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パネキット - (2010/03/18 (木) 19:14:05) のソース

*パネキット
【ぱねきっと】
|ジャンル|シミュレーション|&amazon(B00005OVN1)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|
|発売日|1999年8月5日|~|
|定価|5800円|~|

*概要
-キャッチコピーは「無限工作おもちゃ箱」。その名の通り無限に遊べる途方もない自由度を持つ。
-パネル状のパーツを組み合わせ。自動車や船、飛行機などのモデルを作って動かす物理シミュレーション。
--発想次第で何でも作れるという、子供の頃の夢を具現化したようなソフト。
-どこでもいっしょやXiを生んだ公募企画「ゲームやろうぜ」発祥タイトルの一つ。

*「自由度」とは?
ゲームを語るときに欠かせない要素の一つとして「自由度」がある。「なんでもできる」ということはそれだけでウリになる事が多く、逆にどんなに名作でも「一本道で自由度が無い」と批判されることがあることからも、その重要性が分かる。自由度の高いゲームの例として同じPS末期の[[高機動幻想ガンパレード・マーチ]]をあげると、「生き残こる事ができれば何でもしていい」という自由度が大きな支持を得た。

そして現在、自由度を重視したゲームとして前述の「ガンバレード・マーチ」や「グランド・セフト・オート」のようないわゆる「箱庭系ゲーム」が多く発売されるようになっている。しかし、それとは全く異なる方向性で「一生遊べる」とまで言われた自由度を持ったソフトがあった。それが「パネキット」である。

*基本的なシステム
-舞台は個性豊かな5つの島。それぞれにシームレスな移動が可能。
-「パーツを組み合わせてモデルを作り、競技をクリアする」というのが基本的な流れである。子供のころの積み木遊びがそのまま「ロボコン」のようになったとでも例えれば良いだろうか。
-パーツ
--パネル型の形状をしており、これを組み合わせてモデルを作る。
--パーツは全7種類。中心となるコア、3軸それぞれの曲げパーツ、車輪、ジェット、モーター、弾丸を飛ばすシューターと必要最低限で重要なパーツばかりである。
-モデル
--基本的に自分でパーツを組み合わせて作るが、「プリセット」という設計図を後述の競技で入手したり、フィールドで拾ったりして、それを読み込んで動かすこともできる。もちろん改造もできる。
--また、パネルの数に応じて得られる電力とパーツが消費する電力のバランス、様々な抵抗、1モデルにつきパーツ100個という制限などを考えなければならず、非常に奥が深い。
-競技
--各島の特徴を生かしたバラエティに富む競技が用意されている。それぞれレベル1、レベル2の二つのノルマがあり、それをクリアすることによってゲームを進めていく。
--第一の島「わかば島」からチュートリアルで始まり、レースやラリー、グライダー、射撃などを経て最後には全5島を一周する「ワールドツアー」で締め括られる。
--競技のルール・趣旨に従ってモデルを作るだけでなく、ルールの穴を突くモデルを作るのもあり。難易度を大幅に下げたり、驚異的な記録を叩き出したり、無操作でクリアといったこともできる。
--「ワールドツアー」のレベル1をクリアすれば''一応''エンディング。スタッフロールが流れる。が……



*エンディング=オープニング
-むしろスタッフロールが終わってからが本番との声が多い。レベル1の「ワールドツアー」までは''ちょっと長めなチュートリアル''と考えてもらっても差し支えない。
-まずレベル2全制覇を目指そう。かなりシビアな設定となっている競技も多く、モデルの完成度と操作技術が両方試される。
-そしてレベル2を制覇してもそこで終わりではない。そこからの楽しみ方は人それぞれ。例えば……
--''20段変形ロボを作ってみる。''
--''プログラム上の限界を超えて上昇してみる。''
--''何も操作しないでも勝手に動き、競技をクリアしてくれるモデルを作ってみる。''
など様々。もちろん競技の記録を限界まで伸ばすのもいいし、外観にこだわったネタ系モデルを作るのもOK。''想像力が尽きない限り一生プレイできる''、それがパネキットなのである。

**問題点
-所々処理落ちする。
--パーツ数の多いモデルを動かしたり、競技途中で別アングルの小窓が表示されると、その頻度は大幅に上がる。
-シームレスにマップを行き来できる仕組みのため、細かいディスクアクセスが持続的に発生する。
--ディスクドライブの弱い本体ではちょっとしんどい。
-前述の通り、一モデルにパーツが100枚までという制限がある。
--「制限があるから燃える」との意見も。
-初期型を除くPS2で起動しない。
--ただし、SCEに連絡すれば修正版と交換してくれる。

*その後の展開
-PS末期のソフトのため、出荷数はそこまで伸びなかったとされる。
-その後、インターネットの普及とともに再評価され、ファンサイトが多く立ち上げられた。検索すれば、モデルのセーブデータや攻略情報を掲載しているサイトが出てくるはずである。中には、バグさえ利用して普通では考えられない動き(一部ではパネキット物理学と呼ばれる)を実現させてしまうモデルもある。一度でもいいので「パネキット」で検索して、その才能の無駄遣いを見て頂きたい。
-現在、原作ソフトはプレミア化していて、なかなか触れる機会がないのが惜しまれていた。が、2007年6月28日にゲームアーカイブスで配信。600円という安価な価格も手伝って、再びファンを増やしている。
-また、気軽に体験したいなら、同じようなコンセプトのフリーソフトで「RigidChips」というソフトがあるので、そちらで体験してみるのも手だろう。
--もちろんRigidChipsにも別の良さがある。ネットワーク対戦、Luaによるスクリプト制御などが取り入れられていて、さらに自由度の高いモデル作成が可能。
--更新マダー?