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ドラゴンクエストIV 導かれし者たち - (2013/01/19 (土) 19:18:05) のソース

*ドラゴンクエストIV 導かれし者たち
【どらごんくえすとふぉー みちびかれしものたち】
|ジャンル|RPG|CENTER:&image(003.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000068HWE/ksgmatome-22/ref=nosim,width=160)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=182&file=003.jpg]] [[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=182&file=004.jpg]]&image(dq4game.jpg,http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=182&file=dq4game.jpg,width=160)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|4MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|エニックス|~|
|開発元|チュンソフト|~|
|発売日|1990年2月11日|~|
|定価|8,500円(税抜)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|3個(バッテリーバックアップ)|~|
|>|>|CENTER:''[[ドラゴンクエストシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/269.html]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
ドラゴンクエストシリーズの第4作目にして、『I』~『III』の「ロト3部作」から世界観を一新した「天空シリーズ((当初はロト3部作と区別するためのユーザー間での俗称だったが、後にメーカー側がこの呼称を正式採用した。))」の第1作。~
FCで出された最後のドラクエであるとともに、チュンソフトが直接開発に関わった最後の作品となった(『V』では監修のみ)。 ~
ロト3部作はストーリーだけでなく「RPGの面白さを浸透させる」ために段階を追って製作されたもので、それによりRPGというジャンルは一躍有名となり、フォロワーも数多く登場した。~
シリーズの目的を果たし、ロト3部作の人気に押されて登場した本作では、「ドラクエならではのRPGの進化の方向性」を打ち出すべく新たな試みが行われた。

**特徴・評価点
''暗さのある物語''
-「勇者と魔王の戦い」といった基本はそのままに、明るい冒険譚のイメージや勧善懲悪路線からの脱却が試みられている。
--勇者の旅立ちの事情や鉱山の町「アッテムト」でのイベント、人間による迫害の描写、本作のラスボスが全てをなげうち狂気に至る経緯((この経緯に関連して、本作のラスボスはあるキャラクターとともに人気が高く、後述の『4コママンガ劇場』でも2人を題材にしたネタが非常に多かった。))など、プレイヤーに暗い気持ちを残すイベントがいくつも挿入されている。また、魔王の城に潜入して内情を探るイベントや、ある場所で見ることができる「夢」など、敵側にもスポットが当てられている。
---これらの描写は今までのドラクエでは経験できなかった「微妙な後ろめたさ」をプレイヤーに与えた。エンディングも解釈によっては後味の悪いものになるため、しばしばファンの間で議論の種となっている((詳しくはネタバレになるので割愛するが、その解釈の真偽を雑誌にインタビューされた堀井雄二が「そういう解釈もありですね。」と、真相をぼかした点が原因とされている。))。

''全5章のオムニバス形式''
-本作最大の特徴。1章ごとに主人公と舞台を変えながら展開するオムニバス形式で、第1章~第4章の主人公たちが、第5章で勇者のもとに集結するという構成になっている。下記のように章が進むごとに難易度やシナリオの特殊性は上がり、各シナリオがRPGのチュートリアルとしての機能も持つ。また、第5章では第1章~第4章とは逆の順番に仲間が終結し、「未熟な勇者を熟達した仲間が支えていく」という仲間の合流に必然性を持たせた展開になっている。
--''第1章「王宮の戦士たち」''~
バトランド王国の領内で相次いで子どもたちが行方不明になる事件が発生。王宮戦士のライアンは王の命を受け、事件の解決に挑む。戦士の1人旅であるため複雑な戦術は必要なく、オーソドックスなRPGとなっている。
--''第2章「おてんば姫の冒険」''~
サントハイム王国の王女アリーナは格闘が得意なおてんば姫。武術大会の噂を聞きつけたアリーナは父の目を盗んで城を脱出。心配してついてきたブライ・クリフトとともに冒険の旅に出る。アリーナ(攻撃)・ブライ(補助)・クリフト(回復)の3人パーティーとなり、役割分担が必要になる。
--''第3章「武器商人トルネコ」''~
レイクナバに住むトルネコは大きな町で店を開くことが夢の見習い商人。町の近くの洞窟にお宝が隠されていると聞きつけたトルネコは、宝を見つけ出そうと冒険に出るのだが…。武器防具を仕入れたり宝物を入手したりしてお金を稼ぐことに重点が置かれる異色のシナリオ。
--''第4章「モンバーバラの姉妹」''~
踊り子のマーニャと占い師のミネアは、モンバーバラの町で営業を続けながら父の仇を探し続けていたが、仇はなかなかあらわれなかった。業を煮やした2人は仇を求めて情勢不穏なキングレオ大陸を旅する。「魔法使い(マーニャ)と僧侶(ミネア)の2人旅」という難易度の高い冒険となる((中盤でNPCのオーリン(戦士系)が仲間になるので、そこからは多少は楽になる。))。

