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スーパードンキーコング3 謎のクレミス島 - (2011/07/08 (金) 00:47:04) のソース

*スーパードンキーコング3 謎のクレミス島

【すーぱーどんきーこんぐすりー なぞのくれみすとう】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000066BPJ)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売元|任天堂|~|
|発売元|レア|~|
|発売日|1996年11月23日|~|
|定価|6,800円|~|
|>|>|CENTER:''[[ドンキーコングシリーズ・関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/678.html]]''|

**概要
任天堂・レア社のタッグで制作されたスーパードンキーコングのシリーズ第3弾。前作に登場したディクシーコングと新キャラクターのディンキーコングが主人公を務める。

**ストーリー
>キャプテンクルールとの戦いに勝ったドンキーたちは、DKアイランドでのんびりと過ごしていました。~
ある朝、ディクシーがディディーの部屋を訪れると、ディディーの姿はなく、メモだけが置いてありました。~
&bold(){「ディクシーへ}~
&bold(){ ドンキーとしまをたんけんしてくる。あすもどる。}~
&bold(){                ディディーより」}~
リンクリーによると、ドンキーとディディーの姿は見かけたけれど、行き先は聞いていないとのこと。~
ファンキーを訪ねると、親せきのディンキーコングを連れていくように言われます。~
ディンキーは赤ちゃんコングですが、きっと冒険の大きな助けとなるでしょう。~
ディクシーとディンキーは謎につつまれたクレミス島でドンキーとディディーを見つけ出すため冒険に出発しました。
//説明書より

----
*特徴および前作からの変更点
-「チームアップ」の差別化
--前作はどちらが投げても性質は同じだったが、今作では挙動が変化するようになった。
--ディクシーを投げると離れた足場へ移動する、前作と同じような使い方ができ、反対にディンキーを投げると特定の床に穴を開けたり、壁に当て、戻ってきた所に飛び乗ると鋼鉄製タンクのように移動することができる。ただし攻撃力はないので魅せ技にすぎない。

-アニマルフレンドが主体となるステージが大幅に増えた。中でも新登場のエリー(象)は、
--鼻でタルを吸い寄せる
--滝や水辺の水を吸い込み、それを使って攻撃することができる
--苦手なスニーク(鼠)の姿を見ると一目散に逃げ出す
   などの多彩なアクションを見せ、アニマルフレンドの中で最も多くのステージに登場する。

''アニマルフレンドの変更''
-基本的な性能は前作「2」に準拠。主体となるステージが大幅に増えた。
-ランビとラトリー、クラッパー、グリマーがリストラされ、代わりにエリーとパリーが追加。各アニマルの特徴は以下の通り。
--''エンガード・スクイッター・スコークス'':基本的には前作と同じ。ただしスクイッターは敵を踏んで倒すことが出来るようになった。
--''コークス'':前作と異なり飛べるようになった。卵を吐いて攻撃できないのは同じだが、代わりにタルを足で掴んで運ぶことが出来る。足で掴むためにコング達を運べないため、利用するのは変身のみ。
--''エリー'':象のアニマルフレンド。前作までのランビと比較するとパワーはないが、様々な動作が可能。
---タル持ち上げて投げられる。鼻息で離れたところにあるタルを吸い寄せることも可能。
----滝や水辺の水を吸い込み、発射して攻撃できる。使えるのは一部のステージのみで、使えるステージでは画面右下にゲージが表示される。
---ネズミが苦手で、ニークというネズミの敵を明るい場所で見てしまうと一目散に後退する。要するに暗い場所で倒せばよいのだが。ちなみに、このニークに威嚇されて驚き、暴走(勝手にどんどん進んでいく)したエリーを操作するステージも存在する。
--''パリー'':小鳥のアニマルフレンド。乗る事は出来ず、コングたちの頭上を一定距離を保って飛び、アイテムを取ってくれる。アイテムを持っている「ブーティバード」以外の敵(主に蜂の敵である「バズ」)と接触すると逃げてしまう。
---あまり役に立たないように聞こえるが、禁止サインまで連れて行くとボーナスバレルになることが多い。

**評価点
&bold(){シリーズ最高のグラフィック}
-「スーパーファミコン史上最高のグラフィック」を自ら謳うだけあって、グラフィックはシリーズ最高なのはもちろん、スーファミの中でもトップクラスのグラフィックを誇る。

&bold(){やりこみ要素のパワーアップ}
-普通にゲームを進めるだけでも各ステージのボスを倒したり、島に住むクマの願いを聞いたりしてアイテムを集めていく必要がある。

