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ファイナルファンタジーIII - (2012/10/31 (水) 23:58:07) のソース

*ファイナルファンタジーIII
【ふぁいなるふぁんたじーすりー】
|ジャンル|RPG|CENTER:&image(0011-1.JPG,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000068HD6/ksgmatome-22/ref=nosim,width=160)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=48&file=0011-1.JPG]] [[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=48&file=0011-2.JPG]]&image(ff3.jpg,http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=48&file=ff3.jpg,width=160)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|4Mbit+64kbitRAM ROMカートリッジ|~|
|発売・開発元|スクウェア|~|
|発売日|1990年4月27日|~|
|定価|8,400円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|3個(バッテリーバックアップ)|~|
|配信|バーチャルコンソール&br()2009年7月21日/500Wiiポイント|~|
|>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/267.html]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
-ファミコン用のファイナルファンタジーとしては最後((ニューファミコンと同時発売の『ファイナルファンタジーI・II』除く。))のソフト。ゲームシステム的にはIの発展型。ジョブシステムが特徴的。
--壮大なスケールのシナリオや、後にFFを象徴するテーマ曲となる「オープニング・テーマ」や「悠久の風」等の耳に残る名曲の数々等でも人気を博した。
-一方で、凶悪な難易度のラストダンジョンやバグにより数多くのプレイヤーにトラウマを植えつけた。
-シリーズ初のミリオン到達作品。前作までマイナーな人気を誇る存在だったが、DQと並び家庭用の国産RPGを代表するタイトルへと伸し上がった。

**特徴
-クリスタルから称号を受け取り、多彩なジョブにいつでもどこでもチェンジすることが可能である。
--また小人状態で進まねばならないため魔導師系のジョブになったり、ボスの強力な全体攻撃を回避するため竜騎士になったり、暗黒剣と魔法以外の攻撃で分裂する敵に対して魔剣士になって対抗したりとシナリオ上特定のジョブになり有利に進めなければならない状況も増えた。
---ただし、IIIでは「いつでもどこでも変えられる」ことの解釈がVなどとは別で、ジョブチェンジを装備品と同じような扱いで攻略に組み込んでおり、基本的に後に入手できるジョブほど高性能になっていく。下位互換や使い捨てもあり、能力や装備品の関係から最後まで使えるジョブは限られる。
--渋谷員子によるかわいいドット絵も健在。特に本作で登場したジョブ・導師は被っている猫耳フードがとてもキュートと評判になった。
--主人公たちの最初のジョブ「たまねぎ剣士」は能力も低く、装備もイマイチな「最弱ジョブ」だが、隠しアイテムであるオニオンシリーズの装備を身にまとうとすさまじい強さを発揮、またLV90以上になると能力値も大幅に高まり実質最強のジョブとなるというサプライズが搭載されている。
--以降のシリーズでFFの象徴となる召喚獣が登場したのも本作から。

-前作と比べ、戦闘テンポが良くなった。
--本作からキャラクター・敵に対するダメージ値・回復値がそれぞれ赤・緑でダイレクトに表示されるようになり、全体攻撃時にはそれらがまとめて表示されるようになった。魔法エフェクトの表示時間が短縮されたこともあり、前作で顕著かつストレスの要因の一つだった全体攻撃に要する時間が大幅に短縮されている。

-ストーリーもさらに壮大になった。
--主人公たちがいた場所は浮遊大陸であり、紆余曲折を経て外の世界へ飛び立つのだが、その時の衝撃はその時にかかるBGM「果てしなき大海原」と相成って忘れられないワンシーンとなった([[参考>http://www.youtube.com/watch?v=9ydkV4M4dCw]])。