-このようなオムニバス形式はキャラクターの背景を描くというストーリー的な意味のほかにも、''RPGで最も楽しいタイミングと言われる序盤~中盤を連続して遊ぶことができる''という、RPGでしばしば指摘される「中盤以降に中だるみする」問題に一石を投じる試みとなっている。

''馬車による大人数での冒険''
-第5章では最大10人が同時に仲間になる。戦闘に参加できるパーティは前作同様4人であるため、残りのキャラクターは馬車に乗せて連れ歩くこととなる。
-前作のように特定の施設まで戻らなくても、町の中や馬車の入れない一部のダンジョン以外なら、いつでもパーティの編成を行うことができる。
--ただし、戦闘中は1ターンに1人ずつしか交代することができない(これは次作『V』で改善された)。
--戦闘中に現パーティー全員が死亡すると、編成の先頭から順に4人が自動的に飛び出して総入れ替えとなる。

''AIによる「個性的な」戦闘''
-第5章で加入した仲間は「AI」と呼ばれる思考を持っており、戦闘中は行動が完全にオートになる。勇者が直接指示することはできないが、次の6つの「さくせん」を通じてある程度行動をコントロールすることができる。また、AIは戦闘を重ねるごとに敵の弱点や行動パターンなどを学習するように設定されている。
--''ガンガンいこうぜ'':HP・MPの残量を気にせずに、最大限の攻撃や呪文を連発する。
--''みんながんばれ'':状況に応じて攻撃・補助・回復を臨機応変に使い分ける。
--''いのちをだいじに'':HPの残量を常に気にする。HPが一定以下になると優先して回復呪文や補助呪文をかける。
--''じゅもんをせつやく'':MPの残量を常に気にする。効果が同じときはアイテムを使うこともある。
--''じゅもんをつかうな'':名前通り一切の呪文を使わなくなる。
--''いろいろやろうぜ'':戦闘中に効果のないアイテムを使ったり、効くかどうかわからない呪文を使ったりと普段なら絶対に行わないような行動を取る。

-ザコ戦でいちいち面倒な指示を出さなくて済む、AIの行動を見越して行動を練るといった独自の戦略性を生み出すとともに、''「仲間とともに闘う」''という独特のプレイスタイルを作り出す画期的なシステムであったのだが、ファミコンの性能では限界があったのか、ストレス(ネタ要素)を生じさせる問題点もあった(詳細は後述)。

-ちなみに、第1章のホイミン(ホイミスライム)や第4章のオーリンなどプレイヤーの操作できないNPCが仲間になったときも同じシステムで戦闘に参加するが、彼らには「さくせん」による指示はできない。

''寄り道要素の追加''
-''カジノ''~
エンドールという町にはカジノがあり、前作の「モンスター格闘場」に加え「スロットマシン」「ポーカー」の3種類のギャンブルが用意されており、ゴールドでコインを購入して遊ぶことができる。~
物語の進行とは関係ないが、マーニャよろしく本筋そっちのけでカジノに熱中するプレイヤーが続出。後のシリーズでも定番の要素となった。もっとも、集めたコインは強力なアイテムと交換できるため、カジノで遊ぶことは決して無意味ではない。

-''小さなメダル''~
「メダル王」という人物に渡すことで、レアアイテムと交換してくれる。アイディア自体は『III』の時点ですでにあったが、本格的に採用されたのは本作が最初である。世界の探索という要素にアクセントがつき、これも後のシリーズで定番の要素となった。

''サウンド面のこだわり''
-主人公が変わるオムニバス形式に合わせて各章の主人公にテーマ曲が用意されているなど、楽曲にも力が入れられている。曲数・収録時間では次作の『V』を凌いでおり、すぎやまこういち氏も「シリーズ中最も冒険をした(新しい感覚を取り入れた)音楽」と認めるほどのこだわりを持っている。

