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ロードランナー - (2012/01/15 (日) 11:16:31) のソース

*ロードランナー
【ろーどらんなー/Lode Runner】
|ジャンル|アクションパズル|
|対応機種|Apple II、IBM-PC、国産パソコン&br;ファミリーコンピュータ、ゲームボーイ&br;アーケード他多数|
|発売元|Brφderbund|
|日本版発売元|システムソフト他|
|開発者|ダグラス・E・スミス|
|発売日|1983年|

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**概要
-パズル要素をもったシンプルなアクションゲーム。穴を掘るしか特技のないキャラで、警備員から逃げながら、ひたすら金塊を集めるゲーム。
-世界中でヒットし、多くの機種に移植された。ウィザードリィと共に、日本のパソコン黎明期にヒットした海外のゲームの一つ。
-なお、本作は『チョップリフター』・『バンゲリングベイ』と世界観を共有する『バンゲリング帝国三部作』シリーズの作品でもある。

**特徴とシステム
-ステージは足場となるブロックと梯子、綱渡り用のロープだけで構成される。ここに金塊が配置される。警備員の数はステージによる。

-移動は上下左右のみ。ジャンプ等はできない。

-警備員は自キャラを最短コースで追ってくる。そのため誘導もしやすい。どう誘導するかが、プレイのコツの一つ。

-自キャラは左右に1ブロック分の穴を掘る事ができる。しかし、真下にはできない。これがパズル要素を編み出している。例えば2段下へ穴を開ける場合、まず一段目に、自分が穴を開けるためのスペースを確保するための2ブロック分の穴を開る。そしてその穴に降り、2ブロックの一方に穴を開けるという手順になる。何段も掘る場合、一段目に掘る穴に数を間違えると、ハマってミスになってしまうという訳だ。

-綱渡り用のロープはどこでも手を放せ、下に降りれる。

-穴の下に何もない場合、穴を通ると自キャラはそのまま落ちるが、警備員は穴にハマりしばらく身動きとれなくなる。時間稼ぎができるのだ。また身動きできない警備員の上を、走り抜けることができる。

-掘った穴は時間と共に、元に戻ってしまう。もし自分がこの穴に落ち込んで、脱出不能になった場合、やがて元通りになる穴に潰されミスとなる。これは警備員も同じ。ただし警備員の場合は、新たに一名追加され、減ることはない。
--この「時間と共に元に戻る」性質を活用せねばならない局面もある。一見ハマりになりそうな場面でも埋め戻るタイミングをずらして切り抜ける「時間差堀り」や「逆転掘り」など様々なテクニックが生まれた。

-ブロックには穴が掘れるものと、掘れないもの、それと偽装ブロック(一見ただのブロックだがすでに穴が開いていて、通ると落ちてしまう)がある。

-ステージは全部で150。

-自分でステージを作れる、エディタが付属していた。

**総評
非常にシンプルでとっつきやすい。手軽であり、ついついやり続けてしまう子気味のいい爽快感があり、そのゲーム性はファミコン黎明期のアクションゲームを思わせる。エディタが付いているのも面白い。構成要素が数えるほどしかないので、オリジナルのステージを作りたくなるプレイヤーが出てくるのも分かる。
単純な要素でゲーム性を深めているのは、まさにアイディアの勝利。

**余談
-タイトルの『Lode』は坑道の意味。『Load』や『Road』と間違われることが非常に多い。
-PC黎明期には、市販のソフトウェアを購入してコンピュータ上に読み込み(LOAD)、実行(RUN)させるだけのことしかしない人、転じてプログラムを書けない(書かない)人のことを表す「Load Runner」という本作に由来した俗語があった。
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**ファミコン版
|発売元|ハドソン|&amazon(B000068I0W)|
|発売日|1984年7月31日|~|
|価格|4,500円|~|
|配信|バーチャルコンソール:2007年3月6日配信開始/500Wiiポイント|~|

-オリジナルのロードランナーは一画面のみで構成されているが、これをFCに移植したハドソンは二画面がスクロールする仕様に改変した。&br()FC版は大ヒットし日本でのスタンダードになったが、オリジナルを尊重する人からは「スクロールによるゲーム性の変化」などを強く非難された作品でもあった。
--同時期の家庭用ゲーム機への移植にSG-1000版があるが、こちらはオリジナルに忠実な移植だった。
-さらに85年、「チャンピオンシップロードランナー」が発売。全50面の構成で全体的に難易度が高く、10面まではステージセレクトが可能だが、以降はステージクリアの際に表示されるパスワードを入力しないと遊べない仕組みになっており、発売当時、50面までのパスワードをすべて書き留めてハドソンへ送ると「チャンピオンカード」というクリア認定証が貰えるキャンペーンを行っていた((実際には50面クリア時にパスワードが出ないので、49面クリアで認定証を貰うことができた))。
--この移植版では横方向だけでなく縦方向にもスクロールするため、(ポーズ中にスクロールさせて見渡せるようになったとはいえ)前作の「スクロールによるゲーム性の変化」がより悪い方向に発展してしまった。
--なお、「チャンピオンシップロードランナー」はSG-1000版も発売されている。画面のオブジェクトが小さくなったものの固定画面はしっかり踏襲しており、前作同様あくまで原作に忠実に作られている点には変わりはない。
-ゲームレコードで両作品のタイムアタックが何度も開催された。
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**アーケード版
-アイレムがBrφderbundの許諾を得てリリース。基本ルールは踏襲しつつも、アーケードらしく制限時間やスペシャルボーナスが導入されたり面構成や敵の挙動など至る所に大胆なアレンジが施されており、結果として21世紀に入ってからも一部のゲームセンターで稼働し続ける名作となった。
--ロードランナー
---1984年リリース。1面はオリジナルとほぼ同じ構成である。意外だが落とし穴(トラップ)は登場せず、アクション性の高い面主体の内容。
--ロードランナー バンゲリング帝国の逆襲
---1984年リリースのアーケード2作目。落とし穴(トラップ)がようやく登場し、時間差堀りを上回る逆転掘りなどの高度なテクニックを求められるようになった。一方で、敵をやり過ごしながらひたすら進む7面や上から敵に金塊を運ばせる12面など、オリジナルではあり得なかった面構成も。
--ロードランナー 魔神の復活
---1985年リリースのアーケード3作目。パズル性がさらに強化し難易度もアップ。だが、これすら生温いと思わせるほどの最終作が翌年登場する。
--ロードランナー 帝国からの脱出
---1986年リリース。アイレム版ロードランナーのアーケード4作目にして最終作。高難易度化は留まるところを知らないようで、動かせるブロックや見えないブロックまで登場する上にありとあらゆるテクニックを駆使しなければならない激ムズの面構成ばかり。2人同時プレイの「ペアゲーム」はシングルプレイとは別の面が用意されており、そこで要求されるプレイは「敵の上の相棒の上に乗って、敵の動きに合わせて相棒と一緒に移動」など、もはや大道芸の領域。
//各名称の先頭につけてた、黒点は非表示バグを発生させるんで注意。