リビングにて、アムロを除く全員が集合している。
シロー(カレンダーの前に立つ)「えー、
もうすぐ父の日なわけだ。みんな。」
ジュドー「ふーん」
ガロード「へー」
ヒイロ「・・・」
シロー「・・・そこでだ。普段父親がわりに我々を支えてくれるアムロ兄さんにプレゼントを・・・」
キラ「・・・」
ウッソ「・・・」
コウ「・・・」
反応がない。無視されているようだ。
シロー「・・・聞いてるのかお前ら!?なあ!感謝の気持を表したりしようじゃないかと!おい、聞いてるのか!反応しろよ!」
突如、キラが気まずそうに口を開いた。
キラ「・・・みんなもう渡しました。当日は兄さん出張だし・・・」
シロー「・・・ほわっと?」
キラは続けた。
キラ「知る限りでは、僕はハンカチ、ウッソとガロードとジュドーはかき集めてきた軍用チップを使用したパソコン強化パーツを渡しました。」
シロー「俺は・・・!全くそれに気付かなかったのか。すっ、済まない!」
頭を下げるシローに、キラは続けていった。
キラ「でも、シロー兄さんがそういうこと言うの分かってましたから、気にしないで。誰も怒ってませんよ。」皆を見渡すシロー。
ヒイロ一人が無愛想なままだったが、他は笑顔。
全く・・・。
この弟達は、自分がこう言うってことを、分かってやっていた。さらに、自分と同じくらい、兄に感謝していたのだ。
「ふうっ。」
形容しがたい気持の高まりが溜め息となって出たシローに、キラは言った。
「ほら、プレゼント渡さなくていいんですか?」
シロー「・・・ああ。」
プレゼントの時計を持って兄の部屋に向かったシローは、いつもより深々と頭を下げた・・・
終り
最終更新:2018年10月23日 10:40