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リトルバスターズ! - (2011/10/27 (木) 20:54:09) のソース

*リトルバスターズ!
【りとるばすたーず】
|ジャンル|恋愛アドベンチャーゲーム|~|~|
|対応機種|初出:Windows 2000/XP/Vista&br()移植:プレイステーション2、プレイステーション・ポータブル|~|~|
|発売・開発元|【Win】Key&br()【PS2/PSP】プロトタイプ|~|~|
|発売日|【Win】無印:2007年9月28日/エクスタシー:2008年9月26日&br()【PS2】2009年12月24日&br()【PSP】2010年11月25日&br()※いずれも通常版|~|~|
|定価|【Win】9,240円&br()【PS2】6,720円&br()【PSP】6,090円|~|~|
|レーティング|【Win】ソフ倫:一般向け(無印)/18歳未満禁止(エクスタシー)&br()【PS2/PSP】CERO:B(12歳以上対象)|~|~|
|コンテンツアイコン&br()【PS2/PSP】|犯罪・暴力・セクシャル・恋愛|~|~|

#contents(fromhere)
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#center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}}
#center{&size(20){''本作は一部18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}}
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*概要
そのジャンルでは業界でも大手メーカーである「Key」の第六作及び第七作の恋愛アドベンチャーゲーム。第六作『リトルバスターズ!』(通称:無印)を18禁化して昇格・追加ヒロインを加えたものが第七作『リトルバスターズ! エクスタシー』(通称:エクスタシー、EX)である。~
関連作品として、本作のヒロイン・能美クドリャフカに焦点を当てたスピンオフ作品『[[クドわふたー>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/794.html]]』が発売されている。~
これまでメインの原画担当だった樋上いたる氏に加えて、グラフィック担当だったNa-Ga氏もキャラクターデザイン・原画を担当した。企画担当の麻枝准氏曰く、シナリオライター・都乃河勇人氏の育成を兼ねて制作された作品。

*あらすじ
主人公の直枝理樹は、幼馴染である棗恭介、その妹である鈴、同じく幼馴染の井ノ原真人、宮沢謙吾と共に全寮制の学校に通っていた。彼等は昔、何かを悪者に見立ててそれを成敗する正義の味方「リトルバスターズ」を結成し、色々な事をしてきた。両親と死別し塞ぎこんでいた理樹にとって、自らを外に連れ出し広い世界を教えてくれたその存在は大きかった。時に無茶苦茶で考えられない行動をする彼等に巻き込まれながらもそのことを楽しく感じて彼らと一緒にいた理樹は、「ずっとこの時が続いたらいいのに」と考えていた。

ある日、3年生である恭介が就職活動から帰って来た。理樹は「リトルバスターズ」の4人に、「昔みたいに何かしよう」と持ちかける。それを聞いたリーダー・恭介は近くに置いてあったボールを拾い上げ、宣言するのだった。

「野球チームを作ろう。……チーム名は、リトルバスターズだ!」

*キャラクター
#region(close,クリックで開閉)

-直枝理樹
--主人公。目立った特徴はないが、中性的な顔立ちでやたらツッコミがうまい。
--幼馴染の野郎三人からはやけにモテる。恭介曰く「理樹は女子みたいだからな!」。
--弱気に見られがちだが、いざという時は行動を起こせる芯の強さは持っている。また、悪意はないのだがときおり辛口な意見も言う。
--沙耶ルートでは(いい意味で)狂った選択肢が多く、その際は「馬鹿理樹」と呼ばれる。
--野郎三人組とは幼馴染である以上にやたら可愛がられている。
---特に恭介との仲の良さは群を抜いている(同じパンツを履いていると嘘を付いたり)。

-棗鈴
--ヒロイン。大きなポニーテールと首につけた鈴がチャームポイント。
--猫に並々ならぬ愛情がある。しかしネーミングセンスが悪い(著名人の名前をそのまま充てている)。
--野球において意外な才能を持っている。
--メインヒロインのためか、鈴だけでも三つのルートが存在する。しかし、ハッピーエンドといえるのは『Refrain(後述)』のみ。
--ハイキックで真人のボケにツッコむことも多い。
--容姿は端正で異性からの人気は高いが、人見知りが激しくかつ口下手であるため、クラスの女子からはウケが悪い。

