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メタルマックス2 - (2011/07/12 (火) 21:42:09) のソース

*メタルマックス2
【めたるまっくすつー】
|ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image(mm2a.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000068HE8/ksgmatome-22/ref=nosim,height=160)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=562&file=mm2a.jpg]] [[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=562&file=mm2b.jpg]]|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売元|データイースト|~|
|開発元|クレアテック|~|
|発売日|1993年3月5日|~|
|価格|9,500円(税抜)|~|
|>|>|CENTER:''[[メタルマックスシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1011.html]]''|

*概要
-当時最も有名とされたドラゴンクエストシリーズに対するアンチテーゼのキャッチコピーを持つ名作RPG『[[メタルマックス]]』の続編。主人公は''戦車''を駆って荒廃した世界を巡り、「お尋ねもの」こと凶悪な賞金首を退治するハンターとして生活する。
-SFCハードに移行し、システムやグラフィック、操作性など様々な面がパワーアップ。

*特徴
-''戦車''
--本シリーズを語る上で外せない要素、それが戦車である。荒廃した世界に跳梁跋扈する怪物たちを撃滅する為に欠かせない本シリーズの主役であり、最大のウリ。フレームであるシャシーを始め、エンジン、主砲などによって構成され、これらは性能すらも多様にカスタマイズできるのが特徴。
--一例として、戦車はエンジン出力によって積める積載量が決定され、浮いた重量分を実質的なHPとなる「装甲」として装着する。これにより攻撃面と防御面のバランスなどが全てプレイヤー次第となり、文字通り自分好みの戦車にする事が可能である。
-''犬''
--前述の戦車ほどではないが、本シリーズに常に追従する要素の一つ。犬とは文字通り犬であり、主人公のペット的な存在であり、そして高い戦闘力を持つ頼れる仲間の一人(一匹)である。犬は、戦車のように装甲を装着する事はできず、生身の主人公たちと同様プロテクターなどの防具によって身を守るが、攻撃においては''戦車の主砲も顔負けな兵器''を装備し、その強力な攻撃力でパーティーを支援する。
--行動はAIで自動的に決定される。
-''戦闘アニメーション''
--戦闘アニメーション表示に4タイプが用意されている(いつでも好きな時に切り替えが可能)。
---モードA/アニメーション描写を省略し、メッセージ表示のみ。
---モードB/デフォルト設定で、一般的なゲームのスタイル。個々の行動が順番に描写される。
---モードC/戦闘描写を''一斉に表示''し、その後結果をメッセージで表示する。状況次第では、弾、ミサイル、爆弾、レーザーなどが一度に飛び交う非常に爽快なスタイル。経過が把握しにくい難点はあるが、擬似的にリアルな戦闘を体感できるため人気高い。
---モードD/モードCからメッセージ表示を省略したスタイル。情報が一切遮断される為、プレイヤーが主観的に状況を判断しなければならない。ある意味男らしいモード。
-''街''
--荒廃した世界でも人々は逞しく生活しており、様々な街が勃興している。例を挙げると、高架橋に出来た町「アズサ」、かつての遊覧船に出来た町「スワン」、刑務所の町「デスクルス」など、個性的なものも多い。
---アズサの高架の上は線路であり、取り残された新幹線には人が住み着いている。名前と言い元ネタは狩人のあの曲であろう。
---デスクルスで体験する「ドラム缶運び」はメタルシリーズを代表するイベントのひとつ。
-''アイテム''
--本作でも個性的なアイテムが並ぶ。冒険を有利に進められるものから、中にはなんの意味もないアクセサリまで多種多様。
--また、フィールド上には様々なアイテムが埋まっており、同じ場所でもくまなく探せばちょっとしたものが手に入るなど世界観を上手く体現している。中には戦車が埋まっている事も。
--多種多様なアイテムを売る無人の自動販売機も特徴的。
--本作で有名なアイテムの一つに「LOVEマシーン」が存在する。チップの組み合わせで効果を発揮し、使用回数制限がない他、一部のボスを撃破するのに非常に有用な為に通常の攻略でも欠かせないと評されるほどの優れもの。チップの収集といったプレイヤーのやり込み要素をも刺激する。効果としては属性攻撃に対する耐性などのバリアの他、キャラクターの名前を変更といった一風変わった効果まで様々である。

*その他
-冒険の目的は明確には定められておらず、プレイヤーが自由にシナリオを楽しむ事が出来る。冒険への出で立ちには両親と育ての親であるマリアをグラップラー(凶悪な犯罪組織、ないし無法集団と所属する兵士の総称)に殺された為、その仇討ちが動機となる。
-デコゲーの個性的な台詞回しが健在。「遺伝子の欠片まで焼き尽くしてやる」とか、「汚染された海で獲れたピチピチの奇形魚」とか。
-賞金首も前作より増えている。仇敵であるテッドブロイラーとの戦いはある意味最終決戦より力が入る。
-キャラクターの移動速度が速く、移動でストレスを覚える事がない。
-システム面で様々な設定がカスタマイズできる。
--メッセージスピード、カーソルスピード、コマンドスピードなどを始め、コマンド画面のボタン配置を変更することも出来る。特に戦闘時は多用する副砲のボタンをデフォルトの位置に配置しておけば、一々選択する手間が省けるためとても便利。
--特定のアイテムは任意のボタンにショートカット設定を振り分けることが可能。移動アイテムである「ドッグシステム」の使用を割り振れば、ボタン一発でどこの町でも飛んでいけるようになり、これまたとても便利。
--システム画面では、所有している戦車の装備やアイテムをいつでも操作可能。パーティーメンバーが使用しておらず、離れた場所に置いている戦車の装備変更やアイテムのスイッチすらも変更可能である。
-ラスボスも一風変わっていて、征服や改革などには一切興味がなく、ひたすら自分の欲のためだけに行動している。最終決戦で対峙してもプレイヤー側が打倒を望まない限り''生かして帰してくれる''。発言もありきたりなセリフのようでありながら、ラスボスが持つ背景を加味すると際立つものがある。

