荒野に激しく砂埃を巻き上げながら走る人影、
体のいたる所に鈴を付け、紫色のパイロットスーツで疾走する女、
その形相とスピードは人間と呼ぶにはあまりにも凶悪過ぎた、
ガンダムファイターさえも尿を漏らして卒倒するようなプレッシャーを放出しながら走る、
いままさにエセフランス人ファイターがお尿を撒き散らしながら卒倒した、エレガントに
トレーズは尿がかかってしまったことによる、憤怒と憎悪を無理やり押し込めながらつぶやいた
トレーズ「エレガントにな、レディ・・」
レディが目にも止まらぬ速さでトレーズのズボンを換えると
トレーズは満足そうにハーブティーをストローですする
足元ではレディに落書きされるジョルジュの姿があった
ザンス(略)の地上訪問販売部隊、通称「イエロージャケット」
そのもっとも大きな拠点ラゲーン支部にタシロは居た、
タシロ「売上は、どうか?」
支店長「はっ、好調であります!
壷等の売上は、現時点で前年比で五パーセント増しであります!」
タシロ「ふふふ、順調だな」
そう言いながら窓の向こうを見やる
支店長「はっ!」
タシロ「正面口のほうが騒がしいようだが?」
支店長「マリア様に会わせろと、信者達が抗議でもしているのでしょう。じき収まりますよ」
タシロ「実態を知らないと言う事は幸せかもな・・」
そう言いながら椅子から立ち上がる
支店長「どう言う事でしょうか?」
タシロ「どうでもいい事さ」
ビシャン
タシロ「・・・・」
窓に一人の警備員が張りついてる
支店長「・・・・」
しかも血みどろで
ファラ「タシロォォーーーーー!!
お前のせいで私は宇宙漂流刑になったんだぁーーー!お前も地獄を味わえぇぇーーー!!!」
窓の向こうから悪魔の予感、警備員がポップコーンのごとく跳ね飛ばされるのがとても悲惨
タシロ「艦を後退させろ!」
支店長「ここはオフィスビルですよ!?」
タシロ「目の前の敵が強い~、後退するしかない~」
支店長「じょ、常務・・?」
タシロ「私は正気だよ・・」
そう言い放つタシロの足は震え、液体が滴っている
彼もクロノクルと同じなのだ。助けてくれる友達は、いないが
そんなやり取りの間にファラはすべての警備員をギロチンの餌食にして
仇敵タシロを倒すべく、走り出していた
支店長「仕方ない!マク○ス!トランスフォーメーションだ!」
社員「了解!全艦に告ぐ(略)」
隣の棟と上の階、下の階がゆっくりと変形をはじめる
ファラ「なんだ!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
各ブロックが組み合わさり、ラゲーン支部が本当の姿をあらわす、
多くの従業員の圧死と共に組みあがったそれは、なぜか100メートルの巨大なジムだった
タシロ「ふ、ふは、ふはははは!勝てる、勝てるぞぉー!!」
多くの従業員を犠牲にして立ち上がったジム、一般的にはイデ○ンと呼ぶ
支店長「よし!アームド・アタックをかける!」
いつのまにかかパイプをくわえる支店長、どうあってもマク○スと言い張るらしい
社員「了解!アームド・アタック!」
ファラをおもっくそぶん殴るイ○オン
ファラ「ぶべら!」
ミンチにこそならなかったが、かなり効いた模様
タシロ「奴が動き出す前にとどめを刺せ!早く!」
イデ○ンのパンチがファラを襲う
ファラ「貴様はメッチェンの変わりにもならん!!」
ファラの長い足が必殺を繰り出す!
バギャァ!
ファラの放ったギロチンキックとイデオンパンチが激突する・・!
