動詞構文編 - 第16課
分詞構文
1.文の形
分詞構文では、最も伝えたい内容などを表す主な文(=主節)と、それを修飾する文(=分詞節)をつなげるために、
①両者の間に , (カンマ)を置き
②両文の主語が一致しているときには分詞節の主語を取り除き
③分詞節の動詞を、現在分詞か過去分詞に変える
という作業を行います。
2.意味
A.分詞構文自体の意味
分詞構文にすることで、主節を次のうちのいずれかの意味で修飾することを表します。
①時
主節の事柄が起こったのはどのような時かを説明します。
例) Paseando con un amigo, encontré una pastelería. 「友達と歩いているとき、ケーキを見つけた。」
②理由
主節の事柄が起こったのはどういう理由でかを説明します。
例) Corriendo a toda velocidad, llegué a tiempo al banco. 「全速力で走ったので、銀行の時間に間に合った。」
③条件
主節の事柄が起こるのはどういう条件でかを説明します。未来形や、接続法(後の課でくわしくは扱います)を用いることが多いです。
例) Estudiando duro, podrás aprobar las oposiciones. 「一生懸命勉強すれば、試験に合格できるでしょう。」
④譲歩
主節の事柄が起こることと、反対の意味の事柄を分詞節で書き、「(分詞節) だけれども (主節)」の意味を表します。
例) Viviendo cerca de la Universidad, él llega tarde a la clase. 「彼は大学の近くに住んでいるけれど、授業に遅れる。」
⑤継続
主節の事柄に続いて、分詞節の事柄が起こることを表します。付帯状況とも言います。
例) Ella entró en su habitación, cerrando la puerta con llave. 「彼女は部屋に入り、鍵を閉めた。」
3.分詞による意味の違い
現在分詞を用いた分詞構文を、現在分詞構文、過去分詞を用いた分詞構文を、過去分詞構文、といいます。
過去分詞構文では、現在分詞構文に過去や完了のニュアンスが加わります。
例) Pasado el puente, se puede ver una oficina de correos. 「橋を渡り終えると、郵便局が見える。」
例) Pasando el puente, se puede ver una oficina de correos. 「橋を渡っているとき、郵便局が見える。」
過去分詞構文にも、上記の5つの意味があります。