895 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/07(火) 22:58:28 ID:???
サイドB~真っ暗森で危機一髪~
アマクサ(ナレーション)『……というわけだよ』
ウッソ(勇者)「つまり、姫を救い出して、魔王を倒せばこの世界から脱出できる?」
アマクサ『その通り、じゃあ僕はナレーションだから引っ込むよ。がんばってね』
ドモン(武道家)「では、とっとと魔王とやらがいる城を目指すか」
ヒイロ(忍者)「いや、今の俺たちのレベルは1。このままでは危険すぎる」
シュウト(魔法使い)「武器もろくなのないしね。とりあえずレベルを上げながら街を目指すべきだよね?」
ウッソ「うん。それがRPGの鉄板だけど、あの、本当に僕が勇者でいいんですか?」
ヒイロ「この世界がゲームを元に作られているのなら、その手の知識が最もあるウッソがリーダーを務めるべきだ」
ドモン「それにな。お前のサバイバル術は十分信頼できる。俺の修行メインのサバイバルともヒイロの任務メインのサバイバルとも違う
生きていくためのサバイバル術がな。自信を持てウッソ」
ウッソ「そ、そうですか……じゃあとりあえずあのお城目指そうよ。アマクサ曰く、王様がいるそうですし
何かイベントがあるかもしれないし。城下町に行けば他の皆の情報も手に入るかもしれませんし」
シュウト(なんか照れてるやウッソ兄ちゃん)
ドモン「やはり、他の兄弟たちもこの世界に迷い込んでるのか?」
ヒイロ「アマクサは何も言ってくれなかった。だが俺たちだけというのは考えにくい」
ウッソ「だとしたら心配だよね」
シュウト「何が?」
ウッソ「だって戦力差がこのパーティーに偏りすぎだよ」
ドモン「そうか?皆そう簡単にやられるようなふぬけたのはいないぞ」
ヒイロ「一番のチートの兄さんが言っても説得力がない」
ウッソ「ヒイロ兄さんも十分チートですよ」
シュウト「そっかMS無いと全員武道派ってわけじゃないしね。キャプテンが皆を助けてくれてたらいいんだけど……」
そして彼らは森の中を歩き出しました。
薄暗い森でしたが、少し先にお城の屋根が見えています。すぐに森は抜けれて、城下町にたどり着くだろうという考えでした。
*モンスターが現れた!
ウッソ「さっそく来ましたよ!」
シュウト「でもこれって……」
*キング・ボールが現れた!
……そこには人間サイズのボールが道を塞ぐように浮かんでいました。
ヒイロ「どうやら敵はモンスターではないようだな」
ドモン「だが油断はするな!いくぞ!流派、東方不敗が最終奥義!石破、天驚拳!!」
*ドモンはテンキョウケンをとなえた。
ぷすん。
*しかしMPがたりない!
ウッソ「ええええええええええええええええええ!?」
ドモン「な、なにい!?」
シュウト「魔法扱いなんだ!ドモン兄ちゃんの技、武道家なのに魔法扱いなんだ!」
896 名前:通常の名無しさんの3倍 :2009/07/07(火) 23:00:00 ID:???
*ボールのこうげき!
ドモン「ぐはあ!!」
*ドモンは350のダメージをうけた!ドモンは
ミンチになってしまった!
シュウト「相手の方がチートだよ!?」
ウッソ「どういうことなの!?」
ヒイロ「……ここは退くぞ!」
*ヒイロはにげだした!……しかしまわりこまれてしまった!
ヒイロ「!?……任務失敗自爆する」
*ヒイロのじばくこうげき!
ボール「!!!!」
*ボールに150のダメージ!ヒイロはミンチになってしまった!ボールをたおした!
*ウッソとシュウトはそれぞれ1000のケイケンチと300Gをえた。
*おめでとう!ウッソはレベルがいっきに10になった!シュウトはレベルがいっきに9になった!
戦闘が終わり……森の中二人の兄弟がふたつの棺桶をズルズル引きづって歩いています。
シュウト「兄ちゃん達、どうやったら元に戻るの?」ズルズル
ウッソ「教会でお金払って神父さんに祈ってもらえばたぶん。まさか灰になったりしないと思うけど」ズルズル
シュウト「ミンチから勝手に回復しないなんて、難しい世界だね」ズルズル
ウッソ「なんか色々狂ってるよね。いや僕らの世界もだけど」ズルズル
シュウト「この世界ゲームバランスおかしいよ。いきなりドモン兄ちゃんが一発でやられたり、一機倒しただけでレベル9上がるっておかしいよ絶対」ズルズル
ウッソ「うん、いきなり全滅イベントかと思ったよ」ズルズル
シュウト「……僕たち全滅したらどうなるのかな?」ズルズル
ウッソ「前回セーブした所から…ってまだセーブしてないのに…王様の所に飛ばされて説教されたりとか?」ズルズル
シュウト「……それってあの城?だったらわざと全滅して飛ばされた方が速いんじゃ……」ズルズル
ウッソ「どっちにしろ次のエンカウントで全滅する可能性は大なんだよ……ん?」
シュウト「どうしたのウッソ兄ちゃん?」
ウッソ「あの城さ……妙に暗くない?」
シュウト「そういえばそうだね。空なんか暗雲が立ち込めてるや」
ウッソ「……あのアマクサさん」
アマクサ『ん?呼んだ?』
ウッソ「あのお城に王様がいるんですよね?」
アマクサ『うん。姫もいるよ』
ウッソ「それはどういう?」
アマクサ『えーと……ちょっと待ってね……資料によると……地獄の軍団の王様と囚われの姫君だって』
ウッソ「それ、魔王様ぁぁぁ!!」
シュウト「じゃあ……ここってもしかしてラストダンジョン前?」
ウッソ「レベル1で魔王に挑めっていうの!?どれだけマゾゲーなんですか!」
アマクサ『まぁ、全ての勇者が最初の村に産まれるわけないし』
ウッソ「どうしろっていうの!?」
ウッソ(勇者)の叫びが森の中に木魂したそうです……。
最終更新:2014年01月14日 21:35