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ポケモン不思議のダンジョン 時の探検隊・闇の探検隊・空の探検隊 - (2012/09/16 (日) 17:30:23) のソース

*ポケモン不思議のダンジョン 時の探検隊・闇の探検隊・空の探検隊
【ぽけもんふしぎのだんじょん ときのたんけんたい・やみの~・そらの~】
|ジャンル|ローグライクゲーム|&amazon(B000P06Z18)&amazon(B000P09MFY)|&amazon(B001U0Q16G)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|~|
|メディア|512MbitDSカード|~|~|
|発売元|ポケモン|~|~|
|販売元|任天堂|~|~|
|開発元|チュンソフト、ポケモン|~|~|
|発売日|時/闇:2007年9月30日、空:2009年4月18日|~|~|
|定価|4,800円|~|~|
|プレイ人数|1人|~|~|
|通信機能|ニンテンドーWi-Fiコネクション対応|~|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|~|
|>|>|>|CENTER:[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/417.html]]|
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#contents(fromhere)
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**概要
ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊・赤の救助隊の続編。
ストーリーは前作と繋がっていないが、似た性格の同じポケモンが出るなど前作ファンも意識した作りになっている。
今作も個性豊かな性格をしているポケモンが多く登場し、プクリンなど、この作品で株をあげたポケモンも多い。

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**前作との変更点
・今作は探検隊のグループ集団と同居して活動する「ギルド」を拠点に探検活動を行う。
ギルドでは掲示板に掲載された依頼を引き受け、その依頼を達成すれば報酬(お金、アイテム等)を貰うことが出来る。
掲示板の依頼は毎日変わり、好きな依頼を最大8通までストック出来るので、前作の難点だったポストに依頼が圧迫する心配が減った。
・前作の技・道具のバランス調整。主に弱体化が目立つ。具体的に言うと…
-全体的なダメージ低下。
--前作では能力がカンストしてなくても通常攻撃で100以上のダメージを与えられたが、本作ではカンストしても100前後のダメージしか与えられなくなった。
---最初のダンジョンの雑魚でもクリア後ダンジョンの雑魚でも100前後。何かしらの補正がかかっている模様。
--固定ダメージを与えるソニックブームやりゅうのいかりの威力がほぼ半減。
---前作では両者とも約60程度と高ダメージだった。
-メロメロ:どんなポケモン相手でも行動不能にする→自分との性別が異なる相手しか使えず、有効ターンが限られた。
-セカイイチ:食べると満腹になり、満腹ゲージの限界が増える→廃止。
--おうごんのリンゴという互換アイテムはあるが、特定の依頼で探す、特定の依頼で行くおうごんのまの宝箱から入手。割とレア。
---その下位互換のとくだいリンゴの入手方法は、一部のクリア後ダンジョンの店かクジびきのみ。おうごんのリンゴよりレア。
--一応、セカイイチ自体は存在はしているのだが、ギルドの親方の大好物という設定で独占しているため入手できない。ダンジョンでも拾えない、店でも買えない。
-どこでもいける:壁を破壊して道を作る→廃止。
--同じ効果の「あくういどう」を持つパルキア専用の能力となった。いわくだきはPP99とはいえ所詮有限なので使い物にならない。
-連続技:高火力の連続攻撃。本家と違って威力も命中率も高い→1発毎の命中率が大幅ダウン(それでもスキルリンクパルシェンは猛威を奮ったが。) 。
--※スキルリンク:本来の連続技の効果は2~5回の範囲で連続攻撃するものだが、スキルリンクは必ず5回連続攻撃を与える効果。本家も同様。
-技習得:レベルが低下するアイテムを使用し、再度技を習得するレベルになることで同じ技を覚えさせることができる。→本家と同様、2つ以上同じ技を覚えなくなった。余談だが技の強化アイテムの入手法も激減した。
ちなみに前作では、装備品のみとおしメガネ+特技(かしこさ)の壁壊し&bold(){(水上・空中・マグマ移動も兼ねる)}+道具のセカイイチのコンボで階段までの最短ルートまで移動する荒業が可能で難易度がとても高いダンジョンの救助も容易に攻略出来た。
//↑誤解を招く記述があったので軽く修正。

