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NAMCOxCAPCOM - (2012/04/15 (日) 13:46:34) のソース

*NAMCO×CAPCOM
【なむこくろすかぷこん】
|ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B0009PLCMQ)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|ナムコ|~|
|開発元|モノリスソフト|~|
|発売日|2005年5月26日|~|
|価格|7,140円|~|
|廉価版|PlayStation2 the Best&br()2006年6月8日発売/2,800円|~|
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#contents(fromhere)
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*概要
カプコンの許諾を受けて、ナムコ(現:バンダイナムコゲームス)が発売したSRPG。~
ナムコやカプコンの新旧の人気キャラクター200以上が登場する両社のクロスオーバー作品である。~
-参戦作は古い作品から現在まで続いている作品まで様々で、中には今作独自のキャラや世界観の設定も多い。

|BGCOLOR(#cccccc):''ナムコ''|BGCOLOR(#cccccc):''カプコン''|
|クロノアヒーローズ|[[ヴァンパイアシリーズ>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/335.html]]|
|源平討魔伝|ガンサバイバー4 バイオハザード HEROES NEVER DIE|
|[[ゼノサーガシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/970.html]]|キャプテンコマンドー|
|[[ソウルキャリバーシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1308.html]]|[[ストライダー飛竜>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/543.html]]|
|[[超絶倫人ベラボーマン>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/760.html]]|[[ストリートファイターシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/655.html]]|
|ディグダグ|[[ディノクライシス>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1299.html]]|
|[[テイルズオブデスティニー>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/591.html]]|[[ファイナルファイトシリーズ>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/99.html]]|
|[[テイルズオブデスティニー2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/750.html]]|[[魔界村シリーズ>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/211.html]]|
|[[鉄拳シリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1226.html]]|燃えろ!ジャスティス学園|
|[[ドルアーガの塔>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/104.html]]/イシターの復活|ロストワールド|
|バーニングフォース|[[ロックマンDASHシリーズ>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/221.html]]|
|バラデューク||
|[[ワルキューレの冒険/伝説>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/289.html]]||
|[[ワンダーモモ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/974.html]]||
|妖怪道中記||
他、スプラッターハウス、ワギャンランド等からアイテムが登場している。

*システム
シミュレーションゲームとしてのインターフェイスは、プロデューサーの森住惣一郎氏が関わっていた『スーパーロボット大戦シリーズ』に酷似している。
&br()ここでは特徴的な以下の二つの点を挙げる。

**行動
-行動はターン制ではなくAP(アクティブポイント)を消費して行う。APはステージフェイズが経過&敵から攻撃を受けると上昇し、敵味方含めて10に達するごとに行動可能になる。
--数値上APは10が上限で、同時に複数のユニットがAP10に到達した場合は10をオーバーしている順に行動を開始し、同じ数値で並んでいる場合は速度の高いユニットから行動を開始する。
--行動内容によってAPは消費され(攻撃→AP-3、移動→AP-1など)、回復をすることで再び行動可能となる。

**戦闘
-攻撃戦闘(BA攻撃)→攻撃範囲内の敵を選択すると戦闘開始。戦闘方法は方向キーの上下左右と○ボタンの組み合わせによって変化する攻撃を使い分けて戦う。攻撃すると必殺値が増え、100に達するとそれを全て消費して必殺技を使用できる。
--また空中に浮かせた敵に続けてヒットさせると「AERIAL HIT」表示がされ、ヒット数とユニットごとに設定されたタイプにより与えるダメージや攻撃回数、獲得アイテム等のボーナスを得る。
--その他にも、すべての通常技で攻撃するとHPかMPのどちらかが回復する「攻撃エクストラ」。落とすギリギリでヒットさせると発生する「クリティカル」などがある。
-防御戦闘→防御時は「ノーガード」「通常防御」「攻撃回避」ユニットによっては「カウンタースキル」のいずれかを選択する。
--ノーガードか通常防御なら戦闘開始。攻撃を受ける際に表示される十字キーの方向をタイミングよく押すことで、成功率により防御エクストラが発生しAPが上昇する。
--「攻撃回避」はダメージの大幅軽減を、「カウンタースキル」反撃を、必殺値とAPを消費してすることができる(防御エクストラは無い)。
--また、隣接するユニットが「かばう」能力を持っていれば代わりに防御させる事ができる。

