「いや~ん、これも可愛いなぁ~♪」
「……」

 スメラギさんがポニーテール眼鏡と思い出話に花を咲かせていた頃、ソレスタルビーイングの戦況オペレーターのクリスティナとフェルトはホテルに戻っていた。
 彼女達のベッドの上には洋服やら何やらが入った袋が所狭しと置かれている。
 明日はソレスタルビーイング最大規模のミッションが控えている。
 それまでは自由時間ということで、久々の地球での買い物を満喫した。
 まぁ、フェルトはクリスに無理やりに近い形で連れて行かれたのだが……

「クリス……」
「ん? なぁに?」
「もう寝たいんだけど」
「えー! せっかくの自由時間なのにぃ? 明日はまたミッションで、すぐに宇宙に上がるんだから今のうちに……」
「でも、もう眠い」

 フェルトはクリスに睡眠を訴えるものの、すぐには通らない様子。
 クリスに振り回されたからもう疲れた、と遠まわしに言ってみる。
 彼女は頬を膨らませる。
 そして手に取っている服を見ると、ニコリと笑った。

「じゃあ、これ着て見せて?」
「え?」
「いいでしょー? 絶対似合うから」
「う、うん……わかった」

 クリスから出た条件は特に難しくも嫌でもないので、フェルトは頭を縦に振る。
 そしてニコニコ笑っているクリスに見られつつ、フェルトは上着を脱ぎ始める。
 14歳にしては大きめだと思われる胸が引っかかって少し手間取ったが、フェルトの上半身は下着のみとなる。
 フェルトの手がクリスが持っている服へと伸びる。
 しかしクリスは服を渡してくれない。
 いつまで経っても渡してくれないので、フェルトの視線は服から上にいった。
 すると彼女は何かに気づいた。クリスの視線の先が、自分の胸辺りにいっていたのだ。

「クリス、どうしたの?」
「……おっきいね」
「え?」
「フェルト、胸大きい……私より大きいんじゃない?」
「さ、さあ、それは、どうかな」
「ちょっと、触らせて?」
「え、ちょっ……あぅっ」

 どうやらクリスはフェルトの胸に興味を抱いてしまったようだ。
 そして彼女から妙な要望が出る。
 無論フェルトは断ろうとしたのだが、その前にクリスの手により下着を上にずらされる。
 それと同時に強めに胸を揉まれ、思わず変な声が出てしまったフェルトの顔が赤くなった。

「ち、ちょっと、クリ、ス、やめて……ぁぅ」
「柔らかぁい……これは、刹那も夢中になっちゃうわけね」
「やめてって、ひゃッ! な、なめないで……!」

 クリスがフェルトの乳房に口を付ける。
 乳首を舐め、吸い上げる。
 片手は尚も乳房を揉み続けつつ乳首を摘んで捏ねていると、フェルトの体がビクッと身を震わせ反応する。
 フェルトは声を殺そうとするが、身体中に快感が流れ始めているので、声が出てしまっていた。
 クリスは攻めるのを止めると、フェルトをベッドの上に押し倒すと、微笑みながらフェルトを見下ろす。

「可愛い反応ね、フェルト。何だか変な気分になってきちゃった」
「は、離れて……」
「ふふ、やだ。それに、もう濡れてるじゃない。フェルトは感じやすいんだ」
「うぅ……そ、こ、だめ……ッ!」

 クリスはフェルトのスカートを捲り、ショーツを横にずらして秘所に触れる。
 既に触れた瞬間指が濡れ、スムーズに挿入することが出来た。

「入ったぁ。私の指、千切れそうなくらい締め付けてる」
「く、クリス、ホントにもう、やめ……んぁッ、あぅッ!」
「そんな声出されると、もっとしたくなっちゃうだけだよ?」
「そ、そんなこと、言っても……やぁッ」

 中指を出し入れしながら、クリスは再びフェルトの乳房に口を付ける。
 乳首を吸い上げ、甘噛みもしたりする。
 フェルトは身を震わせながら、下唇を軽く噛み声を抑えている。

「フェルト、声を出すの我慢しなくていいんだよ? スメラギさんはまだ帰ってこないだろうし」
「ぅ、でも、ぁッ、はずかし、い……んッ」
「フェルト可愛いよ? 私しか見てないし、刹那にも秘密にしてあげる。だから、ね?」
「う、うん……わか、った、クリス……んんッ!」

 指がフェルトの秘所から引き抜かれる。
 クリスの攻めにより徐々に抵抗感を失っていたフェルトが軽く頷くと、二人の唇が重なり舌を絡めあう。
 お互いの唾液を交換し合い、フェルトの口の端からは唾液が一筋流れていた。

「今晩は、まだ寝られそうにないね?」
「うん……」

 唇が離れると、クリスはニコリと微笑み、フェルトも僅かに笑みを浮かべた。
 そして再び口付けを交わし、ホテルの一室では二人の女の喘ぎが響いていた。




「……って言う事があって、眠れなくなった」
『そうか』

 数時間経った。
 暗くなった室内、荷が降ろされた隣のベッドではクリスが熟睡している。
 そして眠たがっていたフェルトは、眠れなくなってしまった経由を通信越しで刹那に伝えていた。
 刹那は無表情で一言だけ言う。
 年頃の男の子にしては微妙な反応だが、引かれたりするよりは大分マシなのでフェルトは内心安堵する。

『しかし明日はミッションがある。もう寝た方がいい』
『そうそう、夜更かしはお肌によくないぜ?』
『ヨクナイ、ヨクナイ』
『眠れなければ羊を数えるといいよ』
『体調でも崩されたら困る』
『……まぁ、そういうことだ』
「うん……」

 刹那と通信をしていたはずなのだが、いつの間にかガンダムマイスター全員と会話している。
 ロックオンが現れた時点でフェルトはいつものクールな様子に戻り、軽く挨拶を交わすと通信を切る。
 大分眠くなってきた……アレルヤの言うとおり羊を数える事にしよう。
 そんな事を思いながらフェルトもベッドの中に入る。

『羊が、一匹……』

 そしてフェルトが眠りに入ったのは、羊が151匹目に入った頃だった。



〈終〉
最終更新:2008年01月11日 19:51