*raf WORLD 【らふ わーるど】 |ジャンル|2Dアクション|#image(boxraf2.jpg,width=100)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売・開発元|サンソフト|~| |発売日|1990年8月10日|~| |定価|5500円|~| **ストーリー 宇宙暦373年……人類は宇宙に新天地を求めた。JAYの父は優秀な技術者であり、生活圏を得るために宇宙コロニーを建造するシリウス・プロジェクトの中心人物であった。しかし、突然の爆発事故により父は帰らぬ人となってしまう。唯一の肉親を失い途方にくれていたJAYは、父の机から一枚のディスクを発見する。「何者かがシリウス・プロジェクトへの妨害工作を行なっている。もしも私に何かあった時は、シリウスプロジェクトを頼む!」JAYは父の望みをかなえるため、父の敵を撃つため。単身姿の見えない敵へ戦いを挑むのであった。 **概要 -ライフ制の横スクロール2Dアクション。武器は射撃武器で、ロックマンに魂斗羅の要素を加えたゲームと言ったところ。 -本来ターミネーターとして開発されていたが、何かしらの事情で版権が降りずオリジナルタイトルとなった。そのため、世界観は荒廃したSFとなっている。 **システム -ライフ・残機・コンテニュー制。コンテニューは3回あり、それ以降はゲームオーバーとなって初めからになる。 -武器選択システム。最初主人公はハンドガンとショットガンを装備しているが、中ボスを倒すと新たに武器が順次追加されていく。 --ハンドガン以外の武器は使用のたびエネルギーが減少。エネルギーは一括で管理され、敵を倒すと回復アイテムを入手できる。 --武器の変更はスタート画面中にセレクトボタンを押して変更、順に武器が変更されていく。 -ジャンプ中の空中制御はほぼ出来ないいが方向転換は可能。 **長所 -本作を知る人が最も良く語るのは「BGMが素晴らしい」である。 --とてもファミコンの音源とは思えないクオリティ。その音の抜けの良さや厚みからサンソフト独自の拡張音源(FME7)を使用していると思われがちだが、実は内蔵音源だけで構成されている。 -そして二言目に「難易度が高い」と来る。この難易度は不条理と言うほどではない死に覚えゲーなのでやり応えがあると言っていい。 --敵の配置が実に巧みで、パッと見ではわからない面白さがある。 -末期FC作品なだけあってグラフィックレベルは高い。 -多彩な武器選択システムによる戦略の組み立て。武器はそれぞれ癖があり、ハンドガン以外上位下位の互換が無い。 -敵の固さが程よく、敵を倒してる感をきちんと出しながらテンポ良く進める作りになっている。 **難点 -難易度 --長所でもあるのだが短所でもある。それは「ライフ制なのにライフ回復アイテムが滅多に出ない」事だろう。1ステージ中一つも出ないなんて事はザラ。 -全体的に地味。 --当初の開発目的であるターミネーターは元々低予算映画。この映画がヒットした理由は敵役のアーノルド・シュワルツェネッガーの演技とカメラワークから来ている。その二つを取っ払ったのが本作なのだから地味で当然である。 **総評 今作は目新しさは全くなく地味ではあるが、グラフィックやBGM、やり応えなど高いレベルでまとまっており、ファミコンの隠れた名作である。特にBGMは一部で人気が高く、隠れているままじゃ勿体無い名作と言える。 **余談 -説明書には4ページにわたって、オープニングの曲の楽譜が掲載されている。 -裏技でタイトル画面でBボタンを33回押し、スタートボタンを押すコンテニューを増やしたりサウンドテストができる。 -海外にも発売されていて英名は「JOURNEY TO SILIUS」である。 --海外版では主人公のグラフィックが違うが、内容的には同じである。 #region(参考動画) |&nicovideo2(http://www.nicovideo.jp/watch/sm7032182)|~| #endregion