埋めてくれるのはあなた

 次の作戦に向けてのブリーフィングが終了し、ガンダムマイスター達が席を立つ。そんな中、ロックオン・ストラトスはスメラギ・李・ノリエガに呼び止められた。

「ロックオン、今夜は空いてる?」
「まあ、空いてるなくもないような。強いて挙げると、ハロと遊ぶってのがあるんですが」
「じゃあ、空いてるわね。あなたには特別ミッションを与えます。いいわね?」
「喜んで、ミス・スメラギ。で、いつに?」
「21:00に、私の部屋で。待ってるから」
「了解」

 そう言って二人は別れた。ロックオンは部屋に戻ったあと、シャワーを浴びる。ロックオンはその後に、ハロに向かって話しかける。

「ハロ、悪いけど相手出来ないんだ」
「ナンデ?ナンデ?」
「ミス・スメラギとミッションの事で、ちょっとね」
「ガンバレ、ガンバレ」
「ああ。ハロはいい子して待ってるんだぞ」

 ロックオンは部屋を出て、スメラギの部屋に向かった。ロックオンがスメラギの部屋に呼ばれることは初めてではない。何故呼ばれて、何をするのか。それも十分に分かっていた。スメラギの部屋の前に行き着いたロックオンは呼びかけた。

「ロックオン・ストラトスです」
「どうぞ」

自動ドアが開かれ、ロックオンは中へと入った。薄明かりの中、スメラギはシルクのガウンを纏い、手にはグラスを持っていた。

「いらっしゃい」
「お招きいただいて光栄です。ミス・スメラギ。あなたからのお声がかかってから、身を十分に清めてから出頭いたしました。」
「あら、尋問じゃないのよ。立ってるのもなんだし、ベッドにでも座ったら?」

 スメラギに促され、ロックオンはベッドに腰掛けた。スメラギはグラスを置いて、ロックオンの傍らに座った。
ロックオンが口を開く。

「何かありましたか?ミス・スメラギ」
「相変わらず察しがいいのね。さすがは、ロックオン・ストラトス、いい勘してるわ」
「あなたが俺を求めるときは、心に何か引っ掛かっているとき。それが分からないほど、俺は愚かじゃない。何度も情誼を重ねれば、自ずと分かってきますよ」

 スメラギは一つ溜息を漏らし、ロックオンの肩にもたれる。

「お察しの通り。ちょっと、思い出したくない事を思い出してね。酒では紛れそうにないなと思って、あなたを呼んだの」
「なるほど。酒で忘れることが出来ずに・・・ねぇ」
「あなたは極上の美酒よ。あなたとこうして話してるだけで、心が休まるし、何より酔わされてる事に気付かないんだから」
「もう十分、酔っている気もするけど。それは、褒め言葉?」
「ええ。それに、こんなの話せるのはあなたしかいないし」
「で、心に巣食ったものは取れましたか?」
「女はね、歳を重ねると、話や酒では心が晴れないことがあるの」

 ロックオンはスメラギを抱き寄せる。頬を上気させ、瞳を潤ませるスメラギの唇に引き寄せられるように、ロックオンは自らの唇を重ねる。唇を介して、酒の匂いがロックオンにもたらされる。

「かなり呑んでたのでは?」
「どうかしら?これからは、あなたに酔わせてもらおうかしら?」

 唇を重ねあい、舌を絡ませる。ピチャピチャと舌が絡む音が部屋中に響き渡る。

「ああ、ロックオン!もっと舌を絡ませて」
「仰せのままに」

 ロックオンは舌を巧みに動かしていく。スメラギの口内に舌を入れ、歯茎等をなぞる。

「はあ、はあ。気持ちいい、キスだけで蕩けちゃいそう」
「まだ始まったばかりですよ、ミス・スメラギ」

 ロックオンは、ガウンの帯に手をかける。シュルリと心地いい音と共に、帯は取り去られた。ガウンの隙間からは深い胸の谷間が見える。ロックオンがガウンをゆっくりと下ろすと、スメラギの肢体が露になる。黒の上下の下着に包まれた彼女の姿に、ロックオンは感嘆の言葉を漏らす。

