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パワポケダッシュ - (2013/06/29 (土) 01:37:52) のソース

*パワポケダッシュ
【ぱわぽけだっしゅ】
|ジャンル|野球バラエティ|&amazon(B000CSXWIW)|
|対応機種|ゲームボーイアドバンス|~|
|発売元|コナミ|~|
|開発元|コナミ(パワプロプロダクション)|~|
|発売日|2006年3月23日|~|
|定価|5,229円(税込)|~|
|分類|良作|~|
//|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|一応小学生がターゲット&br()半数以上が結ばれない彼女候補&br()救いのないED&br()縦読みは紫髪伝説の序の口|~|
*概要
-パワプロクンポケットシリーズ(パワポケシリーズ)の第9作目。キャッチコピーは『野球はいつでも出たとこダッシュ!』。
//2005年8月4日に発売された『パワポケ甲子園』に次ぐ、同シリーズの外伝作品2作目にあたる。
//↑パワポケシリーズの公式サイト等で『甲子園』のリンクが貼られていないため、同列に扱って良いものか不明なので
--外伝として発売されたが、ストーリーはパワポケ甲子園以外のシリーズ全作品とつながっている。
-低年齢(小学四年生ぐらい)を対象とした作品であるため難しい漢字や言い回しは避けられている。
-難易度は低めであり、新しくスロットとカードを使用する『カード野球』を搭載するなど意欲的な試みも行われていた。
-その他、1~8までの作品のあらすじやキャラクター紹介があり、その内容が大変濃い。ただ、8はハードが上位の物であり、発売からあまり間がないため、キャラ紹介が数人程度に止まっている。
-あらすじについては、姉妹Wikiの[[こちら>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/409.html]]の『パワポケダッシュ』の項目を参照。
-裏サクセスは「地獄ダンジョン編」。従来の裏サクセスのようなイベントは少なく、ひたすらダンジョンを進んで最下層を目指し、選手を作成する。

*詳細
-シナリオが凄まじい。元々パワポケシリーズは子供には分からないSFや戦争ネタ、ダークでハードなストーリー展開が売りであり、これも例に漏れずとんでもないどんでん返しが待っている(プロデューサーが「子供向けだからといって、安易な物にしたくない。大人になったときにああ、こうだったのかと分かる物語を作っている」と直々にいっていることからもその一端が伺えよう)。
-死んでボールになった父親を蘇らせる為に小学生の主人公は少年野球で全国優勝するというのがこのゲームの目的だが、&bold(){なんとどうやっても助からない。}都合良く奇跡が起きて人間が蘇ったりしないということらしい。
--BADも含む全てのエンディングを見る&裏サクセスを最下層までクリアすると父親が蘇るENDが一応追加される。ただし『パワプロクンポケット11』では、ダッシュの主人公が別の人間の養子になってしまっている。
--しかし、小学生野球編の『14』にてライバルチームの監督として父親が登場。生還していたことが判明した。
-チームメイトの一人が、虫を殺して遊ぶなど残酷なことをしていたのだが、主人公によって改心し生き物の命を大切にするようになる。が、19歳になったときに川に落ちた猫を助けて死亡してしまうことがエンディングで語られる。
--『11』にて彼の死が語られているため、正史となっている模様。なお彼の死は『11』のとある敵キャラの人生観に深く影響を与え、その人物の改心を促している。
-少年野球を舞台にしてこそいるが、話の本編はジャンプ等で掲げられる「友情・努力・勝利」のような明るいストーリーとは言い難い。ストーリーの核心は、歯車の入れ違いから生じた大人同士の醜い争い、主人公の複雑な家庭事情の秘密、どうしても共に過ごせないヒロイン等のおおよそ前向きとは言えない物で構成されている。