**短所
マニア心をくすぐる構成の為、難易度はそれなりに高めで、あえてわざと崩したようなバランスも散見される。
-アイテムの説明、LOVEマシン、今週のターゲットの仕様など説明不足な部分が多く、雑誌や冊子の攻略情報が無いとかなり厳しい難易度を強いられる。そのためルート通りに進まざるを得ない事も多く、ドラクエに代表されるRPGに対するアンチテーゼの意味がやや薄れてしまっている。
-バランスを崩壊させてしまうほどプレイヤーを有利にする裏技が数種存在する(貴重なアイテムの複数入手、資金荒稼ぎ、本来入れない場所に戦車で侵入etc)。よく言えば本作の自由度やカスタマイズの高さに貢献したもといえるが、悪く言えばゲームバランスを一気につまらなくしてしまうともいえる(本記事では詳細については触れないので、知りたいプレイヤーは専門の攻略サイトを参照されたし)。
-一部の賞金首の出現率がとてつもなく低い。やり込み要素とも連動しているため一概に短所という訳ではないが、出現率に加えて情報の少なさが足を引っ張っているものも存在するため、やはり攻略情報は必須。
-賞金首は貴重なアイテムを持っているものが多く、戦闘経過によってドロップアイテムが変化するのだが、ドロップ率が設定されているため、たった一度しか入手機会のない様々なアイテムが完全に運に左右される。役に立つアイテムも多い他、その希少性はマニアにとって垂涎の対象であり、リセットとの戦いになるゲーマー泣かせの仕様であった。

**テッドブロイラー
-物語上重要な位置を占めるボスのことである。その強さは今でも語り草になる程で、演出としてもプレイヤーの挑戦心をより一層強めてくれるボスである。その強さ&アツさはファンの語り草。
-''ブロイラー様''との対戦時に戦車は使えず、プレイヤーは激烈な攻撃を生身で対処する必要がある。もし倒そうと思うのならば「LOVEマシン」を用いた熱バリアが必須であるが、LOVEマシンを熱バリアに設定するセッティングはゲーム中ノーヒントで、熱バリア無しでの撃破は当時のゲーム雑誌にやり込みネタとして投稿されるほどの難易度となる。
-加えてテッドブロイラーには熱バリアを貫通する強攻撃が用意されているし、「痛恨の一発」が出れば、こちらのバリアを剥がす事すら可能。しかも一定のダメージを与えると「まんたーんドリンク!」の掛け声と共に一度だけ''HPが全回復''するという、DQIIのシドー以来の絶望感をプレイヤーに味わわせてくれる。
-テッドブロイラーのいるダンジョンの雑魚敵がこれまた強敵ぞろいで、たどり着く前に全滅することもザラ。加えてメタルマックスシリーズでは全滅時は戦車が全滅場所に置きっ放しになる仕様となっているため、テッドブロイラーとの戦闘や直前の雑魚戦で全滅した場合はラスダンまでいちいち戦車を取りに戻らなくてはならない。
--この鬼畜仕様のためか、次回作の『メタルマックスリターンズ』以降は「戦車が自動帰還するシステム」が必ず用意されており、白兵戦ボスも(裏ボスを除けば)概ね凶悪性が緩めになっている。
-末期的なファンになってくると熱バリアなしで挑むツワモノも。この場合まさに死闘。
//ワル乗りしすぎな部分を大幅削除。
-しかしこの「テッドブロイラー戦」を過ぎてしまうとシナリオに蛇足感が漂う難点があり、エンディングが前作同様あまり派手でない終わり方となっている事もあって終焉部分の印象がやや薄いという弊害も。

*総評
-新ハードに移行し、グラフィックや描写の滑らかさが飛躍的に上昇した本作は正統な続編として高い完成度を誇る。その異質なシステムに最初は戸惑う事もあるだろうが、「戦車」、そして「犬」、ちりばめられた多種多様なギミック、質の高いBGM、硬派な世界観、バランスの良いやり込み要素など、様々な要素が絡み合い昇華した様は『メタルマックス』の名を継ぐに相応しいと言える出来である。
-キャッチコピー通り、「竜退治に飽きた人」に。SFCを代表する異種RPGの一つとして、是非とも手に取って頂きたい一作である。
-''2010年7月、バーチャルコンソールにてオリジナルのメタルマックス2が登場。''
-後の2003年6月20日に『[[メタルマックス2改>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/493.html]]』としてGBA移植版が発売されている。だが…。
--「''あそこの 移植には てを だすなよ わかぞう!''」
-ひぼたん。それはコアプレイヤーをニヤリとさせる魔性の一言。