**賛否両論点
''自由編成から固定キャラクターへの回帰''
-主人公以外のパーティメンバーを自由に決めることができた『III』に対して、本作では固定キャラクターとストーリー重視のシステムに回帰した。このため『III』ですでにシステムの完成を見出していたプレイヤーは戸惑うことになった。~
この点については堀井雄二氏もリメイク時のインタビューで、「当時はやたら『縛りっぽくなった』と不評が多かったが、今になって『キャラゲー』として見直されてきた」と語っている。[[参考動画>http://www.youtube.com/watch?v=4Uy6XOctbQ0&feature=related]]

''難易度の低下''
-本作は装備とレベル上げで全てのボスを力押しで倒すことができ、またレベルアップに必要な経験値も少ないため、前作までと比べて全体的に難易度が低い。遊びやすさが向上したということもできるが、手ごたえのある難易度を好むゲーマーからは「ヌルい」と評されることも多い。
-ラスボス戦もキャラのレベルアップが早いことや馬車が使えること、キラーピアスの鬼性能、ベホマズン、ギガデインが低燃費であることにより撃破は容易。味方が完全AIで思うように動かせないというハンデを考慮してもせいぜい前作並ぐらいであり、シリーズでも弱い方に入る。
--[[PS版>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/446.html]]ではキャラのラスボス到達レベルが下がったことや各形態の能力強化によりかなり難易度が上がった。

**問題点
''頭が悪すぎるAI''
-倒した敵への二重攻撃を回避するなど有利な面も多いのだが、行動に融通が利かず''「クリフトのザラキ((敵1グループに効果のある即死呪文だが、ボスは耐性を持っているので効かない。))」''に代表されるマヌケな行動も多いため、ボス戦など生死に関わる戦闘ではストレスがたまる。また、プレイヤーの判断で好きなように戦術が組めない、キャラクター固有の呪文などがなかなかお目にかかれないという問題点も生じてしまっている((以降の作品ではこの解決案として、プレイヤーが直接行動を指示できる作戦「めいれいさせろ」が追加されている(逆に「さくせん」の仕様は形骸化してしまったが)。また、本作以降「学習するAI」は撤廃され、最初から敵の特性をほぼ完璧に理解した状態になっている。))。
--一応、呪文が使えないアリーナ、ライアン、余計な補助呪文を持っていないマーニャは比較的有利な行動をとってくれやすい。

-キャッチコピーでは「戦うたびに賢くなるAI」とされているが、実はこれは正確ではない。例えば、以下のような問題点がある。
--ラスボスなど何段階かに変化する敵の場合は各段階ごとに別モンスターと認識されており、それぞれ1戦しないと学習しない((ブレス攻撃をする形態に対してのみ率先してフバーハを唱えるなどメリットがないわけではない。))。
--ザラキが効かなかった敵が同ターンに倒されると、クリフトはザラキでその敵を倒したのだと勘違いしてしまう。
--さらに、AIの学習内容はリセットする度に初期化されてしまう。