-「ボーナスステージ」「DKコイン」が前作に引き続き登場。
--各ステージに隠されたボーナスステージをクリアすると「ボーナスコイン」が入手できる。ボーナスコインは隠しエリアのステージを開放するために必要となる。
--DKコインは各ステージに隠れている「コイン」という敵を倒して入手するのだが、コインは盾で正面と上をガードするので背後から攻撃しなくてはならず、コインの攻略法が一種の謎解きになっている。

-各地のほこらに封印されていたりクマに飼われていたりする「バナナバード」の収集。封印はミニゲームをクリアすることで解くことができる。すべて集めると真のエンディングを見ることができる。

-ちなみに、今作の最大達成率は103%。「ハードモード」(後述)をクリアするとさらに達成率が上がる。

&bold(){練りこまれたステージ構成}
-相変わらず高めの難易度設定に加え、ステージごとに凝ったギミックが用意されている。例えば、
--後ろについてくる魚「ニブラ」に食べられないように敵を食べさせながら進む&bold(){「はらぺこニブラ」}
--下から迫ってくるのこぎりに追いかけられながら木の中をのぼっていく&bold(){「ハラハラのこぎり」}
--スクイッターに変身して謎の照準に撃たれないように工場地帯を進む&bold(){「ねらわれたスクイッター」}
--左右逆の操作+後半の高速覚えゲーに泣かされる&bold(){「ポンコツロケットでゴー」}
   これらは楽しくもトラウマなステージとして記憶に残る。また、ボーナスステージやボスの攻略法にも一ひねり加えられており、こちらも一筋縄ではいかない。

&bold(){良質なBGM}
-今作のBGMはイーヴリン・フィッシャーが担当しており、デヴィッド・ワイズが担当した前2作とは雰囲気が異なるが、軽快なメロディーが楽しい『Stilt Village』(湖ステージ)やエレキギターが唸る『Nuts and Bolts』(工場ステージ)、「ハラハラのこぎり」でおなじみの『Treetop Tumble』(森ステージ)など、いずれも良曲ぞろいである。また、渓谷ステージで流れる『Rockface Rumble』は前作の鉱山ステージで流れた『Mine』の良アレンジとなっている。

&bold(){前作からの改善点}
-エリアと全体MAPを自由に行き来できるようになり、「ステージが難しくてセーブポイントが利用できず詰む」ことがなくなった。

-相変わらず残機は保存できないが、買い物などに必要なベアーコインがセーブに反映されるようになった。

-スワンキーの所に何度でも行けるようになった。今作ではボールを的にぶつける「ポイポイゲーム」のテントを経営しており、ゲームに入り浸っているクランキーとの勝負に勝つとバナナやベアーコインが入手できる。

**残念な点
&bold(){ドンキーコングの扱い}
-今作でもドンキーは敵に捕まっており、エンディングで僅かに登場するだけで一切、操作できない。前作でも囚われの身ではあったが、唯一、キャプテンクルールに止めを刺すという見せ場があった。スーパー&bold(){ドンキーコング}シリーズでありながら彼の処遇は決して良いとは言えない((海外版の副題は「Diddy's Kong Quest」「Dixie Kong's Double Trouble!」と主人公の名前になっており、その傾向はより顕著である))。

&bold(){ストーリーが空気}
-冒険の目的は上記の通り『行方不明になったドンキーとディディーを探し出す』ことなのだが、途中で出会うクマたちも&bold(){コングファミリーも}彼らの行方についてまったく触れないので、ゲームを進めるうちに冒険の目的を忘れてしまいがち。

-ラスボスを倒すと突然ドンキーとディディーが姿をあらわす。どうやら探検の途中で連れ去られたらしいのだが、詳しい事情ははっきりせず真相は不明。しかもクランキーに「2人の冒険はどうだった?」と尋ねられると、「よくがんばったと思う」「感動した!」と答えるのだが…どこで見ていたんだ? 最後の最後で余計な謎が増える。

-ちなみにラスボスについてもまったく触れられていないので、登場が唐突に感じる。一応世界征服を企んでいたり、カミさんがいたりするらしいのだが。おかげで今作のクレムリン軍団がどういう組織なのかがいまいち把握できず、ストーリーのよく分からない感じを助長している。

