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スーパーロボット大戦A - (2013/10/16 (水) 20:16:58) のソース

*スーパーロボット大戦A
【すーぱーろぼっとたいせんえー】
|ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00005QF5S)|
|対応機種|ゲームボーイアドバンス|~|
|発売元|バンプレスト|~|
|開発元|エーアイ|~|
|発売日|2001年9月21日|~|
|価格|5,800円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/287.html]]''|
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#contents()
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**概要
GBA初のスーパーロボット大戦。タイトルの「A」は「ゲームボーイ『アドバンス』(Advance)」の他に、ストーリー上のキーワードである「Another」という意味が含まれている。

#region(参戦作品一覧)
|BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(red){''初参戦''}|機甲戦記ドラグナー|
|~|機動戦艦ナデシコ|
|BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(green){''携帯機初参戦''}|超電磁マシーン ボルテスV|
|BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(blue){''参戦済み''}|真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日|
|~|マジンガーZ|
|~|グレートマジンガー|
|~|UFOロボ グレンダイザー|
|~|ゲッターロボ|
|~|ゲッターロボG|
|~|真・ゲッターロボ(原作漫画版)|
|~|機動戦士ガンダム(TV版)|
|~|MSV(機体のみ)|
|~|機動戦士ガンダム 第08MS小隊|
|~|機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY|
|~|機動戦士Ζガンダム|
|~|機動戦士ガンダムΖΖ|
|~|機動戦士ガンダム 逆襲のシャア|
|~|機動武闘伝Gガンダム|
|~|新機動戦記ガンダムW Endless Waltz|
|~|超電磁ロボ コン・バトラーV|
|~|闘将ダイモス|
|~|無敵鋼人ダイターン3|
|~|無敵超人ザンボット3|
#endregion

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**特徴
-新規参戦作品はどちらもリアル系に属する『機甲戦記ドラグナー』と『機動戦艦ナデシコ』。『ナデシコ』は恋愛描写の多い作風であり、参戦には賛否両論あった。
--その他の登場作品は70~80年代に放映されたものを中心に、スパロボではお馴染みの面子が揃っている。後の携帯機作品では新規参戦作品(特に90~00年代の作品)が中心となるようシフトしていったため、1作目ながら全体から見ると異色。
--著作権表示はジーベック・創通・サンライズ・ダイナミック企画・東映の4つで同時期の作品に比べ少ない。
-主人公は男主人公「アクセル・アルマー」と女主人公「ラミア・ラヴレス」のどちらか一人を選択。
--主人公機は全部で5機(どちらの主人公でも選べる機体が3機、各主人公の専用機が1機ずつ)あり、そのうち1つを選択する。選んだ機体がスーパー系かリアル系かによって序盤のステージが変化する。スーパー系の場合、主人公がアクセルかラミアかでも変化する。本作では主人公機の後継機が存在しないため、最初に選んだ機体で最後まで戦い抜くことになる。その分いずれの機体もスペックが高め。
--ちなみに主人公機の最強技にはLV制限が設けられている((LV20にならないと使えない。))。
-全体的な見た目は旧シリーズと同じ2Dだが、システムは「援護」「合体攻撃」「技能ポイント」など『COMPACT2』『64』『α』の要素を集めた形で、かなり近代的なスパロボとなっている。
-本作独自のシステムが、「信頼補正」と「援護」(サポート)の両システムを関連させた「信頼度」。
--隣接したキャラ同士の信頼度によって、命中率・回避率が高くなったり、援護可能回数が増えたりする。信頼度は援護を行うことで上昇する。このため、どのキャラもはじめから最低1回は援護を使うことが可能。
-特殊能力として「カウンター」が新登場。相手に攻撃された時に発動すれば、相手の攻撃前に反撃できる。本作ではカウンターできれば攻撃が必ずクリティカルヒットとなる。技能レベルによって発動確率が高くなる。
-周回プレイの引継ぎはまだ未実装だったが、本作では周回ごとに獲得資金増加や全機体の改造が15段階まで可能になり、強化パーツスロットが4つになるなどといった特典が得られる。 
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**評価点
***軽快さ
-プレイヤー有利の爽快なゲームバランス
--味方に強力な機体が多く、敵もそれほど強くないためサクサク進めることが可能。携帯機ならではのお手軽さを優先した形か。
--精神コマンド「熱血」によるダメージ倍率が1.5倍に下方修正されているが、豊富な援護回数や多彩な合体攻撃による大ダメージなどは魅力的。数多い補正を駆使して陣形を組めばリアル系機体は格段に強くなる。
--「奇跡」「復活」など強力な精神コマンドもまだ健在。本作からの精神コマンドとして、MAP兵器以外の武器が移動後に使えるようになる「突撃」、次の戦闘で得る経験値が倍になる「努力」を指定したユニットに掛けられる「応援」がある。

**戦闘アニメ
-携帯機なので当然ボイスはないが、それ故にテンポは良い。ROMカートリッジという事もあってロードもスムーズ。
-戦闘アニメも工夫されており、『新』のように止め絵やカットインが随所に使われている((例えばスーパーガンダムのビームライフルの場合、「手に持っているロングライフルをしまい、ビームライフルを持って撃つ」という演出を止め絵で演出している。))。流石に当時の据え置き作品には及ばないが、少なくとも『F』よりは遥かに出来が良い。

