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グラディウス外伝 - (2011/03/16 (水) 01:11:15) のソース

*グラディウス外伝
【ぐらでぃうすがいでん】
|ジャンル|シューティング|#amazon(B0000C9JCE)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|コナミ|~|
|開発元|コナミコンピュータエンタテイメント東京|~|
|発売日|1997年8月28日|~|
|価格|5800円|~|
|>|>|CENTER:''[[グラディウスシリーズ関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/420.html]]''|
 
**概要
-プレイステーションで発売された家庭用オリジナルタイトルであり、アーケード作品のⅣに先駆けて発売されたグラディウスシリーズとしてはIII以来8年ぶりの新作。
-アーケードでは実装しづらい奇抜なアイデアの数々と熟成された2D技術による高い完成度。
-ハード性能の向上により従来のシリーズで問題視されていた処理落ちやチラツキが完全に解消され、基本難易度の取っ付き易さ、高次周での練られたギミック変化により間口の広さと奥深さを大幅に向上した、『グラディウス』の名に相応しい完成度となった。
-また、“外伝”の通りいくつもの実験的な要素が取り入れられている。

**特徴
-四機の個性的な機種から自機を選択できるほか、独自の新装備も満載。
--従来のシステムの発展であるが、発射角や組み合わせが違うだけ、といったSFC版グラディウスIIIのような既存装備のアレンジではなく、ほぼ全ての機体が独自の装備を持っている。
#region(選択できる四機)
-『ビックバイパー』(ミサイル・ダブル・レーザー)
--おなじみ主役機であり標準装備機体。パロディウスを含め続編を重ねる度に弱体化していたが、本作では2段パワーアップの恩恵により屈指の強機体に生まれ変わり、主役機の輝きを取り戻している。クセがなく使いやすい兵装と、ダブルLV2使用時の安定感が魅力。欠点は各武装ともLV1だと頼りない事。
--ダブルの性能は歴代最強。圧倒的な攻撃範囲と連射力で状況を選ばずに運用できる。レーザーの威力も十二分に高い。初心者向けでありながら高次周でも十分戦っていける。
-『ロードブリティッシュ』(2WAYミサイル・リップルレーザー・ディスラプター)
--「沙羅曼蛇」における相方機体。貫通力重視の新装備ディスラプターの搭載により、ビックバイパーとの明確な差別化が図られた。前方制圧力に優れる反面、後方をカバーする武装を唯一持たない事と前方以外への火力不足から最弱とされ、スタッフから「報われない機体」と言われてしまった。
--リップルレーザーの火力はかなり高いのだが、一方地形に対する当たり判定が大幅に大きくなってしまった(他作品では輪の中心部のみ)。そのために地形が入り組んでいる箇所では非常に苦戦を強いられる。一方、ディスラプターは貫通性能が非常に優秀なのだが攻撃力が低く、扱いづらい。
-『ジェイドナイト』(スプレッドボム・ラウンドレーザー・パルスレーザー)
--初登場機体。支援用の特殊兵装を有し、中でも自機またはオプションから円状に広がるラウンドレーザーによる面の制圧力と、高威力のスプレッドボムが売り。その一方で対空火力が最低の為、オプションを駆使して補う必要がある玄人向けの機体。
--スプレッドの性能はイマイチ。パルスレーザーの連射力もそれほど優秀ではないので総じて火力に欠ける。しかしラウンドレーザーの攻撃範囲は圧倒的で道中ではかなりの活躍を見せる。
-『ファルシオンβ』(ローリングミサイル・オートエイミング・グラビティバレット)
--初登場機体。接近戦に特化しており、速射とサーチ機能をもつオートエイミングと圧倒的な威力のグラビティバレットで敵をねじ伏せる。ビックバイパーと比肩する強機体であるが、射程の短さが災いする場面では苦戦を強いられやすい。
--ビックバイパーと比べるとやや癖が強いものの、圧倒的火力のグラビティバレットやオプションとオートエイミングを組み合わせることによる広い攻撃範囲によって圧倒的な強さを誇る。ただしミスからの立て直しはかなり厳しく、中~上級者向け。高次周での強さはピカイチ。
#endregion

