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スーパーメトロイド - (2013/07/20 (土) 23:25:46) のソース

*スーパーメトロイド
【すーぱーめとろいど】
|ジャンル|アクション|CENTER:&amazon(B0000645OV)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=498&file=516VHQZS7FL.jpg]]&br()[[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=498&file=51G6WFHGQ2L.jpg]]|&image(20100512033354.jpg,http://www23.atwiki.jp/ggmatome/?cmd=upload&act=open&page=%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89&file=20100512033354.jpg,height=200)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|~|
|発売元|任天堂|~|~|
|開発元|任天堂、インテリジェントシステムズ|~|~|
|発売日|1994年3月19日|~|~|
|定価|9,800円(税抜)|~|~|
|配信|【Wii】2007年9月20日/800Wiiポイント&br()【Wii U】2013年5月15日/800円|~|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[メトロイドシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1017.html]]''|
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#contents(fromhere)
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*概要
-横スクロールアクションアドベンチャー『メトロイド』のシリーズ3作目。ハードをSFCに移し、当時は完結作として銘打たれた作品である。

*ストーリー
>[[SR388でのクイーンメトロイドとの死闘>メトロイドII RETURN OF SAMUS]]の後、バウンティ・ハンター サムス・アランは自分を親だと思った唯一のメトロイドの生き残り(ベビーメトロイド)を銀河連邦の研究機関に預けた。銀河連邦の宇宙科学アカデミーに持ち込まれたベビーメトロイドは、その生態構造を研究されることとなった。 その研究の結果、メトロイドが持つ優れたエネルギー特性は人類にとって非常に有効であること、さらにメトロイドが本来、平和的活用を目的として創りだされた人工生命体である可能性があると報告された。その後もメトロイドの平和研究は進められ、銀河に平和と秩序が戻ってきたと思われた。~

>だがそんなある日、ハンターの生活に戻っていたサムスに銀河連邦の出動要請を受ける。調査に向かったサムスの目前に広がっていたのは何者かに襲われ壊滅した研究施設と無残に殺害された研究所員たち。そしてベビーメトロイドの姿もなかった。 廃墟の奥に気配を感じたサムスはアカデミーを進み、闇の中でベビーメトロイド発見するが、そこにいたのは宿敵であるリドリーだった。~

>サムスが滅ぼしたはずの惑星ゼーベスの宇宙海賊たちがその野望と共に復活したのだ。サムスの健闘むなしくリドリーはベビーメトロイドを奪い逃走し、サムスは命からがらアカデミーを脱出する。奪われたベビーメトロイドを取り戻すため、サムスは巨大迷宮となっている惑星ゼーベスへと乗り込む。宇宙の未来を賭け、メトロイドをめぐるサムスと宇宙海賊の最後の戦いが始まるのだった。

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*特徴
-舞台は1作目と同じく惑星ゼーベス。行ける場所が大幅に広がり、1作目をプレイしているとニヤリと出来る場所もある。

-ゼーベスは、植物の生い茂る区域、灼熱の溶岩エリア、難破船、水中エリアと数エリアに分かれており、マップも緻密かつ広大に作られている。
--またマッピング機能が追加され、ステージマップを把握できるようになったため探索がより快適になった。マップ内はブロック単位で細かく区分けされており、一度通ったところが塗りつぶされるように記憶されていくがマップコンピュータと呼ばれる機械から、マップのダウンロードを行う事でステージマップの大部分が把握できるようになる。

-サムスが身に纏う「パワードスーツ」はアイテムを取っていくごとにパワーアップし、進める場所がどんどんと広がっていく。ゲーム中ノーヒントだが、パワーアップを行う度に進めなかった場所を思い出し、自分で解いていくという快感が強い。
--ビームやスーツ等の能力アップの他に、体力やミサイルを増やすためのタンクが所々に隠されており、パワーアップがてらそれを探す楽しみもある。
--前作までは違う種類のビームを持ち運べなかったが、本作で入手した一部の装備パーツを着脱できるようになった。またビームは組み合わせによってはパワーボム+チャージで特殊攻撃が使える。

-アクションが前作より格段にパワーアップした。
--ダッシュ機能を追加。それにより軽快かつダイナミックな動きが可能となっている。
--銃口を斜めに撃つ事ができるようになった。本作のボスなどは巨大なこともあって使用頻度の高いアクションである。
--パワーアップアイテムであるチャージビームを入手することでチャージショットが可能になった。チャージショットは威力が高く、ボスにもダメージが与えられる。
---またチャージ中に回転ジャンプすると体当たり攻撃であるチャージアタックが使用可能。チャージアタック中は一部の攻撃をすり抜けられるので回避としても使える。
--さらに説明書にも書かれていない隠しアクションもある。それによりさらに高度な進め方も可能となる。
---特にタイムアタックでマスターしなければならないのがキッククライム。これは壁を蹴って上方にジャンプするアクションでタイミングはシビアだが使いこなせば強引なショートカットが可能。
---ちなみにタイトル画面で放置しているとプレイデモが流れ、その中で隠しアクションを示唆してくれている。

