「シャクティと」
「……ティファの」
「占いコーナー!!」
テレビには二人の少女の姿が映し出されていた。
「へぇ……よく、ティファが出演を受けるなんてな」
食後のお茶を啜りながら、ガロードが呟く。
「シャクティの動機がわかるような……」
ウッソの言葉に、
思い当たるところがある一家は引きつった笑みを浮かべた。
「では、ティファさん、お願いします」
ティファがスケッチブックを開くと、
「箪笥の角に足をぶつけて蹲る警官の姿」が書かれている。
「うわ……」
シローが顔を顰めるが、ティファは淡々とスケッチブックをめくる。
今度は
「伸ばし棒を使っていて、バランスを崩し肘をぶつけ、痺れている姿」
「……あれは地味に痛い」
ヒイロが少しだけ嫌そうな表情を浮かべる。

「今日は思いかけず、地味なトラブルがあるでしょう」
「……気を付けて」
「では、最後に今日のワーストワンは」
 リビングに唾を飲む音だけが響く。
 ティファがページをめくる
「赤い派手な車に乗った女性に拉致されそうになっている
 どこか風采の上がらないような感じの男」のイラストであった。
「思わぬ不幸が訪れるかもしれません。
 キャロットジュースを飲めば回避できるかもしれませんよ」
 一家の視線はコウに集まった。
 その瞬間、派手なブレーキ音。
「坊や、夜風を浴びに、ドライブに行かないかい?」
「コウ兄さん」
微笑を浮かべながら、ロランが冷や汗を浮かべるコウに、
「鍵は掛けないので、帰ってきた時の戸締り、お願いしますね」
そして、あっという間に家族は一人減る。

そして、番組はエンディングを迎えた。
「……一番の不幸は、自分が幸せに気付かない事」
その、ティファの一言を残して。 


103 名前:止め? おまけ投稿日:03/10/11 03:53 ID:???
「どうして、引き受けたんだ?」
「……誰かの役に立ちたかったから」
「偉いなぁ……俺はティファの役に立てればいいからな~」
「ガロード、そんな……私は……」
「いや、マジで、ティファがいなかったらどうでもいいもん」
「……(真っ赤っか)」
「……(自分の言葉に照れている)」
「ガロード……」

           chu!!

「……シーブックお兄ちゃん、何で羨ましそうな顔をしているの?」
(……キスくらい良いじゃないか、キスくらい……) 


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最終更新:2018年11月29日 11:26