「いつ見ても素晴らしい体だ。ミス・スメラギ」
「私だって同じよ、ロックオン。あなたを呼んでから身を清めて、用意万端待ってたんだから。久々に女モードをオンにしてね」

 薄明かりの中、浮かび上がったスメラギの姿は、普段とは違った妖艶さがあった。ロックオンは誘われるようにスメラギの体を求めた。首筋に舌を這わせ、彼女の反応を見て、的確に感じるポイントを突いていく。

「あんっ、気持ちいい」
「あなたの乱れる姿を見てるだけで、俺も興奮してくる。もっと見せてよ、あなたの乱れた姿」

 ロックオンの手がスメラギの胸を揉みあげる。ブラジャーから今にも零れ落ちそうな豊満な乳房を、ロックオンは弄んだ。彼の手によって、形を変えていくスメラギの乳房。その柔らかさと圧倒的な量感に、いつもながら驚される。

「おや?前よりも大きくなりましたか?」
「やぁ、はっああん!あなたの手のせいかしら、成長期はもう過ぎた、あん、はずなのに」

 ブラジャーのホックを手早く外し、スメラギの胸が姿を見せる。

「最近、垂れ気味になってるから、恥ずかしいんだけど」
「何を言ってるんです、ミス・スメラギ」

 スメラギがキョトンとした表情を見せると、ロックオンは彼女の乳房に口を付ける。

「あっ、んぅ」

 口に含み、音を立てながら乳房を愛撫するロックオン。ロックオンは言った。

「あなたは、今、熟し頃の果実なのに、どうして卑下するかな?」
「だって、本当に胸だって垂れてきてるし、体だって、若い頃に比べるとお肉が結構・・・」
「俺は熟し頃のあなたを食べられて、非常に満足してますよ。あなたはご存じない、今のあなたは若い頃のあなたにも全然負けてない。むしろ、勝ってるかもしれない」

ロックオンは、スメラギの乳房を集中的に愛撫する。乳首を舌で転がし、強弱をつけながら乳房を揉んでいく。

「これだけの重量感がありながら、張りも持ち合わせている。あなたの体を何人の男が通り過ぎていったんでしょう?」
「はあ、あんっ、はあん!おっぱいだけで、すごく気持ちいいのぉ」
「さぁて、今度は俺の方もよろしく」

 素早く下着のみを残して、脱ぎ終わったロックオンの体にスメラギの体が覆いかぶさる。彼女は手と舌を使って愛撫を始める。乳首を舌先で舐め、吸ったりするとたちまちロックオンの乳首が硬くなった。

「もう、乳首が立ってるわよ。やらしいわね」
「あなたも同じ類でしょ?乳首をこんなに立たせて」
「私は冷静よ。あなたはもう我慢できない?」
「ご冗談でしょ?」

 やがて、スメラギは乳首から下半身に向かって、舌を這わせていく。この時、スメラギの巨大な乳房が思わぬ威力を発揮する。彼女が舌を這わせる際、彼女の乳首がロックオンの体を伝う。勃起した乳首が心地よい刺激を与え
てくれる。そして、スメラギの手がロックオンの股間をまさぐる。下着の上から、撫でるように触る。

「パンツの上からでも、あなたのがはっきる分かるわ。相変わらず立派ね」
「じゃあ、してください。いつものように」
「はぁい、了解」

 ロックオンが立ち上がると、スメラギはロックオンの肉棒をなぞるように舌を這わせる。そして、下着を脱がせると、そそり立つロックオンの肉棒がそこにはあった。スメラギはうっとりとした表情で、しばし見つめると、息を吹きかける。そして、ゆっくりと肉棒をしごいていく。

「あっ、ミス・スメラギ。また、うまくなりましたね」
「絶え間ない自学研鑽の賜物よ」
「いったい、そんな時間がどこに」

 スメラギはひとしきり手で刺激を与えて、硬度を増した肉棒に舌をつける。亀頭を舌でなぞり、舌先でペロペロと舐めまわす。ロックオンは思わず腰が引けた体勢となる。我ながらカッコ悪いと思いつつも、気持ちよさには抗えない。

