アルカナ・ファミリア2

原作・開発:HuneX
発売元:COMFORT
公式サイト


製品概要

タイトル アルカナ・ファミリア2
ジャンル 恋が運命を解き証すADV
対応機種 PSP
定価 通常版:6,090円(税抜5,800円)、限定版:8,190円(税抜7,800円)
発売日 2013年11月14日

選評

アルカナ・ファミリア2
雑誌でのキャラ1人1人見開きページを利用大きな告知解禁
魅力的なキャラのセリフ、少し成長したイラスト、

『2』では、サブ攻略対象として新たに3名が追加され
全部で11名の男性キャラクターとの恋模様が描かれている。

今までの作品のこともあるが筆者はこの初報に胸を躍らせていた。
本当に心踊らせていた。
開封してこの結末を見るまでは。


【イラスト】
まず最初にこれは筆者の個人的感想で終わるか、と思ったが同じような声が多いので記載させてもらおう。
一言でいうなら雑、手抜きである。

●スチル
おまけページのキャラ別ページ11枠
攻略中スチル7枚(うち差分枠として1枠)
エンディングスチル4枚(エンディング3種に各1/差分1枠)
差分で1枠取るのである、しかもこの差分大きくイラストが変化するものではない。
顔を度アップにしてニコッと笑うのみ・・・等
差分として1枠使う意味がよくわからない。

●アルカナの売りである漫画風演出の漫画部分の作画崩壊
本作品が売りにしている筈の当部分だが作画崩れ・使いまわしが大変目立つ。
成長したキャラの筈なのに前作からの使いまわしもあるため突然幼くなったり、突然顎の突き出た攻略キャラ、
大はしゃぎするシーンで戦闘立ち絵の使いまわし(切り抜き)

●ところで
『2』では、サブ攻略対象として新たに3名が追加され
全部で11名の男性キャラクターとの恋模様が描かれている。

サブ攻略だから致し方ないのか3名分の個別スチルページはない
サブだしまぁ仕方ないのかもしれない。気にせず次にいこう。


【システム・操作面】
●次に今までの作品からアルカナファミリアは
システムに関しての問題がよくあげられるが、今作もまぁ健全である。

エピローグ←強制セーブ

キャラ選択(2週目以降はここから開始も可)←強制セーブ

第一章←強制セーブ

共通小話等←強制セーブ

共通小話やらキャラ別小話など←強制セーブ

(※小話の数はキャラや章により変わります)

第二章←強制セーブ



今作はこのシステムが強制である。オプションを探したが拒否権は無かった。
セーブ忘れて寝落ちでデータが!なんてドジっ子プレイヤーへの配慮だろうか。
小話が10クリック程度で終わるものもあり話のテンポを崩す。

スタッフ配慮として既読・強制スキップの他シナリオスキップが存在するが、セーブをする点は変わらないので
セーブ地獄からはどうにも逃げられない。

また攻略終えた部分までなら途中で他キャラルートにも飛べるシナリオ選択という

機能もあるのだがスタッフの設定したシナリオ選択場面でしか選択出来ないので
便利なようで使いたいときに使えない糞仕様である。

●シナリオ選択といえば・・・
『2』では、サブ攻略対象として新たに3名が追加され
全部で11名の男性キャラクターとの恋模様が描かれている。

おかしい、サブ追加された3人専用のシナリオチャートが見当たらない
どこを探しても見当たらないのだ。すでにページ全体にシナリオチャートがめぐり入る余地がない。
彼らだけ次のページにでも飛ぶのかな?と期待しつつ次の話をしよう。


【シナリオ】
上記2つに関して長く語ったが筆者にとって上記2つは本当に些細なことに感じたシナリオは地雷まみれであった。

頭に入れておいて欲しいのだが本作はシリーズ3作品目(ミニゲーム除く)であり、
ゲームのスタート画面で選べるのは
主人公ルート
恋人ルート(付き合っている状態~)
ということだ。

●金太郎飴シナリオのため展開がすべて同じ
本作を紹介するなら彼氏と協力してタロッコを封印する話です。
(※タロッコ:主人公たちが得た特殊能力)

この一言で片付くレベルの内容なのである。
冒頭→Aパート(数パターン)→能力代償をどうにかしなきゃ!→エンディング

チラシ等で「タロッコ封印!」と煽り文がついていたが本当に全員それしかなかったので驚きである。
(当作品はシリーズ3本目です)

●今まで作品にはない多数のBADエンド
前2作では能力を使う事による代償が至極曖昧な状態であり、能力を使おうが代償なんて関係ない的な展開を
繰り広げていた本シリーズだが、今作では突然それが非常に重たい状態で攻略キャラに降りかかる
(主人公は元気です)

