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*クローバー図書館の住人たちⅡ 開発・販売元:澪(MIO) [[公式サイト>>http://www.mi-o.jp/product/clover_library/index.html]] *製品概要 | タイトル | クローバー図書館の住人たちⅡ | | ジャンル | 「本」擬人化女性向け恋愛アドベンチャー | | 対応機種 | 日本語版WindowsXP/Vista/7/8/8.1 | | 定価 | 通常版:3,800円(税別)、おもてなしパック:8,500円(税別) | | 発売日 | 2015年4月24日 | *要点 ■2014年度大賞「クローバー図書館の住人たち」の続編 ■前作と同様。フルコンプには3時間ほどしかかからない ■あまりのボリューム不足に「納期が間に合わなかったから分割したのでは?」という邪推が起きる ■恋愛要素も薄く、唐突に恋愛関係になり、キャラたちは一人を除き唐突にヤンデレ化する ■今作には真相ルートなるものが追加されているが、要約すると「これまでの謎現象は全部妖怪のせいだったんだ!」 という、丸投げとパクリの甚だしい内容となっている *選評 前年度大賞を勝ち取った「クローバー図書館の住人たち」。 その第2部である「クローバー図書館の住人たちⅡ」がきたる4月24日、満を持して発売された。 しかし、一言で述べると「まるで成長していない」。 相変わらず内容は薄っぺらく、共通ルートが全体の8割程度を占めているし、主人公とキャラはいつの間にか恋に落ちプレイヤーは置いてけぼり、フルコンプにはやはり3時間もかからない現状である。 システム面も前作と相違ない。2部作にする必要性があったのかも疑わしいレベルで、納期に間に合わなかったからとりあえず分割したのでは…? と邪推せざるを得ない。 システム面、ボリューム共に前作と全く変わらないため、シナリオ面を中心にご紹介していきたい。 1)莉玖編 子供向け絵本の擬人化らしく、見た目も性格も幼い。 「本の擬人化」という特異な設定を生かすことが出来ていたのは彼のルートだけである。 乱暴に扱われるとその分擬人化した際に傷や欠損が出来る。 しかしそれを「子供向け絵本の矜持」として受け入れ、最後に主人公の為にその矜持を曲げてラスボスに立ち向かう様にはなかなぐっと来た。 しかし、ここまでやっても彼は人間化しない。ぼろぼろにならないように貸出禁止となるだけである。 このルートでの問題点は、唐突過ぎることである。 前作には欠片も存在しなかった幼馴染設定が追加され、いきなり「昔は頼れるお兄さんだった」アピール。 それに伴い、主人公は彼のことを忘れていたにも関わらず「莉玖がいたから孤独を耐えることが出来た」と言い出す始末である。 また、個別ルート中に唐突に表れた幽霊の少年は、大した盛り上がりもなく子供向け絵本の読み聞かせで無事に成仏する。この中途半端な尺をもっと別のところに使えなかったのか。 BADENDでは、深夜に主人公の人生話をせがみ、過労による寝不足で主人公がうとうとした途端にヤンデレスイッチON。主人公の身体を噛みまくるようになる。 最初は小指だけだったのだが徐々にエスカレートしていき、最終的には主人公が包帯まみれになってしまう。 質の悪いことにその噛みつき行為で愛情表現を行い、主人公に愛されていると実感するようになる。 噛みつかれた箇所を「私はこんなに想われているんだ…!」と、恍惚の表情で眺める主人公も大概だが。 2)棗編 料理本の擬人化なだけあって料理が趣味らしいのだが、元は本なため火に弱くコンロが使えない。しかし、防水&防油加工されているため、電化製品を使えば料理ができるとのこと。貴方ホットケーキ作ってませんでした? 穏やかで優しいお兄さんなのだが、攻略対象たちから腹黒呼ばわりされている。漫画にはベタすぎるほどベタな設定である。 だが、共通ルートでも個別ルートでも彼が腹黒だと感じるような言動は一切なく、最後まで一貫して「おやつを作ってくれる優しいお兄さん」のまま終わってしまうし、個別ルートに入ると主人公に激甘になる。 「資金難のため埋蔵金を掘り当てよう!」