「どうしたの?腰が引けてるわよ」

 そう言うと、スメラギは肉棒を口に含みつつ、前後に動かした。緩急をつけつつ、同時に陰嚢も刺激する。

「うっ、ああん!・・・気持ちいい、あなたの口の中、膣内にいるような感じがする」
「女の子みたいな声出して。我慢してんの?漏れてるわよ、カウパーが。どうする?一回出しておく?」
「じゃあ、お言葉にあまえて。一回出すかな。でも、まだイキませんよ」
「仕方ないなあ、する?アレ」
「是非!」

 まずは、ロックオンの肉棒をスメラギは自分の乳房へと誘う。そして、亀頭部を乳首に押し付け、クリクリとこねくり回す。先ほどのフェラチオで敏感になってるロックオンには、苦悶とも快楽ともいえた。さらに、ロックオンの肉棒をスメラギの乳房が包み込んだ。彼女の乳房の柔らかさと、暖かさにロックオンは思わず声を上げる。

「あっー!やはり、あなたのは極上、すぎる!気持ちよすぎて、すぐに暴発しそうになる。おっ、ああ」
「そうよねえ、ロックオンはこれだと、必ずイッちゃうよねえ。じゃあ、どう?こういうのは」

 スメラギは再び、乳首をロックオンの肉棒に押し当てると、上下左右に動かした。今度は亀頭部ではなく、裏筋にも乳首がやってくる。くまなく乳首に刺激され、ロックオンの肉棒は今にも暴発しそうなほど、いきり立っていた。

「どう?もう出ちゃいそうなじゃない?ふふっ、ロックオン。あなた、気持ちよさそうな顔してるわ。普段のあなたからは想像できない、感情的ないい顔」
「ああ、はあぁ・・・あなたの、せいですよ」
「じゃあ、解放してあげましょか」

 ロックオンの肉棒は、スメラギの乳房に挟まれた。ロックオンの肉棒は、スメラギが上下に乳房を動かすたびに見え隠れする。ロックオンは出したい衝動と戦いながら、スメラギの乳圧に耐えている。

「頑張るわね、感心感心!じゃあ・・・とどめっ!」

 そう言うと、スメラギは顔を覗かせたロックオンの先端部を舌先で舐め始めた。上下に揺する動きはゆっくりとなるが、舌先の動きは激しくロックオンを刺激する。

「あっ、ミス、スメラギ。ははは、もうどうにでも」

 ピッと、液体が飛んだと思ったその刹那、濃厚な白濁液がスメラギに向かって飛んできた。避ける暇なく、それは彼女の顔にかかった。一回出しても、断続的に射精は続き、スメラギの体はロックオンの精液まみれとなった。ようやく射精が収まり、スメラギは自分にかかった精液を指に取ると、それを口内に流し込んだ。

「ロックオン、溜まってたのね。こんな濃厚な、量もたくさん」
「はあ、はあ、ミス・スメラギ。お味はいかがですか?」
「もっちろん、濃くて美味しいわ。あ、搾り取ってあげる」

 スメラギはロックオンの肉棒を咥え込むと、ゆっくりと音を立てながら、スメラギは残りの精液を吸いだす。射精したばかりで、敏感になっているロックオンは思わず腰砕けになる。吸い出したあと、キレイに舌で舐めたあと、スメラギは満足そうな笑みを浮かべる。

「では、次は俺の番」

 ロックオンは、下着越しにスメラギの秘所に触れた。下着越しからでも、充分に愛液で潤っているのが分かった。

「お漏らししてるくらいに濡れてる。相当、気持ちよかったんですね」
「あなたのをおしゃぶりしたり、挟んでたら私も興奮しちゃって」
「じゃあ、後ろを向いて」

 スメラギは言われたとおり、後ろ向きになった。

「Tバックか、ミス・スメラギ。実にイヤらしい眺めだ」

 ロックオンは背中に舌を這わせる。スメラギはビクンと体をのけ反って反応する。ロックオンの攻撃は舌だけではない。指先を使って、スメラギの体を撫で回していたのだった。

「あんっ、うまいわロックオン!ふぅん、はっあぁぁ」
「まだ・・・これからですよ。気持ちよくなるのは」

 指先が、スメラギの脇腹を踊るように通り過ぎる。そこから、尻や太ももにまで、ロックオンの指は活動域を広げていた。指の動きも、前後だけでなく、円を描くようにしたり、摘むように指を動かす。

