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ピクミンシリーズ - (2012/01/30 (月) 05:29:47) のソース

*ピクミン / ピクミン2
【ぴくみん】/【ぴくみんつー】
|ジャンル|AIアクション|&amazon(B00005QTTT)|&amazon(B00009KAPM)|&amazon(B001IBHTGI)|&amazon(B001HBIPIU)|
|対応機種|ニンテンドーゲームキューブ&br()Wii|~|~|~|~|
|発売・開発元|任天堂|~|~|~|~|
|発売日|1:【GC】2001年10月26日 / 【Wii】2008年12月25日&br()2:【GC】2004年4月29日 / 【Wii】2009年3月12日|~|~|~|~|
|定価|1:【GC】7,140円 / 【Wii】3,800円&br()2:【GC】5,800円 / 【Wii】3,800円(全て税込)|~|~|~|~|
*概要
-未開の地に降り立った主人公オリマーを操り、偶然出会ったその土地の生物「ピクミン」と共に星を探索するゲーム。
-開発当初はN64で企画されていたらしいがハード性能上たくさんのピクミンを連れて行けないということで結果よりハード性能の高いGCに繰上げされたという経歴を持つ。

*シリーズ通しての特徴、評価点
-とにかくその直感的でありながら嫌味がなく非常に奥の深いシステムは高く評価された。
--人間に非常によく似た形をしている「ピクミン」という生物達を主人公が指揮し、敵を倒させたり宝などの物の運搬をさせるという単純なゲームシステムだが、これが本当に良く出来ている。
---まずピクミンの融通の利き具合がすごい。壊れる壁に押し付けるだけで壁を壊してくれたり、物に押し付けるだけで物を運んでくれるなど、プレイヤーのしてほしい事をそのまましてくれる。行動を決定するコマンドなど全くなく、難易度こそハードだがかなりとっつきやすい。
---ピクミンは1では3種、2では2種加わって5種類。どれも違った個性を持っているのでうまく使い分けることがポイント。
---主人公単体では敵にパンチして微量のダメージを与える程度しか出来ないので、戦闘や運搬などはすべてピクミンに行わせなければならない。
--敵がこちらより大きいことや、耐性の無い攻撃を食らうと1発でピクミンは死ぬことなど、戦闘はなかなかの緊張感があり、ピクミンだけを放置すれば容易にクリアできるような生ぬるいものではない歯ごたえがある。

-1,2共にグラフィックは文句なしにGC最高レベル。下手なWiiのソフトよりもはるかに奇麗といえるレベルであり探索意欲をこれでもかと沸き立てる。
--背景は自然の美しさをほぼ完全に表現できており、その作りこみは文句なしの一言。キャラクターのグラフィックも小さいピクミンから巨大な生物に至るまで精密に作られている。 
--まがりなりにも1はGCの最初期に発売された作品であるため、ユーザーに対してGCの性能を見せ付けるという役割も見事に果たしている。無論今見ても決して見劣りしないレベル。
--ちなみに後日ピクミン1匹に使われているポリゴンの数は実は「スーパーマリオ64」のマリオのポリゴンより多いという衝撃の事実が発覚している。

-よほど警戒しないと容赦なく死んでいくピクミンや、ピクミン1のバッドエンドなどなかなかハードな展開も多い異色作でもある。また2の「欲棒」といった黒い任天堂とした側面も話題に。

-物凄く設定が凝っている事でも有名で、ほぼ全ての生物に通称と和名と詳細な説明が設定されているといった徹底振り。生物の外見もまるで現実に登場する生物をモチーフにしたようなものが非常に多く、現在も様々な考察がなされている。
--時間制限やピクミンという名前の由来についてもしっかりとした理由付けがなされている。
--『ピクミン2』には「オリマーメモ」と「ルーイメモ」という項目が出来た。オリマーメモはお宝や生き物についてのオリマーなりの考察、感想などが書かれており、その外見に似合わない思慮深い一面を見る事が出来る。攻略本の設定資料集などが好きな人はこれを見るだけでも楽しめる。対する「ルーイメモ」は生物の調理、食事方法全般。基本鉄などが混じってない限り何でも食えるらしいが、これも生物達の意外な有用性を知る事が出来る。
--なお今作にはタンポポなど現実に存在する植物が登場するが、それに関しては実際の調理法まで書かれていたりする。例えば先ほどのタンポポに関しては代用コーヒーとしての活用法がやたら詳しく書かれている。

