
|開発元|アトラス&br()アークシステムワークス|~|
|稼働開始日【AC】|2012年3月1日|~|
|発売日【PS3/360】|2012年7月26日|~|
|定価【PS3/360】|パッケージ:7,329円 / ダウンロード:5,980円(共に税込)|~|
|プレイ人数|オフライン:1~2人|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|
|>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/286.html]]''|
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#contents()
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**概要
-女神転生シリーズの派生作であるRPG『ペルソナ』シリーズとして2008年に発売された『[[ペルソナ4]]』(以下P4)のキャラクター(パーティキャラクターの自称特別捜査隊の面々)が登場する格闘ゲーム。通称『P4U』。
--ストーリーはパラレルワールドなどではなく、P4より後の時間を描いた作品として正式に位置づけられている。また、P4だけでなく『[[ペルソナ3]]』(以下P3)に登場したキャラや本作オリジナルキャラも登場しており、P3、P4のお祭りゲーとしての側面も持つ。
-開発はアトラスと『[[GUILTY GEAR XX]]』や『[[BLAZBLUE>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/842.html]]』を制作したアークシステムワークスとの共同開発。
--ゲーム部分はアークシステムワークスに委託されており、ゲームシステムは上記した両作ととても似通っている。
--HD機初の『ペルソナ』がまさかの格闘ゲームということで、ユーザーの驚きは大変なものだった。しかし原作の人気やアークシステムワークスの実績もあり、不安と共に期待の声も大きかった。

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**特徴
-''基本操作・ペルソナ''
--原作でもそうであったように、本作での使用可能キャラは全員がペルソナ((自身の中にある「もう一つの人格」がパワーを持った像として現れたもの。有り体に言えば『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンドのようなもの。))使いであり、ペルソナと共に戦う。
--本作での操作は、移動に使う1レバー+攻撃に使う4ボタンという格闘ゲームらしい構成。A・Bボタンでは本体の人間が、C・Dボタンはペルソナが攻撃する。
---ABCボタンは他の格ゲーにおける弱・中・強に相当し、Dボタンでは各々特殊なペルソナ攻撃を繰り出す。ペルソナによる投げや高速突進、時間差攻撃といった多彩な技があり、本体とペルソナの連携攻撃が基本システムとして盛り込まれている。
--画面に出現したペルソナにも食らい判定があり、ペルソナ出現中に本体かペルソナが攻撃を受けるとペルソナは消滅する。4回消滅させられると「ペルソナブレイク」が発生し、一定時間ペルソナに関する攻撃やバーストが行えない状態となる。
-''連打コンボ''
--本作の代表的なシステムの一つ。Aボタンを連打するだけで通常技による連続攻撃から必殺技(スキル)、ゲージがあればスーパーキャンセルを行って超必殺技(SPスキル)まで自動でコンボを行う。
---ボタン連打時の通常技による連続攻撃は専用のもので、アーク製の格ゲー同様、別の通常技を出していくことでコンボを繋げることも可能。
-''逆ギレアクション''
--こちらも本作の代表的と言えるシステム。BボタンとDボタン同時押しで繰り出せる必殺技。この入力で出せる必殺技は、いわゆる昇龍拳や、相手の攻撃を受け止めて反撃する当て身技など、相手の攻撃をかわしつつ反撃を当てる性能の技になっているのが特徴。
--ガード中に逆ギレアクションの入力を連打するだけでも相手の攻めを切り返すことが可能であり、連打コンボ同様初心者に優しいシステム。
