ある日、アルが公園で遊んでいると、1匹のペットロボットがやって来た
ザクレロ「ザクレロ、ザクレロ!」
アル「何だ、こいつ、変なのぉ…」
???「こらぁ!!ザクレロをバカにするな!!」
アル「あ、ご、ごめんなさい!……って、君は……!?」
アルは謝ると、そこにはミネバがいた。
アル「こんなところで何してるの?」
ミネバ「ザクレロと鬼ごっこしているのだ」
???「どうした、ミネバ」
ミネバ「あ、お爺ちゃま」
ミネバが喜色の笑みを浮かべて駈け寄る先には、どっしりした体格の老人が
ゆっくりとやって来た。その老人の強面に、アルは一瞬びびった。
デギン「ミネバ、この子は?」
ミネバ「この子はアル。私のお友達なの」
アル「ア、アルフレッド・イズルハです……」
おどおどと自己紹介をするアルを、デギンはじっと見つめている。すると……
デギン「ミネバのお友達か……。あの子に友達ができるとはなぁ……この子を宜しく頼むぞ、少年」
アル「え?あ、はい!」
ザクレロ「アル、ミネバノトモダチ。デギン、ウレシイ」
デギンの感謝の言葉に、アルは一瞬ぽかんとなりながらも笑顔で応えた。
それから3人は、公園のテーブルで、向かい合いながら座った。
デギン「ほう、12人も兄弟がおるのか……」
ミネバ「私、兄弟はいないし、大好きなお爺ちゃまとも2ヶ月に1度しか会えなくて……」
ザクレロ「ミネバ、サビシソウ。ミネバ、アルガウラヤマシイ」
アル「そ、そんな事ないよ。いつも仲良しって訳じゃないから。たまに喧嘩もするし」
デギン「それぐらいが兆度いい。いいか、少年。例え喧嘩するような事があっても、兄弟の
絆は大事にするのだぞ。でないと、取り返しのつかないことになるからのぉ…」
アル「あ、はい!」
従者「デギン様、ミネバ様、そろそろお時間です」
デギン「お、もうそんな時間か。名残惜しいが、また会おうな、少年」
ミネバ「またな、アル」
アル「ミネバちゃん、バイバ~イ!」
従者に連れられ、デギンとミネバは車に乗って公園を後にした。2人の乗った車に、アルはいつまでも手を振っていた。
最終更新:2018年11月21日 11:27