「あぁ、ゾクゾクしちゃう!あなたのその指、ひゃあ」

 ロックオンは下着を脱がせると、まずは手で触れてみた。

「ふっ、こんなに濡れてるとは。男冥利に尽きますね。もっと濡らしてしまいたくなる」

 ロックオンがスメラギの秘部を弄ぶたびに、クチュクチュと水音が響く。さらにロックオンは、彼女の勃起している突起に舌先をつける。舌で刺激すると、さらにスメラギは体全体で敏感な反応を示す。口で音を立てながら、肉芽を吸い出さんばかりに吸っていく。その度にスメラギは、喘ぎ声を漏らす。ロックオンは膣内から流れる愛液を舐め取った。
ロックオンはスメラギの側に行くと、顔を寄せてくる。

「ミス・スメラギ」
「え?」

 ロックオンは、スメラギの唇を唐突に奪う。その際に、ロックオンは口に含んでいた愛液を彼女の口に流し込む。

「ううぅ!んうぅ、ふぅうん!」
「あなたの下の口から漏れてきてる。これが結構、男たちを酔わせてくれる。あなたはどうです?」

 スメラギはトロンとした瞳で、ロックオンを見つめる。そして、ゆっくりと微笑みながら話した。

「悪くはないわ。でも、私は自分の蜜よりもあなたの蜜を吸いたいわ。もっと、吸わせて?」

 それから二人は、横の体勢で互いの性器を目の前にする格好となった。ロックオンはスメラギの秘部を、スメラギはロックオンの肉棒を貪るように愛撫する。肉芽を引っ張りつつ、秘壺の中の愛液を舐め取る。スメラギも手で肉棒をしごきながら、口に咥えてピストン運動を続ける。

「やんっ、ロックオン、どんどんと濡れて」
「美味しそうに頬張っているあなたを見れば、俺もまた興奮してくる」
「下の口でも味わいたいわ。もう我慢できない、欲しいって言ってるの。分かるでしょ?」
「分かってますよ、どんどんと溢れてくるあなたのここを見てれば」

 スメラギが下になり、ロックオンが上になって挿入する。

「あ、ロックオン」
「何か?」
「あの・・・久々じゃない?だから、その」
「ゆっくりと、でしょ?このロックオン・ストラトス、ガンダムマイスターの中でも、女性の扱いは一番だと自負してるんで・・・あ、でも、俺も久しぶりだから、あなたの中に入ったらどうなるか。善処はしますけど」

 ロックオンの肉棒が、スメラギの膣内に挿入されていく。スメラギの言葉通り、膣内は愛液で満たされているものの奥深くに入るには、まだまだ時間がかかりそうだった。押しては引き、引いては押すを繰り返す。徐々にではあるがロックオンの肉棒がスメラギの中へ入る。そして、完全にスメラギの中へ入ってから、ロックオンは一呼吸してから腰を動かす。

「ああ、言われなくてもミス・スメラギ、ゆっくり動かないとまたイッテしまいそう」
「ふふっ、ゆっくり楽しめるじゃない。あなたのペースでいいから」
「まいったな。頑張らないと、ね!」
「きゃああん、あん!」

 ロックオンが腰を動かす速度を上げる。ロックオンが動くたび、スメラギの乳房がそれに合わせて揺れている。体全体が薄く朱色に染まっている。

「いい眺めだ、あなたの胸が俺が動くたびに大きく揺れている」
「あん!、はぅ、あなたの、ああ、せいでしょう。あっ、おっぱいがすっごく揺れて」

 ロックオンはスメラギに密着して、一気に彼女の体を持ち上げる。持ち上がり、対面する形になってから、ロックオンはスメラギを下から突き上げる。スメラギは唇を重ねる。

「ああ、ロックオン」
「んんぅ、はあぁ、締め付けてくる。相変わらず。だからこそ離れ得ない」
「あたしも、あなたの、これが一番イイ」

 ロックオンは、スメラギの乳房に吸い付きながら、突き上げを続ける。スメラギも負けずに、ロックオンを強く抱きしめていた。二人の声と、ベッドの軋む音が聞こえ、快楽に耽っていく二人。スメラギはロックオンを押し倒すように倒した。ハアハアと、荒い息ではありながら、スメラギはロックオンに言った。

