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「病魔と罹患者と……」

「病魔と罹患者と……」 by:ゾロリワインド

 この気持ちは、どう表したらいいのだろう?目の前には病気の正体がいて、それは私の心を貫く視線を送ってくる。

「佐々木、どうしたんだ。お前らしくもない」

 彼が言う私らしさ、というのは多分、理知的で皮肉屋で、人を食った物言いをする私のなかのもう一人の私だ。
 少なくとも、頬を朱く染め肩を震わし、悩ましげに俯く「私」ではない。

「キョン。以前にも言ったけど、恋の感情というものは精神の病なんだ」

 彼は首を傾げる。まるで、「それがどうした」と言わんばかりに。
 もしかしたら、彼は既に私の気持ちに気付いていて、理解したうえでこんな演技をしているのだろうか。だとしたら、これほど残酷な人間もいない。

「僕は、厄介な病気に罹っていてね。薬は自分で造れないし、自力で治すこともできない」

 なにがなにやらという顔で、彼はぬるくなったコーヒーを口に含む。

「好きになった、いや……ずっと、好きだった。キョン。私は、キョンのことが好き」

 茶色の液体が、彼の口から漏れた。袖で拭って、彼は俯く。私も俯いた。

「……そうか」

 熱いのは、体じゃなくて心だ。雰囲気の良い喫茶店の片隅で、世界の端っこで、私は女の子になっている。
 対面するのは同年の男の子で、その男の子は視線をあちこちに揺らしている。

「……いつからだ?」

 ずっと、前から。自転車の後ろに乗って、走り出したあの頃、私は病気に罹った。
 一緒にいたい。隣にいたい。手を繋いで、街を歩きたい。それを邪魔したのは、ちっぽけなプライドと時間とタイミングだ。
 でも、今から。今からは違う。止まっていた時間を、動かしたいんだ。

「キョンの隣を、歩いてもいいかな?」
 彼はなにも言わない。その代わりに、私の手をとって、優しく口付けした。

「嫌だって言っても、ずっと離さないからな」

 特効薬があった。でもその薬は、新たな病気を呼び寄せたみたいだ。

      完

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01/03 19:45 W52SH(e)

[1]ゾロリアリティ
吊ってくる
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01/03 19:49 W52SH(e)

[2]ななな
どうやって伸ばすかわかんないし

小泉オチと思ったが綺麗に終わられるし

けどなんかホクホクしたのでage
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01/03 20:57 CA003(e)

[3]かてじな

・・・(´・ω・`)


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01/03 21:06 832SHs(s)

[4]通り雨
佐々木、やらないか?
まで読んだ
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01/03 21:28 W52SH(e)

[5]ぁー
茶色くだりでスカトロかと
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01/03 21:38 Windows(PC)

[6]クズダフ
誰かまとめの編集を
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01/03 21:52 S001(e)

[7]M〓mento-Mori
この気持ちは、





まで読みました
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01/04 04:56 W61CA(e)

[8]通過
完 まで読んだ
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01/04 07:57 W62P(e)

[9]毎日営業
ゾロリワインド
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01/04 08:51 W61SA(e)

[10]毎日営業
ゾロリワインド
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01/04 08:51 W61SA(e)

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最終更新:2011年01月12日 01:51
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