-そしてFFシリーズ歴代でもトップクラスの難易度は今でも語り草となっている。
--普通の雑魚でも中盤以降は攻撃力重視、二刀流重視の本作を十分に表している。二刀流のナイト等の前衛職ですら3,4発喰らえば落ちる攻撃力を持ち、今作から加わったバックアタックもあるため、数ターンのうちにやるかやられるか…な戦闘が多い。
--ガルーダのかみなり、後半の分裂・増殖する敵や、ラストダンジョンのボスの1匹である2ヘッドドラゴンの理不尽なまでの攻撃力、ラストダンジョンの過酷さ(テレポ使用不可・回復の泉もない・そして登りきるまで最低でも1~2時間は掛かる長さ・登りきっても何も知らないままラスボスに挑むと問答無用で全滅させられる)などは挫折者を大量に出したとか。
---サラマンダー、ガルーダ、2ヘッドドラゴン等今作で鬼門と呼ばれるボスは大抵「それしかしてこない(いわゆる、バカの一つ覚え)」相手である。単調であるが故に付けいる隙が無いというべきか。
--今作の終盤で深刻になるのは回復手段の貧弱さ。終盤のボスは全体に一撃4桁ものダメージを当たり前の様に放ってくるのに対しケアルガの全体掛けで500程度。有効な回復法がケアルガ単体掛けかエリクサー使用(いずれも1人を全回復)しかないという有様である。
---しかし、全体に大ダメージを与えるボスは難関と言われる中盤の数体や終盤のみ。終盤には全魔法使用可能、使用回数もバグかと目を疑う程の賢者が居る為、ケアルガ単体掛けで十分でもある。
---この為プロテスによりガチガチに固める戦法が編み出された。しかし有効に生かすには下記のウィンドウイレースについて十分な知識が必要である。
--それ故「アイテム変更技」などのチート的なバグ技も活きるわけだが。

-当時のソフトとしては異常な量のデータが詰め込まれており、あのナーシャ・ジベリが16進数を直接打ち込んで作った職人芸的プログラムによる賜物。他のプログラマが読んでも理解できない独特の構築がなされていたという。
--ファミコンとは思えないほどの高速艇での高速スクロール移動は、彼がバグを利用して成し遂げたものである。
--移植されないのは彼のプログラムを解析できないからだとして自分を慰めるファンもいた。そして、それがあながち間違いではなさそうな辺りが凄まじい。

-BGMの評価が高い。特に幻想的な曲調を誇るフィールド曲「悠久の風」は本作を象徴する曲で、後のDSリメイク作では「悠久の風伝説、再び」というキャッチフレーズが用いられたほど。また収録曲数も前作よりも大幅に増えた。

**問題点
-パッケージも飾っている二刀流が、盾を装備しない事で起こる防御力低下を補って余りあるほど強いため、盾がいらない。
--盾至上主義で二刀流など考えられなかった前作との比較もおもしろい。
--ラストダンジョンの中ボス「2ヘッドドラゴン」は強烈な攻撃回数と攻撃力を持つボスで、普通にプレイしていると盾なしでは一撃で前衛キャラが倒されることもあり、全く盾が役立たずというわけではない。
---もちろんレベルが十分に上がればその限りではないが。
--リメイク版ではダメージ半減効果が追加され、大幅に強化された。

-モンスターから逃げるのがきつすぎる。実質「とんずら(逃走率100%)」と召喚「エスケプ(白発動率50%)」以外で逃げるのは不可能といってもいい。
--理由は、''一人でも「逃げる」もしくは「とんずら」しようとすると全員が「にげごし」という状態になり、受けるダメージが2倍化しかつ物理防御力・防御回数・回避率いずれも0として計算される''ようになるという仕様。逃げるの成功率はシリーズ中でも低確率の部類。
---逃げるのリスクがあまりにも大きいため、Iで微妙だったシーフは存在価値が上昇したとも言える。
--分裂系・増殖系のザコ敵は逃げる・とんずらの成功率が0%。とんずらに頼っているとここでも逃げ腰の洗礼を受ける。
---エスケプは逃げ腰にならず分裂系・増殖系の敵からも逃げられるが、使用可能ジョブの幻術士のMPが少ないため頻繁に使うのは難しい。
--製作スタッフによると「逃げないで戦闘してほしいから」という意図によるものらしい。
---だがごく序盤に「その時点の戦力ではまず勝てないボス敵」と戦闘するというイベントが存在する。この戦闘では逃げるのが正解なのだが、ボス戦では逃走不可能というRPGにおける常識からくる思い込みと、本作の逃走におけるデメリットの大きさからその正解に気付けなかったプレイヤーも多かった。一応戦闘前にNPCからしつこく逃げるよう勧められるのだが…。

-ウインドウイレースバグという有名なバグがあり、それのせいでヘイスト、プロテスといった強化魔法が解除されてしまう。
--起きてしまう条件は未だ不明だが、アイテム欄での装備変更をするとほぼ100%消滅、アイテムを使用しようとアイテムウインドウを開いただけでも解除されてしまうことが多い。IIIではヘイストもプロテスもかなり強力な強化魔法なのだが、このバグを知らない人が「そんなに強くならない」と勘違いしてしまうことも多い。

