ラクス  「こんにちは」
アル   「あ、ラクスさんだ」
シュウト 「こんにちはー」
ラクス  「あの、キラはご在宅でしょうか」
アル   「キラ兄さん? どうだろうね」
シュウト 「さっき出かけたような……あれ、なんかいい臭いがする」
ラクス  「ええ、今日、クッキーを焼いてみましたの。なかなかおいしく焼けたと思いましたので、キラにも食べてみてほしい、と思いまして」
アル   「へー、そうなんだ」
シュウト 「ラクスさんって料理も出来るんだね。すごいなあ」
ラクス  「うふふ。アルさんたちも、お一ついかがですか?」
アル   「え、いいの?」
シュウト 「やったー、いだきまー」

 その瞬間、一つの影が凄まじい速さで駆け込んできて、ラクスの手からクッキーの入った箱を奪い取る。

ラクス  「あ……!?」
キラ   「むぐ、むぐむぐむぐ、むぐっ……!」
アル   「あーっ!」
シュウト 「ひどいやキラ兄さん、クッキー全部食べちゃった!」
キラ   「ボリボリボリボリ、ごっくん……ふ、ふふ……ら、ラクスの作ったクッキーは全部僕のものさ!
      君たちには一つだってあげられないね!」
ラクス  「まあ……」
アル   「ちぇーっ、キラ兄さんのケチーッ!」
シュウト 「ケチーッ!」
ラクス  「うふふ……それでしたら、今度はアルさんたちの分も別に焼いて参りますから」
キラ   「いや、それはだめだ!」
ラクス  「えっ……!?」
キラ   「ら、ラクスには、僕のためだけにクッキーを焼いてほしいんだ……!
      いや、クッキーだけじゃない、ラクスの作るものは、全部僕だけで食べておきたい!」
ラクス  「そ、そんな……ああ、そんなことを仰られては、私困ってしまいますわ……」
アル   「……なんか熱くなってきたね」
シュウト 「うん……よく分かんないけど。家の中でアイスでも食べようか……」

 ~数十分後~

キラ   「ふ、ふふ……ようやくラクスが帰ってくれた……! 今日も我が家が毒電波に汚染されることは防がれた!
      そうさ、毒電波の犠牲になるのは僕だけで十分だ、弟たちに毒電波を経口摂取させてたまるもんか……!」
シン   「あんたの言ってることの方がよっぽど電波だぞ……」
ロラン  (ここまで来ると真剣にラクスさんが可哀想ですよ……)
アムロ  (なに、とりあえず結婚までこぎつけてしまえば、誤解はじょじょに解けていくはずだ……!)

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最終更新:2013年09月14日 22:27