*評価点
**とにかくキャラ同士の絡みが多い
-敵にも味方にもそれぞれのキャラ独自の思惑や考えをもっており、会話の中でも様々な意見や会話が飛び交うので見ていて飽きない。
-サラリーマン魂全開で戦うベラボーマン、敵は問答無用で殺そうとする飛竜など一癖も二癖もあるキャラが一堂に会する、まさにお祭りゲームである。
-クロスオーバーの醍醐味であるが、特にファイナルファイトの登場人物である凱とキャプテンコマンドーの主役勢であるコマンドーチームは全く違和感無く溶け合っており、原作を知らない人は確実に凱=コマンドーチームの一人、と勘違いする。
-通常こんな連中をまとめるのは不可能なのだが、主人公・有栖零児は持ち前の実直な性格と冷静なツッコミにより一人で見事にまとめてあげている。
-もう一人の主人公・小牟は、まとめ役を零児にすべて任せてプロレス・アニメ・ゲームのパロセリフを喋りまくっており、プレイヤーを驚愕させた。
-ただし、多種多様な世界観のゲームのキャラが集うクロスオーバーゲームの性質上、キャラのイメージや設定が原作と異なっている場合もある。

**ネタ
-マニアックなネタ、原作ネタも多くちりばめられており、知っているとにやりとされられることもある。
--思考が壊れ始めたロックマン・ジュノを見て「イレギュラー」と呼ぶ『[[ロックマンDASH]]』のロックや、「シルフィーの服」を買うとあのセリフをボイス付きで喋る『ロストワールド』のシルフィーなど例を挙げるときりがない。
--戦闘ユニットとしても『ストリートファイター』のリュウのカウンター「ブロッキング→昇龍拳」や、『ファイナルファイト』のマイク・ハガーの回復スキル「原始肉」など細かなネタが随所に散りばめられている。
--話のタイトルにも何かしら作品に関係したものが使われている。『鋼の冒険心』(ロックマンDASH)『夢であるように』(TOD)『百万回やられても、負けない…!』(魔界村)『“不気味”が気持ちいい』(パラデューク)『愛しさと、切なさと、心強さと』(ストリートファイター)『貴様らにそんな玩具は必要ない』(ストライダー飛竜)など。
--その他、登場アイテムからMAP背景にいたるまでそまざまなネタが仕込まれている。
--実際の主役は『[[魔界村]]』『[[ストライダー飛竜]]』『[[ドルアーガの塔]]』『[[ワルキューレの伝説]]』といった80年代のレトロアーケードゲームのキャラ達。豪華な声優がそのキャラ達を演じており、昔ながらのファンにも、原作を知らないファンにもウケる作り。
--特にドルアーガはMAPタイトル、登場アイテムが鈴木氏が執筆したゲームブック3部作から取られてる。

#co{
**テンポは冗長だが良いバランス
-基本的にどのキャラもそれなりに使っていけ、お気に入りのキャラを主力として進めていける。その中でも強いキャラ、使いやすいキャラは分かれてくるが。
--中でも与えたダメージによってMP回復が可能で、そのMPでHP回復・行動追加も可能な永久機関と化しているKOS-MOS、「ホアァァァァァ!!」の掛け声でスモークボムを連発し、楽に高ダメージを叩き出せる凱&翔、継続能力が高く毒の槍&キリモミとスキルの効果で最高ダメージが叩き出せるクリノ・サンドラ&サビーヌが邪神・武神・緑神と呼ばれ三強とされている。
--逆に使いにくいキャラとしては、移動力が低く攻撃が単発ヒットで攻撃回数の追加が難しい御剣、肉弾戦キャラでありながら防御力が全キャラ中ダントツで低いマイク・ハガーなどが挙げられるが、どちらも攻撃力は高くアイテムなどの装備により弱点も補えるレベルではある。
--キャラはレベル成長によって、多彩なスキルを獲得していく(プレイヤーが望みのスキルを選択する事はできず、あらかじめ定められたものを覚えていく)。この内容によっては、攻撃力は平均未満でもスキルによるサポート役として大成するキャラもいる。
}
//どう考えてもバランスは悪い。むしろひどい。また、長所についてもほとんどが後の方の記述と重複。

