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ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 - (2011/06/26 (日) 20:45:44) のソース

*ゼルダの伝説 ムジュラの仮面
【ぜるだのでんせつ むじゅらのかめん】
|ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B000069RYW)|&amazon(B000092P6R)|
|対応機種|ニンテンドウ64|~|~|
|発売元|任天堂|~|~|
|開発元|任天堂、エスアールディー|~|~|
|発売日|2000年4月27日|~|~|
|周辺機器|''要メモリー拡張パック''|~|~|
|定価|単品:5,800円&br()メモリー拡張パック同梱:7,800円|~|~|
|>|>|>|CENTER:[[ゼルダの伝説シリーズ関連リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/487.html]]|

**概要
第2の3Dゼルダ。前作[[ゼルダの伝説 時のオカリナ]]の直接の続編(ゼルダシリーズで続編と明言されている作品は少ない)だが、ストーリー的な繋がりはかなり薄い。前作を全く知らなくても特に問題はなく、外伝的な扱い。(所謂、パラレルワールド)
//初代→リンクの冒険、神トラ→夢島、風のタクト→夢幻→大地など、明確に続編とされている作品は多い

舞台は「タルミナ」と言われるハイラルとは別次元の世界。前作のラストで別れる事になったナビィを捜して旅を続けていたリンクは、ひょんなことからタルミナに迷い込んでしまう。そこは3日後には月が落ちてきて滅びてしまう世界で、リンクは「最初の日」への時間逆行を繰り返しながら、世界に広がる謎を解き明かしていく。
俗に "3日間システム" とも呼ばれるこのシステムは、謎解きを(ゲーム内での)3日以内に解いてセーブ=初日に戻ることを意味し、この3日間を利用した謎解きやイベントが多い。日本国外版とゼルダコレクション版は中断セーブが可能となっており、かなり易しめな感覚で遊べるようになっている。

ニンテンドウ64版は遊ぶために「メモリー拡張パック」という機器が必要。同機器の同梱版と非同梱版の両方が生産された。現在最も手近に遊べるVC版は特別に必要なものは何もないので未体験の方はこちらで。
なお、この「メモリー拡張パック」。ゲーム中のとあるムービーのためだけに必要だという情報がある。

**ゲーム内容
「ムジュラの仮面」の軸になっているのは前述の「3日間システム」と、装着することで謎を解く「仮面」のシステム。多くのゲームエンジン・システムをオカリナから流用しているが、以前からあったポリゴン・アクションなどには多少の強化がみられる(特に今作は大人リンクにならないので、子供リンクで出来るアクションが一気に増えている)。新しく操作できる+3(4)種類の新リンクがあるので、総合的に見ればはかなり「出来ること」は増えている。

多くの登場人物の外見・ポリゴンもオカリナで登場した人物と同じである(コッコねえさん→アンジュなど。行動や性格・立場は全く違うことが多い。もちろん完全新規のキャラもいる)。この部分は額面的には手抜きに見えるが、このゲームをプレイし終わったらそんな感想を抱くプレイヤーは一人もいないだろうと思われる。

今作にはオカリナに比べるとダンジョンが少ない。逆に町や人々の作り込みが比べものにならないほど細かく、サブイベントが本筋に絡むことも非常に多い。また、雰囲気もオカリナのような統一感ある西洋風とは違い、オリエントで一部アジアンなごった煮的なものになっている。つまり今作はサブイベントの豊富さ、ゼルダとしては異色の雰囲気、仮面や三日間制限などのシステムなどから、まさに外伝としての色を濃くした3Dゼルダなのである。

**細かな特徴
-お面・仮面を付けることによって変化するゲーム性。
--仮面でデクナッツ・ゾーラ・ゴロン(+?)に変身できる。それぞれ特徴が違い、攻略に直結する。
--面白いのは「水のダンジョンはゾーラ」などといったダンジョンの攻略だけでなく、サブイベントなどにもこれらが影響することである。
---たとえばゾーラやゴロンは大人なので他人に舐められないで話ができる。デクナッツや普通のリンクは子供なので同じ子供に人気がある…など。
--ある条件を満たすことにより手に入る最後の変身仮面はその圧倒的な戦闘能力もさることながら、今までにないダークな雰囲気を漂わせるリンクの姿に多くのプレイヤーを驚かせた。この姿のリンクは非常に人気が高く後のシリーズで再登場させてほしいという声は多い。
--上記の変身する物以外にも様々な種類がある。移動が速くなるウサギ頭巾、爆弾の代わりになるバクレツお面など。数が数なのでイベント1個消化したらお終い、という使い捨ても少なくないが、攻略の補助になるなど単なる収集要素なわけではない。

