キングストリート

雨の国イギリスの霧深い大通り。
鉄道や街路に、蒸気の時代の名残がある。
歴史ある建物は英国紳士、淑女御用達の喫茶店。
アルフレッド
ここは霧に包まれた街。
あらゆるところから蒸気が噴き出す。
見通しは悪いが、
柔らかな灯りが美しいだろう?
フィッシュアンドチップスでも
食べながら、ゆっくりすると良い。

私が何をしているのか?
ふむ、いい質問だな。
君をここに招いたが、まさか
キャミィに一目置かれるとは思っていなくてね。
君が信用に値する人間か
見定めさせてもらってる、というところかな。
ま、そう身構えないでくれ。
上司の身を案じているだけだ。

我々の組織は、大っぴらには
言えないが、ま、正義の味方だ。
とりわけキャミィは正義感が強くて、
キツい性格に見えるかもしれんが……
素直になれないだけだ。
我が上司ながら、かわいいだろう?

ほぉ……
その感じ、鍛錬は順調とみえる。
どうだい?
キャミィの闘い方は合っているかい?
素早い身のこなしを必要とするからね。
向き不向きは少なからずあるさ。

すごいな……。
まるでキャミィを見ているようだ。
この期間でここまでとは、
正直驚いているよ。
彼女が君に目をつけたこと、
間違いはなかったっていう訳だね。

ヴァイオレット
そこの通りを歩いてて、キャミィに
チェックされたのって、あなたね?
ほんと、あの子ったら
捨て猫を放っておけないみたいに……
強くなりたい子を、拾ったり
しちゃうんだから。

キャミィがあなたを気にし始めたのは……
どこかに、危うい感じが
あったのかもしれないわね。
「強くなりたい」って道には、そういう
迷い道があったりするの。
あの子はそれを、良く知ってるのよ。

ちゃんとキャミィに付き合ってあげてる?
まぁ、ちょっと不器用なところもあるけど…
それでも、あなたを認めてるのは間違いない。
あの子なりに変わろうとしてるのかしらね。

どう?
キャミィの教えを聞いて強くなれた?
って、そんなの分からないよね。
でも最初の頃から変わってるよ、あなた。
その目。
ちょっとだけキャミィっぽいなって思っちゃった。
最終更新:2024年01月10日 19:03