**音楽
-BGMおよび主題歌『すばらしき新世界』は出来がよく、高評価を得ている。
-作曲者は[[イース]]やアクトレイザー、世界樹の迷宮で知られるゲームミュージック界の重鎮・古代祐三。
-OPアニメも素晴らしく、各作品のキャラが主題歌に合わせて暴れまわっているその様子は一見の価値あり。クロスオーバーもののOPとしては屈指の出来栄えである。
-ちなみにOPはのちに『天元突破グレンラガン』を生み出す今石洋之が監督を務めている。

#region(OP)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=ZRCm2L-Gn5Q&feature=related)
#endregion

**格闘ゲームに似たアクション戦闘
-自軍キャラが敵に攻撃を仕掛けた際には、先にも述べた通り、数々の技をリアルタイムで繰り出して、コンボを狙う事になる。
--各キャラの持つ各技は、単純なダメージ量のみならず、ヒット数、攻撃の隙、ふっ飛ばし性能など、格闘ゲームなみに多彩で細かな設定がなされている。
---原作が格闘ゲームであるキャラは、その技が再現されている場合が多い。
-敵は棒立ちでこちらから一方的に攻撃するだけなので格闘ゲームのような駆け引きはないが、「いかにコンボを繋げて最大ダメージを叩き出すか」という課題が立ち現れる。これに挑む事が本作の大きな楽しさである。
-そして一定のコンボ数を達成したプレイヤーには、ダメージ増加、攻撃回数増加、レアアイテム獲得、等のご褒美がもたらされるという仕組みになっている。
-このシステムにはもうひとつ長所がある。HPが特定値で撤退するボスキャラのHPをギリギリまで削っておきたい場合は、適度にダメージを与えてから攻撃をストップして戦闘を強制終了させればよいので、ターン制の同ジャンルよりはHP調整が楽なのだ。
--ただし、その仕様やステータス変化系スキルの存在を見越してか、HPの最大値が多く撤退するHPの条件がかなり厳しい上に、中盤から終盤にかけて、状態異常攻撃やスキル効果を無効にするスキルを持つようになるボスが多い。((もちろん、ゲームバランスが崩壊しないための措置ではあると思うが))
---そのため、入念な下準備が必要になる場合が多く、スキルや装備アイテムなどの条件が上手く整わないと、一発でしとめ切れないこともある。
-ほぼ全てがアクション系のゲームジャンルである原作作品群の魅力を活かすには最適のシステムと言えるだろう。

#co{
**多彩なスキルが飛び交う戦場
-本作ではキャラたちが千差万別さまざまなスキルを持っており、MPを消費して使用する。このスキルの中に''「単体では大したことがないが、複数を組み合わせる事で恐るべき威力を発揮する」''ものがある。
--たとえばアーマーキングというキャラは「指定した味方のAPを10にした上で自分のターンのすぐ後に行動させる」スキルと「敵にダメージを与えるたびに自分のMPが回復する」スキルを持っている。彼はどんな戦い方をすべきだろうか。
--最適解は「自分に再行動スキルをかける」→「敵を殴る」→「味方のうちの最強キャラに再行動スキルをかける」→「また敵を殴る」である((ただし、その再行動スキルは単純にAPを10にするだけのものと違い、味方1人につき1フェイズに1回までの制限付なので、1フェイズ内で同じキャラを無限ループさせることは不可能))。その過程でMPに余りが生じたら、他の戦闘補助スキルを使えばいい。これを行うと自軍の総合的な戦闘能力は目に見えて向上する。
---これはあくまで一例に過ぎない。他にもスキルを活かした色々な戦法が存在する。
}
//アマキンのスキルをはじめ、組み合わせて強いスキルは単体でも強い。つーか殴っただけでMP回復するスキルや、再行動出来るスキルが「単体では大したことない」訳がないだろう常識的に考えて。「スキルのおかげでキャラに個性が出ている」と言うメリットは有るので、それは下の節に移行。

