シャア「ロランたんハァハァ」
グエン「ああ、愛しのローラ!」
コウ「また来たよ、しょうこりもなく」
アムロ「行け、ドモン、ヒイロ!」
ヒイロ「任務、了解」
ドモン「どぉぅりゃぁぁぁ!」
アル「ねえ、なんであの二人をいつも追い返すの?」
カミーユ「ロランに手を出そうとするからだろ」
アル「なんで手を出しちゃいけないの?」
カミーユ「なんでって…ロランは男だし、変態仮面の方は女装ローラにロリ妄想して
いる奴だし…」
アル「なんで男だとだめなの?」
カミーユ「それは…えーと…。他の兄さんの方が詳しいから、そっちに聞いてみろ」
ジュドー「答えられないから投げたな」
カミーユ「うるさい」
アル「じゃあ、コウ兄ちゃん。なんで?」
コウ「え!?」
シーブック「よりにもよってコウ兄さんに聞くのか」
アル「あの人達、ロラン兄ちゃんが好きだからくるんでしょ?なんでそれが駄目なの?」
コウ「え、えっと。よ、世の中にはな、許される恋愛とそうでないものがあってな。
普通はなんというかこう、お、おしべとめしべの組み合わせ通り…」
シーブック「だめだこりゃ」
ウッソ「説明してる本人も混乱してるしね」
シロー「恥ずかしいからって保健体育の教科書の生殖のページを
糊で封印してたような奴に説明させるのが、そもそもの間違いだな」
ガロード「うわ、ダサっ。本当かよ、それ?」
シロー「俺から糊を借りてやってたんだ」
コウ「ち、中学の頃の話だろう!?」
ジュドー「中学でも十分情けないよ」
コウ「ぐ…」
アル「うーん、コウ兄ちゃんの説明、よくわかんない」
カミーユ「そりゃそうだろうな」
ガロード「いきなりおしべとめしべだし」
コウ「え、えーと…」
キラ「あ、アル…。他の人に聞こう?コウ兄さん、変な汗かき始めちゃったし…」
アムロ「まあ、これ以上はただのイジメだな。
コウ、お前は後で保健の教科書をジュドーにでも借りて勉強しておけ」
ジュド「保険の教科書だけはマーキングも書き込みも完璧だぜ!」
ウッソ「それもどうかと思うけど」
コウ「とほほほほ」
アル「ヒイロ兄ちゃんはどうしてあの人達を追い払うの?」
ヒイロ「任務だからだ」
アル「任務」
ヒイロ「任務に疑いを持ってはいけない」
シーブック「うまく責任を逃れたな。任務って便利だ…」
カミーユ「いや、本気で言ってるだろう、あれは」
アムロ「うーん、しかし、アルにはまだそういう趣味を理解するのは早いし、
かといって放っておけばマイノリティーに対して差別意識を持ちかねないし…」
ドモン「(ドカドカ)おい、風呂あがったぞ。次は誰だー」
ロラン「ドモン兄さん、タオル1枚でフラフラしないでください。あと牛乳パックの直飲みも…」
ドモン「全部飲むから問題ない」
ロラン「飲み過ぎると乳牛になりますよ」
ドモン「そうなのか?闘牛ならともかく、乳牛は嫌だな」
ロラン「家では乳牛を飼う余裕はありませんからね」
ドモン「そうか、困ったな…。そうだ、∀の胸部に間借りして…」
アムロ「何あんぽんたんな会話をしてるんだお前らは」
キラ「物を考える空気じゃなくなっちゃった…」
ドモン「ん?会議中だったのか?」
シーブック「いや、会議ってほどのモンでもないけど」
カミーユ「ドモン兄さんじゃあ参加しても無意味だろ」
ドモン「何おう!?」
シロー「いきなりケンカをするな、お前ら!」
アル「ねえドモン兄ちゃん」
ドモン「なんだ?」
アル「兄ちゃん、さっき仮面の人たちを吹っ飛ばしてたでしょ」
ドモン「ああ、今日はいつになく飛距離が出てたな」
アル「あの人たち、どうして追い返さなきゃならないの?」
ドモン「うん?」
ガロード「アル、ドモン兄貴には聞くだけ無駄だぞー」
ジュドー「コウ兄さんより向いてな…」
ドモン「簡単なことだ」
ウッソ「…へ?」
ドモン「あいつらが押し掛けてくることをロランは迷惑に思っている。だから追い返した。それだけだ」
一同「…………」
アル「ロラン兄ちゃん、迷惑なの?」
ロラン「うーん…、悪い人たちじゃないんだけど、家にまで来るのはあまり有り難い事じゃない…かな?」
アル「そっかぁ。相手に迷惑をかけちゃあ駄目だよね」
ドモン「そうだ。お前も他人の気持ちを考えて行動するんだぞ」
アムロ「…そうか、そう説明すれば良かったのか」
シロー「目から鱗が落ちた気分だ…」
ウッソ「ドモン兄さんが輝いて見える…」
シーブック「俺達は難しく考えすぎてたんだな」
カミーユ「単純が功を奏したって事だ」
ジュドー「…にしても、ドモン兄さんに『他人の気持ちを考えろ』って言われてもなー」
ガロード「あんま説得力はないよな…」
ドモン「何か言ったか?」
ジュドー・ガロード「いえ、何も」
1月○日(晴れ)
今日も仮面の人とおんぞうしの人が家に来ました。
そして、ドモン兄ちゃんとヒイロ兄ちゃんに追い返されてました。
そして、ドモン兄ちゃんに「めいわくをかけるのはいけないことだ」とおそわりました。
そして、ぼくはあの人たちもロラン兄ちゃんの気もちを考えて行どうすれば
追い返されないのになとおもいました。
***
シロー「ふと思ったんだがな。さっきお前『ロランが迷惑がっているから』って言ったよな」
ドモン「言った」
シロー「もしそ、だ。もしも仮に、何かの拍子にロランがあいつらを容認する様なことを言ってしまったとしたら…」
ドモン「決まっている。恋愛は自由だ。ことわざにあるだろう。『人の恋路を邪魔する奴は』…」
シロー「それはことわざじゃないだろ」
アムロ「そもそもお前にはあれが恋愛に見えるのか?」
ドモン「違うのか?」
シロー「少なくとも、お前が思うような崇高なものとは違うだろう。大分歪んでいるぞ、あいつらのは」
ドモン「そうなのか?」
アムロ「お前も、コウと一緒に勉強しなおしてみた方がいいかもしれないな…」
終
最終更新:2018年10月23日 10:36