-棗恭介
--鈴の実兄。本作のヒロイン勢を押しのけてトップレベルの人気を誇る。
---その所以は緑川光氏の好演もあるが、なんといっても数多くの名(迷?)言やその言動による。

#region(close,恭介の名言集)
-今ここに、新しい名言が生まれた。
-また奥深い名言が生まれちまったな…
-どれも等しくミッションさ。
-さらば諭吉ぃっ!
-代打バース!
-お前斉藤っす!
-理樹、俺とやらないか(野球盤を、と続く)
-(21)って書くとロリに見えないか?
-俺一人でロリロリハンターズを旗揚げしてやるぜ!
-展開的に燃えるからだ
#endregion

--やたらロリコンと(自称してしまったのが原因だが)呼ばれるが、実際はそうでもない。
--かなりの美形で、クラスでも女子に人気がある。もちろん外見だけでだが。
--本作の根幹を成す超重要人物である。

#region(close,恭介の役目)
-リトルバスターズの世界(虚構世界と呼ばれている)を自由に操作できる存在。現実世界は修学旅行中に交通事故に遭って理樹と鈴以外のメンバーの死が不可避な状況にある。
-恭介の目的は、生き延びるであろう二人に自分達だけが生き残ってしまったという現実に絶望しない強さを持たせること。
#endregion

-井ノ原真人
--理樹の幼馴染。筋肉バカ。
--何はともあれ筋肉筋肉。何故か彼の筋肉ENDもある。カオスすぎてここでは書き切れない。
--バカすぎるイメージがあるが、恭介よりは常識は持っている。無論、恭介と比べてだが。
--最終ルートでは、そんな彼も……。

-宮沢謙吾
--理樹の幼馴染。クールかつシニカルな性格を装っているが、本質は直情的である。とあるイベントを経ると何かが吹っ切れたように童心に戻る。
--渋い外見と武士のような性格により、女生徒からの人気は恭介以上。だが、本人としてはあまり恋愛沙汰には興味がないようである(その割には、理樹の恋路にはしっかり興味を示したりするのだが)。
---あるヒロインに惚れられている。
--常に剣道着を着てないと気が済まない変な嗜好を持つ。
---逆に制服を着ると「なんという屈辱」と無意味に嘆く。「制服を着るとあっちの気がある人に見られてしまう」かららしい。

-神北小毬
--天然でぽや~んとした少女。セーターを着ている。
--独特のイントネーション(大丈↑夫↓)(おっ↑けー↓ですよ)を持つ。
--学園の屋上が好きであり、わざわざ忍び込んで昼食を摂ったりしている。
--外見は幼いが、ヒロイン勢の中ではスタイルはいいほうである。
--『エクスタシー』では追加シーンが最も無駄と言われた。理由は後述。

-三枝葉留佳
--お調子者の問題児。
--よく言えば騒がし好きの明るい性格、悪くいえばトラブルメーカー。
--風紀委員長の二木佳奈多は天敵。見た目は似ているが…。

#region(close,ネタバレ要素)
-二木佳奈多は双子の姉。佳奈多が葉留佳に過剰なまでに辛く当たるのも後述のRefrainに繋がる伏線である。エクスタシーでは、選択肢の選択次第では仲が良くなった二人を見ることもできる。
-葉留佳ルートは、別人かと思うほどに葉留佳のキャラが変わり、過去に受けた壮絶な虐待や昼ドラも真っ青の佳奈多との修羅場イベントなど日常シーンとの落差も大きい。また、葉留佳役の声優は業界屈指の演技派であり、鬼気迫る演技でシナリオを盛り上げてくれる。そのため、葉留佳ルートの評価は他のヒロインのそれと一線を画するほど。
#endregion

-能美クドリャフカ
--本作のロリ要員。
--ロシア人のクォーター。英語は苦手だが、ロシア語は流暢である。
--母親は宇宙飛行士であり、仕事柄 世界中を飛び回るため多重国籍。
--外見に反してかなりの日本贔屓であり、そのギャップに本人も少々悩んでいる。
--彼女のルートは終盤の展開がほとんどファンタジーであるため、日常シーンや他ヒロインのルートとの乖離が激しい。
--あまりの人気に、彼女がメインヒロインである『クドわふたー』が発売された。ロリコン大勝利。
---また、それよりも前だが、本作のラジオの後継番組にクド役の鈴田美夜子氏が新規参戦した。ロリコン大(ry