#region(close,6名の彼女候補のうち、3名にハッピーエンドが搭載されていない。)
-主人公より年上のチームメイトの女の子の「わんこ」は、実は元々犬であり、主人公の父親同様事故で死んだ後に「卒業までに少年野球で優勝する」という条件つきで人間として蘇っている。しかし、彼女の現役時代は地方大会で&bold(){強制敗北のため、絶対に優勝できない。}そのため、どのルートでも必ず死んでしまう。
--なお『11』の裏サクセスに登場する「メモリー」というキャラは「わんこ」を元にしたキャラだが、本編の「わんこ」と違ってかなり救われている。
-空き地で出会う女の子の「モモコ」は、実は桃の木の精霊であり、子供にしか姿が見えない。主人公は親交を深めていくが、彼女に恋をすることで大人になってしまうと二度と会えなくなる。
--『10』の彼女候補キャラで『11』の重要人物である神条紫杏も幼少時にモモコと触れ合っており、彼女の生き方に深く影響を与えた。
-年下の女の子の「さくら」は、親しくなると彼女候補の中で唯一将来の約束を交わすことができる。しかし、ゲーム終盤になって主人公とさくらは&bold(){実の兄妹}であることが判明する。その事実をさくらに知らせず、自分を忘れてもらうため、主人公は目の前で彼女の写真を破り捨て、わざと冷たく突き放して別れを告げる。突然豹変した態度にさくらは戸惑い、泣きながら立ち去るが、主人公はその後にようやく涙を流す。
#endregion

-しかし、本作で良く語られるヒロインは他に居る。

#region(close,紫髪伝説のはじまり。)
-彼女候補である「南雲瑠璃花(なぐもるりか)」が該当する。
-母親と共に主人公の家の隣に引っ越してきたツンデレ。敬語で厳しいツンを主人公に見せるが、一緒にお風呂に行ったりご飯を作ってもらうなどデレていく王道ツンデレ小学生。
-母子共々借金取りに追われている設定で、その後主人公が全国大会優勝を条件に取立てを待ってもらうというイベントがあるのだが、優勝できないとバットエンドになり瑠璃花は借金取りに連れて行かれ、エンディングで主人公の元に手紙が届く。その手紙が文面だけを見ると当たり障りのないものなのだが~
&bold(){手紙の頭文字だけを縦読みすると彼女の壮絶な叫びが聞こえるというもの。}↓

-伝説のバッドエンド、瑠璃花の手紙の縦読み。
>「●●●●(主人公の名)、げんきでいますか?~
''母''のお仕事を手つだったりしていると、~
''や''けに時間がたつのが早く思えます。~
''く''るしいこともあるけど、~
''た''いせつな思い出をかてに、なんとか~
''す''ごしています。~
''ケ''ガや病気に気をつけて、野球せんしゅ~
''に''なれるよう、がんばってください。~
''き''っと、いつの日か、またあなたと~
''で''あえる日をしんじて。」 

-''「母やくたすケにきで」→「はやくたすけにきで」→「早く助けに来て」''である…。

↓の19:05~参照
&nicovideo2(sm1055285)
--ちなみに、この「遠い島」はパワポケ6で登場した「しあわせ島」ではないかと言われている。しあわせ島は借金が返せなくなった者が連れて行かれ、長期間の過酷な強制労働により借金返済するための施設なのだが…。囚人が成人男性のみであり、小学生の瑠璃花にはこなせないような作業が多いため、「リフレッシュルーム」という収容者の慰安施設(ビデオ・口のまわりが精巧にできた等身大の女性型人形・メスヤギなどが置かれている)で働かされるのではと噂されている。
---一応補足すると、正史においてはしあわせ島はダッシュの時点では壊滅している。しかし、似たような島が存在していることは他のパワポケ作品においてもほのめかされており、上記のような境遇に置かれている可能性は十分ある。

-だがネット上では「みんなのトラウマ」と語られる瑠理花ルートの縦読みだが、パワポケファンの間ではむしろ彼女のBADENDをトラウマとしてあげる意見を「陳腐」と言う声も大きい。
--そもそも瑠理花ルートに登場する借金取りのおじさんは、6や7であった「野球で何でも決着付ける」という流れの延長線でもある。
---その証拠に借金取りは野球で勝利すれば小学生の主人公との約束をちゃんと守ってくれて、瑠璃花を助けるよう取り計らってくれる。
---むしろ「野球でなんでも決着をつける」をやろうとして、負けたら本当にしあわせ島に送られたのは(成人したプロのエージェントとはいえ)6の主人公であり、人体実験で麻薬漬けにされた彼の方が波乱万丈と言える。