-特徴欄にもあるが、ラストダンジョンがシリーズ中一番きついといわれるほど長く、多くの脱落者を出した。
--後作や他のRPGとは違い、本作ではダンジョン内にセーブポイントや回復の泉などの救済措置が一切なく、テレポも使えないためにひたすら徒歩で攻略しなければならない仕様になっている。
---これは開発中にテストプレイヤーに「ラストダンジョン、セーブポイント多かったから余裕でした」と言われたことにFF開発者の坂口博信氏が反発、逆にセーブポイントを一切なくしてきつくしてやる!といういきさつがあったため。
--マップの構造やボスの対処法等を知っていれば初突入でも1~2時間で攻略可能ではあるが、初見ではラスボスまで到達するまでに''約3時間''はかかると言われている。
---それまでの攻撃魔法、召喚魔法がイマイチパッとしなかった影響で、物理編重になっている事もそれに拍車をかける。賢者の召喚は合成召喚であり、全体に大ダメージの物ばかりで使用回数も使い切れないほどあるため、ガンガン使っていくと非常に早い。ボス戦用に高LV帯は温存しておいたとしても、エリクサー無し2人の賢者で全ての雑魚を1ターンキルでラスダンを踏破できるほど。むしろ物理クラスのニンジャが中途半端なダメージの単体攻撃で戦闘時間を引き延ばすのが邪魔になる。
---また苦労してたどり着いても、初見ではボスの撃破は難しい(当たり前の話だが)。メテオを短い周期で唱えてくるアーリマンやエキドナ、超攻撃力の2ヘッドドラゴンなど。しかも中ボスを倒さずにラスボスに挑むと、イベント上絶対に勝てないようになっており、それを知らずにラスボスに突っ込んでしまうプレイヤーも相次いだ。
---とはいえ、これらは対処法を知っているとそこまでたいしたことは無く、''本当のラスボスは時間か両親''とまで言われている。それほど長いのである。中には''ネコにファミコンのリセットボタンを押された''という冗談すらある。
//念のため言うが、その有名なジョークは、少なからぬ事実を裏付けに含む。リセットを踏まなくても、FCは軽い衝撃で止まる。現に俺はクリスタルタワー踏破中に近くを通った猫に止められた。なに、よくある事だ。

-多彩なジョブを場面ごとに使い分けるという建前のジョブチェンジシステムだが、あまり活躍が印象に残らないジョブも見受けられる。
--「土のクリスタル」で手に入る3つのジョブは魔法使い系の上位ジョブだが、ダンジョン2つ分こなせばこの3つのジョブの能力を併せ持ったさらなる上位ジョブに取って代わられてしまう。
---一応それらのジョブは入手した時点では非常に強力であり、さらなる上位ジョブが手に入るダンジョンはかなり長くボスも多いため、短い期間ではあるがかなり活躍できる。
--吟遊詩人は能力は低く、専用のコマンドもしょぼいものばかりで、それを弱点にする敵もおらず、活躍できる場面が一切ない。「弱さが印象に残る」という名目と言えばそれまでだが。
---「特定のボスを倒すためだけに存在するジョブ」はともかく、「活躍できる場面ですら別に使わなくてもいいジョブ」もちらほら。
--「封印された称号」として進行上で必ず最後に手に入る2つのジョブがそれぞれ戦士系・魔法使い系の最強に位置しているため、通常最終パーティはこの2つのジョブのみで構成されることになる。これに不満を抱くプレイヤーもいる。
--また、本作は後作の[[ファイナルファンタジーV]]のように特徴ある多種多様なジョブを使い分けて攻略するという要素はごく一部のボス戦を除けばそこまで高くない。
--これらの点は開発側にも反省があったのか、DSリメイクでは全てのジョブを最後まで使用できるよう調整されている。

-モンスターの数は200匹以上いるものの、能力面ではIIと比べて行動パターンが「通常攻撃のみ」というモンスターの割合が多く、やや単調。

-NTT出版から発売されたガイドブックは&color(red){''エンディングまで全ストーリー公開という暴露本''}だった。
--当時の子供の予算には少々厳しい全3巻という仕様も二度吃驚させられた。また山のような誤植があったり、出現しない没モンスターがあたかも登場するように記述されたりと、攻略本としての信憑性に若干疑問符が付く。

**その後
-バーチャルコンソールで配信中。
-本作品の要素はVやXIに色濃く受け継がれていくこととなる。Vでは本作を彷彿とさせる演出が多く存在しており、またXIでは「クリスタルの戦士」が敵として立ちはだかる。
-I・IIに続きWSC・PS2・GBAへの移植が予定されていたが没になってしまった。
-オリジナル発売から16年目にしてようやく[[ニンテンドーDSでリメイクされた。>ファイナルファンタジーIII (DS)]]
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