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**マイナーチェンジ版(空の探検隊)での変更点
-不満要素の改善(砂嵐、霰のダメージでおこるアニメーションの省略)やスペシャルエピソード((本編の裏で進行していた物語を、渦中のポケモンを主人公に据えて体験できる))の追加が行われている。
--追加されたエピソードはいずれも好評価。親方が探検隊になった理由など、本編では語られていない補完をしてくれている。
-ぷっかつのタネやオレソのみといったそっくりどうぐも登場。説明文をよく読めばニセモノかどうか判別出来る。また必ずしもハズレアイテムではなく一部はより便利なアイテムがあったりする。
--役に立つかどうかはともかく、使った時に無駄に凝った演出が始まる物も。
-リオル、イーブイ、ロコン、コリンク、ゴマゾウが新たにプレイヤー&パートナーとして使える。
--代わりにニャース、ゴンベが主人公候補から降格、パートナー専用に。ノーマルタイプが多くなりすぎる事に対する配慮と思われる。
--また、新主人公候補(あるいはその進化系)であり一部ボスキャラは、別の物に変更されてしまった。
-パッチールのカフェとたんけんリサイクルコーナーが登場。
--前者は食材をドリンクにすることができ、後者はいらない道具を物々交換ができる施設。ゲームを進めると売るか捨てるかの目的が無くなるアイテムも有効的に処理が出来るため大好評。
-専用道具がほぼ全種類のポケモンに追加された。 
-セーブが寝床だけでなく、交差点の水飲み場でもできるようになった。セーブポイントの寝床は距離が遠いが、交差点の水飲み場はすぐダンジョンへ行ける場所にあるための配慮だと思われる。
--また、セーブ時間も前作より短縮されている。
-サウンドテストモード「そらのジュークボックス」が追加。長所の項目で言ってるように良曲は多いが聞ける機会が限られているためプレイヤーには嬉しい配慮。

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**評価点
-世界観の設定にやや粗があるが前作同様にストーリーの評価は高い。またストーリーの展開の仕方も実によくできており、『絶対にプレイヤーを飽きさせない』というシナリオライターの意気込みが伝わってくる。
--それを象徴しているのが中盤におけるとあるイベントであり、あらゆる意味で裏と表が入れ替わったような展開に驚愕するプレイヤーが続出した。しかもきっちり伏線は張ってあったのだから恐れ入る。
-ニンテンドーDSのスペックを最大限に引き出したドット絵は芸術の域に達しており、それを活かした演出が更にストーリーを盛り上げている。
--ドット絵への力の入れようそれだけでなく、ポケットモンスターダイヤモンド・パールに登場するポケモンがほぼ全部登場し、歩行グラフィックから顔グラフィックも全て用意されている。ドッター御苦労さまと言いたくなるボリューム。
-台詞の方はポケモン別ではなく老若男女、固有というようにグループ分けされた。
--ギルドのビッパ、ペラップやその他の重要人物、さらに空で追加されたスペシャルエピソードでも登場人物固有の台詞パターンが用意されている。もちろん残体力での台詞変化も健在。
--ちなみに、前作と違いダンジョン以外でも仲間が喋るようになっている。
--一方特定の依頼でついてくるコイル、ジバコイル以外のポケモンはどんなに凶悪なポケモンでもどんなに可愛いポケモンでも同じ台詞。バンギラス「よろしくね!」
-またBGMも良曲ばかりである。特にラスボス戦のBGMはそこに至るまでの展開も含めてポケモン史上屈指の名曲として高く評価されている。その他のBGMも良作揃いであり『捨てる曲がない』とまで言われるほど。
-ED後に主人公とパートナーがモブになってしまうという前作最大の欠点も解消されている。
-ラスボスがかなり強化された。隣接すると時々こちらの技が繰り出せなくなる上、超威力の全体攻撃を容赦なくぶっ放してくるため、初見では確実に絶望する程の強敵である。
//急所に当たりやすい効果は「あくうせつだん」にはあるが「ときのほうこう」にはないので修正。