''キャラクターの冷遇''
-総勢8人ものメインキャラクターがいるが、キャラ間の戦闘能力の格差が大きい。
-ブライ、トルネコ、ミネアは特に馬車行きになりやすい。
--特に顕著なのが''ミネア''。彼女はステータス・装備品・習得呪文など全てにおいて性能が低く、パーティメンバーから外されることも多い。
---僧侶タイプのキャラクターなのだが、キアリー((毒を治療する呪文。))を覚えないため毒状態になる可能性があるダンジョンではメンバーから外されることが多く、同じ僧侶タイプのクリフトと経験値の差がつきやすい。
---''HPが極端に上がらない''。終盤になっても150に満たないため、回復役でありながら戦闘では真っ先に死ぬことが多い。
---ザオリク((死亡した味方を確実に蘇生する呪文。))・ベホマラー((味方全員を中回復する呪文。))などの後半に重要になる呪文も覚えない。回復要員としても中途半端で、クリフトより勝っている点はフバーハ((息攻撃のダメージを軽減する呪文。))とメガザル((自分の命と引き換えに味方全員を回復・蘇生させる呪文。))を覚えることと水の羽衣((メラ、ギラ、イオ、炎、吹雪のダメージを軽減。))を装備できることぐらいと言われてしまう。
---僧侶タイプにしては力の伸びが良いが(クリフトよりも強い、というよりクリフトが弱すぎる)、最強武器が1つしか手に入らない貴重品であるうえに他のキャラクターも装備可能なため、彼女の手には渡りにくく、だからといって2番目に強い武器は最強武器の半分程度しか攻撃力がないため、せっかくの力を生かすことができない。
---専用武器である「ぎんのタロット」は道具として使うとユニークな効果を発揮する((ランダムにカードを1枚引き、「太陽=味方全員の体力を回復」、「星=経験値とゴールドが2倍」、「死神=味方に攻撃」、「ひいてはいけないカード=味方にザラキ」など、そのカードに対応した効果があらわれる。))のだが、''AI戦闘では「いろいろやろうぜ」を指示しないと使ってくれない''ため、貴重な長所が1つ死んでしまっている。
---実は「クリフトのザラキ」なみにラリホー((敵グループを眠らせる呪文。ザラキ同様、大半のボスは耐性を持っているため効かない。))を連発するクセがあるのだが、ネタとしてすら認識されていない。
--''トルネコ''は、完全にライアンとタイプが同じになってしまっている。
---ライアンと比べると(意外にも)素早さで勝る。が、HPと力、そして中盤の装備品で劣るため、ライアンと比べるとアタッカーとしては不満。
---弱いわけではないのだが、ライアンとタイプがかぶりすぎていて馬車要員になりがち。
---特にボス戦では特殊行動が無駄に終わることも多く、安定感に欠ける。ザコ戦でも予期しない行動で戦術を立てづらい。
--''ブライ''は数々の補助呪文が魅力だが、AIではほとんど生かされない。
---しかもブライよりもはるか前に、強力な攻撃呪文の数々を習得するマーニャが仲間になるため、最初からほぼお役御免。
---残念ながらステータスも、HPがマーニャに劣る。装備品も、マーニャよりもさらに貧弱。終盤では力とMPもマーニャに差をつけられていく。

''物語に多くの謎が残っている''
-NPCには文字どおり「仲間になるだけ」のものが多く、一部のキャラクターを除いて仲間にならなくてもストーリー的にも攻略的にも問題ない。また、第5章最初の町に登場する謎の勇者一行などストーリーに何も関わらず、何のために登場したのか分からないキャラクターもいる((PS版では「移民の町」にこれらのキャラクターが移民として登場し、事情が説明される。またマイコンBASICマガジンでのインタビューでは、勇者一行を複数登場させることで武器屋など彼ら相手に商売をする店が存在する必然性を与えたかったとのこと。))。

-第1章で登場した人間となることを夢見るホイミスライム「ホイミン」が第5章で人間となって再登場するが、なぜ人間となれたかは説明がない。小説版でのみ明らかにされた。

-第2章の武術大会にラスボスがエントリーしているのだが、決勝戦では姿を消しているため、彼が何のために参加したのかは不明なまま((リメイク版では「主人公が参加すると思ってエントリーしたが、いなかったから棄権した」とラスボス自身の口から語られている。因みに4コマでは「主人公を抹殺する為にエントリーしたが、武術大会は王女との結婚をかけて行われる為、ラスボスと相思相愛の女性から怒りの手紙が届いたので、急いで誤解を解きに行った」などとネタにされた))。

-同じく第2章のラストで突然行方不明になったサントハイム城の人々がエンディングでは何事もなかったかのように戻ってきているのだが、その事情については一切説明されていない。

**総評
シナリオ・AIには賛否両論もあったが、前作からの順当な進化を感じさせる作品であり、ファミコンRPGを象徴する作品の1つであったことに変わりはない。~
難易度も全体的に低めで、レベルアップに必要な経験値が低いことや攻略を容易にする裏技が多いことなどから、前作以上にプレイヤー層の間口を広げた功績もある。~
本作で導入された新たな要素や改善されたシステムは、続く『V』でさらなるパワーアップを遂げる。
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**余談・ネタ要素
キャラクターの個性を重視した本作はゲーム上の仕様や不具合、同時期に始まった『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』を巻き込んでさまざまなネタを生み出した。リメイク版に逆輸入されたものもいくつかある。