--ただし、使用した時点で体力がやや減少する上に、防がれた場合のフォローは利きにくく、フェイタルカウンター((特定の技でカウンターヒットさせるとフェイタルカウンターとなり、そのコンボ中はのけ反り時間・受身不能時間が増加するためコンボが繋がりやすくなり、大ダメージコンボが狙える。))というシステムもあって読まれると大ダメージを被ることになりやすい。
-''スキル''
--いわゆる必殺技。使うコマンドはほぼ全キャラ((一部キャラはレバーを2回下に入れるコマンドの必殺技がある。また美鶴はいわゆる「タメキャラ」。))が波動コマンドまたは竜巻コマンドで、昇龍コマンドは本作で入力する必要はない。
---SPゲージを50消費すれば、「SPスキル」…いわゆる超必殺技も使用できる。こちらも複雑なコマンドは無く、全てが波動や竜巻を二回入れる、いわゆる真空コマンドとなっている。
---余談だが、本作PS3版は真空波動コマンド((下、右下、右を二回入力するコマンド))を下、右を素早く二回入力することで代用できる。二回入力系のコマンドは慣れないとやや難しいが、これに気付ければせっかくのSPスキルが使えない、ということはない。
//↑はPS3のみで確認しました。アーケード版、Xbox360版は未プレイで確認できませんので、可能ならばどなたか追記お願いします。
--SPゲージを25消費していわゆるEX必殺技にあたる必殺技の強化版・スキルブーストが出せる。
-''体力ゲージ''
--本作では被ダメージ時以外でも体力が減る機会がある。具体的には『「逆ギレアクション」を使用する』・『スキルをSPスキルでキャンセルする「スーパーキャンセル」を行う』の2つ。
--この2つの条件で体力が減少した場合、減少分の体力は、時間経過で回復が可能な「青体力」に変換されて残る。
---また、「青体力」への変換は体力の最低値をまたいで行われる事は無いため、これで死ぬ事はない。
---『相手のスキルをガードし、いわゆる「削りダメージ」を受けた』場合でも、ダメージではなく青体力に変換されるため、本作では削りで死ぬ事はない。
--''覚醒''
---体力が35%以下になると、原作にもあったキャラの目元のカットイン「通称『カッ』トイン」が画面に現れ、覚醒状態になる。
---覚醒状態になると、被ダメージが一部減少し、実質的に体力が大幅増加・SPゲージが50(SPスキル1回分)最大容量ごと増加(100→150になる)・また覚醒状態でしか使えないSPスキルが使えるようになるなどの有利な効果が得られる。
---上記のとおり覚醒は非常に強力なのだが、コンボを受けている間は体力が減少しても覚醒状態にならないという仕様。安全に覚醒するための工夫、逆に覚醒させずに倒しきるための工夫など、独特の戦略が必要となってくる。
-''バッドステータス''
--一部の技にはバッドステータスを付加する効果があり、これを付けられると一定時間行動が制限される。例えば移動を制限される「感電」や、レバー入力が逆になる「混乱」など。
---目新しいシステムではないが、RPGの持つシステムを格ゲーに取り入れている一例。
-''バースト''
--専用ゲージを消費し周りに衝撃波を発生させるシステム技。GGXXとほぼ同じだが、本作ではペルソナを使用して発生させているため、ペルソナブレイク時には使用できない。本作には以下の三つがある。
---"リバーサルバースト":被ダメージ中にコマンドを入力する事で発生する緊急脱出手段。いわゆる青バ。
---"マックスバースト":何もしていない時にコマンドを入力する事で発生。ヒットさせるとこちらのSPゲージが満タンになる。いわゆる金バ。
---"ワンモアバースト":ワンモアキャンセルと同じく攻撃中の硬直をキャンセルしつつ、相手を大きく上空に打ち上げる。本作独自の仕様。
-''その他代表的なシステム''
--原作での「総攻撃」の演出を使った「ボコスカアタック」という共通の特殊攻撃があり、Aボタン+Bボタンを同時に押すと「発生は遅いが相手の攻撃を防ぎつつ出せる中段技」を発動できる。
---ガード以外での回避が困難で、なおかつヒット時は追加入力で「ボコスカラッシュ」→「ボコスカフィニッシュ」という特殊な連続攻撃で追撃できるため、ハイリターン。ただし、ガードされた時の隙はとても大きい。
---空中に居る相手に当てるとバウンドしながら大きく吹っ飛ぶため、コンボに組み込んで〆に使えたりもする。