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**問題点
-一部ポケモンのストーリーにおける扱いが酷い。とある伝説ポケモンは神に近い存在でありながら、聞く耳を持たずに力任せな単純な行動をとったことにより、ファンの間で馬鹿扱いされている。
-前作よりマシになった部分もあるものの、一部のポケモンや技は突出して強い/弱い。本家ポケモンの技、特性をポケダン用にアレンジされたものがあるが、それによるポケモンの強弱が激しい。以下、項目毎に分けると…
--フワライド:今作最強最有力候補。道具を所持していなければ一度の行動で技を二回発動、消費PPも1回分で済む特性かるわざをもつ。
---そのかるわざ状態で回避率の上がる「ちいさくなる」を最大まで積むことで、敵の攻撃がほとんど当たらなくなる。
---さらに部屋全体攻撃+敵味方識別+1体命中する毎に低確率だが全能力が1段階上昇する「あやしいかぜ」と「ぎんいろのかぜ」を覚える。全能力は素早さも含むため、そのうち一度でも能力があがれば二回以上の行動も可能になり、モンスターハウスでも技を連発するだけで容易に攻略が出来る。
//---これだけでも強すぎるのに、更に賢さグループのてがはやいで通常攻撃回数が2回になる。かるわざに加え、スカイジェム(常に倍速になるアイテム)と合わせると驚愕の8回連続攻撃が可能となる。
//かるわざの効果をもう一度見なおした後にスカイジェムをもたせましょう。
---戦闘面のみならず、わなふまず、しりょくじまんでフィールド上の罠が無効に。くうかんはあくとカンがいいの相乗効果で最初からマップと階段がある方角がわかるため探索も容易。更にタイプ特性により壁の中以外ならどこにでも移動出来る。 
---敵として登場した場合も上記の性能もあってただでさえ強いのに、倒したら特性ゆうばくにより、フワライド付近にいるポケモンにダメージを与える(同時に範囲内に落ちているアイテムを全て消滅させる)ため、多くのプレイヤーにトラウマを植え付けた。
---ゆうばくは本家と違って攻撃方法に関係なくランダムで発動する。早い話これを持った雑魚と会ったら大ダメージと言われてるような物。
---上記の性能から、戦闘面、探索面、共に反則性能を持っていることからポケダン史上最強と言われてる。このポケモン4匹で構成してチーム交換すると喧嘩間違いなし。
---なお、出現率が低いものの、同じゴーストタイプでは弱点がないミカルゲ、壁透過が可能のロトムも同様に強力。
--ドーミラー&ドータクン:ポケダンにおいて、特性を二つ持つポケモンはその両方の特性が発現している。つまり"たいねつ"と"ふゆう"が同時に発現しているせいで半減8タイプ・無効2タイプ・弱点なしというとんでもない性能になっている。ポケダンでは相性効果が本編より緩くなっているものの、それでも十二分に優秀。
---更に本編でおなじみの多彩な補助技ももちろん完備しており、倒すのに手間取っているうちに「さいみんじゅつ」や「ふういん」で足止めされ、他の強敵がやってきて全滅するのが日常茶飯事である。
---しかもこいつが出現するダンジョンには、ポリゴン、スカンプー、スリーパーなど対処を誤ると簡単に死ねるポケモンが大量に生息しているという念の入れようである。
--すばやさ変化系の技(特に「こうそくいどう」):本編ですばやさを変化させる技は、そのまま「行動回数の変化」扱いとなっているため、非常に強力。特に「こうそくいどう」は自身と仲間全ての行動回数を増加させる超強力な技となっている。
--「まもる」・「カウンター」系の技:本編ではこれらの技は、攻撃を放棄して守りを固める技となっているが、ポケダンではその効果が数ターン継続するため、守りながら攻撃する事が可能。特に強力なのは「オウムがえし」で、本編では「相手の使った技(自分の受けた技)をやり返す」と言う技なのだが、ポケダンではなんと「受けた技を無効にして、丸ごと相手に跳ね返す」と言う超強力な技となっている。ラスボスの大技もそのまま跳ね返すため楽勝。
---状態変化系の技も強力であるが、これはボスクラスの敵には無効化されたり、眠り系は「とくせい:ふみん」「かしこさ:ふみんふきゅう」で無効化されたりするので隙がある。一方、自分にかけるタイプの技は敵の強さに影響されない。
--「あしらいスカーフ」「ワープスカーフ」「みとおしメガネ」:三種の神器とも言われる超強力アイテム(ただし前二者はソロダンジョンのみ)。あしらいスカーフは、直接攻撃を受けた時に、満腹度を消費する代わり隣接する敵に対象を変更してしまう。ゼロのしまなんぶ(いわゆる「もっと不思議なダンジョン」)では、拾えばクリア確定とさえ言われる程に強い。ワープスカーフは数ターンごとにワープ。ノーコストで飛べるために逃げるのに最適。みとおしメガネは、敵とアイテムの位置がマップに表示される。本作では、敵一体一体が強力な代わりに数は少ない、というバランスなので敵の位置がわかるのは他の不思議のダンジョンよりもさらに強力。