**誰もが役に立てる役割分担制
-本作の戦闘は、先述のようにやや複雑なシステムをとっていた。このため「攻撃力は高いが使いこなすにはテクニックを要するキャラ」と「同じボタンを連打するだけで安定したダメージを出せるキャラ」などが存在する事になった。
--加えて、本作では各キャラが千差万別さまざまなスキルを持っている。これによりさらなる個性が生まれ、「攻撃力が平均未満であっても、個性的なスキルを活かしたサポートが可能なキャラ」「敵からのレアアイテムの入手確率が通常より高いキャラ」「極端に移動力が高くてマップ上に点在するアイテムの回収に向いたキャラ」なども生まれた。
---これにより、単なる「強い弱い」とは一味違った、キャラごとの強い個性を生み出した。メインで使用するキャラを変えるだけで、全く違ったゲーム性が楽しめる。

*問題点
**冗長なゲーム展開
-通常のSRPGと異なり、戦闘システム自体が大きく時間を食う作りになっていることが大きな要因。また敵の攻撃に対して一々コマンド防御をしなくてはならないため、プレイ中疲れることも。
-防御戦闘に関してはコマンド防御せずに完全回避する戦闘回避で短縮が可能。
--ただし、ダメージは必ず受ける(クリティカルヒットを受ける可能性も高い)上、APと必殺値を消費するため、回避に徹すると行動順に悪影響が出て却って不利になる。((AP、必殺値いずれかが尽きた場合、回避行動すら取れなくなる。))
--そのため、体力や戦況に余裕がある限り、面倒でも防御戦闘をまめに実行し、AP支援系スキルを駆使して積極的に味方に行動順を回すことを考えた方が結果的に効率はよい。
-概して、多彩な技を次々と組み合わせる「攻撃」はとても楽しいのだが、敵の攻撃に反応して方向キーを押すだけの「防御」はつまらなくて苦痛だという意見が多かった。
-基本的に、味方キャラの性能が敵に比べ圧倒的に高いため戦略性が低い。
--弱キャラでも活躍可能と取る事も出来るが、結局は「1ステージに時間がかかるゲームなので強キャラ突っ込ませてさっさと終わらせる」となりがち。弱キャラ使えば歯ごたえが出るかというと、やはり無双状態だったりする。((どちらにせよ戦略性が低いので、スキルを駆使して敵をぶっ潰していくという戦闘の方向性としては正解なのだが。))
-経験値稼ぎのための全滅プレイもできることはできるが、既出の通り、1ステージの攻略に時間を食うのでやる気が起きにくい。
-敵のA.I.が単純。
--すぐ近くにいるキャラを優先的に狙ってくるだけ。((ただし、敗北条件に設定された味方キャラが同時に近くにいる場合は、そちらを優先して狙ってくる傾向が強い。))
-MA攻撃の威力が低く、使いづらい。
--スパロボシリーズで言うところのMAP兵器((攻撃範囲内にいる複数の敵をまとめて攻撃する兵器のこと。))に相当するものだが、演出が派手な割りに威力がかなり弱い。おまけに燃費は悪いし、ユニットをいくら強化しても威力は上昇しないので、後半になるともはや完全に役立たず。
//--スパロボと違ってユニットが巨大ロボットに乗っているわけではなく、生身の人間なのがほとんどであることを考えれば妥当と思えなくもないが、消費MP50という燃費を考えると正直割に合わないだろう。
//「ロボットに乗ってない」事と「マップ兵器が弱い」事に因果関係は無いだろう。
//((基本的に敵よりも味方側の方が火力が上であることを考えれば、バランス的に妥当であるとは言える。))「演出を見る以外にほとんど使えないムダシステム」と化してるのに妥当な訳がないだろう。
---長所は敵の必殺値を上昇させないことと、HPを削ったザコをまとめて始末するのに便利であることくらいか。威力が壊滅的に低いので、その長所が生かせる場面は少ないが。
-ボタンの同時押しで即ソフトリセットできるコマンドが未搭載なので、途中で仕切り直すのが面倒。SRPGにはぜひ欲しい機能なのだが。
--一応、中断コマンドを入力→「セーブしますか?」に「いいえ」を入力→「タイトルに戻りますか?」に「はい」を入力、という手順を踏むことで、ソフトリセットと同じ事はできる。
-シナリオそのものはとにかくあちこちの世界に転移するので、話の流れがつかめないことがある。
-マニアックなネタが多い分、原作を知らないとピンとこないこともある。
-敵の援軍が多く、同じボスキャラがしつこく襲撃してくる展開が繰り返されるため、マンネリになりがち。
--ついには自軍キャラがウンザリして「またかよ」的なニュアンスのセリフを頻繁に吐くようになる。それを言いたいのはプレイヤーも同じである。
---余談だが、後に同じモノリスソフトが開発した「スーパーロボット大戦OGサーガ 無限のフロンティアEXCEED」でも、同様に『自軍キャラ(と、プレイヤー)がウンザリするようなマンネリ展開』が繰り返されている。