--ミサイル、ダブル、レーザー枠の装備は2段パワーアップが可能になった。
--「?枠」の防御装備も、おなじみシールドとフォースフィールドに加え、地形接触死を防ぐ「ガード」と3秒だけ完全無敵になる「リミット」が追加。防御面もバリエーション豊富に。
--ちなみにIIIにあった「!枠」は無い。
-二人同時プレイが可能であり、機体の組み合わせにより幅広い戦略が生まれる。
--大抵のシューティングゲームでは二人同時プレイが出来ても装備の画一化や限られたパワーアップアイテムの取り合いによりその魅力を十二分に発揮できていなかったが、本作は機体(装備)の差別化や潤沢なパワーアップカプセルの入手等によりこれらの問題を払拭している。
-本作はパワーカプセルがやたらと出る上に、パワーアップゲージの順序を変更できる「ゲージエディット」機能があるため、これまでのグラディウスにないアグレッシブな復活パターンを作る事ができる。
--上記のゲージエディットシステムもあり、ミスした後の復活が従来作に比べかなり容易になっている。シールドを最初または二番目に持ってくるのはお約束。
-シリーズやジャンルのお約束に縛られず、かつグラディウスとしての統一感を損なわない多彩なステージギミックの数々。
--歴代シリーズボスの残骸と戦うスクラップ地帯。
--敵・味方を問わず、レーザーを予想外の方向へ屈折させるクリスタルステージ。
--突如後方に大型ブラックホールが出現し、地形を崩壊させながら後方へ飲み込んでいく山岳&ブラックホールステージ。
--高速スクロールで壁をぶち抜きながらボスと戦い、そのまま要塞ステージへ突入。
--シリーズお馴染みの雑魚を大型化・大幅強化したボスの存在。
--二周目専用の隠しボスが存在。
-SFCの流れを汲む回転機能を用いた演出の進化。
--四方を囲み画面ごと大回転するビッグモアイ。
--レーザーの反動で本体ごと回転を始める「レーザーテトラン」
---一面のザコからグルグル回っている所など表現の進化を感じざるを得ない。
---本作の演出具合は同社SFCシューティング「アクスレイ」を彷彿とさせるものがある。二足歩行メカも登場。

**音楽
-ハードでCD音源を使えるため当然ながら表現力が大幅に増加し、さらにステージモチーフとの一体感を重視した構成になっている。
--雪原でオーロラが掛かると同時に解放されるシンセフィルターとそこへ被さる疾走感あるベースライン。
--透明感とスピード感を醸し出す高速アルペジオのクリスタルステージ。
--オーケストラヒットとサンプリングボイスで妖しさを増したモアイステージ。
--空中戦から要塞突入への流れと曲調をシンクロさせた最終ステージ前半。
-ただし過去作のグラディウスシリーズとは作風がかなり異なるため、否定的な意見がないこともない。

**問題点
-ロゴデザインが微妙。
--良作なんだからもっとカッコいいデザインにすればいいのに…とファンからは惜しまれた。
-外伝とはいえスタッフロールが日本語ゴシック体フォントという空気を読まないエンディング。
-移植作ではなく家庭用オリジナルなので知名度が低く、評価される機会が少ない。面白いのに勿体ない。
-PSではプレイ中処理落ちはないが、一部の後期生産型を除くPS2ではブラックホールステージで終始処理落ちする(プレイできないほどではない)。
--もっともこれはPS2の互換性の問題であり、このゲームのせいとは言えないが。
-やや機体の強さの差が極端。というかロードブリティッシュが他3機体と比べて弱すぎる。

**その他
-アイデアとギミックを詰め込んだ傑作ながら、ゲーム雑誌のスクリーンショットなどでは悲しいほど迫力が伝わらず、「ちょっと解像度が上がっただけのグラディウスIII」「今さらの2Dシューティング」にしか見えなかったため、美麗な3Dゲームなどの影に隠れてしまった。
-皮肉な事に正式ナンバリングであるグラディウスIVがやや微妙な出来であったため後に再評価される。
-PSPにパック移植されているが、そちらでは二人同時プレイができない。二人同時プレイをしたい場合は、仕方がないのでPS版で遊ぼう。
--設定で処理落ちをオンにしているとPS版よりかなり処理落ちが多いので、設定で処理落ちをオフにすることをおすすめする。
-この作品で登場した4機は遊戯王OCGでカード化された。