【群れの風景】
森には優しさが満ちている。柔らかな草、おいしいご飯、ゆっくりした仲間たち……。
連綿と続く生の営みを支えるものは、ゆっくりした生き方をするゆっくりたちであった。あちこちで子供のはしゃぎ声が聞こえ、愛を囁く者たちの睦言は風に溶けて流れていく。
洞窟、木のうろ、地中。そこかしこで、我が世の春を謳歌するゆっくりたちの喜びの声が響く。
群れの長は、繁栄してゆく群れの姿を見てゆっくりしている。
とあるれいむは子供たちののびのびしているところを見てゆっくりしている。
とあるまりさは狩りの成果に満足してゆっくりしている。
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狩りに出たぱちゅりーとありすは、野獣に食い殺された。 川のほとりで体を洗おうとしていたちぇんは、思わぬ流れの強さに身を取られて溺れて死んだ。
森の奥で遊んでいたみょんは転んで木の枝に刺さって死んだ。
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ゆっくりたちは今日もゆっくりしている。明日も明後日もずっと、彼らはゆっくりし続けるだろう。
「さいきん、ちぇんとぱちゅりーをみないけどたぶんどこかでゆっくりしているよね!」
次の瞬間には、そんなことは忘れてしまう。明日も明後日もずっとその先も、死んだ者は思い出されることはない。
この群れのゆっくりが、ゆっくりし続ける限り。
完
最終更新:2010年10月26日 22:24