--「うらみ」・「おんねん」(敵のみ):両者とも、プレイヤーがそのフロアで最後に使った技のPPを0にするという非常に厄介な技。前者は正面攻撃技、後者は使用時におんねん状態(永続)となり、その状態のポケモンを倒した時に効果が発揮される。4つしかない技のうち1つをPP0にされると言うのは恐ろしく、ピーピーマックス等が無いと早々に技が使えなくなる。
-逆に弱いポケモンや特性はとことん弱いのも多くいる。代表としては
--メタモン:「へんしん」が見た目を変えるだけの技になり、不思議のダンジョンシリーズで言うマネマネ・カラス天狗系のポジションに。そのため、味方として使う分にはすさまじく弱い。一応、ごくごく一部の技マシンで技を取得する事も出来るが、弱い。
---しかし、敵として出た際には「はかいこうせん」と同等の威力を持つ自爆技「わるあがき」で手痛い一撃をお見舞いしてくる。
--ナマケロ&ケッキング:特性の「なまけ」によって実質2ターンに1度しか行動出来ない。複数相手する状況のポケダンでは非常に扱いにくく、能力も普通なため進化前のヤルキモノの完全劣化と言われる始末。
---まあ本編でもなまけはそんなものであるが。
--ミミロル:道具の効果が発揮されなくなる「ぶきよう」と後述の「にげあし」という辛いデメリット特性を併せ持っている。ある意味上記のドーミラー・ドータクンとは真逆の存在。
---ぶきようは本編ではデメリット効果のあるどうぐを相手に押し付けるという使い道があるが、相手に押し付けたアイテムはその場で拾わないとそのままなくなってしまうポケダンでは本格的に使い道が無い。
---説明文には「持っている道具」と書かれているが、実は「しあわせのオーブ」などバッグに入れているだけで効果を発揮する専用道具の効果も発揮できない。空では仕様が変更されて発揮できるようになってはいるが。また、「ふっかつのたね」などの効果は普通に発揮できる。
---こんな有様なので敵として出てきたときは雑魚……と思いきや、こちらのHPが60~80という時期に45の固定ダメージを与える「やつあたり」をお見舞いしてくるダークホース。
---ちなみに、進化型のミミロップは「にげあし」が「メロメロボディ」というそこそこ有用な特性に変わり、上記の「こうそくいどう」も使えるため普通に強い。
//--「とくせい:ぶきよう」:装備したアイテムの効果がなくなる。本編ではデメリット効果のあるどうぐを相手に押し付けるという使い道があるが、相手に押し付けたアイテムはその場で拾わないとそのままなくなってしまうポケダンでは本格的に使い道が無い。
--「とくせい:にげあし」:本編では「野生ポケモンから必ず逃げられる」と言う、比較的陰の薄いものの有利な特性。しかしポケダンでは「HPが減ると、おびえて逃げ出してしまう」というデメリットになってしまっている。リーダーならば踏み留まれるし、HPを回復すれば良いだけなのでストーリー中ではまださほど困らないが、難易度の高い隠しダンジョン(特に持ち込み不可のダンジョン)では仲間としては使い難い。
---一応、「かげふみじょうたい(その場から一定ターン離れなれなくなる)」にならないというメリットは存在する。
--「とくせい:はっこう」:「ダメージを受ける度に敵ポケモンが増える」という特性になっており、自身や仲間がこの特性持ちだとダンジョンの難易度が大幅に上がってしまう。なお、敵として出てきたこの特性持ちを攻撃しても、敵の敵=味方が増える訳ではなく、普通に敵が増える。
---レベル上げや宝物集めなどのやりこみプレイでは役に立つが。
---本編でも「先頭にいると野生ポケモンの出現率アップ」という特性だが、あちらは他の特性との択一のため、はっこうをもたせない事もできる。こちらは前述のように全ての特性を持つので、該当のポケモンはかならずはっこうを持つ。
--かしこさグループ間の格差が酷く、所属ポケモンが最も多いグループCが雑魚敵用の構成と思えるほど使い勝手が悪い。
---その内容は罠対策なし、命中率上昇+回避率低下、稀にカウンター攻撃+防御力低下、攻撃力上昇+防御力低下、睡眠無効、通常攻撃を稀に2回行うなど。
---ご覧のとおり攻撃偏重で守りはからっきしである。こちらは倒れればそれまでなので肉を切らせて骨を断つ戦法など使えない。よってカウンター効果を使う事は基本的にない。
---ちなみにこのカウンター攻撃、なんと受けたダメージをそのまま返すのである。その為、高難度の通常ダンジョンで敵を仕留め損ねれば三桁の大ダメージ、レベル1ダンジョンで敵を仕留め損ねれば即死する事も。
---睡眠無効はこのかしこさグループの良心なのだが、代償としてダークホールやキノコのほうしがほぼ死に技になってしまった。
---ピンチ時に回避率が2段階上昇するという物もあるが、体力の最大値が少ない場合あと2、3回攻撃されれば死、多い場合は自然回復速度が早くすぐにピンチ扱いされなくなるのであまり意味がない。そもそも前述の命中率上昇+回避率低下をオンにしていると実質1段階上昇になってしまう。
---一方、最も使い勝手がいいとされるグループGの内容は罠対策万全、稀にPP消費せず技使用、回避率上昇、体力回復速度上昇、最初から地形網羅、通常攻撃を確実に2回行うなど所謂優等生。どうしてこうなった。