***ストーリー
-スパロボのツボを抑えたストーリー
--基本的にどの参戦作品も原作再現が行われている一方で、会話シーンでは作品間を越えた各キャラクター同士の交流や友情が絶妙に描かれているなど、スパロボならではの展開を味わえる。裏を返せば、旧シリーズはそれがなかなか出来ていなかったのだ。
--各ステージのサブタイトルも、主題歌の歌詞などが効果的に使われている。主人公の性別によってサブタイトルが変わる演出も好評だった。
---基本的に主人公がアクセルの場合は日本語表記、ラミアの場合は英語表記((例えば『ガンダムΖΖ』がメインとなるとあるステージのサブタイトルはアクセルが「静寂の声」(同作の主題歌のタイトルの和訳)、ラミアが「サイレント・ヴォイス」(その主題歌のタイトルそのまま)。))。一部シナリオでは、アクセルのタイトルとラミアのタイトルが繋がって一つのタイトルになるケースがある((例としてはアクセルの場合が「我が心、明鏡止水」、ラミアの場合が「されどこの掌は烈火の如く」というステージ。つなげると明鏡止水発動時にかかるBGMのタイトルとなる。))。
--新規参戦の『ドラグナー』と『ナデシコ』は軽いノリを特徴とした作品。本作の会話中でもそれは発揮され、他のキャラクターがそのノリに巻き込まれる場面も多い。一方でシリアスで熱い場面はきちんと抑えており、硬軟織り交ぜた本作を象徴するような作品と言える。
--二人の主人公も、個性的なキャラ付けやそれまでの作品とは異にする背景から、バンプレストオリジナルキャラの中でも高い人気を得ている。
---正体不明の人物として現れる主人公だが、アクセルは記憶喪失であることを気にしないひょうきんな楽天家、ラミアはミステリアスながら語尾が上手く扱えないとどこか抜けた一面が目立つ。しかし……。

#region(ネタバレ注意)
その正体は本作の黒幕と言える組織「シャドウミラー」の忠実な構成員。ロンド・ベル隊の前に現れたのもシャドウミラーの野望を実現するためであり、本来は紛うことなき敵側の人物。すなわち、シャドウミラーからロンド・ベルに送り込まれたスパイである。~
一度は与えられた任務を果たしシャドウミラーに帰還しようとするが、それまでの仲間達との交流から葛藤を起こし、最終的にシャドウミラーを裏切りロンド・ベル隊に復帰、シャドウミラーの野望を阻止すべく共に立ち向かうことになる。~
正体が明かされるまでのギャグ要素の強い性格と、シリアスに立ち返ってから再びロンド・ベル隊に戻るまでの対比描写も本作が高い人気を誇る理由であろう。~
敵組織「シャドウミラー」についても、それまでの敵組織とは異なる思想や立ち位置を持っている。~
なお、選ばなかったほうの主人公はシャドウミラーの冷酷な構成員という本来の立場で、最後まで敵として登場する。
//「Another」はアナザーワールド(並行世界)という意味だけでなく、「主人公のもう一つの可能性」を描いたということを意味していると思われる。
#endregion

-スーパー系などの70年代の参戦作品からも、旧シリーズにも登場しなかった多くのキャラクター・機体が登場している。
--その代表格が従来の作品では今一つな感の否めなかった初代『ガンダム』。アムロの最初の乗機はガンダムで、BGMは「哀・戦士」。武装もビームジャベリンやスーパーナパーム((TV版の2話で一回だけ使われた武装。しかも戦闘ではなく、破壊された連邦軍MSの残骸を処分する際に使われただけ。))を持ち、Gファイターとの合体形態やフルアーマー装備など多彩なバリエーションを持つ機体となっており、後述するV-UPユニットとの相性の良さもあって歴代スパロボでも最強のガンダムとされているほど高性能になっている。
---序盤ではセイラが仲間として使えたり、久々に敵として仮面を被ったシャアがララァを伴って登場。BGMはなんと「シャアが来る」。さらにランバ・ラルや黒い三連星も登場。少しアレンジされたあの名台詞や、ジェットストリームアタックも再現されている。
---ただしこれらUCガンダム系には、結構なツッコミどころも存在する(後述)。

-GBAの音源に合わせた版権曲のアレンジは良質。オリジナル曲もタイトルBGM、両主人公の戦闘曲、シャドウミラーとの戦闘曲をはじめ名曲揃い。
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**問題点
***過渡期故の粗
-システムの粗
--戦闘アニメが飛ばせず、また敵フェイズ中のセーブも不可。どちらも次回作で改善された。
--一部パイロットの顔グラフィックが『Fシリーズ』から流用されている。これは『[[D>スーパーロボット大戦D]]』まで続いた。
--「援護に使用される武器」及び「援護に参加する機体」は、''特定の法則に倣って自動で決まる''((選択される武器は敵のHPで、参加する機体は信頼度によって決まる。))ためプレイヤーが任意に決められない。
---援護する側・される側の移動タイプに関係なく地形を合わせなければならない、攻撃対象の特殊能力を考慮しない、といった細かい使いにくさも存在する。後発作品や後述するリメイク版ではいつも通りの仕様に修正された。
--武器が個別改造制、能力値に「防御」が採用されていない、命中率が「命中値+運動性」で決まる・・・などの旧来の仕様のままのせいで、リアル系が強力。後半に行けば行くほどその傾向が強くなる。
-シールド防御が新しいシステムに変更されたが、謎仕様で本作のみの採用となった。
--従来のシールド防御は「一定確率でダメージを半減する」という仕様だったが、本作のシールド防御は「シールドにもHPが設定されており、被弾時に強制的に発動、シールドHPがなくなるまでダメージを肩代わりする」という仕様となっている。
--ちなみに改造費はHPよりシールドの方が遥かに安い。要は''「格安で強化できるHP」''であり、例えばRX-78-2の場合、HPとシールドをフル改造すると''合計HP12000''と下手なスーパー系を軽く超えるHPを持ってしまう事になる。
--当然これは敵側にも同じ事が言える。柔らかいはずのガンダム系雑魚は、シールドを持つせいでスーパー系雑魚よりも遥かにタフで硬い。
-「技能ポイント」「信頼度」などレベルとは別にプレイヤーの行動で成長させるシステムがあるが、このシステムは長期に渡って同じパイロットを運用しないと活用し辛い。
--不評だったためか、どちらもリメイクの『Aポータブル』では後発作品の一般的なシステムに変更された。
-「W-UPユニット」という、パーツスロットが多い機体につけるほど効果が大きくなる強化パーツ「V-UPユニット」の強化版が存在する((ただし序盤で出現するライバル機を撃墜しないと入手できない。しかも撤退条件がHP70%以下と厳しくなっている。))。
--特に(3人乗りの)ゲッターロボは本作ではパーツスロットがパッと見では1つだが、各形態で1つずつ装備でき、かつパーツの効果が各形態で共通であるため、実質3つ装備できるのと同じである。2周目以降は4×3ということになり…。
--1週目でもRX-78-2とGアーマー(入手条件有り、どちらも初回からパーツスロット4)で同じようなことが出来てしまう。しかもこの機体は''お互いの改造した部分に共通する能力や武器があった場合重複して強化される''((例えばRX-78-2、Gアーマー共に運動性を2段階改造すると(2+2)4段階改造したのと同じ扱いになる。))。
--寺田プロデューサーが後に「やりすぎた」というほど強力なもので、本作のみの登場となった。

