〇〇(もうすぐ始まっちゃう……緊張するなぁ)
宇賀神「バンビ。」
〇〇「あ、宇賀神さん、花椿さん。」
宇賀神「本当のお姫様みたい。」
花椿「さっすが! アタシの想像以上に可愛いんだから、もう!!」
〇〇「それは衣装のデザインとメイクをしてくれた、花椿さんのおかげだよ。」
花椿「……バンビ!」
放送「これより、はばたき学園、学園演劇を開演いたします。」
宇賀神「始まる!」
花椿「よーし、キューティー3! 行くよー!」
〇〇(よし、がんばろう!)
︙
〇〇(そろそろまた出番……最後の見せ場、がんばらなきゃ)
宇賀神「バンビ、緊張してる?」
〇〇「ううん、大丈夫。宇賀神さんはもう終わりだね。お疲れ様。」
宇賀神「ふふ……」
〇〇「? あ、もう出なきゃ。」
︙
花椿「誰か! このガラスの靴の合う娘はいないのか!」
〇〇(相変わらずすごい人気……)
家来「王子! こちらの娘が!」
〇〇「はい!」
花椿「おお、あなたはたしかにあのときの! お名前は?」
〇〇「シンデレラと申します。」
花椿「シンデレラ……あなたを私の妃として迎えたい!」
〇〇「王子様!」
宇賀神「待って。」
〇〇「宇賀神さん!? なんで……」
花椿「なんだお前は。待てとはどういうことだ。」
〇〇(花椿さん!? 続ける気……?)
宇賀神「その娘を着飾り、パーティーへ参加させたのはわたし。妃にしたいのなら、わたしの許可を取れ。」
花椿「そうか、ではお願いしよう。シンデレラをわたしの妃にさせてくれないか!」
宇賀神「イヤだと言ったら。」
花椿「わたしは引く気はない!」
宇賀神「ならば力づくで奪え。」
花椿「のぞむところ! 待っていてくれシンデレラ!」
〇〇(あーん、もう!)
〇〇「やめて! わたしのために争うなんて!」
花椿「そうこなくっちゃ! バンビはアタシのなんだから! いくよ、ミヨ!」
宇賀神「ふふふ……」
〇〇(むちゃくちゃだよー!)
︙
花椿「ミヨ~! やってくれたじゃん。」
宇賀神「そう?」
〇〇「もう、大変だったよ。でもなんであんなこと……」
宇賀神「出番終わって暇だし。バンビとカレンだけ最後までずるい。」
花椿「それだけ!?」
〇〇(宇賀神さん、意外に目立ちたがり?)