・代償が消えないでどのエンディングでも失明するキャラ
・主人公ルート(エンディング2種)のうち片方で問答無用で死亡する攻略キャラ
(※全員1通り攻略後生き残るエンディング解放有)
・その他代償(主人公の元を離れなければならない体質/失聴/感情を失う/死亡/仲間からの記憶・存在の末梢等)

前途で金太郎飴とシナリオに関して告げたが
冒頭(わいわい)→Aパート(わいわい)→段々と代償の話で重く暗い雰囲気になっていくシナリオであり
先に進めば進むほど楽しくなるどころか気分が落ちていくシナリオにゲームを封印したくなったのは筆者だけでは
ないだろう。

●地雷まみれの寝取られ系シナリオ
1)攻略キャラが主人公の娘とくっつくエピソード
各キャラ最良のエンディング後には追加エピソードが読めるのだが、とあるキャラクター最良エンディング後、
愛娘が生まれその愛娘が別の攻略キャラに惚れ求婚を迫っているのを諭す話が追加エピソードとして組み込まれて
いる。
しかも相手の気持ちを考えてゆっくりね?と主人公は後押しモード
求婚迫られているキャラもまんざらでなさそうな雰囲気で終わるのがもう笑うしかない

2)代償を負ったままのキャラの目の前でキス、寝取られ宣言
シナリオ話冒頭で出したが「恋人ルート」スタートの話の本作だが、ジョーリィルートにて恋人スタートにも
かかわらず他キャラとのエンディングが存在する。

ちなみにジョーリィは前途で記述したどのエンディングでも代償を負ったままになるキャラである。
盲目になってしまった彼と心配する主人公と仲間たち
彼の目に関して治せる方法がないかどうかというルート終盤
その選択肢は突然やってきた。
選択肢1つで物語は突然あらぬ方向に進みだすのだ。

「早く目を直さないとお姉ちゃん奪っちゃうよ」
ジョーリィの息子的立場のエルモによる唇キススチル
(※新規追加攻略キャラの3人と紹介されていたキャラです)

そして告げられる「エルモエンディング攻略終わりました」アナウンス

キャラが盲目になってしまったという悲しみも吹き飛ぶ展開に自分の攻略方法が間違っておりバグか何かで
ルート解放されたのか?と疑ったがどうにもゲームは正常に作動している。

一応補足するならジョーリィルートにてエルモから主人公は一方的に猛アタックされるが主人公はジョーリィ
大好き状態であり、彼に心揺らぐ展開もそのような選択肢も無いのである。

なんとなく察しがつくかもしれないが
新規追加されたうちの1人エルモに関しては【上記のみ】である。

●新規攻略キャラ追加!?とは宣伝詐欺
『2』では、サブ攻略対象として新たに3名が追加され
全部で11名の男性キャラクターとの恋模様が描かれている。

何度でもこの言葉を私は引用しよう。
スチルページもない、シナリオルートも無い、もうこれはすべて現実でありこれが新規キャラ3人に関する扱い
なのである。

3人のうち1人エルモについては上記を参照に残り2人に関してだが、全員攻略後に解放される主人公ルート2、
これで分岐するのかと思いきや主人公ルート2が終わるとシナリオが解放されこのシナリオのみである。

1人は久々に再会後に俺はずっとお前が好きだった!結婚してくれ!
と告白をされ終わり(スチルもありますが白光背景の相手キャラピンスチルのみ)

1人は久々の再会後に2人で景色のいい山に登るわけだが、そこで人間ではないので感情とか好きとか判らない等
キャラの苦悩を聞いたのちに実は今日ここに連れてきて貰ったのはお前を好きだって叫ぶためだ!(白光ピンスチル)
今のさっきの話なんだったの?と聞き返す余地もなく終わる。

シナリオのお粗末さも酷いがサブ【攻略】キャラと宣伝していた割に分岐する場面も何もなく一方的に愛を
告げられるエピソード(※主人公からの愛している宣言系はありません)

恋模様が描かれている。
恋模様はどこに描かれているのだろうか。


大変長くなってしまったがこれでも一部抜粋
1番ひどい部分のみの抜粋なのである。
他はあなたの目で確かめるのにはあまりにも面倒な道のりなのでおすすめしない。

最後に解放されるシナリオにてこの先のシナリオはない風演出があったが、最後の作品としての
お粗末シナリオ・展開に私はアルカナファミリア2をエントリー作品として推薦いたします。
最終更新:2013年11月24日 22:53