--ちなみにレバー下+A+Bと入力すると発生が早くダウンを奪える下段技である足払いが出せる。
---他にも本作には、少しだけ無敵時間の付いた前方移動を行う「クイックエスケープ」など、いくつかの同時押しシステムが存在する。
--GGXXでのロマンキャンセル((SPゲージを50消費して操作キャラクターをニュートラルの状態に戻すシステム))(BBでのラピッドキャンセル)は、ワンモアキャンセルという名前で登場している。同じく超必殺技(SPスキル)1回分のゲージを消費。
--アーク製の格ゲー恒例の一撃必殺技もある。決勝ラウンドでSPゲージを100消費することで使用できる。しかし、例に漏れず大半のキャラで性能は魅せ技の域。
-''実況''(ナビ)
--P4本編で非戦闘員だった久慈川りせは、本作でも使用可能キャラとしては登場しない。しかし、対戦中にプレイヤーの行動に対して褒めたり励ましたりたまに難癖つけたりとコメントを付けてゲームを賑やかにしてくれるナビとして登場する。
--当初はりせのみだったが、後に原作でもナビを務めたクマや美鶴、陽介やアイギス、同じく非戦闘員キャラでP3のナビ担当だった風花、P4の人気キャラだった菜々子から選べるようになった。うるさい場合はOFFにも設定できる。

***登場キャラクター
#region(簡易紹介)
''[[ペルソナ4]]''
-''主人公(鳴上悠)''
--原作と違いペルソナはイザナギで固定だが、欲しいものは何でも揃っており、性能は原作と同じく器用万能キャラ。
-''花村陽介''
--ペルソナはジライヤ。テンタラフーやスクカジャなどの補助スキルもバッチリ実装。抜群の素早さとネタの多さで自分のペースにハメるキャラ。その代わり原作の防御の固さはどこかへ消え、触られると結構脆い。
-''里中千枝''
--ペルソナはトモエ。相変わらずの物理ファイター。凶悪な近接戦闘能力や、ゴッドハンドやアグネヤストラ等の優秀なSPスキルでガン攻めが可能。
-''天城雪子''
--ペルソナはコノハナサクヤ。各種アギ系魔法に加えて回復呪文のディアまでしっかり装備。後方からの牽制やアギによる射撃が得意な後衛タイプ。
--持ち前の超火力もちゃんと調整されつつも再現されており、一度型にハメてしまえば「火炎ブースタ」や「火炎ガードキル」などを絡めたセットプレイで一気に持っていける。
-''巽完二''
--ペルソナはタケミカヅチ。動きは鈍く、立ち回りは難点が多いが、豊富な投げ技や高火力の打撃コンボで、ワンチャンス掴めばごっそり減らせる原作通りの超火力キャラ。
-''クマ''
--ペルソナはキントキドウジ。美鶴と被るためかブフ系スキルは使えないが、各種アイテム召喚やひねくれた攻めの手段を有し、クマらしくトリッキーなキャラクターに仕上がっている。
-''白鐘直斗''
--ペルソナはスクナヒコナ。メギドは設置系トラップという形で取り入れられており、豊富な罠や銃撃で立ち回る遠距離タイプのキャラ。
--即死魔法、ムドオンやハマオンも格ゲー向けにアレンジされまさかの実装。「運命カウンター」を減らしきった状態でどちらかのSPスキルをヒットさせれば相手を即死させることが可能で、独特の操作感と戦術が味わえるキャラとなっている。
''[[ペルソナ3]]''
-''桐条美鶴''
--ペルソナはアルテミシア。やたらリーチの長い立ちAを筆頭に高性能な技を揃え、高火力コンボを備えた超ハイスタンダードな溜めキャラ。残念ながらテンタラフーは無い。
-''真田明彦''
--ペルソナはカエサル。リーチは短い代わりに怒涛のラッシュ力を備えるガチガチのインファイターキャラ。残念ながらタルンダは無い。
-''アイギス''
--ペルソナはアテナ。原作ではいらない子だったオルギアモードがまさかの躍進。見えない中下段を延々仕掛け、高火力コンボを決める凶悪な二択キャラになれる。オーバーヒートには注意。
-''エリザベス''
--ペルソナはまさかのタナトス。原作で使用した多彩な魔法の数々は「SPゲージが非常に溜まりやすい」という仕様と併せてプレイヤーキャラとして実装。性能の強みを押し付けて勝つキャラという点で原作再現。もちろんメギドラオンもございます
--しかしそれと引き換えに体力はワースト1位の低さになり、パターンにはまると案外あっさり攻略されてしまうのも原作通り…?