&bold(){ディクシーとディンキーの性能差}
-前作同様ディクシーの使い勝手が良すぎるのに対し、当たり判定が大きいディンキーでプレイすると難易度が急上昇する。特に、こちらに向かってくる敵をかわしながら横に張られたロープを移動する「クラスプロープ」「クレバスをのぼれ」や、動きが鈍くなる水中ステージをディンキーだけでクリアするのは至難である。

-ディンキー独自のアクションを使う機会も少ない。特に「水切りジャンプ」の活躍する機会が「あるステージのボーナスバレルに行くとき」と「あるステージのDKコインを取りに行くとき」の2回しかない((厳密に言えば、その2か所もかなり強引にではあるが他の手段で突破可能だったりもする。))のは哀しい。「ローリングプレイ」((ディクシーがチームアップをしたときに使えるアクションの1つ。壁にディンキーをぶつけ、転がってきたディンキーに乗ることができるが、このアクションができる場所が少ないうえに「鋼鉄のタンク」と違って敵を倒すことはできない。))にいたっては攻略には一切必要ない。

&bold(){ボーナスステージの難しさ}
-今作のボーナスステージは入る条件がシビアなものが多い。特に前述のパリーがボーナスバレルに変化するステージの場合、連れて行くのに失敗するとステージごとやり直さなければならないため手間がかかる。また、アニマル禁止サインでボーナスステージが出現するのは1回きりなので、ボーナスステージ自体もやり直しができず、余計に緊張感が高まる。

-&bold(){あるボーナスステージではアクションとかけ離れたシューティングになる}。説明なしに突然始まるので初見でクリアするのは難しい(特にボーナスコインの取り方!)が、慣れると楽しい。

&bold(){アニマルフレンドの存在が微妙}
-本来攻略の手助けとなるべきはずのアニマルフレンドだが、今作で初登場した象のエリーと小鳥のパリーはともに癖が強く、むしろ難易度を上げるための存在と言われがちである。
--パリーは前述の通り。エリーについては前作まで登場したランビに代わる陸上向けキャラであったが、ランビに比べると大幅に弱体化しており爽快感も皆無なため、「なぜ今までお馴染みだったランビを削ってまでこんな微妙な性能の新キャラを出したのか?」と言う声が多々ある。

-アニマルフレンドに「変身」して進むステージばかりで「乗る」機会が少ないのも「特殊操作を要求される=難易度上昇」というイメージを強めている。そのせいか、コークス・パリー以外のすべてのアニマルフレンドに乗って進む「ともだちがいっぱい」というステージがある。今作で唯一スコークスに乗ることができるステージである。

**その他
-全体の雰囲気が前作までと比べ若干洋ゲーチックになったことで賛否が分かれているようだ。特に敵キャラクターについては前2作からほぼ完全に一新され、「ジンガー」などお馴染みだったモンスターも似た役割のキャラクターに置き換えられたため、その変化が目立つ。そのほかには以下の点が挙げられる。
--前作までのクレムリン軍団の配色が爬虫類らしいものであったのに対し、今作は緑・青・黄色・ピンク・赤などの1色であること
--なぜかピエロの顔をした魚「ココ」や大きく血走った目をした貝「リラーチ」など、水中の敵のデザインが不気味なこと

-レア社のゲームではおなじみの「チートモード」が存在する。データ選択画面でコマンドを入力したあと特定のチートコードを入力すると発動する。チートコードの中には「服の色を変える」「ボーナスステージの曲をクリスマス風に変える」といったお遊び的なものから「DKバレルの数を減らす」「DKバレル、コンティニューバレルをなくす」といった実質的なハードモード(この状態でクリアすると達成率が上がる)まで、さまざまなものがある。

**その後の展開
-前作同様、GB版が制作されている。『ドンキーコングGB ディクシー&ディンキー』というタイトルで、ストーリーからコース設計、ボスの挙動までがほとんど別のゲームとなっている(本作は当初『ドンキーコングランド2』としてGB後期に開発されていたが、一端開発中止となってGBC用に作り直された逸話がある)。また、日本版はGBC専用ソフトとして発売されたが、海外版はモノクロとなっている。

-2005年に[[GBAに移植された>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/869.html]]が、BGM・ボイスやミニゲームの差し替え、追加ボスなどのテコ入れがことごとく不評を買う微妙な出来となってしまった。ただし、新規追加されたエリアの完成度は高い。

-VC配信もされているので、BGM・ボイスなどが気になる人や往時を懐かしみたい人はこちらの方がおすすめ。