***キャラクターに関するネタ
''クリフト''
-''いのちをだいじに→クリフトはザラキをとなえた!''~
本作のAIの頭の悪さを象徴する有名なネタ。効かないことが分かっている相手でも平気で唱える。これはザラキが「味方の被害を減らすためにもっとも効果的な行動」として選択されているためなのだが、クリフトが回復役であることを考えるとありがた迷惑になりやすい((ボス戦でザラキを唱えてターンを無駄にする、道中でザコに連発しすぎてMPが足りなくなる…など。))。
--「さくせん」で容易に封印できる((リメイクでは「個人別に作戦を指示できる」、「いざとなれば『命令させろ』で直に操作すればいい」など回避がより簡単になっている。))ためか、特に問題視されることもなく半公式設定になってしまい、''リメイク版でも優先してザラキを唱えるように調整されている''((わざわざ「最初から賢いAI」の例外として、効かない敵に対しても使うよう設定されている。))。
-よく見ると名前が「クりフト」と、リがひらがなになっている。文字一つ分でも容量を削減するための努力である。

-''アリーナへの片想い''~
ゲーム中ではそれとほのめかすような台詞が一つあるだけであまりはっきりしないが、『小説ドラゴンクエストIV』の描写や『4コママンガ劇場』のネタなどから定着したと思われる。リメイク版では会話の中でアリーナへの想いを聞くことができたり、''アリーナに優先して回復呪文をかける''ように調整されていたりする。

''トルネコ''
-''DQシリーズでも1、2を争うネタキャラ''。ゲーム中でも「さくせん」を無視してダジャレを言ったり不思議な踊りを踊ったり転んで会心の一撃を出したり…と『III』の遊び人並みに好き勝手な行動を取る。カジノに連れて行くと、試合に手を出して流れを変えることも。
--特に扱いがひどいのが『4コママンガ劇場』。某FE聖戦のアーダン並みかそれ以上の、愛されているのかいないのかよく分からない扱いを受けている。その活躍たるや''「いらないものと判断されて気球から捨てられる」「馬車で待機したままLv50達成」「ガーデンブルグで人質になることがすでに決まっている」「ダジャレでスタンシアラ王に完敗」「太りすぎて落とし穴にフタをする」''…などさまざま。初登場から二十数年、幾多のマンガ家にネタにされ続けた。
--この埋め合わせ(?)として作られたのが『[[トルネコの大冒険 不思議のダンジョン]]』である。後のシリーズでも『VI』のテリーに『[[ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド]]』、『VII』のキーファに『キャラバンハート』が作られたように、冷遇キャラに対する露払いの役目も果たしたようだ。
--なお''本編中のトルネコは決して弱いわけではない。''弱点といえば破邪の剣から奇跡の剣までつなぎの武器であるドラゴンキラーを装備出来ないことくらいで(後の「大冒険」では装備出来るのに) レベルとHPの上がるスピードは速く、命令無視にしても無駄な行動は殆どしない。ここが『III』の遊び人との違いと言えよう。~
しかし終盤は基本ステータスの伸び悩みが目立ち、他の前衛キャラに大きく水を開けられてしまうので。結局、馬車要員になってしまう。
---リメイク版では「くちぶえ」「しのびあし」などの移動時に便利な特技を覚える様になった。

''女勇者''
-その特徴的な髪型ゆえ「ブロッコリー」だの「ギズモ」だのさんざんネタにされた。''「天空の兜かぶれねえじゃん!」''というのも多数。

''モンバーバラの姉妹''
-『マイコンBASICマガジン』の堀井雄二氏のインタビューによると、第5章のバルザックとキングレオに対してマーニャとミネアの魔法がかなり有効であることを公言している。地味ながら熱い設定である。
-妹ミネアに稼がせておき、自分はひたすらカジノにハマっていたマーニャのダメ人間的な行動はよくネタにされた。

''ライアン''~
-お供をするホイミンに愛着がある人も多い。ライアン自身が壮年・中年の風貌をしていることもあって『4コママンガ劇場』でもその相思相愛っぷりがよくネタにされていた。
--ホイミンにかなりの人気が集まったため、『V』でモンスターを仲間にするシステムが採用されるきっかけになったともいわれている。