というデジャブ感満載のトンデモ展開があったかと思いきや、いつの間にか「棗の料理を提供するカフェを経営しよう!」という展開にすり替えられる。図書館要素どこ行った。 更に火に弱いというのに無理にコンロで調理しようとしてボヤ騒ぎを起こしたり、たった2週間貸し出されるだけなのにまるで一生会えないかのような悲壮感で感傷に浸ったりと、ツッコミが追い付かないほどトンデモな内容である。 中でも一番なのは、料理のレシピを2人で考案した後、突然そのレシピが赤ちゃんに擬人化するものである。もはや突っ込む気力すら起きない。 このトンデモ展開に対し彼は驚くこともなくドヤ顔で「二人の愛の結晶だよ。」と言ってのけ、主人公も疑問に感じることもなく許容する。 BADENDでは莉玖同様彼も唐突にヤンデレ化する。だが、莉玖とは違い、彼は何の前触れもなく病むので莉玖より質が悪い。 その内容も今まで空気だった腹黒設定が黒さ120%増しで復活したようなもので、徐々に本が消えゆく中、一度は逃げ出したものの、想いを捨てきれず戻ってきた主人公を、空っぽになった図書館で一人薄ら笑いを浮かべて迎え入れるというものである。 文章にすると伝わりづらいが、棗の台詞や表情、空っぽの図書館の雰囲気等、異様に薄気味悪い。力を入れる箇所間違ってませんかね? 3) 樒編 禁帯出本の画集。ぼんやりとしたひきこもりが故にぼそぼそと喋るため非常に聞き取りづらく、ボイスを飛ばしたくなるほど。問題点はそこだけである。 共通ルートの序盤から主人公を気にかけていたり、個別ルートでも他キャラの比ではないほどにラブラブしている。切なさも甘さもある良シナリオ。 他の二人がBADENDになると唐突に病みだす中、共通ルートの中でヤンデレの気を醸し出す等、ちゃんとシナリオが成り立っており、クローバー図書館全体を通してみても出来がいい。なぜこのクオリティで他キャラも作らなかったのか。 ボリューム不足が否めない今作で他キャラよりEDやスチルが多く、更に真相ルートは彼のルートからの派生だという、かなりの優遇ぶり。樒>>>>>>>その他くらい優遇されている。 しかし、樒と幸葉の関係の描写不足により、なぜ真相ルートが樒ルートから派生するのかわからずじまいである。 4)真相END 今作は前作で攻略することが出来なかった3人のキャラクターに加え、物語のカギを握るという少女幸葉が登場する。 彼女の登場により、前作で明かされなかった謎は一応明かされるのだが、それでもなぜ本が人になるのか、歴代で特に優遇されている主人公と歴代の管理人に何の違いがあるのか等、説明不足な点が多い。 どうやら彼女は人を本に、本を人にする力を持っており、歴代の管理人を悉く本にしてきたのだとか。クローバー図書館の本は攻略対象たちを除き、すべて元人間らしい。 樒のカウンセリングを行っていたら幸葉が現れ、空気だった猫の唐突な巨大化によりすったもんだがあるもののなんやかんやで幸葉もろとも浄化に成功。 人間から突然本となり、うつろな毎日を過ごしてきた幸葉。満たされたいがために主人公を管理人にしたというのに、巨大化した猫を元のサイズに戻しただけであっさり満たされ、笑顔で昇天していく。 こうしてクローバー図書館は平和になった! その際に「幸葉が本になったのも、ただの本が人になるのも、クローバー図書館の不思議現象はぜーんぶ妖怪の仕業だったのさ!」というどこかで聞いたフレーズを聞くことが出来る。 明かされていない謎を無理矢理妖怪のせいにするのはいかがなものか。 攻略対象は真相ENDを迎えても人間化することはない。猫と幸葉が浄化されたことで彼らの身に起きた変化は「樒の持ち出し禁止が解除された」 これだけである。 ちなみに真相BADだとラスボスである猫に主人公の身体が乗っ取られてしまうのだが、「主人公が妖怪になった! こんな時には塩撒け塩!」→「やべぇこれ塩じゃなくて重層だった!」というなんとも間抜けな展開が繰り広げられ、最終的に図書館ごと乗っ取られる。 以上、だらだらと各話のレビューを書いてみた。 前作からまるで成長していない今作が、果たしてクソゲーに値するのか。 その判断は乙女の有志に委ねることとする。

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