-音楽は『[[スターフォックス64]]』などで有名な若井淑氏が担当しているが、どちらかというと派手に主張するような音楽ではなく、環境音楽である。だがピクミンのゲーム性を考えると下手に主張するような音楽だと集中が途切れてピクミンが死ぬという事も十分考えられるためこの判断は正しいといえる。
--だが一貫して環境音楽に徹しているのかというとそうでもなく、単体で聞いても中々味のある完成度の高い楽曲ばかり。サントラが発売されていないのが実に惜しい。
---他のゲームではまず聴けないような物凄く独特なサウンドが特徴であり、かなり前衛的な音楽である。
---さりげなく戦闘時とお宝運搬時と通常時でBGMが自然と切り替わるという仕掛けも。
--『[[大乱闘スマッシュブラザーズX>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/382.html]]』でアレンジされた曲がいくつか収録されている。ただしそのサウンドゆえにステージBGMは殆んどアレンジされず、アレンジされた楽曲の数はそれほど多くはなかった。
---ちなみに後述の「愛のうた」も収録されていたのだが・・・''何故かフランス語バージョンもある。''

-独特の哀愁漂うテーマ曲「愛のうた」はテレビニュース等でも取り上げられた。聞いたことだけはあるという人も多い。
--基本的にはピクミンの気持ちを歌った歌だが、これが日々働くサラリーマン達の気持ちともぴったり一致する。そのためサラリーマン達の間でCDシングル版が飛ぶように売れたという逸話がある。
---最終的にCDシングル版はゲームの売り上げ50万本を大きく上回る90万本を達成。一応言っておくが当時あまり普及していなかったGCで50万本というのはかなり驚異的な売り上げである事も付け加えておく。

-キャラクターも非常にかわいい。主人公のオリマーやピクミン、敵キャラのチャッピーなどはかなり愛嬌のあるデザイン。フィギュアも発売されていた。

*1での賛否両論点
-まずCMの親しみやすさとかわいらしいキャラクター達とは裏腹に非常に高い難易度がライト層から批判された。
--まず1では時間制限があるため非常に効率的なプレイを要求される厳しい難易度。流石に不評だったのか2では制限が無くなった。一応タイムアップになってもEDは迎えられるが脱出に失敗した場合は…。
---それを差し引いても1撃食らっただけで死ぬピクミン、水や炎や電気を食らっただけで一瞬で死ぬピクミン、更にはピクミンを洗脳して敵キャラ化するという外道な生物の存在などから時間制限無しでもかなりの難易度。死んで覚えるゲームとも言われた。
--だがその一方でただキャラ萌えできるゲームでは終わらせないやり応え満点なゲーム性からユーザー層構わずハマる人が続出。一撃で死なないピクミンはピクミンじゃないと言われることも。

-オリマーやピクミンといったキャラクターが可愛い反面、敵キャラはチャッピー系除いて生物らしさ全開。当然グロイ奴だっているためそれに激しく抵抗を感じるプレイヤーもいた。
--まがりなりにも未知の星の生物なんだから全て無難なデザインでどうするんだという意見ももちろんある。

*Wii移植版での賛否両論点
-Wiiリモコンを用いたピクミンの投げつけや隊列移動は直感的に行えるが、ある程度の正確さが要求される原生生物への投げつけで暴投しやすくなった。GCコントローラーにも対応していないので慣れるには結構な時間がかかる。