-来ヶ谷唯湖
--エリザベスというミドルネームを持つ。名前で呼ばれるのが苦手。
--頭脳明晰、運動神経抜群、スタイル抜群、かつ武芸者である。ヒロインを愛でて萌えるのが趣味。
--理樹にも色々アドバイスをするが、これが彼女の存在の伏線となっている。
--唯一バッドエンドらしきものがなく、エンドが二つある。

-西園美魚
--文学少女でBLを愛する腐女子。
--人見知りする方ではないが、警戒心が強い。
--コミック版では日本三大奇書の一冊である『ドグラ・マグラ』を読もうとしていた。
--野球には参加せず、マネージャー扱い。
--意外とノリは良く、人形劇イベントでは見事な演技を見せる。

以下は『エクスタシー』からの昇格・追加ヒロイン。

-二木佳奈多
--昇格ヒロイン。風紀委員長。人を見下すような鼻にかけた口ぶりが特徴。
--初見ではそれが気に入らないというプレイヤーもいるが、彼女のルートをやれば誰しも納得する。
--友人の女子寮長(あーちゃん先輩)に付けられた「かなちゃん」というあだ名が苦手で、言われるたびにいちいち拒否する。
--『クドわふたー』ではクド以外のヒロインでは唯一のレギュラーとして続投しており、評判の悪かった立ち絵も一新されている。

-笹瀬川佐々美
--昇格ヒロイン。ソフトボール部のエースで4番。お嬢様口調でハイテンション。
--謙吾に惚れているが、恋愛は奥の手なので成就することはない。
--鈴が宿敵。理由は、鈴が(自覚はないが)自分をバカにしているため、名前をよく間違える(させ子、さしすせささ子等)ため。
--料理をするときもハイテンション。
--部員から慕われており、そのうち3人はビジュアル付きで登場する。

-朱鷺戸沙耶
--追加ヒロイン。凄腕のスパイ。
--しかしメンタルが弱いせいか、ドジを踏むことも多い。
--理樹の「ボドドドゥドォー」とあわせて奇声をよく発するため、沙耶ルートは「奇声カップル」と言われる。
--ときおり英語を言う。これも一応伏線。
--小毬とスリーサイズが近いが、身長の関係で彼女のほうがカップサイズが大きい(ニコニコ大百科より)。
---因みに同社の『AIR』のメインヒロイン・神尾観鈴とスリーサイズが同じである(全くの偶然らしい)。

#endregion

*ミニゲーム
**野球ゲーム
-あらすじにもあるように、野球をするのがこのゲームにおけるメイン要素である。実際にイベントでは野球の試合が行われるが、はっきりいってそれはオマケでしかない。
--これまでのKey作品では大なり小なり野球ネタを仕込み続けてきたが((例えば、AIRでは主人公が名前を阪神タイガースの名選手と間違えられ、CLANNADではヒロイン達と町内の野球好きおじさんらが草野球で戦う外れルートがある。))、今回はある意味集大成であると言える。
-いわゆる「自由な草野球」というスタイルであり、鈴が投げる球をひたすら打ち返すことに終始する。
-打ち返す回数によってコンボが成立する。他にも、守備練習しているキャラに当たることで同じく稼ぐことも可能。しかし、恭介に捕球されると一定確率でコンボ数がリセットされてしまう。
--コンボ数によって練習後の能力アップに影響が出る。
-必須ではないが、鈴の猫に当てることで鈴の逆鱗に触れ、変化球を取得することもある。
-練習マップは2Dのドット絵だが、これがやけにクオリティが高い。

**バトルランキング
-上記のキャラクターとバトルを行い、強さでランク付けをする。下位からの挑戦は必ず受けなければならない。
-ギャラリーが放り投げた武器をランダムに選び、それでターン制バトルに突入する。
--これらは全自動で、プレイヤーは黙って見守るしかない。
-勝利すると相手に屈辱的な称号を贈ることができる。負けると自分が惨めな称号をつけられる。
-一度最下位に落ちてから再度一位に浮上すると……。