---原作の凶悪な体力も再現して欲しい!と思う方はスコアアタックのボスモードに挑戦すると吉。
''新規キャラ''
-''ラビリス''
--『P3』のドラマCDで存在が示唆されていたキャラで、『P4U』で晴れて初登場。ペルソナはアリアドネ。
--「斧ゲージ」という特殊ゲージを有し、上手く溜める事ができれば驚きの火力が叩きだせるアタッカーキャラ。立ち回りに少々不安はあるが、挙動が素直なので使いやすい。
-''シャドウラビリス''
--名前通りラビリスの「シャドウ」。ペルソナではなく自身の一部であるアステリオスを使役する。
--基本的な挙動はラビリスと共通だが、斧ゲージは無く、ペルソナ関連がかなり特殊。ほぼ完全に個別行動を取るアステリオスの仕様を駆使した攻めは非常に強力だが、使いこなせないとあっさりやられるテクニカルキャラ。
#endregion

----
**評価点
-初心者にも上級者にも楽しめる間口の広さと奥の深さ
--連打コンボの有用性
---補正がきつく一見初心者用要素のように感じるが、コンボ3段目に大きなゲージボーナスが付いている。そのため熟練者でも敢えて連打コンボを使うという場面も多く、死に要素になることがない。
--逆切れアクションと覚醒システム
---元来初心者には難しいコマンドに設定されてきた無敵技がボタン同時押しで手軽に出せる上、追い詰められた場合は覚醒によって防御力が大幅に上がるなど、初心者にありがちな「一方的に攻撃されて何もできなかった」という事態が極力起こらないように調整されている。決して実力差をひっくり返すような要素ではないが、いい勝負までは持っていきやすいと言える。
--初心者にも嬉しいシステムを多数採用しつつも、限られた技数の一つ一つの性能は練り上げられており、様々な使い方・コンボルートを内包させた調整は見事。稼働から一年経っても未だに研究が続いていたほど。
-良好なゲームバランス
--全キャラともに強力な技を多数有しながら極端に強すぎるキャラクターや技は存在せず、キャラの性能差は確実に存在するものの、どのキャラを使っても安定したバランスで対戦を楽しめるように作られている。
---この点は『GGXX』や『BB』で何度も調整を繰り返したことで得られたノウハウが生かされた完成度と言えるだろう。
-原作譲りの魅力的なキャラクター
--スタンダードな鳴上悠((原作においてはデフォルトネームは存在しないが、本作においてはアニメ版と同じ名前が使われている。))、スピードキャラの陽介、接近戦特化の千枝、遠距離戦が得意な雪子、投げキャラの完二、トリッキーに立ち回るクマ等、各々個性的な性能でやり込みがいがある。
--ナビに関してもキャラ・台詞パターンともに豊富かつ嫌味は薄めで飽きにくい。
---…ただ、少々状況判断が適当な部分もあり、リバーサルバーストをガードされた時に「ナイスバースト!」と言ってきたり、開幕5秒しか経ってないのに「動きがワンパターンなんじゃないの?」という台詞が出たり、被起き攻め真っ最中で動けないのに「動き硬いよ!」等の発言が飛び出す事もちょくちょくあるが。
---これが原因で「煽りせちー」「動画勢((良く分かっていないにも関わらず、動画を見た知識だけで適当な発言を行うユーザー層の事))りせちー」なるネタも誕生した。
--P4原作に登場した『メガネ』も、アーケードではゲーム内通貨を消費して、家庭用ではDLCとして購入&装着が可能。もちろん『P3』勢も装着可能。

-グラフィック・BGM
--『BLAZBLUE』の製作チームが制作しただけあって、2Dアニメーションのキャラクターと3DCGの背景という組み合わせた画面となっており、どちらも時代相応に美麗なグラフィックとなっている。
---キャラクターのモーションやスキルは原作にあったものが使われているものも多く、その意味でも原作はきちんと生かされている。
--登場人物がほぼ全員仲良しなせいか、演出は全体的にポップで明るい。