ひどく長い一瞬の後、イデオンの腕が遥か彼方に飛んでいく
タシロ「いやぁぁぁぁぁ!!たすけてぇぇぇぇ!!」
支店長の哀れみの目線に気付く事も無く泣き叫ぶタシロ
そうしてる間にもギロチンキックがイデ○ンを破壊していく
いつのまにか見物に来たらしいトレーズとジョルジュが塀の上から見ている
ジョルジュ「タシロにはつらいな」
トレーズ「どうかな?」
ジョルジュ「なんだ?」
トレーズ「ファラ教師の戦い方は物理法則にはまらない、
ギロチンが好きで好きでしょうがない・・といった感じだ」
ジョルジュ「ああ」
トレーズ「そういった相手と戦えるタシロは」
ギロチンキックがもう一本の腕を奪うのが見える
トレーズ「幸せだ」
タシロ「ママァァ!!ママァァァ!!助けてよぉぉーー!」
鼻水、小便、汗、涙、あらゆる体液を撒き散らしながら命乞いをするタシロ
隣でまずいものを見てしまったといった表情の支店長
なんとかタシロを落ち着かせようと努力するが、
もはや彼には一片の理性も残されておらず、ただひたすら泣き叫ぶしかなかった
幸せどころではない。
社員「駄目です!やられます!」
窓の向こうでファラがキックを繰り出そうとしているのが見える、
しかし防ぐための腕も、逃げるための足も無く、ただ呆然と事実を受け入れるしかない社員たち
一人現実を見ていない男もいるが、そんな事お構いなしにキックは炸裂する
バキィ!!
イデオンの頭は空高く舞い上がった
そのまま大気圏を突破し宇宙へ放り出される、美しい地球を見ながらタシロは昔の事を思い出していた・・
ファラ「まだまだわからない事ばかりですが、よろしくお願いします!」
タシロはこの時部長、彼の元に配属された少し子供っぽさの残る彼女は、
少し恥ずかしそうに、しかしはっきりとした口調で自己紹介をした。
鼻血が止まらなかった、ヤバイくらいかわいいファラにタシロは一目惚れしてしまったのだ。
その日からタシロにとって会社は天国になった
彼女がわからない事を聞いてくるのが何よりの楽しみだった。
食事に誘ったりもした、買い物に付き合ってもらったり、ホテルに連れこもうとしたり、
裏路地に連れこもうとしたり、色々アプローチしたが一向になびかないファラ。
業を煮やしたタシロはファラに聞いてみた
タシロ「ファラくんは付き合っている人はいるのかい?」
ファラ「え、あ・・あの同じ課のメッチェン君と・・その・・だ、誰にも言わないでくださいね」
照れながら走り去っていくファラ
タシロ、ハートブレイク。耳血を噴出し鼻血を爆裂させながら彼は叫んだ・・
タシロ「絶対に・・・絶っっっ対に!!引き裂いてやるぅぅぅ!!!!!」
会社の帰り道、彼は恥ずかしげも無く絶叫した
次の日メッチェンは南極に白熊の生態観察とゆう仕事を任され栄転した
ショックを受け泣いているファラに、そっと言葉をかけるタシロ
タシロ「私も力を尽くしたのだが・・」
その瞬間、すべてを見抜いたファラ
ファラ「貴様などメッチェンの代わりにもならん!!」
メギャ!!
タシロ「ブギュウ!」
そう、この日が彼女が変わった日、そして初めて人にギロチンキックを放った日であった
この日からタシロは会うたびにギロチンにかけられ、
とうとう、宇宙漂流刑によって救われたと思ったが、彼女は戻って来た。
世界有数のいい人、クロノクルがたまたま通りかかった宙域に漂っているのを発見したのだ。
思考が終わるとそこは見なれた本社の会議室だった・・
イデ○ン頭が突っ込んでしまったため酷く様変わりしていたが
タシロ「昔は・・・良かったんだが・・な」
パン屋さんについての会議を中断させられ、
マジ切れしたマリアが妙なオーラでタシロを圧壊させた 終り
最終更新:2018年10月30日 15:36