*BOXER'S ROAD 【ぼくさーずろーど】 |ジャンル|SLG| |対応機種|プレイステーション| |発売・開発元|ニュー| |発売日|1995年9月8日| |定価|5800円| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 全く無名だったnew(株式会社アーテインへと分社化)が開発、販売したボクシングゲーム。ボクシングをテーマにしたゲームは今までもいくつかあるが、主に格闘アクションゲームとしてだった。本作はそうではなく、ボクシングシミュレーターとでもいうべきもの。 当時としても雑なポリゴン造形ながら、その独特なゲーム性から40万本を売り上げた。 ---- *特徴 -ボクシングというスポーツを可能な限り再現した。ボクシングの技はもちろん、リングに上がるまでのトレーニング、食事の内容までゲームに組み込まれている。 -パラメータは詳細で、全部で12種類。これらの伸び具合がプレイしていて体感できるものとなっている。 -試合はアクションゲーム形式。実際にプレイヤーが操作して行う。 --使える技は、ジャブ、ストレート、フック、アッパー、ジョイント、ブロック、スウェー、ダッキング。その他に、特殊な条件で得られる必殺ブローという技がある。 --試合中ダメージ表記のようなものはない。ダメージが危険水域になるとBGMが変わる程度。自分のパンチがどれくらいどこに当たったか、また当てられたかを考えて察しなければならない。一見不親切だが、現実の試合では相手のダメージが数字で見える訳もないので、逆に臨場感を増している。 --ラウンドの時間表記もない。試合の最中に、残り時間を気にする余裕はないという事。だがおかげで、攻撃と防御のみに集中できる。 --視点は12種類から選べるが、一番多様されるのが背後のビュー。キャラのすぐ真後ろからのビューで、目の前の自キャラはほぼ透明となっている。TPSとはまた違う独特のものだ。これは敵からのパンチが見やすく、臨場感がある。一方で、真後ろからの視点なため、微妙な間合いが図りにくい。 --試合の効果音は独特。特にハードブローが決まった時の「ゴキッ」という骨でも折れたかのような音は、なんともいえない爽快感がある。 -試合以外の日々は、トレーニングを積み重ねる事となる。プレイヤーは毎日のトレーニングプログラムと食事を構成する。 --トレーニングは9種類。それを複数組み合わせトレーニングプログラム構成する。それぞれのトレーニングは一長一短で、これさえやっておけばいいなどというものはない。また多すぎれば疲労が溜まりやすくなり効果が上がらなくなる。少なければ能力は伸びない。また一つのパターンでは伸ばせる能力に限りがあるので、定期的に組み合わせを変えるなどの対応が必要となる。 --食事は2皿+添え物+デザート+飲み物からなり、それぞれにいくつかの料理がある。それらを一つ選んで日々のメニューを構成する。その食事内容は能力の伸びやすさやに繋がる。これらの料理も一長一短。さらにボクサーには重量制限があるため、食べすぎにも注意しなければならない。もちろん食べなさすぎでは、能力の伸びは期待できない。 --これら多岐に渡る組み合わせを、編み出すのが楽しみの一つ。 -ボクシングの団体は全部で四つ。日本の団体が一つ。そして世界の団体が三つ。プレイヤーは日本の団体で順位を上げていき、世界にチャレンジする事となる。階級は全部で17。これは実際と同じ。ただし日本に限っては違いがある。 ---- **難点。 -説明書が不親切。多彩なパラメータは全て英語表記な上、その内容の詳細が記されていない。さらに悪いのがトレーニングの効果がなんの説明もない点。12もあるパラメータに、どの程度の反映されるのか分からない状態でのプレイは無茶と言われても仕方がない。~ このため攻略本なしでは、プレイできないとまで言われる事もある。 -ポリゴンの造形が拙い。PSの黎明期である事を、考慮しても稚拙すぎ。 ---- **その他 -相手ボクサーの中にはモデルがいると思われる者もいる。漫画、映画、実在の人物。探してみるのも面白いかもしれない。 -相手が10カウントKOされそうなくらいダメージが蓄積された状態で、必殺ブローなど強力なパンチでKOすると、試合後ランキングから消えてる時がある。ボクシングを引退したか、あるいは…。 -ゲームシステムは後に「はじめの一歩」に受け継がれることになる。 ----