--原作P4で作曲を担当した目黒将司がいくつかのBGMを、P4でサブを担当していた喜多條敦志が多くのBGMを担当。いずれも良曲が多く好評。

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**賛否両論点・問題点
-起き攻めに偏ったゲームバランス。
--特に番長と千枝の「ダウンを奪ってペルソナを重ね、相手を拘束しつつ本体でローリスクな二択をかけて再度ループ」という流れは批判されやすい。
-新規タイトル故にキャラも1キャラあたりの技の現在の格ゲーにしては少なめ。この点を持って飽きが早いと感じるプレイヤーも見られた。
-原作から来た格ゲー未経験者でも軽快に動かせるように考慮されたゲームシステムだが、全力での対戦となると長いコンボレシピを覚えたり複雑な操作を要するなど、格ゲーへの慣れとそれなりのやり込みは不可避。
-バランスに影響する仕様の穴。
--代表的なのが真田の「連続キルラッシュ」。特定の操作を行う事で真田のスキル「キルラッシュ」を絶え間なく連発する事ができ、永久ガード連携が組めてしまうというもの。
---この連携一本で詰んでしまうキャラもおり、さすがにまずかったためか2012年5月のパッチにて素早く修正された。
--もう一つ代表的なのが「同技解除」。
---本作には「特定の技を1コンボ中に2回以上組み込むと、補正が極端に大きくかかる」という、「同技補正」が存在する。
---しかしこの同技補正、チェック機構が10種類までしか技を記憶しておく事ができないため、補正対象の技を10種類コンボに組み込むと、11種目以降の技に関してはこの補正を無視できてしまう。
---補正ありきでバランス調整が行われているゲームであるため、この抜け穴は大問題。上手く利用すれば補正の緩いコンボを組むことも可能となり、この仕様を利用すれば即死コンボも目指せるようになる・・・~
・・・と思われたが、やはり10種類以上もの特定の技を1コンボ中に組み込もうとするとかなり条件が厳しく、この仕様から生まれた即死級コンボはほとんどが魅せコンボの域。
---一応、仕様のムラという点で言えば問題だが、このような現状もあってあまりバランスを崩す事態には至っていない。
--ただ唯一、比較的容易に条件を満たせる「直斗」だけは実戦投入が可能で、「ハードル走((スキル「二連牙」でピョンピョン跳ね回る姿からこの名が付いた。))」と呼ばれる超高火力コンボが開発され、各地で猛威を振るっている。
---しかし、直斗自身のキャラ性能の欠点や、「比較的容易」とは言えある程度条件は厳しい事、直斗よりも強力な立ち回りを有するキャラが多い事もあり、こちらも大きくバランスを崩すには至っていない。

-家庭用の問題点として、隠し要素解禁のハードルが大変高い。
--りせとクマ以外のナビを解禁するには、ほとんどが超高難度のスコアアタックモードを複数のキャラでクリアする必要があり、初心者は勿論の事、格ゲー慣れしたユーザーでも慣れないキャラで攻略する必要に迫られるため、非常に厳しい。
---美鶴はチャレンジモードのクリアで解禁可能だが、格ゲー初心者にとってはこれも少々厳しくはある。
--どうしても攻略できなければDLCを購入する事によっても解禁が可能だが、バランス的に考えれば悪い仕様と言える。

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**総評
当初囁かれた不安を打ち破り、『ペルソナ4』(または『ペルソナ3』)のキャラゲーとしても、一作の格闘ゲームとしてもそつなくまとまった完成度の高い良格ゲー。~
コンボゲーとしての難易度も低めで格ゲービギナーにも向いており、かといって必要以上に底が浅いわけでもなく、格ゲーに興味のあるプレイヤーなら幅広く薦めることができる作品。
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