//ジュドーのくだりはともかく、全体的に見て必ずしも問題点とは言い切れない、むしろ見方によっては評価してもいい要素をいくつか含むためカテゴリ移動

-UCガンダム周りの作品は1年戦争(宇宙世紀0079年)と、グリプス戦役(宇宙世紀0087年)が終わっている状態からのスタートのはずなのだが、キャラの立ち位置等から年代設定がかなり怪しい部分が多い。
//文章が多すぎたので一旦CO。
//-グリプス戦役が終わっているためアムロはCCA(宇宙世紀0093年)仕様なのだが、何故か乗機は初代ガンダムことRX-78-2。ゲーム的には強機体とはいえ、既に1年戦争時代に開発された旧式の機体であり、敵のパイロットからも馬鹿にされる描写がある。別にリ・ガズィあたりでもよかったのでは?((αもアムロの機体はRX-78-2だったが、その時はRX-78のデータを基にNT-1を作っていたのでそこまで違和感はない。))
//--ただしアムロがリ・ガズィに乗らないおかげで珍しくケーラに出番がある。毎回毎回非常に影が薄いケーラに出番があるのは本作くらいである。
//-アムロがCCA仕様なのに対し、シャアは何故か1年戦争仕様。しかもどういう訳かラルや黒い三連星、それどころかララァまで生存している。この人たちは1年戦争中に死んだはずのキャラクターなのだが、生きている理由について説明は無い。マ・クベやザビ家の皆さまはどうなったのだろう。
//--そして中盤、グリプス戦役が終わっているにも関わらずクワトロとして''今更''加入。ゲームの都合とはいえたった数話で8歳も年を取ることになる。
//---エンディングにシャアの反乱を予感させる描写があるが、あくまで予感させるだけであり、結局そのまま終わってしまった。そもそも、アクシズ落下作戦をヴィンデルに取られてしまったのに一体どうやって反乱を起こすつもりなのか。
//---しかもクワトロは最終ステージでラスボスに対し「シャアとは違う男して生きていく」という意志を示した台詞を吐いているため反乱を起こす気が本当にあるのかも怪しい。
//--その他、クェスもギュネイもいないのにヤクト・ドーガやαアジールが量産されていたり((『F/F完結編』はクワトロが裏切らずギュネイもいないため、αやギュネイヤクトは没データになっていた。))隠しながらサザビーが普通に味方機体として使えたり、シャア関係・CCA関係がいろいろとカオスな事態となっている。
//--彼の行動のおかげで、今作でUCガンダム系がこれまでどういう歴史を辿って来たのかが物凄く気になる。カミーユは1人でグリプス戦役を戦ったのだろうか?それ以前にどういう経緯でガンダムmk-IIに乗ったのだろう。Zガンダムの装甲材質であるガンダリウムγは誰から提供されたのだろうか。
//---そのカミーユは精神崩壊した状態で、ギニアスに拉致監禁されている状況下で登場する・・・どういう経緯で?しかも精神崩壊しているカミーユの手元にはご丁寧にガンダムmk-IIがある。
//---また、グリプス戦役は終わっているはずなのに、台詞と設定のみだが地球連邦政府にバスクが在籍しているという描写がある。登場しないシロッコやジェリド、エマらは死んだと仮定するにしても、何故バスクだけ生きているのだろう?
//--「機動戦士ガンダム」は今までのスパロボではあまりいい扱いをされてなかったため、機体やキャラをきっちりゲームに組み込んだのは評価できる。しかし矛盾のないよう、違和感がないようもうひと踏ん張りしてほしかったところである。
//-グリプス戦役も終わっているというのに、シローはEz-8でロンドベルに加入する。部下達は今も陸戦型ガンダムで頑張っているのだろうか。
//--ちなみにこのEz-8、宙間戦闘部分をオミットした陸戦型ガンダムをベースにしているのに、''構造がジムと似ている((RX-78製作時に生まれた過剰パーツを組み上げて作られたのが陸戦型ガンダム。Ez-8は大破したそれを現地改修した機体であり、ジムとは一切全く関係ない。))''という理由で地形対応Bではあるものの普通に宇宙で運用可能((ちなみにリメイク版ではデフォルトで適応Aになる。ユーザー的にはありがたいがますます意味不明である。))。原作再現ついでにウラキが「なんでEz-8は!」とひどく不満を漏らす。その理屈で宇宙で使用できるのなら''いくらテスト前に実践運用された実験機とはいえこちらの方が簡単に調整や換装が行えるはず。Ez-8より高性能のはずが実際はまともに宇宙で使用できない(性能がジム以下と言われる)様な実験機(シナリオ設定を見ると、どう見ても既に旧式)に乗せられ、しかも敵の追撃途中とは言え運用からある程度の時間がたったのに宇宙に着いてから突然換装が必要だと言いだすのだから実にまっとうな言い分である''。原作では子供じみていたウラキの言動だが、本作ではEz-8とシナリオ設定のせいで実に説得力がある。いくら実験機に無断で乗り込んだとは言えこんなひどい状況なら不満を漏らしたくもなる。
//--更にグリプス戦役が終わっているのにデラーズ・フリートの星の屑作戦も実行される。そもそもデラーズ紛争(宇宙世紀0083年)がティターンズの台頭を招き、グリプス戦役の発端となったのだが・・・。ついでに言うとガンダム試作3号機やノイエ・ジールは''デラーズ・フリート壊滅後''に登場している。
//---デラーズ紛争絡みの為に先述のバスクが生きていると仮定するにしても、肝心のバスクは一切顔を出さない。
//--ジオン公国軍も、グリプス戦役が終わっているのなら別にアプサラスを作る必要はないのでは?((アプサラスはジャブロー攻略兵器、そのジャブローはグリプス戦役の時に木端微塵。))尤も、ギニアス兄さんの夢は%%''「我が子」アプサラスの完成''%%「サハリン家の復興」なのでアプサラスの開発がギニアスの独断なら特に問題ないともとれる。
//-ネオジオンが存在しているにも関わらず、ジュドーはそれを無視してルーと一緒に木星圏へ行ってしまっている。
//--おかげでグレミーが相当悲惨。ジュドーに思想を語る機会はなく、愛しのルーに会う機会もなく、反乱を起こす前にハマーン様に野望がバレて体のいい形で最前線送りにされ、プル&プルツーは説得で寝返り、しかも出番はその一話だけで、''挙句の果てに自慢のクローン部隊はハマーン様においしく利用される始末である''。ハマーン様も戦う機会は一度きりであり、その一度だけの戦闘で原作通り悟って死ぬ、と扱いがいい加減である。
//--更に序盤からブライトもジュドーの存在を知っている台詞がある他、ジュドーが終盤まで登場しない都合上、プル&プルツーの説得はカミーユが担当するのだが、この地点でカミーユとジュドーが面識があることが発覚する。なお、原作でブライト、カミーユとジュドーが面識を持つのはZZでの話である。お前ら一体いつ知り合ったんだ?
//--当のジュドーとルーは、早くても残り10話切った時点、ルートによっては残り5話での加入とあまりに遅すぎる。その分今回のZZガンダムは高めの性能に設定されているのだが、ジュドーの技能ポイントと信頼度を上げる間がないため早々に機体を降ろされてしまう事も・・・。
//---そしてルーは、''どこから引っ張り出してきたのかザクレロに乗って参戦する''。メガライダーなり百式の2号機なり選択肢は他にもあるのに、何故よりにもよってザクレロなのか謎である((一応、シナリオ上ではジュピトリスIIがベガ星連合軍に襲われて、その混乱の中使える機体がザクレロしか無かったということになっている。しかしながら1年戦争時に試作廃棄されたジオン軍の機体がなぜ残っていたのか、そして何故ジュピトリスに積み込まれていたのかは不明。))。マイナーな機体が使えるというメリットも加入時期のせいで台無しである。
//「ルーが木星からザクレロ」という意味不明さから、何とも言えない微妙な気持ちになるプレイヤーが後を絶たなかった。
//理由は一応説明されているので意味不明という表現はやや不適切。