-パワーアップアイテムの種類も大幅に増加。殆どが以降のシリーズでも引き継がれている。以下が追加されたアイテム。
--スーパーミサイルタンク
---ミサイルより強力なスーパーミサイルが使用できる。威力は抜群でボス戦の切り札だが弾数が少なく補充し辛いため使い所を考えなければならない。
--パワーボムタンク
---通常のボムより強力なパワーボムが使用可能になる。爆破範囲が広いので探索にも役立つ。
--グラップリングビーム
---ロープ状のビームを放ち、アンカーブロックなどに撃ち込むことで、向こう岸に渡ったり崖登りができる。攻撃力はないが特定の敵を一撃で倒すことも可能。
--スピードブースター
---ダッシュし続けることでブーストが点火し、敵や専用ブロックを破壊しながら高速で突き進むことができる。さらにしゃがむことでエネルギーを消耗しながら5方向のいずれかに超高速で突進ができる。
--グラビティスーツ
---バリアスーツの上位版。防御力がさらに上がり、水中で自由に移動ができる。またマグマによるダメージを無効化することが可能。

-エンディングではクリア時間やアイテムの取得率も表示され、全アイテムを所得しつつ、いかに早くクリアするかという楽しみもある。2時間59分以内でクリアするとお馴染みのご褒美が…。

-以上のようにシリーズ随一の自由度の高さを誇る。

-SFCの性能を活かした演出も素晴らしく、一部のBGMも後のシリーズ『メトロイドプライム』などでもアレンジされ使用されることになる。作曲は山本健誌氏と濱野美奈子氏。

-任天堂らしからぬハードでダークな世界観、非常に広大かつ緻密に作りこまれたマップ、シリーズの完成形とも言える豊富なアクション性で、シリーズ最高傑作と名高く、SFC最高のゲームに挙げる人も少なくない。
--また、字幕による解説はごく一部に限られており、直接語らずしてストーリーやイベントを表現する手法も秀逸。ゲームのテンポが崩れることもほとんどない。
---例:身振りで隠しアクションを教えてくれる生物や、とあるボスの部屋の奥にある割れたカプセル、など…
---特に最終エリアでの「あのメトロイド」のイベントは必見。
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*問題点
-ラスボス付近のマップ構造が後戻りできるように考慮されておらず、このためいくつかの不具合が出てしまっている。
--ラスボス手前でセーブできてしまい、そのデータでは二度と後戻りできなくなってしまう。
---この影響でラスボス前でのスーパーミサイルの補充は不可能。切れるとミサイルとチャージビームだけで戦うことになり若干厳しくなる。
---当然ながらアイテム回収のために戻ることもできないのでアイテム回収率100%を目指すなら別の場所でセーブしておくのを推奨。
--また、本作ラスボスはイベントの一環として実質回避不能の攻撃をしてくるのだが、この時エネルギーがタンク3つ分以上ないと''普通に死ぬ''。ラスボス戦中には回復アイテム出現などの救済措置もない。
---なので、3つ以上のエネルギータンク(余剰回復分をストックできるリザーブタンクで代替可能)を持っていない状態でラスボス手前でセーブすると、例え途中までノーダメージで戦っても絶対にラスボスに勝てなくなり詰む。
---とはいえこのような詰み状態になるのは最低アイテム数でクリアしようとするよほどの猛者か、戦闘は得意なのにアイテム回収のみが壊滅的に下手なプレイヤーなどの一握りの人間であろうが…非常に完成度の高いゲームなだけに、惜しい不具合であるのは確か。
---ちなみに続編となる『メトロイドフュージョン』でも同様のイベントがあるが、こちらはエネルギーがどれほどであろうと強制的に1になるようになっており、そのダメージで死ぬことは絶対にない。きちんとハマらないように配慮されている。

-前作と比べて操作が少々複雑。
--ショット、ジャンプ、ダッシュ、武器の切り替えと必要となるボタンが非常に多い。
---特に問題となるのが武器の切り替えで、ビームを含め全6種類ある武装をたった一つのボタンで切り替えてショットボタンで発射するという少々煩わしい仕様。
---一応、瞬時にビームに切り替えるボタンはあるが、慣れないうちはミサイルを誤射することも多いかもしれない。
---『フュージョン』以降の続編では操作が簡略化された結果、遊びやすくなった。

