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ポケットモンスター ルビー・サファイア・エメラルド - (2011/11/29 (火) 09:20:29) のソース

*ポケットモンスター ルビー・サファイア
【ぽけっともんすたー るびー・さふぁいあ】
|ジャンル|RPG|&amazon(B00006S234)&amazon(B00006S235)|
|対応機種|ゲームボーイアドバンス|~|
|発売元|ポケモン|~|
|販売元|任天堂|~|
|開発元|ゲームフリーク|~|
|発売日|2002年11月21日|~|
|定価|5,040円|~|
|>|>|CENTER:[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/417.html]]|

**概要
-ハードをGBAに移したポケモンのメインシリーズ3作目。前作の和風な世界観とは一転、水と緑がいっぱいの大自然が広がるホウエン地方が舞台。
--火山、でこぼこの道、深い草むらといった、野性味溢れる地形が特徴。全シリーズで最も海マップが広く、地図を見ても1/3ほどが海である。
--『赤・緑』の舞台にも行けた『金・銀』と異なり、本作では前2作との繋がりが薄い。ポケモン図鑑も新たに1番から数えなおされ、新旧入り混じった200匹(+2匹)のポケモンが登場する。

**特徴
-135匹の新ポケモンが追加され、第三世代までの総ポケモン数は386匹。
-「ダブルバトル」という2対2でポケモンバトルする形式の登場。
--2体のポケモンの特性や技を合わせたコンボによる強力な攻撃や、防御技「まもる」の重要性など、1対1とは違った戦略が楽しめる。
-全てのポケモンには、「特性」という戦闘中などに発揮する特殊能力を持たされている。
--天候に関わる特性の登場によってパーティ編成や戦略も幅が広がった。
-対戦における根幹を成してきた「努力値」に関するシステムの改訂。
--努力値制限の存在。前作まではどの能力も上限まで努力値を加えることができた(出てくるポケモンごとに最終的な能力値が決まっていた)が、本作からは努力値の合計が一定に達するとそれ以上努力値が加わらなくなる。よって、同じポケモンでも攻撃・すばやさ特化の速攻型であったり、HP・防御特化の耐久型であったり能力面でのカスタマイズ性が増えた。
--全てのポケモンには個体ごとに性格が設定されている。一見ポケモンに個性を持たせるための何の気ないものに見えるが、性格により努力値の伸び方が違いがあるため、意に沿うようなポケモンを育てるには性格の選別も必要な要素となってくる。
--努力値自体は依然マスクパラメータのままだが、本作からは「きょうせいギプス」などの努力値を伸ばしやすくするもちものや、努力値の合計を限界まで上げたポケモンに対して「がんばリボン」がついたりするなど、努力値の概念を表立たせるものが登場した。
//エメラルドには「努力値を”下げる”効果のある」きのみが登場。
-前作から追加された「木の実」をリニューアル。木の実に名前や見た目、味などの設定がついたり、各地で自主栽培が可能になった。
-バトルでの強さではなく、かわいさやかっこよさなどのポケモンの魅力を競う「ポケモンコンテスト」の登場。ゲームをクリアするまでの進行上で必須なものではないが、単なるミニゲームに留まらない作りとなっている。
--このコンテストを勝つために必要なコンディションというステータスを上げるには「ポロック」というきのみを使ったポケモン用のお菓子をミニゲームを行って作る必要があるのだが、効果の高いポロックを作るには通信による協力が必要となる。
-前作の「ポケギア」に変わって「ポケナビ」という道具が登場。
--ポケギアの機能の一つ「トレーナーアイ」は、トレーナーとの再戦が可能となるもの。基本トレーナーと一戦限りしか戦えなかったことによる資金や経験値稼ぎの問題に一石を投じた。
-トレーナーカードが初登場。一定の条件をクリアすることで色が変わるというこのカードにより、殿堂入り後のやり込み度が増した。
-フィールド上に幾つか存在しているポイントで秘密基地が作れるようになった。この基地は通信でやり取りでき、通信相手の基地と手持ちポケモンのデータと交換し、CPUとして戦うこともできる。
--相手の秘密基地を出すには「レコード」を交換する必要がある。これは秘密基地以外にもTVの番組情報や「オヤジ」、ある町の流行といったものが交換される。
-ハードがGBAに移ったことで、ゲームボーイ時代からの素朴さはそのままグラフィックが強化されフルカラーとなった。
--天候の変化がフィールド上に表れたり(一定の場所で雨が降っているなど)、秘伝技を使う時にアニメーションが出たりと表現豊かに。
--また、ハード性能の向上によってポケモンボックスのインターフェイスが格段に改善されている。
--BGMも音源が強化され音色が増えた一方、ポケモンの鳴き声を含めて前作そのままの電子音らしさを前面に押し出すことでポケモンらしさを保っている。
-物語のスケールが大きくなった。殿堂入りまでのストーリー過程で、伝説のポケモンが絡んだ大事件に巻き込まれるようになる。
--ただしこれに関しては賛否両論。初代からの基本である「田舎の少年少女が体験するひと夏の冒険」にしては規模が大きすぎるなどの批判もあれば、これくらいやらないとストーリーに起伏が無くつまらないという意見もある。
--点字を使った隠れダンジョン、いつ現れるか分からない島など、わくわくする冒険要素も沢山ある。
--これまではポケモン分布やポケモン図鑑での説明の違いしかなかったバージョンの違いが、本作ではストーリーにも違いが出るようになった。
//かんたん会話も本作からの特徴だがどう書けばいいだろう。
//さして重要でもなし要らない気がする