#endregion

#region(他の版権作品の矛盾点)
-UCガンダム系以外でも、一部矛盾点が見受けられる。
--本作が初参戦となった『機甲戦記ドラグナー』であるが、原作ではグン・ジェム隊との戦いに入る直前にドラグナー3機がカスタム化されたのだが、本作では''グン・ジェム隊壊滅後にカスタム化されている。''
--さらに言うと、ドラグナーの量産型である「ドラグーン」が実戦配備され、性能的にドラグーンに見劣りするようになり延命策としてカスタム化を行ったのだが、本作ではドラグーン登場から10話くらい後になってようやくカスタム化。しかもドラグーンはNPCの連邦兵しか乗れないため非常に弱い((原作でもグン・ジェム隊にあっけなくやられていたため原作再現ともいえるのだが。本作では中盤のシナリオでシャドウミラー兵が乗ったドラグーンが敵として登場するが、これはかなり強い。))。
#endregion


***設定上の不満
-ラスボスの弱さ。
--最終話のクリア条件は「規定ターン以内にラスボスを撃墜」というもの。ラスボスはHPこそ65000と一見高いが、『α』の精神コンボや『R』の形態変化などはない上に、本作は味方側の攻撃力が非常に高いため、精神コマンドの「脱力」・「魂」や合体攻撃を駆使すれば一撃で撃墜することも可能。そうでなくとも、「再動」を駆使すれば1ターンで、しかもプレイヤーフェイズのうちに攻略が可能である。
---この反省からか後の『OG2』やPSP版『Aポータブル』では、HPの大幅増加の他、分身や2回行動、MAP兵器といった様々な強化が行われている。
---上記の点から最弱のラスボスなどと呼ばれることがあるが、ラスボス側もこちらの主力機体を一撃で撃墜するだけの火力は備えており、回避率や命中率も圧倒的な高さを誇っている。瞬殺するには精神コマンドを駆使する必要もあり、スパロボ初心者にとっては強敵にもなり得る。その点で少なくとも攻撃が掠りもしない『[[R>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/724.html]]』や主人公側の余りのインフレにより戦術を立てるまでも無い『[[W>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/502.html]]』のラスボス等よりは遥かに強いと思われ、「弱いには弱いが最弱とまではいかない」との結論に落ち着いている。

-バランスブレイカー級の強さを誇る味方機体が何体か存在する。
--筆頭として挙げられるのが『ガンダムW』のガンダムデスサイズヘル。主力武器のビーム・シザースはウイングガンダムゼロのツインバスターライフルを凌ぐ攻撃力、消費EN0、クリティカル率+50%という高性能。運動性も高いので単機で無双も可能。武器射程は短めだが、これも強化パーツで簡単に補うことができる。

-ガンダムデスサイズヘルの特殊能力「ハイパージャマー」は本来分身扱いなのだが、何故かドラグナー3型等と同じミサイル無効になっている。
--これは単に名称に「ジャマー」と付いているからなのだろう。