**キャラ間バランスの悪さ
-一部のキャラの攻撃力およびスキル構成が、明らかに他者より優遇されている。
--中でもKOS-MOSはあまりにも強すぎる。極論でもなんでもなく、彼女1人だけでマップ上の全ての敵を当たり前のように殲滅できる。この場合KOS-MOS以外のキャラは、彼女が攻撃する機会を増やしてやったり、マップ上に点在したアイテムを回収するといった行為のために存在する、完全なサポート役と化す。
--序盤こそ、KOS-MOSの唯一の欠点である速度(初期AP値)の低さのため、まず敵に攻撃されてからKOS-MOSが反撃することになり、これが彼女の抱える問題点となっている。だが、あくまで初期APであるため、ステージ開始直後にKOS-MOSの番が来るまで待機すれば良いだけ。そして、中盤以降は他のキャラからAP回復スキルを使ってもらうことで、その弱点も完全に解消されてしまう。~
そして、彼女は最終的に他者からのサポートなしに確実に2回行動が可能なスキル構成となる。己のAPを回復させるスキル(コマンド)と、攻撃するたびに己のMPが回復するスキル(特性)。この2つを併せ持つことにより「1ターンに1度、自分の行動回数を+1する」という行為を毎ターン実行し、それでいて使用した分のMPはそのターンのうちに補充されるのだ((しかしまるで皮肉のごとく、彼女のAP回復スキルの対象は彼女自身限定である。))。このスキル構成により「永久機関」というあだ名で呼ばれることもあった。さらにそれに加えて、己を強化・回復するスキルと敵を弱体化させるスキルまで持っている。
//「永久機関」のあだ名は「AP回復」と「MP回復」の両方を一人で持っていることが由来です。そのことがわかるような文章に書き換えました。
---また、本作では「敵から攻撃されるたびに自分のAP(行動機会)が増える」というシステムが存在し、KOS-MOSは敵の攻撃を耐えられるだけの防御力が備わっているため、敵陣に放り込んでおけばあとは無双。
--彼女の他にも、お手軽に攻撃回数を増やす事ができる上にスキルも強力な凱&翔とクリノ・サンドラ&サビーヌの性能が抜きん出ており、1回の戦闘ダメージならKOS-MOSを上回る程。これら2つのユニットとKOS-MOSとをあわせて邪神・武神・緑神の三神ユニットと呼ばれ、バランスブレイカーとなっている。
-逆に使いにくいユニットとしては、移動力も火力も低いため((本来は『鈍足だが攻撃力が高い』と言うバランスのつもりだったと思われるのだが、コンボが繋げにくく攻撃回数が増えないため、実際に与えられるダメージは低い。))どうにもならない御剣平四郎、登場が遅い上に防御が最下位のマイク・ハガー等が上げられる。他の弱ユニットはアイテム回収役やスキルによるサポート役に使うと言う手段もあるが、彼らはそれさえできない。
---最も、本作の難易度は非常に低く、アイテム等のフォローがあれば、これらの弱いユニットに戦っても余裕でクリア出来るレベルではある。強ユニットを使うのに比べれば攻略にかかる時間は雲泥の差だが、攻略の難度自体は案外あまり変わらない。好きなキャラを使ってプレイ出来る。

