222 名前:カロッゾ氏のささやかな野望 1/2 :2008/09/02(火) 00:07:14 ID:???
シーブック「……中華料理屋、ですか」
カロッゾ「さよう。幸いにもこのパン屋も業績は上々でな。
資金繰りに余裕ができた今、思い切って手を広げてみようと思う」
シーブック「はあ。
……しかし、何でまた中華。あと、朝パン主義はどうしたんですか?」
カロッゾ「一つ目の質問の回答は、腕の良い料理人がこのあたりには多いからだ。
二つ目に関しては、昼か夜なら中華でも全く問題は無い」
シーブック「なるほど。(サイ・サイシー君とかディアッカ君とか紅龍さんかな)」
カロッゾ「無論この私がやるからには、半端なものにするつもりは無い」
シーブック「ああ、お金をかけて豪華な造りにするんですね」
カロッゾ「いや、逆だ。このパン屋も、一般の市民の皆様に親しまれる
『安くておいしい、できたてのパン』を提供することでここまでやってこれたのだ。
私が開く中華料理屋も、子供連れや若者たちでも気軽に入れる店にしたいと思っている」
シーブック「なんと。僕の考えが足りませんでした。店長、ご立派です」
カロッゾ「うむ。店の名前も、その意味を込めて『子若楼』とつけた。
これから私はしばらくそちらにかかることになる。
パン屋の方は、セシリーと君に頑張ってもらうことになる。
大変だとは思うが、働き次第では将来のことも考えようと思っているのでな」
シーブック「しょ、将来?(セシリーと……ってことは、やっぱりそういうことだよな!)
……任せてください! 頑張ります!」
カロッゾ「うむ、頼んだぞ」
223 名前:カロッゾ氏のささやかな野望 2/2 :2008/09/02(火) 00:08:15 ID:???
カミーユ「シーブック、最近ちょっとバイトに出る時間が長すぎるんじゃないの?」
シーブック「ああ……まあ、店の方でいろいろあって。でも、勉強もちゃんとやってるよ」
ジュドー「シーブック兄さんはその辺抜かりなさそうだよなあ」
シーブック「あれ? そう言えば今日は…… ごめん、ちょっとTVつけるよ」
ロラン「あ、兄さん? 食事中にTVは……」
シーブック「ごめん、今日は勘弁してくれ。カロッゾさんが開く中華料理屋のCMが今日から始まるはずなんだ」
カミーユ「カロッゾさん? 『店の方で』ってのはそういうことか。しかし、中華料理屋とはねえ」
シーブック「いや、あの人も立派なんだよ?
『子連れや若者でも気軽に入れて、店内に笑い声が絶えない明るい店にしたい』って。
CMもそのコンセプトに合った内容を自分で考えたらしいよ」
キラ「へえ……」
シン「で、結局店の名前はなんていうの?」
シーブック「ああ、それは確か……」
カロッゾinTV「ふはははは!『こわかろう』!!」
ウッソ「うぎゃー!」
アル「うわっ!!」
シュウト「ひっ……!」
キャプテン「シュウト、大丈夫だ。私がついているぞ」
ガロード「怖ぇーよ! このオッサン怖ぇーよ! シーブック兄、子供たち思いっきり引いてるよ!!」
シーブック「あ、あれ…? いや、話してみるといい人なんだよ。本当だよ……」
セシリー『……っていうことで、ちょっとしばらくパン屋の方もお休みにするみたいなの。
ごめんね、いろいろワガママ言って』
シーブック「い、いや、中華料理店のほうも結局騒がれて開店できなかったし、仕方ないよね」
セシリー『あのCMでいろいろ言われたのがショックみたいで…… ああ見えて結構ナイーブな人だから』
シーブック「うん…… 店長によろしくって伝えといて」
セシリー『ありがとう。お店を開いて、またバイトをお願いする時はまた電話するわ』
シーブック「うん、それじゃあまた。おやすみ」
セシリー『おやすみなさい』
シーブック「……はぁ。あんなことになっちゃったら、『セシリーとの将来』なんて話もおじゃんだろうなぁ……」
最終更新:2013年09月20日 21:35