-特殊なレベルシステム
--従来作品の敵のレベルはステージ毎に設定されている。しかし本作の敵のレベルは''「自軍パイロット上位15名の平均値+0~4」''という極めて特殊な仕様で設定されており、これによって若干の問題点が発生している。
--例えば「全てのキャラを満遍なく使って進めたい」というプレイヤーの場合、敵の最高レベルの上がり方が極めて緩やかになり、最悪の場合最終話になっても精神コマンドが揃い切らないという事もありうる。条件が条件なので搭乗者が多いボルテスやゲッターを優先的に使えばいいのだが、これは出撃ユニットの幅が狭いという事でもある。
--また、入手条件に撃墜数が関係する隠しユニットが多い。特定パイロットに撃墜数を稼がせていると他のパイロットに経験値が入らない、全体のレベルが上がらないので低レベルのままゲームが進む、それをカバーするために全滅プレイも覚悟・・・という事態にもなりかねない。
---ついでに言えば、全滅プレイで稼げるのは資金と経験値だけで、撃墜数は全滅時にリセットされる。よって「撃墜数が関係する隠しユニットの全入手」と「高い敵レベル」の両立は極めて困難。
--あまりにもレベルを上げ過ぎると、今度はシャドウミラー系のニュータイプレベル(後述)が上がって逆に難易度が上がってしまう。このへんのバランス取りも難しいところである。
--これもあまり好評なシステムでなかったせいか、次回作の『R』以降は一般的なレベルシステムとなった。

-ゲッター系の改造引き継ぎが不便。
--ゲッター系の改造引き継ぎが変則的になっている。ゲッター→ゲッター1(一人乗り)、ゲッターG→ゲッタードラゴン(一人乗り)という改造引き継ぎが行われ、従来の作品に見られた「ゲッター→ゲッターG→真ゲッター」という上位機種への改造引き継ぎは無い。
--一人乗りになったゲッターは変形・オープンゲットが不可能になり、ゲッターGに至っては最強武器が無くなるので戦力としては運用し辛くなってしまう。 他形態の武器改造も無駄になり、払い戻しもないため、一人乗り仕様を使うつもりがなければ改造費用の盛大な無駄になりかねない。

-『ナデシコ』が原作元のバリア系特殊能力「ディストーションフィールド」が強すぎる。
--「ビーム兵器:3000以下無効 グラビティ兵器:5000以下無効 その他:50%軽減」と鬼性能を持つため、資金が乏しくビーム兵器をあまり強化していない序盤で出現するザコ敵「バッタ」は異常なまでの硬さを誇る。
---上記の性能の為、高威力ビーム兵器を使って破るというのが常套手段になっている。原作設定では対ビーム防御の方が高いのだが…。
---以降の作品で徐々に弱体化する事になるが、MS系への配慮かビーム兵器の原作設定無視は未だに直っていない。

-オリジナル系パイロットが何故かニュータイプor強化人間(以下NT)。
--オリジナルであるシャドウミラー勢は、主人公はおろか一般兵に至るまで全員がNTないし強化人間技能持ち。
--女性主人公と一般兵には人造人間という設定があるため、強化人間技能を持っているのは(納得はともかく)理解はできる。しかし男主人公とシャドウミラー幹部には作中でNTであるような描写は一切存在しない。
--NT技能のレベル設定もおかしい。NTレベルが9まで上昇する自軍パイロットはジュドーとララァの2人のみで、アムロやカミーユは8、クワトロに至っては7までしか上昇しない。それでいて男性主人公はレベル7、シャドウミラー幹部に至ってはレベル9まで上昇する。つまり「大した描写もないのに、シャドウミラー幹部はアムロやカミーユ以上のNT」という事になる。原作のNTの定義からすれば首を傾げざるを得ない設定であり、そのためかリメイク版では削除された。
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**総評
少なめのボリュームながらスパロボの魅力がそつなくまとまった良作と言える作品で、その後続く携帯機シリーズの地盤を築いた。~
オリジナルキャラの人気も高く、後にOGシリーズにも参戦している。
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**余談
-本作のスパロボオリジナルの要素には過去のスパロボシリーズを意識したものがいくつか見られる。
--主人公機5機はいずれも『[[64>スーパーロボット大戦64]]』の主人公機をモチーフにしている。
--敵キャラとして登場するオリジナルキャラ「レモン・ブロウニング」。ブロウニングという姓は『COMPACT2』の主人公の一人・エクセレンと同じ。本作のシナリオライターは『COMPACT2』のシナリオも書いていたため、何らかの裏設定があると思われていたが、実際は単純なライターのお遊びであり、エクセレンとの関係は『OG』に参戦するにあたって初めて追加された。
--シャドウミラーの主力機体として登場する旧シリーズからおなじみの機体「ゲシュペンストMk-II」。

**その後の展開
後にNTTドコモの第3世代携帯電話・FOMAのiモード公式サイト『スーパーロボット大戦i』にてiアプリ版が提供された。&br()
更にプレイステーション・ポータブル(PSP)でシステムやグラフィックなどを大幅リメイクし、戦闘デモ中の音声を追加した『スーパーロボット大戦A PORTABLE』が発売された。これについては後述。

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*スーパーロボット大戦A PORTABLE
【すーぱーろぼっとたいせんえー ぽーたぶる】

|ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B0013B0LIQ)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|
|開発元|トーセ&br()エーアイ|~|
|発売日|2008年6月19日|~|
|価格|6,615円|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/287.html]]''|
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**概要(PORTABLE)
『スーパーロボット大戦A』のリメイク作品で、PSP版スパロボ第2弾。略称は『AP』。ハード性能により、様々な部分でパワーアップしている。

**変更点・評価点
-全体的なゲームバランスの調整
--GBA版で弱かった・または強かった敵が全体的に相応の強さに修正されている。
---その筆頭が一撃で倒せてしまっていた最終ボス。最終ボスに相応しいHPに修正された他、2回行動やMAP兵器の追加により文句なしの強敵に仕上がっている。単機撃破は勿論、1ターン撃破ですら非常に難しい((ただし近作の最終ボスは大抵持っているEN回復が無い為、何度も攻撃しているとガス欠でサンドバッグになってしまうことも。))。新録された戦闘曲の「CHAOS」も評価が高い。
---シャドウミラー勢の特殊能力からも「ニュータイプ(強化人間)」が削除され、更に数値を見直す事で適度な強さに調整されている。
---シャドウミラー幹部であるレモン・ブロウニングの搭乗機が『OGs』で初登場した「ヴァイスセイヴァー」に変更された((恐らくボイスデータを『OGs』から流用するために機体も逆輸入したものと思われる。))。
--敵味方共に、全体的に攻撃力が引き上げられている。
---それでいてディストーションフィールドの効果は変更されていないため、GBA版で猛威を振るったDフィールドをMSでも突破しやすくなっている。
---勿論計算式も変わっているため、攻撃力が上がったからといって「敵も味方も撃墜されやすい」という事にはなっていない。
--隠し要素の追加そのものは無いが、一部の隠し要素は2周目以降必ず入手できるようになった((撃墜数がフラグとなっている隠し要素については、撃墜数が周回で引き継がれるため必然的に入手できるようになる。Gファイターとフルアーマーガンダムはアムロとセイラの撃墜数がフラグとなっており、1周目ではどちらか1つしか入手できなかったが、2周目以降は両方とも入手できる。))。
--GBA版の地形適応は機体にしか設定されていなかったが、本作では従来同様「機体+パイロット」仕様に変更されている。
---これにより「一部の機体やパイロットの地形適応がB」という、GBA版にはなかった問題が生まれている。しかし当時一般的になりつつあった「地形適応S」のシステムを導入、これにより強化パーツで地形適応の底上げが可能になり、フォローや強化が可能となっている。