「今度は、あたしが、責めてあげる」
「はは、これは恐ろしい」

 スメラギが、腰を動かし始める。この動きにロックオンは発射しそうになるが、スメラギの腰を掴んで、これに耐える。
そんなことお構いなしに、スメラギは奔放に腰を前後に動かす。

「おおぅ、随分と、激しい」
「そりゃ、ああん!そうでしょ、気持ちよくなりたいんだもん!」
「ならば、こちらも負けずに」

 ロックオンは、スメラギの秘芽に指をつけて、それをこすり始めた。一段と悦びの声を上げるスメラギ。ロックオンも主導権を奪い返そうと、下から突き上げる。そして、彼女の爆乳を揉み上げる。ほのかな朱色に染まったスメラギの乳房が、ロックオンの動きに反応して揺れ動く。その様を、ロックオンは満足そうに眺める。スメラギは、それを見て取るとロックオンに話しかける。

「なぁにぃ~、満足そうにあたしのおっぱい見てた?満足そうな顔してる」
「下から眺めるあなたの胸も、また絶景かな」
「そう言われると、この胸に感謝しないと、あんっ、急に突いてこないで!」
「暴れ足りないかと思って。でも、俺もそろそろ」

 挿入してから、動き続けたため、二人とも汗がほとばしる。再びロックオンがスメラギを下にして、突きまくった。

「ああっ、はあん、ぅぅぅううん!」
「気持ちいい!はあ、ああぉぉぅ。うんっ」

 ギシギシとベッドの上で絡み合う二人。打ち付ける音が響き、二人の歓喜の声がこだまする。

「ミス・スメラギ、もう、俺、出そう」
「まだよ、まだ足りないの。突いて、もっと激しく」

 ロックオンの腰を振るスピードが速くなった。スメラギはロックオンの背中に手を回し抱きしめる。

「ロックオン、イク、一緒に一緒に」
「俺もそろそろ、もうすぐ」

 スメラギの膣内で、ロックオンの肉棒が一瞬大きくなり、膣内に精液を大量に射出した。一度ではなく、数度スメラギの中でロックオンの精液が発射される。出し尽くしたロックオンは肉棒を引き抜いた。力を使い果たしたかのようにロックオンはベッドに横になった。

「はあ、はあ。ありがとう、ロックオン。気持ちよかった」
「ご期待に沿えたようで」
「また、ミッションあるけど気をつけてね」
「戦術予報士であるあなたの手腕は信頼してますよ。だから、気をつけてなんて言わないでほしい。もしも、俺の身を案じているなら、万全なる作戦を授けてくれれば」
「言ったでしょ。今は女モードだから、本当にあなたの事が心配で。もちろん、戦術予報士としての作戦に誤りはないわ。あなたたち、ガンダムマイスターの力量を見込んでね」
「ならば、ヘマをすれば俺たちの力量不足ということか。こなしてみせますよ。ミス・スメラギ」
「ん?」
「少し、眠ってもいいかな?」
「ええ、作戦の開始にはまだ余裕あるし。ゆっくりしてったらいいわ」
「ではお言葉に甘えて」

 そう言うと、ロックオンはゆっくり瞳を閉じた。スメラギはこれを眺める。とてもこれから、戦場へ向かう者とは思えない寝顔。戦いを亡くす戦い、ある意味矛盾している行為の担い手としての彼らが死なないように作戦を遂行させるのが自分の役目。ロックオンが次に目覚めるときには、戦地へ赴く戦士となっているだろう。彼らに無事で生きてもらいたい。戦術予報士としてでなく、一人の人間としてスメラギは寝息を立てるロックオンの無事を願った。
最終更新:2008年01月10日 20:58