ちなみに上二つの項目は「能力アップ」がキモであり、これら上下するアイテムがイベントで入手できる。その数はかなりの数を誇っており、入手するまでの過程も楽しめる。

**射撃ゲーム
-エクスタシーの沙耶ルートで出来る。的に向かってマウスをクリックする。
-途中、どうやっても勝ちようがない相手が出現するが……しばらく攻撃を受けると……?

*最終シナリオ - Refrain -
-佳奈多・佐々美・沙耶を除くキャラを攻略することで到達する一つの結末。
#region(close,概要)
-Refrain以外は「恭介がリセットを繰り返した世界」であり、ここからがほんとうの意味での試練である。
-これまでのドタバタ学園ギャグとは打って変わって陰鬱かつシビアな展開がつくため、プレイヤーは大いに驚いた。
-この事故以前にも真人との死闘、恭介を助けるイベント、謙吾との離別シーン等、あくまで脇役に過ぎなかった野郎三人の見せ場が登場し、多くのプレイヤーの涙腺を崩壊させた。
--特にギャグ臭の強かった真人の変貌ぶりは際立っており、決着シーンの彼の横顔はどこか幼く見える。
-Refrainを攻略後、既に攻略を終えたヒロインのルートに新たな分岐が発生する。
--よくある「知ることで得られた新たな選択」というやつである。
-ここまでやれば、『リトルバスターズ!』はひとまずの完結といえよう。
#endregion

*問題点
-シナリオ全般
--(「シナリオゲー」の常ではあるが)癖の強いシナリオが多いため、人を選ぶ一面があることは否定できない。発売からかなりの年月が経っているが、未だに賛否両論・毀誉褒貶が激しい。
-沙耶ルート
--特に沙耶ルートは常軌を逸している。良く言えば一線を画す、悪く言えば露骨な後付け設定(理樹と沙耶の関係等)である。また沙耶のシナリオは『リトルバスターズ!』の世界観に合ってるとはいえず、羽目を外しすぎた暴走悪ノリイベントと揶揄されることも少なくない。
--また、沙耶ルートのミニゲームは、草野球やバトルランキングに比べるとただのクリックゲーであり、周回プレイ前提だとどうしても作業になりやすい。難易度設定はできるが初回版だとパッチをあてなければならない。
---「エクスタシーモード」の発動条件にヒントがなく、それがないとどうしても勝てない相手がいるのもユーザビリティを欠いている要素でもある。
-エクスタシーにおける追加シーン
--元々リトルバスターズ!は全年齢向けのWinで作られ、シナリオも性的要素の入る余地が少ない題材だった。あるヒロインのルートでは、あからさまに「やる」選択肢があり、それを選べばシーンに入ることはできるが、結果的にBAD ENDとなってしまう。そのため、性描写を蛇足と取るプレイヤーは少なくなかった。
-移植・商法
--移植に関してはまだ大人しいレベル。しかし問題は移植元が全て『エクスタシー』であるということ。それはつまり『リトルバスターズ!(無印)』の価値が大幅に失われるということでもある。
--そもそも、初期のユーザーからはエクスタシー発表当初強い反発の声も上がった。また、18禁化だけならまだしも昇格・追加ヒロインもついてきたため、いわゆる露骨な「完全版商法」と受けとられるのも致し方ないと言える。

*総評
名作たる保障はつくが、必ずしも誰にでも受ける出来なのかどうかは判断が難しい。ただし、キャラクターややりこみ要素はしっかり作られており、笑いや日常のイベントに重点を置くプレイヤーにはこれ以上ない良作ゲームになりえる。現に、ニコニコ動画などでは個別でキャラクターが大百科に登録されていたり、多数のMADや固有タグが存在していることから、本作のファンは非常に多いことが分かる。18禁に抵抗がある人にはPS2やPSP版があるのでそちらからでも十分楽しめるだろう。

*余談
-Key作品では珍しく、広いメディア展開をしているにも関わらず未だアニメ化されていない。シナリオ構成の関係で全てのルートを一本に折衷するのが難しい、というのも原因の一つであると思われる。
-本作のラジオである『ナツメブラザーズ!』及び『ナツメブラザーズ!(21)』は長期のラジオ収録を行っている。ゲーム内容に関するネタバレは少ないので、一度聴いてみるのもいいだろう。
--徐々にぶっ壊れていく鈴田美夜子氏、おっぱいマイスターの民安ともえ氏(理樹・鈴・佐々美役)、常にマイペースな緑川光氏のトークが見物。
-前述でのエクスタシーへの強い反発もあってか、次回作のrewriteでは「rewriteの18禁版は絶対に出しません」とキッパリ発言している。

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