-据え置きスパロボ同様に2種類の図鑑が追加。戦闘アニメもキャンセル可能になり、更に各機体のBGMも自由に変更できるようになった。

-「連続ターゲット補正」の追加
--敵味方問わず、同ターン中に攻撃を回避するたびに命中率が15%づつ上がるようになっている(上限あり)。
--これによりリアル系の単騎無双が難しくなると同時に、攻撃が当たりにくい敵でも連続攻撃する事でこちらの攻撃命中率が上がるという利点も生んだ。
--スーパー系はスーパー系で、武器の燃費を全体的に悪化させている((例えばダイターン3の「Sコンビネーションアタック」、GBA版では消費EN70だが、本作は消費EN130、フル改造しても強化パーツで底上げしないと1回しか使えない。))事で、リアル系とのバランスを取っている。

-「乱数保存」の追加
--旧作品は敵からの被弾や味方の攻撃がミスした場合、リセットしやり直しプレイすれば違う結果が得られていた。しかし今作ではそのパターンが保存されるため、リセットプレイの有効性が無くなった((ただし攻撃するユニットの順番を変える、クイックセーブをし直す、等といったリセット前と別の行動を取ると結果は変化する。))。同様のシステムは『[[NEO>スーパーロボット大戦NEO]]』でも採用されている。
--この仕様のためにダメージを受けやすく、やり直しがしにくいためか、撃墜されても修理費が掛からなくなった。

-「スキルパーツシステム」の追加。パイロットの強化が可能になった。
--敵から得られる消費アイテムをパイロットに使う事で、ステータスの強化や特殊技能の追加が行えるシステム。
--PPシステム程の自由度はないが、PPシステムと違って「上げれば上げる程沢山消費する」という事はないので、モノさえあればいくらでも注ぎ込む事ができる。

-GBA版で不評だったシールド防御・援護行動は最近のスパロボと同様のものに変更された。
--これにより、シールドを所持しているためやたらと硬かったMS勢が適度な強さになり、スムーズな攻略が可能となっている。

-戦闘デモは据え置き並みのクオリティに大幅強化。キャラクターボイスも勿論入っている。
--全ての戦闘デモを新規に作り直すのは流石に辛かったのか、『IMPACT』同様に過去作からの流用が多い。ただし元々クオリティの高かった『MX』や『OGs』からの流用が殆どなので、PS2でありながらPS1のアニメを流用していた『IMPACT』程の批判はなく、むしろ「携帯機でよくぞここまで」の声が多い。完全な流用ではなく、トドメ演出の追加や、現在の水準に相応しい様に修正されたアニメも多い。
--戦闘BGMも流用が多いが、こちらも流用元のクオリティが高かったため、やはり問題点とはならなかった。
--ちなみに本作は、PS2クオリティの『機動戦士ガンダム』が見られる唯一の作品である。ぬるぬる動くゲルググやRX-78-2を堪能できる作品は本作のみ。
---GBA版で超強力な機体だったRX-78-2は(V-UPユニット廃止の関係で)流石に弱体化されたが、スーパーナパームがP属性兵器になるなど使い勝手は大幅に向上している。またGBA版ではビームライフルの使い回しであったスーパーナパームの戦闘アニメだが、本作では「ナパームを敵に投げつけライフルで撃ち抜く」という凝った演出になっている。カスタムボーナス(後述)を付けたGアーマーと運用すると全地形対応とエラい事になる。
--2013年時点で、コン・バトラーVのケロットがアニメーション付きで参戦し、更にCVも収録されている((一木知恵のCVは松岡由貴氏が代役。))唯一の作品である。

-P属性(移動後でも攻撃可能)とバリア貫通属性を持つ武装の増加
--P兵器への変更による恩恵を最も受けたのがMS勢。GBA版はビームライフルの射程が『F/F完結編』仕様の「1~5で移動後攻撃不可」だったのに対し、本作は『αシリーズ』仕様の「1~4でP属性」に変更されたため、MSの使い勝手が格段に上昇している。勿論、MS以外にもP属性を追加された機体は多い。
--バリア貫通属性の増加による恩恵を受けたのはスーパーロボット勢。最強武器の大半にバリア貫通属性が追加され、Dフィールドへの対処が楽になった。

-エースボーナス・カスタムボーナスの仕様変更
--エースボーナスはキャラクター毎に違い、キャラクターの個性が出るような物になっている。中でも万丈の「熱血・魂にクリティカル判定が掛かる」や、ドモン&東方不敗の「気力上限200」、ジュドーの「移動後にMAP兵器が使用可能」は凄まじく強い。更にネタ的な意味として、アキトの「マップクリア後火星丼入手」や勝平の「幸運を使うと不屈も掛かる((頭文字を合わせると「不幸」。))」等といったものもある。
---撃墜数が周回で引き継がれるようになっているが、これは当初敵として出てくるキャラクターのエースボーナスにも適用される。東方不敗の「気力上限200」や白鳥九十九の「底力の効果2倍」は、敵としては厄介。ただしその時にはこちらも引き継ぎで強くなっているので、そこまで大幅な難易度上昇にはなっていない。
---ウラキに至っては「努力が愛に変更」というエースボーナスのせいで、「愛に目覚めて努力する事を忘れてしまった男」とネタにされた。中盤以降はかなり強いが、2周目序盤のレベル上げがしにくくなってしまっている。
--カスタムボーナスは、機体をフル改造すると自動的に付与する特典。
---こちらも機体毎に違うという拘りよう。その中でもジム・カスタムの「攻撃が命中した相手の気力を10下げる」やダイモス&RX-78-2の「全武器をバリア貫通属性にする」が特に強い。メカ鉄甲鬼は使いこなすとマジンガー顔負けの硬さになったりする。
//--また、この要素は面倒な作業でしかなかった全滅プレイのモチベーション向上にも繋がっている。
//そもそも全滅プレイは「やりたい人だけがやる」ものだから、面倒とかモチベーションとかいう問題じゃない

