コウ「ただいま、ロラン…ってどうしたんだそれ?」
ロラン「お帰りなさいコウ兄さん。マイ兄さんの同僚のホルバインさんが
持ってきてくれたんです」
コウ「ふーん、それにしてもでっかいクーラーボックスだなぁ。中身は何だい?
またUMAとかじゃないだろうな」
ロラン「まさか、流石にそれはないでしょう」
笑いながらロランはクーラーボックスの蓋を開け、中身を確認すると形相を買え、
勢いよく蓋を閉じた。
コウ「!?どうしたロラン!!」
ロラン「……です」
コウ「なんだって?」
ロラン「ウニです……ウニなんですよぉぉぉぉ!!」
コウ「なんだとぉぉぉぉ!!!」
その日、兄弟家の食卓はウニ丼、ウニ刺、焼きウニ、ウニグラタンと見事に
オレンジ色に染まっていた。
オルバ「今日は役得だね兄さん」
シャギア「そうだなオルバよ。連日砂糖ばかりでは身が持たないというもの。
たまにはこういう日があってもいい」
ガロード「ちゃっかり相伴してんなよお前ら!!」
マイ「持ってきたとき、ホルバインさんは何て言ってました?」
ロラン「ええと、確か『海が俺に獲物をくれた』とか」
マイ「ああ、じゃあクーラーボックスの下のほうにはアワビやサザエも入ってますよ」
ロラン「ええええええええええ!」
アル「あ、ホントだ、でっかいサザエ」
ウッソ「このアワビまだ動いてますよ!」
マイ「今日は『やったぜ、大漁だ!』に続く釣果だったんですね」
アムロ「……彼は会社員より漁師に転身したほうがいいんじゃないか?」
マイ「漁に出るのはあくまで趣味らしく、本業にはしたくないそうです。
ヨーツンヘイム社も助かっていますし」
シロー「ん?待て、話が見えないぞ。漁と会社がどう繋がるんだ」
マイ「ヨーツンヘイム社には実は鮮魚部門があるんです。度重なる損失の補填のために
苦肉の策で作ったんですが、ホルバインさんがいてくれるお陰で大助かりですよ。
何せ水揚げは自力なものだから仲介を一気にカットできるんですからね。
僕のヒヨコ鑑定、社長のムード歌謡歌手、ワシヤのB級グルメライターの副業とあわせて
今季のわが社は赤字計上しなくて済みそうです」
アムロ「おまえたちにトンデモ家電の開発をやめるという選択肢はないのか……」
最終更新:2013年09月21日 23:09