*2での特徴
-全体的な難易度は前作より低下。ピクミンを洗脳するような凶悪な生物もいなくなった。でもピクミンは相変わらず1撃で死ぬため緊張感は健在。
--だが水や炎に対しては一瞬では死ななくなった。
--1で不評だった時間制限が廃止され、無限に星にいられるようになった。そのため探索の自由度は大幅に上昇。
---ピクミン増殖に1日を費やしてもいいし、速攻でお宝だけ回収してもいいし、探索の障害となる生物を倒すだけでもいいし、一日中ボーっとしていてもいい。

-新たに洞窟を探検する事が出来るようになった。
--洞窟内にも宝があり、基本的には生物の住処であるため難易度は地上と比べて高い。だがお宝の量も地上よりずっと多く、時間制限がないためじっくりと探索する事が出来る。
---新ピクミンである白と紫は洞窟内でしか作る事が出来ない。そのためよりそれらの扱いは慎重に行われるようになり緊張感も増えた。

-ピクミンをとことん楽しみたいという人のためにチャレンジモードというモードを追加。
--あらかじめ用意された洞窟に特定のピクミンと一定の数だけで入り、宝である鍵を運んで地上に帰ることが目的。
--ただしこちらは時間制限がある。そのため1に近い感覚になり当然ながら難易度はかなり高い。鍵以外の宝を運ぼうとするともっと高くなる。
---だが決して理不尽な難易度ではなく、非常に効率よくプレイすれば鍵含めて全ての宝を回収して地上に戻る事も可能。
--地上に戻るときにスコアが総計されるためスコアアタックもできて深くやりこむことが出来る。本編に負けず劣らずステージの完成度は高く、やりこめばやりこむほどスコアが増えていく楽しみを味わえる。
---全てのステージで一人もピクミンを死なせずに生還する事が出来るとご褒美のムービーもある上、実際の冒険に役立つようなテクニックも自然と覚えられるため自己満足では終わっておらず決して無駄にはならない。
--ストーリーに関しては1同様かなり単純ではあるものの、バックグラウンドが非常に凝っており一番最後に訪れる場所が実は1で遭難した地点だったりなど、細かい部分が良く出来ていてより世界観に厚みが与えられている。

-一部のお宝が、Nationalの乾電池、缶詰や牛乳キャップなど、社名やラベルも実在の物が使われている。昔任天堂が発売した商品やファミコンの周辺機器、そのほか普段の生活で使われる日用品などもあり、しかもそれらに名づけられる名称がユニーク。
--そのため、''スタッフロールで登場する企業の名前の数がまるで映画かと思えるほどに多い。''

*問題点
-新ピクミンである紫ピクミンがた強すぎると言われることがある。
--紫ピクミンは通常のピクミンの10倍の重さの物を持てるが、長所はそれだけでなく、戦闘では着地した時に生物をダウンさせる能力があり大抵の生物なら連続で投げればすぐにダウンしてくれる。しかも直接的な攻撃力自体も高く、それこそ殆どのピクミンが用済みになるほどの強さを持つ。弱点である足の遅さも大して気にならないレベル。
---増殖させるのが非常に面倒という欠点はあるが、それを差し引いても全く同じ欠点を持つ白ピクミンに比べても明らかに強すぎる。
---一応、時間制限のあるチャレンジモードではその足の遅さが非常に大きな欠点になる。

*総評
その直感的かつ奥深いゲーム性は1作目からすでに完成されていた。おかげで本作は一躍人気シリーズになることとなった。~
難易度こそ高かったものの、決して理不尽な難しさでないことが評価されやり応えを大幅に増やしている。~
他の要素も当時の基準ではかなりのもの。問題点らしい問題点も見当たらない。~
2では更にシステムが改良され、より奥深いゲーム性が実現された。~
1,2とも間違いなく傑作である。難易度の高さに敬遠していても今ならWiiに1,2共に移植版が発売されているため一度手にとって遊んでみるべき作品といえよう。

*関連作品
-''[[大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/958.html]]'' - シリーズよりキャラクターが出演。