-瑠璃花に関してはライターの癖か登場キャラ同士の交流が多いため、上記のバッドエンドルートに行かずに元気に暮らしていることが確認された。おそらくダッシュをプレイした人間ならば誰もが胸をなでおろしたことだろう。
--『10』は瑠璃花の親友として『天月五十鈴』、『14』は五十鈴の娘として『天月紗矢香』、『12』は瑠璃花の先輩である『浅井漣』が登場する。漣や紗矢香によって「料理の上手い人」として瑠璃花らしき人物の名前が登場する。
---なおパワポケファンからは上述した同ライターのヒロインのBADENDの方がキツいという意見もある。天月母子は超能力で無意識に主人公を傷つけて野球の邪魔をしていた罪悪感から、試合に勝てなかったら飛び降り自殺を図る。漣は野球仲間としても主人公を支えるがラスボスの悪足掻きに巻き込まれて選択肢をミスすると消滅。(この際、時間制限選択肢がありミスする危険性がある)その際、主人公が精神崩壊して二次元へ逃避する。
---また『12』の『シズヤ』、『13』の『一ノ宮桜華』など最終戦での勝利は当たり前、選択肢のミスは許さず緻密なスケジュール管理が必要、他ヒロインへの嫉妬や場合によっては主人公への妨害活動を行うなど難易度が高い(その代わり最終的に出来上がる選手のステータスは高くなるという傾向)。その上でBADENDは容赦ない。
---むしろ「ただ最終戦に勝てばいい」だけの瑠璃花はまだ同ライターの中ではチョロい方である。彼女のライバルとなる彼女候補が前述したように「ダッシュ主人公と結ばれない」ケースが多い事も関係してるのかもしれないが。

#endregion
//6→7→Dの時系列で6主が壊滅させましたから「しあわせ島」ではないでしょう。同じBB団の他の施設だとしても、そもそも外部と連絡は取れないはずですし…co
//あくまで「ファンの間で言われている」としか書かれてないので、実際にそうなのかという問題ではないのでは?それに、『10』ではしあわせ島のような施設が他にも存在する可能性が示唆されているので・・・co
//ファンの間で言われているとはいってもあのしあわせ島そのものではないことはほぼ確定っぽいから補足しときます。

#endregion


-「子供向けだから手加減する」などということを一切しないことで、多くの子供にトラウマを叩き付けた。

-その一方で、世界観に合わせた子供らしいやり取りも多く、UFOを信じる少年・明智や、虫好きの先輩・羽柴などのイベントはほのぼのとしている。缶蹴りやグリムジャンケンなど、小学生らしいミニゲームも多い。
-また、嫌味や癖のあるキャラが多いパワポケシリーズの中では結構みんな控えめに描かれている。悪役も改心して和解するため、比較的穏やかな気持ちでプレイできる。
--お馴染みの相棒メガネもオタクっぷりが控えめで、やる気を削ぐような言動も殆どない。 


*その後の展開
-小学生向けの番外編、カード野球という従来の形式とは異なる試合方法、ダッシュより前に発売された『8』が既にDSで出ている、プロ12球団のデータが搭載されていない等の点からか、パワポケシリーズの中では最も売上本数が少ない作品となってしまった。
-しかしながら、購入者の評判自体は良かったのか、後の『9』以降のシリーズ作品でもサクセスで通常の野球モードとカード野球モードが選択できるようになり、サクセスの遊びやすさ向上に一役買っている(元々通常の野球モードが苦手というプレイヤーも多く、それが原因でサクセスを上手く進められないという事例も多かった)。
-また、ファンからの要望が多かったらしく、『10』以降はダッシュのキャラクターが成長した姿で登場している。
--ただし登場人物の一人のマウスという少年は、登場するたびにガチホモキャラに目をつけられるという、パワポケらしいブラックな目に遭っている。