//ポケモンと技の問題点が多すぎるので特に問題だと思われる部分だけ残して後はコメントアウトしておきます
//「特に問題」と言うのが主観的な上、問題点が残っているのにフォローを隠すなど、正直問題のある隠し方だったと思う。削りたいなら、削る理由と削り方をもっと再考して欲しい。

-前作よりテンポが悪くなりがち。
--前作でも全体技「ぎんいろのかぜ」や「こうそくいどう」などを連発されると敵を倒すのに時間がかかっていたのだが、今作では似た性能の技や覚えるポケモンが増えてしまった。
---こうそくいどうに相当する「おいかぜ」、部屋全体攻撃である「だいちのちから」「りゅうせいぐん」、ぎんいろのかぜに相当する「あやしいかぜ」など。
---だいちのちからはとくぼうを下げる効果がある特殊攻撃であるため、イライラさせられた末に倒される事もある。
---あやしいかぜはあのフワライドも使えるので、かるわざで1ターンに2回使われる>能力上昇>ループに陥りやすい。
--前作から変わらず全体的に命中率が低めなので、連続で攻撃を外す事も少なくない。前述のメス補正や特性:よちむ、特技の「すばやくかいひ」がそれに拍車を掛けている。

-レア道具の入手条件が厳しい。
--救助隊ではクリア後に現れる普通のダンジョンに落ちていた「きついハラマキ(おなかが減らない)」や「わなぬけスカーフ(罠無効)」などが、今作では「ゼロのしま なんぶ」というレベル1ダンジョンの深層の店でしか入手できなくなった。
---店の出現自体ランダムな上、商品もランダム。「苦労して辿り着いたけど最後まで入手できなかった…」なんてことが多々ある。また、入手してもゴロゴロいる凶悪ポケモンにやられることも多々ある。
---救済措置と思われる公式パスが存在するが、目的地が同ダンジョンの90階以降なのでやってられない。
--「じくうのオーブ(技の威力1.5倍)」はレベル1からスタート、復活・救助不可、罠発見不可、かしこさ無効などと言った面倒極まりないダンジョン「うんめいのとう」の最上階で入手する物であるが、効果のショボさ故にあまり気にしてもらえない。
---こちらも救済措置と思われる公式パスがある。こちらはレベルそのまま、かしこさ有効で道具持込可能な「ゼロのしま ちゅうおうぶ」の49階が目的地なので割と楽である。