**問題点・批判点
-[[赤・緑>ポケットモンスター赤・緑・青・ピカチュウ]]や[[金・銀>ポケットモンスター金・銀・クリスタル]]といった''過去作品との互換性がなくなった。''旧作からのプレイヤーにとっては今まで育てたポケモンとの決別となることから、一定のファン離れを招くこととなった。
--旧作に登場するポケモンは登場こそしないもののデータは搭載されており、これらのポケモンを入手するためには、ルビー・サファイア以降に発売されたファイアレッド・リーフグリーンやGCソフトの『[[ポケモンコロシアム>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/596.html]]』などと通信を行う必要がある。これ自体はアペンドの構造となっているのだが、ただでさえバージョン商法を取っているのに、図鑑完成にはさらに別ハードのソフトを買わないとならなくなり、結果コンプリートのためのハードルは大幅に上がった。さらに追い討ちをかけるように、『ポケモンコロシアム』はゲーム自体の内容の評判があまりよろしくなかった。
--GBとGBAの認証プロトコルの違いやデータ構造の違い(努力値制限の有無など)が原因と言われている。
-秘伝技が8種類に増えたため、フィールド移動時のメンバーが過去作以上に固定されがちになった。
-ライバルと目される人物が終盤に差し掛かるところで途中で脱落し、代わりのライバルとして最終ダンジョン出口で唐突に出てくるのが主人公が途中で助けた人物。その人物は途中家出し、主人公を越える速さでジムリーダーを次々撃破してきたということとなり、意表を突かれたというよりは「何でこいつが…」と感じる人が多い。
-パッケージの伝説のポケモンが片方しかゲットできない。前作金銀ではどちらでもホウオウ、ルギアを手に入れることが出来た。
--またこのイベントは強制である。後のシリーズでは救済措置が出た。
-前作にあった朝・昼・夜の時間帯要素が廃止されたことにも、残念だという声が上がっている(あるポケモンの進化条件は時間が午前か午後かで決まる)。
--次作『[[ダイヤモンド・パール>ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ]]』では復活している。
-序盤で容易にゲットできるジグザグマの特性「ものひろい」の問題。
--特性「ものひろい」は戦闘後アイテムを拾ってくる事があるというものなのだが、拾ってくるアイテムにきんのたま、ふしぎなあめといった高価なものが多く、序盤のゲームバランスを崩壊させている。
--さらにマッスグマに進化すれば、ひでんわざを4つ「なみのり」「いあいぎり」「かいりき」「いわくだき」を覚える事が出来るのでアイテム回収とひでんわざ要員としての活躍もできる。
--特性「ものひろい」についてはエメラルド以降では調整されている。
//-基本的には弱点が存在しない「あく・ゴースト」タイプのポケモンが登場してしまった。
//--だがしかし、そのポケモンは種族値・守備力が低めで、玄人トレーナー向けのポケモンになっている。だが、次回作のダイヤモンド・パールでは、このタイプでかつ、持久戦向けのポケモンが登場してしまった。
//↑第五世代でも同様に弱点のない電気・浮遊が出てきたので、弱点のないポケモンが問題というのはもう当てはまらないだろう。
-殿堂入り後のレベル上げ方法がない。
--これはエメラルドで解決するが、いわゆる金銀でいうところの「レッド」ポジションのキャラが不在のため、殿堂入り後は強化もされない四天王と延々と戦わなければならず、高レベルに到達させるまで時間がかかる。
---対策がないわけではない。前述の秘密基地を使えば、&bold(){高レベルで勝手に自滅するポケモン}を送ってもらうことで大量の経験値が得ることができる。&br;秘密基地での対戦は一日一回だが、再度レコード交換を行えば復活するので、協力してくれる友達さえいれば、四天王戦よりもはるかに効率よく経験値を稼げる。
//一つだけでは効率が悪いかもしれないが。もちろん、努力値稼ぎにも使うことができる。
-時計機能に電池を使っているため、現在中古で手に入れた場合電池切れに注意する必要がある(基本的には交換が必要)。
--時計機能は主にきのみの生育のために使われているが、1年を過ぎると時計が正常に動かなくなるバグが発生する(きのみバグ)。当時は交換サービスが行われていたが、現在ではファイアレッド・リーフグリーン・エメラルドを通信ケーブルで繋いで修正プログラムをダウンロードする必要がある。