***裏技・バグ
上の2つの裏技が有名で、リメイク版でもこれらのネタがセルフパロディとして取り入れられている。

''838861''
-''第5章のカジノでこの枚数でコインを買おうとすると4ゴールドで買えてしまう''。これは16進数のオーバーフロー(カウントできる数の限界を超えると数値が0に戻る)現象を利用したもので、コインの値段が安すぎてオーバーフローを起こせない2章以外ではさまざまな組み合わせで安く買えるようである((ちなみにPS版ではゴールドの最大値を5桁(99999)にしてオーバーフローが起こらないようにしているためこの裏技は使えないのだが、データ上は6桁まで用意されている。また、DS版の移民の町の一つ「グランドスラム」では「838861」という枚数に言及する移民が登場する。))。

''8回逃げると会心の一撃''
-正確には「1回の戦闘で''8回逃亡に失敗する''と以降の攻撃がすべて会心の一撃になる」。ボス戦にうってつけの裏技なのだが、その間は当然やられ放題になるので成功させるのは難しい。
--馬車がいる状態であれば、控えメンバー4人をだしておいてこの裏技を行い、全滅するに任せて主要メンバーが飛び出させれば楽に成功できる。これを知っていると、馬車がいる状態で戦えるデスピサロがそれまでの中ボスより格段に弱く感じるという逆転現象が起きてしまう。

''幻のモンスター''
-海のモンスターの中に普通の方法では出現しないモンスターがいる。''「たこまじん」(ダゴンと同種)「じごくのざりがに」(さそりアーマーと同種)「シャークマンタ」(レイギガースと同種)「ピラニアン」(エビルアングラーと同種)''の4種で、データも設定されているのだが、ある条件を満たさないと出現しない。詳しくは[[こちら>http://www.hcn.zaq.ne.jp/caawq507/dq/dq4/img/tako.htm]]を参照。

-海のモンスターには「シーライオン」「フライングデス」「マリンリバイアサン」など没になったものがいくつかあるが、いずれもリメイク版で日の目を見ている。

***その他
''CM''
-本作のTVCMは歴代DQの中でも最も特異な演出である。興味のある方はぜひ調べてみてほしい。

''発売日''
-通常ゲームの発売日は木曜日((本作発売当時は、ゲームの発売日は金曜日が主。))になるが、前作III発売の際、平日であったため学校をサボる学生が続出した影響で、本作は日曜日に発売された。
--発売当日は民放で特番が組まれるほどの熱狂ぶりであった。
--以降IXまで「ドラクエシリーズの発売日は休日((IV・Vは日曜日、VI~IXは土曜日))」となった。
---近年は予約販売や通販の普及により発売日を休日にする必要性が薄れていると指摘されることも多く、Xでは発売日が木曜日になったがその日は学校が夏休み中だったので問題がなかったためである。

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**その後の展開
-後にPSとDSで[[リメイク>ドラゴンクエストIV 導かれし者たち (PS)]]された。最大の変更点は「めいれいさせろ」が追加され、AIを任意で選択できるようにしたことと「第6章」の追加だが、どちらも柱となる部分の大幅改変であったため、ある意味かなり大胆なリメイクといえる。~
『VII』のシステムがベースであるため、「移民の町」が追加されていたり、追加ダンジョンと一部モンスターが『VII』の使い回しだったりする。また、PS版からはエスタークとラスボス以外のボスにも専用の戦闘曲が使用されるようになった。

-トルネコは、そのキャラクター性からスピンオフ作品『トルネコの大冒険』シリーズの主役を張ることになる。その後も『VIII』ではライアンとゲスト出演し、『III』のリメイクではすごろく場にトルネコの格好をした老人が登場している。また、FFとDQのキャラクターが共演した『いただきストリート』では商人という立場から重要なポジションにいる。4コマでの扱いとは裏腹になかなかいい待遇である。

-次作『V』とは世界観が共有されており、「天空城」「天空の装備」「マスタードラゴン」「エスターク」などの言葉が登場する。ただし、ロトシリーズのように明確なつながりがあるかと言われるとそうでもなく、世界地図は大幅に変わっているし、「天空の塔」を除いて本作の地名は『V』には一切登場しない。

-『IX』では「導かれし者たち」が配信キャラクターとしてゲスト出演。中でもブライは配信クエストでちょっと役に立っている。勇者は登場しないが、コスチュームを装備品として入手できる。

-『[[ドラゴンクエスト モンスターバトルロードシリーズ]]』では、アーケード版では女勇者以外全てのキャラクターが登場。Wii版では女勇者も登場する。