-その他細かい部分。
--セーブポイントの選択肢に「セーブしないでトップメニューにもどる」がない。
---使いどころと言えばダンジョンで倒れて貴重品を失くした時やくじ引きで欲しい道具を手に入れる時くらいだが。
--依頼で目的のフロアに辿り着いた時の不具合。
---プレイヤーキャラが壁に埋まっている、救助対象がいない等。
--ばんにんのどうくつは運が悪いといつまでもクリアできない。
---このダンジョンは石碑に描かれた文字と同じ形の石を集め、それを石碑にはめて次へ進むという仕様になっている。
---この石はアンノーンを倒して集めるのだが、アンノーンが落とす石は自身と同じ形の物だけ。つまり、石碑に描かれている文字と同じ形のアンノーンが現れなければお目当ての物は手に入らないし先に進めない。
--存在意義の分からないレイダース。
---一応伝説のチームという設定で、クリア後シナリオもクリアした後に現れるのだがダグトリオを囲んで突っ立っているだけ。
---MADはゼロのしまの情報を提供(?)、チャームズはギルドのメンバーをばんにんのどうくつに誘うという活躍があったがレイダースはダグトリオを救助((実際は波打ち際にいただけで溺れたりしていたわけではない。))しただけ。
---プクリンの台詞では世界を二度救えるほどの力を持っているようだがオネェのロズレイド、名前に「レイド」が含まれないドサイドン、唯一の台詞が状況説明だったエルレイドで構成されているため、ネタキャラ感が否めない。

-終盤のストーリーはご都合主義的な部分が強い。
--空の探検隊の追加エピソードでは特に露骨。ただ、その追加エピソードは本編で報われなかったキャラ達にスポットが当たるので救済処置とも言える。
-前作と同様ダンジョンで倒したモンスターを仲間に出来るシステムだが、ストーリー中は強制的に主人公とパートナーだけで3人目の仲間を入れられないダンジョンが多い。
--前作の逃避行のように活動拠点から離れる事が二度あるため、主人公&パートナーと序盤の仲間とのレベル差が激しくなりやすい。
//前作今作とも、死んだ(消滅)かと思いきや直後に復活、とデウス・エクス・マキナ的な展開があり……の部分はネタバレになるのでコメントアウトしています。
//批判云々よりデウス・エクス・マキナ言いたかっただけちゃうんかと。

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**総評
-ゲーム性に関しての欠点は多いが、感動的なストーリーと演出とBGMの相乗効果はそれを補って余りある。ローグ系RPGの中では比較的取っ付きやすい部類に入るので、自分がポケモンになるというコンセプトに惹かれた場合は勿論、「泣けるゲーム」を探しているのならやってみてはいかがだろうか。
-ポケモンのキャラゲーという部分で見てもかなり良い出来。喋るポケモンが許せない人はともかく、ポケモン自体に愛着がある人にはお勧め。
-他のローグ系のRPGに比べ、本編の難易度はローグ系特有の緊張感は維持しつつも万人向けな仕上り。高難易度のローグ系RPGに慣れている人が難易度を期待して遊ぶものではないのに注意。
-見た目で判断すると損する作品。子供向けに見えるが中身は奥深く、ストーリーでは本家を超える完成度の高さを持つ。
-本家ソフトと連動しないポケモン派生作品の中で99年発売のポケモンピンボール以来のミリオンセラーを達成したシリーズであり、日本ゲーム大賞2008年度優秀賞を受賞している。
--ポケモン派生作品での受賞は、第3回 日本ゲーム大賞で優秀賞に選ばれた ピカチュウげんきでちゅう 以来の出来事である。
-Wiiウェアでもポケダンシリーズの新作が出ている。だがストーリーは皆無に等しく、別のゲームと考えてプレイした方がいい。
--ストーリーが無いからクソゲーと言う訳ではなく、ダンジョンのやり込み度は本作より増しているとも言えるほどなので、「ストーリーよりゲーム性が重要」という人におすすめ。Wiiウェアであるため価格も安い。
-そしてDSシリーズから5年ぶりとなる最新作 3DS専用ソフト『ポケモン不思議のダンジョン マグナゲートと∞(無限大)の迷宮』が2012年冬発売されることが発表された。

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