-ゲッターロボシリーズの改造引き継ぎ
--従来のスパロボ同様、ゲッターロボ⇒ゲッターロボG⇒真ゲッターロボと改造が引き継がれるようになっており、改造した資金が無駄にならない。
---その代わり、一人乗りゲッターロボには改造は引き継がれなくなっている。

-バランスブレイカー級のユニットも適度な強さに修正されており、単機での無双はほぼ不可能となった。
--また、強さが見直されるにあたって強化パーツの「V(W)-UPユニット」が廃止。同時にお馴染みのパーツになりつつある「勇者の印」「鋼の魂」が追加された。
---ちなみに勇者の印は2つ入手できるのだが、内1つの入手条件が''プルを仲間にせずに撃墜しろ''という鬼畜仕様。寺田Pからの挑戦状である。
--GBA版で周回と共に解放された強化パーツ装備数・改造段階の制限は解除されなくなっている。ゲッターロボやRX-78-2がアレな事になってしまっていたためであろう。

-精神コマンドの変更
--「不屈」「感応」が追加され、「奇襲」「復活」「奇跡」が削除。「愛」の効果は「味方全体のHPを完全回復」から現行の効果((「加速」「必中」「ひらめき」「気合」「熱血」「幸運」「努力」の効果を一度に得られる。))に変更された。
---それに伴い、一部のパイロットの精神コマンドも変更されている。
--アクセルとラミアの能力面での相違点はGBA版では格闘と射撃の数値が若干違う程度だったが、本作では精神コマンドでも差別化が図られた。
---具体的には、アクセルが「必中」「不屈」を覚えるのに対し、ラミアは「集中」「ひらめき」を覚えるようになっている。
---これによりラミアが若干使いにくくなっているが、新しく「感応」が追加されているためバランスが取れている。

-「SRPG」としての面白さの追求
--本作の最大の特徴であり評価点(であると同時に問題点)。
--本作が発売された当時、『スパロボW』を筆頭に、リアル系のあまりの使い勝手の良さや全体的な難易度の低さが指摘されていた。本作はそれらの声を反映してか、当時のスパロボから薄れつつあった「シミュレーションRPGとしての戦略性」が高く追求されている。
--敵の命中・回避が全体的に高く、高い運動性を持つリアル系でも当たる時は当たるし、避けられる時は避けられる。
---この為、HPや装甲が低いリアル系にもそれらを改造する必要性が生まれている他、死に要素になりがちだった援護防御も利用価値が上がっている。
---また、これによって命中回避を上げる「EWAC」や地形効果が特に重要になっており、敵との位置取りや陣形もより考える必要がある。
---高い回避率を持つリアル系の敵には「必中」が使えるスーパー系、逆に高い攻撃力を持つスーパー系の敵には回避率が高いリアル系と、相性も考えられている。
---被弾しやすくなった事によって「底力」の価値も上昇。アルトロンガンダムと五飛にボーナスを付け、開幕早々自爆…という面白い遊び方も可能。
--エースボーナス・カスタムボーナスの個性化も、戦略性を高めている要素の一つ。
---ユニット1機1機に、パイロット1人1人に個性と運用方法が定められており、それらを柔軟に活用してのゲーム攻略は実に面白い。特にサンドロック・ドラグナー3型・ガルバーFXII・クワトロ・戦艦系等は特に重要。
---エースボーナスの個性化によって、機体とパイロットの意外な組み合わせが高い効果を発揮する場合もある。このため乗り替えする面白さも高まった。
--戦艦の重要性が高まっているのも本作の長所の1つ。
---援護防御・「EWAC」による命中回避の底上げ・強化パーツの使用・MAP兵器による資金稼ぎと削り等、本作を攻略する上で欠かせない要素である。
---そのため本作の戦艦は、他作品と比較してもかなりHPが高い。ナデシコ(Yユニット)ですら15300、ラーカイラムに至っては''33000''と『第3次α』のヱルトリウムに匹敵するHPを持っている。SRPGが苦手なプレイヤーでもない限り、落ちる事はまずありえないだろう。むしろ「どうやったら落ちるんだ」というレベル。
---余談だが、ブライトさんのエースボーナスが''「味方搭載時の回復量100%」''と恐ろしい事になっている。アストナージが過労死しそうで心配。
--敵のHPも上がっているため、援護攻撃の重要性も大きく上昇した。Ez-8やヘビーアームズ改(EW版)等の援護向きユニットがより一層輝いている。

**問題点・賛否両論点
-初心者には若干取っつきにくい難易度
--SRPGとしての戦略性が重視された半面、全体的な難易度が大きく向上したため、ライトユーザーからの受けは悪い。
--『αシリーズ』や『スパロボW』等、戦略性よりも「好きな機体を使ってサクサク進めるのが好き」というプレイヤーには辛いだろう。