*ポケットモンスター エメラルド
【ぽけっともんすたー えめらるど】
|ジャンル|RPG|&amazon(B000CCTGIS)&size(9){      ソフト単品版}|
|対応機種|ゲームボーイアドバンス|~|
|発売元|ポケモン|~|
|販売元|任天堂|~|
|開発元|ゲームフリーク|&amazon(B0002VE076)&size(9){   ワイヤレスアダプタ同梱版}|
|発売日|2004年9月16日|~|
|定価|ソフト単品版:3,800円&br()ワイヤレスアダプタ同梱版:4,800円(共に税込)|~|
-『ルビー・サファイア』のマイナーチェンジ版にして第三世代の集大成と言えるタイトル。
-物語が若干変わった。第三のポケモン「レックウザ」がストーリーに介入するようになり、またマグマ団・アクア団双方とも敵対するストーリーとなった。『ルビー・サファイア』のメインである二匹のポケモンを両方ゲットでき、またストーリー上重要なある人物達の立場が『ルビー・サファイア』から変更された。
-主人公の服装が緑を基調に、半袖にノースリーブといった軽装になった。
-ポケモンが出現時にアクションするようになった。
-ポケギアの機能「トレーナーアイ」が、その強化版である「エントリーコール」に変更。強化されたジムリーダーと再戦が可能になった。
-『ルビー・サファイア』で出てこなかったポケモンが何種類か出現するようになり、図鑑コンプの難しさは多少改善された。
--新たに出現するようになったポケモンの多くは「ポケモンコロシアムで入手でき、ファイアレッド・リーフグリーンで入手できないポケモン」である。結果としてポケモンコロシアムの評判はさらに低下してしまった。
--これにより、GBAで登場した5バージョンのみで380匹(+幻のポケモン6匹)のポケモンを集められるようになった。
-『ルビー・サファイア』に登場した「バトルタワー」が、新たに本格育成と本格バトルをしたいユーザーの為の施設「バトルフロンティア」として生まれ変わった。
--実際の対人戦レベルにまで跳ね上がった難易度はやり込み派でも投げ出したくなるほどの高難易度。当然初心者には楽しみづらいが、これによって育成・対戦界隈は大いに活気づいた。
--勝ち抜くことで得られるBPは様々なアイテム(主に戦闘に役立つもの)と交換できる。特に1作目のリメイク版『ファイアレッド・リーフグリーン』で追加された技教えをBPと交換で何度でも利用できるようになったため、当時の対戦環境を大きく変えた。
--評判も良かったのか、次作のマイナーチェンジ版『プラチナ』や2作目のリメイク版『[[ハートゴールド・ソウルシルバー>ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー]]』にも導入されている。
--その他、BPと交換でしか手に入らない秘密基地の新模様替えグッズを大幅に追加。人気ポケモン「ニャース」や「リザードン」のぬいぐるみなどもあり、秘密基地のために「フロンティア」をやりこんだユーザーも多い。
-ポケモンの孵化に役立つ「メタモン」をゲットできるスポットが追加。孵化環境が大幅に改善された。廃人ゲーとまで言われていた当時のポケモン対戦のハードルを大幅に下げた。
//--ルビサファのチャンピオン→本作の隠しキャラ。ただしルビサファより出番は増えている。
//--ルビサファの最終ジムリーダー→本作のチャンピオン
//--最終ジムリーダー→新キャラ
//↑ちょっとネタばれ気味なので伏せておきます。

**総評
前作からバトルシステムの進化が著しい。前作でのネックだった育成面の整備のほか、特性・ダブルバトルといった新要素も好評。バトル面は本作にて完成に導かれたと言える。~
ルビー・サファイアは、金・銀からのポケモンの引継ぎが出来ない・ボリュームが減少しているなどから評価を落とした感こそあるが、基礎的な骨組みも人気シリーズに相応しく前作譲りでしっかりと作られており、ハード性能の向上によってできた自然味豊かな雰囲気を子供の遊びの代表格である秘密基地作りと合わせているなどアイデア面もよく練りこまれており、本作もまぎれも無い良作であると言える。~

**問題点
『エメラルド』では伝説のポケモンの厳選をしばらくしていると全く同じ能力、性格のポケモンが出てくる現象が発生する。発売からずっと原因が不明であったが、『プラチナ』発売からしばらく経った時期に本体起動から何F経過したかで乱数が決定される、通称エメループという乱数パターンによるものである事が解析された。使用される乱数は全てのROMで共通なので、逆に乱数から逆算する事で強力なポケモンを入手することが可能となってしまった。また、これをキッカケに後のシリーズでも乱数が解析されることとなった。

**余談
-本作からゲームフリークの最初期からBGM作曲を担当していた増田順一がディレクターとなり、「ポケモンの生みの親」である田尻智は本作から製作に殆ど関わらなくなっている。
--そのため、この作品前後での作風の違いを指摘するファンも少なからず存在する。なお、前作『金・銀』では田尻がディレクター、増田がサブディレクターであったが、実際は田尻は『金・銀』の時点で製作に携わっていないという説も。
-『エメラルド』には『サファイア』で出現しないポケモンの大量発生イベントがあるのだが、前述のレコード交換をすることで、『サファイア』でもそのイベントを発生させることができる(=『サファイア』でもそのポケモンをゲットできる)。