-''高い難易度''
--骨太なゲーム性として有名なゼルダシリーズの中でも特に難易度が高いのが本作。
---本作のダンジョンはややマリオ的。動く床など、タイミング調整や操作テクニックを求められる仕掛けが多い。
---最初のダンジョンからして前作の応用テクを求められる。
--ダンジョンの数は少ないが、そもそも攻略しなければならないマップの広さ的にはオカリナとあまり変わらない。
---また、1つ1つのダンジョンの完成度が高く、特に後半の2つのダンジョンは初見ではとても難しい。
--多様すぎるサブイベントは簡単なものから難しいものまであるが、難しいものは根気がいる謎解きが待っている。
--ダンジョンの数の少なさは、即ちストーリー本筋で入手できるハートの器の少なさも意味する。積極的にサブイベントをこなさなければライフ不足で苦労することになる。
---総じて、サブイベや収集要素を含めた完全クリアまでに要する難易度・労力を考えるとゼルダ史上でもかなり高いレベル。攻略本や攻略サイトが無ければ1人で完クリするのは厳しい、とまで言われた。

-異質な雰囲気
--''今度のゼルダは、怖さがある''というのは今作で使われたコピーだが、ほんとに怖い。
---その「怖さ」というのは安易なグロではなく(もちろんグロ要素もあるよ!)、いわゆる不気味感のある生々しい怖さである。恐怖童話を解きすすめるような、他のゲームでは味わえない感覚が楽しめる。
---ちなみに、CMの方も怖い。
#region(CM動画)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=TSHLOjDxwEI)
#endregion

-もの凄い作り込み
--サブイベント関連での作り込みが凄い。クリエイターがこのゲームを愛しているのが伝わってくるレベル。
--全てのアイテムを集めて完全クリアしたプレイヤーも、''全てのイベントを見たとは限らない''。
---例えば今作のサブイベントの1つのキーとなっているあのカップルは、実は「あの人」を交えた三角関係だった、と知っているプレイヤーがどれだけいるかはかなり怪しい。普通にプレイしていると分からない事実である。

**セーブと時間制限について
このゲームでセーブを行うには「時の歌」を使用し時間を最初の日に戻す必要がある。イベントやダンジョン等の仕掛けもリセットされ、それを問題点と指摘されがちであるが、重要アイテムやダンジョンへの道を切り開くための歌は無くならないので、セーブする時はそれらを取得してから行えば、それまでのイベントや仕掛けをショートカット出来る。イベントを起こさずにそのままダンジョンを攻略しても、そのイベントの事件は解決した事になるのでご安心を。

時間制限のあるシステムだが、「時の逆さ歌」「時の重ね歌」と呼ばれる「時の歌」をアレンジした歌を演奏すれば、時間の流れを遅くしたり、次の6時まで一気に時間を進める事が出来る。これを利用すれば、ダンジョン攻略やイベント進行がラクになるはず。

このゲームでは、時間を戻してセーブした回数も記録される(ただしGCゼルダコレクション版にはない)。じっくりと腰を据えて遊ぶ余裕があれば、いかに時間を戻す回数を少なくしてクリア出来るかにも挑戦してみてはいかがだろうか。

**総括
まさに外伝ゼルダとしては理想的なゲームである。
異質な雰囲気や高い難易度が敬遠されるからか、時のオカリナに比べるとそこまで認知度は高くないが、完成度は全く劣っていない。「時のオカリナよりこちらのほうが上」という派閥もゼルダ信者の中には相当数存在する。トワプリやタクトといった正当続編よりも一部での評価は高い。

万人向けではないが、当時任天堂が傾倒していた「ゲームらしいゲーム」を体現しきっている作品。3日間システムという、これ以後に現れるリアルタイムゲーを先駆したかのような革新性もある。

**余談
-テレビ東京のTVチャンピオンの似顔絵王選手権で、任天堂の今村孝矢が参戦。紹介時には、この作品のモンスターデザインを担当をあげていた。今村の結果は決勝までは残れた。