**エリアルシステムの問題点
-大きな魅力であるはずのエリアルシステムが、非常に解りにくい。理解できるようになるまでは、それなりの試行錯誤や検証などが必要になる。
--実はコンボで最も効率が良いのは「可能な限りコンボを繋げる」事ではなく、「攻撃回数増加までコンボを繋げてから、わざと途切れさせる」事。ゲーム内でも説明書でもこれに関する説明は一切存在しないため、気付かないプレイヤーはいつまでも気づかない。
---これにより、「長く難しいコンボを繋げる」楽しみはほぼ自己満足になってしまう。
-また、各ユニットが持つ技の性能に差がありすぎ、『複雑なコンボを決めるより特定の技を連発している方が良い』と言うキャラも少なくない。
--特に顕著なのは凱&翔。最も強力なコンボは「十字キー下を押し続けながら適当に○ボタン2回」「敵が下に落ちたらもう1度○ボタン2回」と言うのを延々繰り返すだけ。完全な作業である。
---ただし全てのユニットがそうと言う訳ではなく、相手の重量や状況に応じて技を選んだり、シビアなタイミングでコンボを決めなければならないキャラも多く存在する。こういったキャラならば、エリアルシステムの魅力を存分に楽しめる。
//凱&翔の最適手が指一本の単純作業なのは、彼らの特徴・長所であり本作の欠点ではない。また「そうじゃないキャラもちゃんといる」というフォローは、すでに長所のところに書いてある内容と重複する。
//凱&翔だけじゃなく、「エリアルを繋げる魅力が無い」キャラはかなり多い。スモークボムが最も顕著なだけで、何も考えず2つか3つの技をテキトーなタイミングで押してりゃオッケー、ってキャラは正直かなり多い。あと、1人であっても「コンボ繋ぐのがつまらん強キャラがいる」と言うのはキャラの長所ではなく立派なゲームの短所だろう。