-チャージビームが必須アイテムでない。
--基本的にボスには、ミサイル・スーパーミサイルでダメージを与えられる他、チャージビームでもダメージを与えられる。加えて、ボスの遠距離攻撃を破壊する事によってライフやミサイル等のアイテムが入手でき、詰む事はない。しかし本作ではチャージビームがシナリオ上必ず入手できる装備ではなく、他の装備と同様にMAP上に隠されている。
---よって、破壊するとアイテムを出す攻撃をしないボス(ボツーン・リドリー)に、チャージビームを入手してない状態で挑み、ミサイル・スーパーミサイルが弾切れになると、その瞬間ボスへの攻撃手段が失われてしまう。要するに''詰む''。
---但し、チャージビームは分かりやすい場所に隠されているので、アイテム回収が壊滅的に(ryでもない限り、このような事態にはならない。
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*スーパーテクニック
-国内外問わず現在でもファンに愛されている。
--タイムアタックや[[裏技的なスーパーテクニックの研究>http://www9.atwiki.jp/catnap222/]]が行われ、実機、TAS(エミュレータのステートセーブ機能を活かしたタイムアタック)による部門別のタイムアタックも行われている。常人離れしたプレイ動画も多数上がっている。
--その裏技的なテクニックによってシーケンスブレイクも可能となる。イベントフラグではなくテクニックや能力によって行動範囲を抑える仕様のせいか、それを強引に突破してもそれによるバグも発生しない。
--余談だが、TAS動画のサムスは上記の通り常人離れした恐ろしい動きをするので、視聴者からは『キモス・アラン』『タムス・アラン』等と言われ愛されている。次回作のSA-Xをもじって『TA-X』と呼ばれる事も。
---また、TAS故に2時間59分以内で軽くクリアしてしまうので、その時には''『中身超きめぇ!』''と呼ばれてしまう(由来は伏せる)。
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*総評
-当時の任天堂らしからぬ硬派な世界観ではあるが、その間口は広い。主人公の操作がとても軽快で快適。全てのテクニックを使わず、ぎこちない操作でも慎重に進めれば、とりあえずクリアは出来る。最初は簡単、進めていくと手応えのある任天堂らしい難易度は健在。ダークな世界観、youtubeに多数上がった神動画に恐れず、ぜひ一度手に取ってもらいたい。

-SFCを代表するワゴンの常連ソフトだったこともあり、日本ではあまり評価されているとは言いがたい1作である。国内と海外での評価の差が大きい作品の代表格と言えるかも知れない。
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*余談
-任天堂公式ガイドブックは資料的価値がなかなか高い。
--シナリオの掘り下げ、イラスト資料、プロデューサーによる絵コンテ、用語集や本編ではあまり触れられないサムスの人物像も描かれている。
---この攻略本によるとサムスは幼少期に宇宙船が賊に襲撃され一人生き残った所を鳥人族に助けられたという経緯が明かされている。
---「ただ敵を凍らせるだけ」と思われがちなアイスビームがプラズマビームを軽く凌駕するチート性能((「アイス」というのは名だけであり実際は撃った対象の時空間を凍結させることで動きを止めている。これにより『フュージョン』で矛盾が生じてしまったのだが…。))持ちなんて知っている人はどのくらいいるだろうか?
--情報がたくさん載っているわけではないが、ファンなら読んでみる価値はある。当時としては珍しいカバー裏もある。
-本作からゲームオーバー時にサムスのスーツが砕けて生身の姿が見れるという刺激的な演出がされるようになった。
--開発スタッフの発言によると当初はスーツ下は全裸であり1フレームだけ姿が見られるようにする予定であったが、さすがに色々ヤバイということからビキニ姿に変更されたという逸話がある。
-今作新登場の敵キャラに、面白い名前のものがある。
--ノルフェアに生息するタツノオトシゴのような竜は「ドラコーン」だが、その二足歩行に進化した生物の名は「アルコーン」。
--ノルフェアに設置されてある顔型の青色の火を吐く砲台は「フーネ」。さらにそれに目のついた奴は「ナミヘ」。
--「フーネ」と「ナミヘ」は『メトロイドフュージョン』でも登場しており(と言ってもXの擬態だが…)、全く同じ名前(攻略本にも載っている)。『メトロイド ゼロミッション』においても、そのまんまだろと思うような名前の敵が登場する。最近の作品では『Other M』でも…?
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