-高難度なりに良好なバランスだが、終盤の火星ルートのボス「ドン・ザウサー」だけは話が別。ある意味ラスボスをも凌ぐ本作最大の難敵。
--GBA版でもかなり強敵だったが本作では更に強化されており、HPは181500もある上にHP回復能力により毎ターン18000も回復されてしまう。装甲も高く、おまけに底力LV9持ちなので、HPが減ると異常なまでに硬くなり、回避力も跳ね上がるため必中や感応なしでは攻撃が当たらず、武器をMAX近くまで改造したスーパー系やゴッドガンダム等でないと碌にダメージを与えられない((ルート分岐の関係で、本作の強機体であるダイモスなどは別ルートに行ってしまっている為、使える機体が限られるのも辛いところ。))。
--おまけにドンの前にはコロス戦があり、コロスはドンより若干弱い程度((HP151000、底力LV8。ただEN切れを誘発すれば射程1の格闘しか使えなくなるので、その点ではドンよりは楽。))の強敵であるためここでSPを使い切るとドンに勝てる見込みがなくなってしまう。ユニットの武器改造段階次第では詰みの可能性もある((本作では全滅プレイによるデメリットが殆ど無い事や、このMAPの敵の中に多額の資金を持っている敵がいる事を活かし、全滅プレイで強化して戦う手も無あるので、詰んだと思っても諦めなければ何とかなるかもしれない…素直に分岐前のデータをロードした方が早い気もするが。))。
--多少、邪道な方法だが、ガンダムW勢がどちらの分岐を通ってもいることを活かし『自爆』の連発でHPを削る方法もある。

-BGM
--BGM自体、音質自体に問題は特にないのだが、一部BGMがGBA版から変更されている。しかも変更されたのが評判の良かった曲ばかりである。
//それなりの事情あっての物なら「擁護のしようが」と書くのはやめるべきかと
--ひとつが『機動戦士Zガンダム』の戦闘BGM。
---戦闘BGMが変更されたせいで、森口博子氏の名曲である「水の星へ愛を込めて」が聞けなくなっている。作曲を担当したニール・セダカの曲の版権料はかなり高いらしく、それが原因と思われる。同時期に発売・稼働した[[機動戦士ガンダム ガンダムvsガンダム >http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/475.html]]及びその派生作品も、やはりZガンダムは劇中BGMであった。
---ちなみにスパロボで戦闘BGMとして聞けるのは、本作を除けば『初代α』と『α外伝』のみで、しかも条件付きである。
--もうひとつが『機動武闘伝Gガンダム』の戦闘BGM。
---元々必殺技時以外の通常戦闘BGMは前期OPの「FLYING IN THE SKY」であったが本作では『MX』以降で採用されている「最強の証~キング・オブ・ハート」に変更された。
---変更後の曲も印象的なBGMではあるため、不人気な曲というわけではない、むしろ人気曲なのであるが・・・。

-ウイングガンダムゼロの攻撃力が悲惨
--フル改造した際の攻撃力がフル改造時のガンダム試作1号機fbに負け、戦闘機であるガルバーFXIIと同じという悲惨さ。使うには愛が必要になる。
---その一方で他4機のガンダムは、エースボーナスやカスタムボーナス、バランス変更等によってより優秀な機体に仕上がっている。
---バランスブレイカ―と言われたデスサイズヘルに至っては、弱体化どころかより一層強化された。GBA版ではオミットされていたハイパージャマーが実装され、またエースボーナスとカスタムボーナスにより回避率が更に上昇、「集中」を使わずとも単機で雑魚を壊滅できてしまう。避け続ければいずれ当たってしまうという連続ターゲット補正も、新しく追加された「不屈」によりカバー可能と隙がない。相変わらず射程&地形対応空という問題はあるが、射程に関してはガンファイト習得によりフォローしやすくなっている((ただし、これは十分な手間と資金を掛けた上での強さである。本作は無双はしにくくなっているので、これは好意的に受け止められている。))。
//--ちなみに、『R』ではガンダムエアマスターに負けるという悲惨さであり、ワンダースワンで参戦した時も酷かった。携帯機版スパロボの開発スタッフに嫌われているのだろうか?
//DやWでは問題ない能力になっていたので嫌われてるという憶測は見当違いだと思います。
//WS版もC1はどうなのかは分からないが、リメイク版C1はNTが乗ったUC系MSに比べたら霞むが低EN消費のツインバスターライフルがあったし、C3も射撃系ユニットが冷遇気味の中でも性能が高くツインバスターとゼロシステムがあるから記事に記述するほど弱くはないぞ
//C1は弱いがそれでも愛があればなんとか使えるといったLV、でもその時はまだNT至上主義だったころだったから非NT以外のリアル系が弱いのはこれに限った話じゃない
--その埋め合わせなのか、ツインバスターライフルの演出が新規描き起こしになってはいるが……。

-その他
--『第3次α』以降の作品では、ゲームの進行と同時に図鑑の解説文が加筆されていくのだが、本作にはそれがなく、最後まで同じ解説文。
--若干戦闘ボイスの種類が少なめ。有名なキャラ同士の対決でしか特殊台詞が出ない場合が多く((アムロVSシャア、コウVSシーマ等。))、他にも合体攻撃を行うとたまに台詞が噛み合わない事も。
--MAPが2D。据え置き機と同等の性能があるPSPなので3DMAPを望む声も多かった。
---但し初PSP作品の『[[MXP>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/992.html]]』の3DMAPが極めて見難かった事を受け、快適性重視のため2Dにしたとされる。実際後の『第2次Z』でもMAPは2Dで描かれている。
--キャラクターの顔グラフィックが各キャラ1種類のみ。他のキャラが1種類しか無いときでも導入されてた『Gガンダム』系のキャラのスーパー・ハイパーモード時の顔すらないというのは首を傾げたくなる。
--恐らくこれらの問題は、ROM容量の節約やロード時間の短縮のためではないかと思われる。
---インストール機能をフル活用し、ロード面と演出面を両立させた『第2次Z』ではグラフィックが変化するようになった。

**総評(PORTABLE)
-あらゆる点を据え置きと同等のクオリティに引き上げ、更に新旧様々な要素を搭載。ハードの進化による快適さと、高い戦略性を楽しむ事ができる作品。
-その反面、難易度の急激な上昇により新規プレイヤーには少々辛い作品になっており、戦闘アニメの流用も気になるところではある。
-人によって賛否は別れるだろうが、1つの作品として全体的に見れば、十分に良作であると言えよう。
--また、『MXP』と比較すると、ノウハウの蓄積が顕著に感じられる作品である。本作の仕様はその後の作品にも一部受け継がれている。
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