**バグや不安定な挙動、賛否両論な仕様
-シナリオフラグに一部バグがあり、早いターンでイベントボスを倒すと、何故かボスが倒れない現象が起こる。
//それってバグじゃなくて仕様なのでは?
//例えば21話のドラックは、3回目の敵増援後に会話イベントがある関係ですぐに倒しても倒れない。
//それとももっと別の話?
-マップ毎にキャラクターの入れ替わりが激しく、途中撤退者が結構いたり、最後に仲間になるキャラクターの参戦が遅すぎたりする。
--一番最後の仲間は残り11話で加入する。また仲間が全員揃った状態で好きなユニットを出撃させることのできる話は最終2話のみ。
--それに加えて「部隊分割」も頻繁に発生する。そのため好きなキャラだけを重点的に育てるのではなく、すべてのキャラを万遍なく育てるプレイスタイルが強制され、これはSRPGとしての戦略自由度の低さに繋がっている。
-シナリオにおいて、実は『企業間のクロスオーバー』はかなり少ない。ほとんどはカプコンはカプコン、ナムコはナムコ内で完結してしまっており、別企業のキャラや組織に関しては『住む世界が同じ』『ごく一時的に手を組む』程度の関係である場合が多い。企業の異なるキャラで組まれたユニットはフェリシア&キングのみ。
--同じ企業同士のキャラであれば、大胆なクロスオーバーも多く存在する。
-エンディングは、次回作があるともないとも取れる、煮え切らない終わり方を迎える。
--全体的な傾向としてカプコンキャラはさらなる戦いを予感させる結末が多く、ナムコキャラは一応の決着をつける結末が多い。これは両社のキャラクターに対する扱い方&考え方の違いが出ているようで、ある意味興味深い。
--『ヴァンパイアセイヴァー』のジェダの帰還や、『バイオハザード』のTウィルス((作中では「あのウイルス」と言われる))の行方、『ロックマンDASH』のロックの出生の秘密など、むしろ続編のために故意にネタを使い残しているような印象もあるのだが、残念ながら続編発売のアナウンスは未だない。
---ナムコがバンダイナムコとなり、開発元のモノリスソフトが任天堂の子会社となった今では、もはや続編の可能性は限りなく低いと言ってもいいだろう。
-作中でチーム分けをする際、主人公がどのチームと共に行動するかの選択肢が出たりするのだが、どの選択肢を選んでも主人公がいるかどうか(とそれに伴う敵のセリフ)が変化するだけで、主人公のいないチームのマップも攻略する必要がある。((一部、主人公の有無によって、主人公のライバルキャラが出現するマップが変わるステージもあるので全く変化なしというわけではない。逆に言えば、それだけだが。))
--これについては「面倒だ」「選択の意味が薄い」という意見と「周回プレイをしなくても全てのマップを体験できる」という意見があり、賛否両論である。
-序盤のステージでは敵に攻撃する際、特定ユニットの組み合わせで専用会話が発生するパターンが非常に多いのだが、ゲーム中盤より逆にそれが徐々に減っていき、終盤では「この組み合わせなら会話が起こるだろう」と予想されそうな組み合わせでも無言のまま戦闘が行われるという竜頭蛇尾状態になってしまっている。

*余談
-本作の主人公・有栖零児と小牟は[[無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]]、およびその続編の[[無限のフロンティアEXCEED スーパーロボット大戦OGサーガ]]にも参戦している。
--この二人は、さらに過去の作品である「スーパーロボット大戦IMPACT」に登場した主人公キャラのキョウスケとエクセレンに造形が酷似している。もっとも本作の企画者がこの「IMPACT」(厳密にはその前身のCOMPACT2)の企画者と同一人物なので、まあうなずける話ではある。
--またストーリーや会話のノリ、サブタイトルのセンスも、全体的に近いものがある。
--『無限のフロンティア』シリーズはRPGだが、本作のアクション戦闘をより発展させた上で継承している。ゲームジャンルの垣根を越えて戦闘システムが継承されたという珍しい例であり、本作の戦闘システムが好評だった事がうかがえる。
---もっともそちらはそちらで、第1作では敵の強制回避が非常に不評であり、本作同様に『良いシステムだが無視できない欠点がある』と言う評価を受けてしまった。
---第2作・EXCEEDでようやく改善し、このシステムも完成を見たといえる。今度は、シナリオ上の欠点をナムカプから受け継いでしまった訳だが……。
-[[勇現会社ブレイブカンパニー>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1403.html]]にもシャオムゥがゲスト出演。
-ディグダグの主人公ホリ・タイゾウは、今作では姿に大幅なアレンジを加えられて参加しており、ものすごいイケメン(というかシブメン)となっている。
--のちに妻となる『バラデューク』主人公トビ・マスヨ((これはあくまでミスタードリラーにおける後付設定。))も参戦しているが、今作ではまだ結婚していないという設定。
--ちなみに彼らの子供が、かの有名な『ミスタードリラー』の主人公ホリ・ススムなのである。
-2010年7月亡くなった声優・水鳥鐵夫氏が最後に担当したゲーム(限定)作品になった。

*その後
-2012年に本作のコンセプトを引き継いだ、『''プロジェクト クロスゾーン''』が3DSで発売することが発表された。
--バンダイナムコ・カプコンに加え、新たにセガもコラボに加わることが明かされた。三社は「人気キャラクターがメーカーや作品の枠を超えて集結する夢の共演を、数多くのゲームファンにお楽しみいただきたいという各メーカーの強い思いが一致」したとコメントしている。
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