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BLACK - (2012/07/05 (木) 17:52:10) のソース

*BLACK
【ぶらっく】

|ジャンル|FPS|&amazon(B000E1AJ5G)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|エレクトロニック・アーツ|~|
|開発元|Criterion Games|~|
|発売日|2006年4月6日|~|
|定価|5,040円|~|
|廉価版|EA BEST HITS:2007年3月8日/3,129円&br()EA:SY! 1980:2008年2月28日/1,979円|~|

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*ストーリー
主人公ジャック・ケラー軍曹はCIAの対テロ用特殊部隊として秘密裏に設立された「BLACK OPS」の一人となり、~
国際テロ組織「セブンス・ウェーブ」と戦い、各特殊任務を実行していく。
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*概要
シンプルなFPS。プレイヤーは主人公ジャック・ケラー軍曹となり、各ステージでミッションをこなしながら進む。~
本作の最大の魅力は画面上の殆どの障害物が破壊可能であることだろうか。~
ドア、窓、薄い壁等数多くの物が破壊可能。そのためそこら辺のFPSとは一味違う激しい戦闘を楽しめるゲームとなっている。
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*評価点
-美麗なグラフィックを用いた優秀かつ多数の破壊表現や演出。
--ステージ中のものはほぼ全て破壊でき、爽快感抜群。エフェクトも素晴らしく、爆発や着弾時の砂煙等は次世代機にも劣らない。
--主人公の扱う銃器が丁寧に作り込まれていたり、リロード時に遠くの景色がぼやけたり、通常はBGMが無く銃撃音が際立つが要所要所で重厚なBGMが挿入されて緊張感を盛り上げたりと、細かな演出面もツボをついている。
--難所でも近くの車やタンクを撃って爆破させることで乗り切られるように上手くオブジェクト配置がなされており、単に色んなものが破壊できるだけではなく、戦術に結びついている。

-バリエーションが豊富な飽きさせないステージ構成。
--ステージ数こそ少ないが、敵施設内部への潜入戦、地雷原や工場地帯での白昼戦、森林を進む夜間戦、RPGの飛び交う市街戦と多くの戦場が用意されている。

-回復アイテム出現バランスの絶妙さ。
--敵を倒すと回復アイテムを落とすことがあるが、落とす確率は主人公の体力が低いほど高くなる。それ自体は珍しい仕様ではないが、本作ではそのさじ加減が絶妙で、どんなに追い込まれてもあきらめずに突っ込めば大抵敵陣を突破する間に回復できている。そのため相当の難所でない限りは、プレイヤーの意志次第で切り抜けられるようになっている。

-初心者から熟練者まで楽しめる難易度設定。
--各ステージで難易度を選ぶことができ、遂行しなくてはならないミッションの数やダメージ量が変化する。低難度でもクリアすれば次ステージに行けるため、初心者でも詰まりにくい。熟練者にとってはより手ごたえのあるプレイが楽しめる。
//↑評価点が少なかったから強引に追加したけど、近年のゲームじゃ当たり前のことかも知れん。
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*不評・賛否両論点
-シングル専用FPSとしては少々ボリューム不足。
--ステージ数は8つと少なめ。一方で1ステージは非常に長く、普通にやれば20分前後かかる。
--任意にルートを選べる箇所もあるが、ほぼ一本道。道中に特別なイベントなども無いため、単調さが際立つ。
--一方でこのようなシンプルさや、ストーリーや味方無線を全く気にせずに突っ込んでもお構いなしな点が本作の醍醐味とも言える。

-敵が固く、雑魚敵でも何発も撃ち込まないと倒せない。
--物を破壊するのは爽快感抜群だが敵を撃ち殺すのはあまり爽快感が無いという結果を招いてしまっている。
--ただしヘッドショット(頭を撃つ)さえすればショットガン兵を除き一発で倒れる。
--また、他のゲーム及び実銃と比べ銃の装弾数が多いこともあり、「固い敵にこれでもかと大量に弾をブチ込むのが快感」という意見もあるため一概に欠点とも言い難い。

-敵が歩兵しかおらず、ヘリコプター、戦車などが登場しない。
--歩兵も種類が限られている上に行動パターンが同じなので、単調さに拍車をかけてしまっている。
--ただし破壊可能なオブジェクトとしての軍事車両は登場するので、戦場の雰囲気を損ねるような落ち度ではないとも言える。

-パッケージ裏の売り文句に「迂回や待ち伏せ、防御といった小細工は無用!! 戦火に飛び込み、撃ちまくる、これがBLACKスタイルだ!!」と書かれているが、初心者は無闇に突っ込んでいったら蜂の巣にされて体力が尽きるのがオチである。そういう意味では、FPS初心者にはややハードルの高いゲームだと言える。
--とはいえ前述の回復アイテム出現バランスのこともあり、慣れれば本当にガンガン突っ込んでバンバン派手に敵を倒せるが。

-ストーリーが把握しにくい。
--ステージ間に挿入される美麗で雰囲気の良い実写ムービーでストーリーが展開されるのだが、字幕が無い上に早口でオリジナルの固有名詞も多いため、理解できないとなぜ戦うのか分からないまま戦場に放り出されることになる。
--時間軸が分かりにくいことや、敵組織の首領がプレイ中に直接登場しないためその生死などが把握しにくいこともその原因である。
--最初から本作が主人公ジャック・ケラー軍曹の告白を追って展開される物語であることを頭に入れておいたほうがいいだろう。
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*総評
本作が良作たる所以は、美麗なグラフィックや破壊表現を備えた本格派FPSをコンシューマにて実現したことにあるだろう。~
「小細工は無用!!」という爽快かつシンプルなプレイスタイルを提示したことで、あまりFPSに触れたことのなかった層にとってもとっつきやすいものとなった。~
実際には慣れないと初心者は苦心する出来ではあったが、ツボを押さえた優れた演出は多くのFPS経験者の目にも留まり、いい意味で彼らの期待を裏切ることとなった。~
ボリュームや細かな仕様にこそ難はあるものの、ありそうでなかった爽快なFPSを手軽に味わうことができるという点で多くの人に推薦できる良作と言えるだろう。
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*余談
-開発元のCriterion Gamesは同じく破壊表現やグラフィックを重視したレーシングゲーム『[[バーンアウト>BURNOUT]]』シリーズの開発元でもある。

-日本語版はPS2版しか発売されていないが、海外ではXbox版も発売されている。~
ローカライズを含めてPS2版も悪くない出来だが、グラフィックや操作性を考えると海外Xbox版を遊ぶのをお勧めする。~
現在、海外ではXbox360にてXboxの過去タイトルとしてDL販売されているが、残念ながら地域制限がかけられているため、日本では普通にはプレイすることができない。
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