328 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/07/25(水) 00:34:57.95 ID:???
~テキサス6人の仲間~
キャプテン「本日は私に新搭載されたゲーム機能の試験運用に参加頂き感謝する」
アスラン「おっショットガンシャッフル」
ランスロー「ゲーム機能といっても君自らがゲーム機になるのではなく、ゲームの
ルールを理解するプログラムということか」
ハリー「そういったソフトウェアに関しては
ネオジオン社の方が一歩先を行っている印象だな」
クロノクル「しかしポーカーも久しぶりだな」
カトル「イカサマは無しですよ、キャプテン」
グレミー「
モビルシチズンがイカサマをしたらNTでも見抜けそうにないな」
ランスロー「しかしチップのカラーが黒から上しかないのはどうなのだ?」
カトル「まあ、ロイヤルゲームということで」
グレミー「会場はテキサス風で、開拓時代という風だが。しかしウィナー財閥の長に、マリア教団の教主の弟、
月の親衛隊長に、ガーベラ社の専務、プラント議会議長の息子、私も
ザビ家の…」
ハリー「後ろ二人は未成年かつ、親のお金ではないか」
アスラン「家に帰ったら両親の置き手紙で"新婚気分で旅行してるからお留守番よろしく"
という手紙と一緒に空の小切手が置かれてた息子の気持ちが分かりますか?
少しぐらいグレさせろバカヤロウ!!」
クロノクル「どうどう」
カトル「まあ気楽にやりましょう。たかがゲームです」
グレミー「ふっ…私は本気で生かせてもらうぞ!ここで得た金はいずれ私がネオジオン社の社長になるための資金となるのだ!
貴様らの道楽の金が、高貴たる私の覇道の一助となることを光栄に思うがいい!!」
ランスロー(私はネオジオン社系列の会社専務なのだが)
キャプテン「カードを配る」
シャバババババ!!
ランスロー「……む」
クロノクル「くっ…」
ハリー「ほう」
グレミー「ふはっ」
アスラン「………」
カトル「へえ」
329 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/07/25(水) 00:37:36.89 ID:???
キャプテン「順番は年齢順でいいか?」
カトル「構いませんよ」
クロノクル「一番年下が一番の金持ちだしな」
ランスロー「一番年上の私が一番資金力がないかも知れんな。ベット500だ」
キャプテン「ランスローやハリーが賭け事をしているのを部下が見たらビックリするかも知れないな」
クロノクル「ああ、確かに違和感あるな。コール」
ランスロー「ジャミルに覚えさせられてな。十五年前はポーカーのポの字も分からなかった男だが、アイツも色々あったらしい」
ハリー「私はこれでも下町育ちだからな。レイズ200」
クロノクル「こっちも似たようなもんさ」
グレミー「ポーカーぐらいは嗜みだろう。レイズ1000」
アスラン「おい」
ハリー「よほど良い札が来たと見える」
カトル「顔に出てますからね」
グレミー「な…ど、どうかな、ブラフかも知れないぞ」
アスラン「レイズ2000」
グレミー「ぶーーーーーー!!!」
カトル「ノーリミットゲームですから、資金力がバレるような顔もしない方がいいですよ。コール」
キャプテン「カード交換は?」
ランスロー「3枚。どこまで話してたかな」
キャプテン「ゲーム歴に関してだ。その前は部下の話」
アスラン「部下か……はぁ……」
クロノクル「どうした、溜息なんて。4枚チェンジだ」
アスラン「どうにも、部下に恵まれて無くて。まあたかが学校のサークルですけど」
カトル「ヒイロのお兄さんとかもいるんですよね」
アスラン「シンな……アイツの頭痛の種だが」
グレミー「"も"って事は一人じゃないのか」
アスラン「ルナもなぁ……悪気はないんだろうが。レイも一歩引いてる感じで。
なんていうか……気心の知れた№2とか居たらなーって時々思うことがある。キラとかキラとか」
ハリー「組織に№2を置くことが弊害になることもあるのだぞ。1枚チェンジ」
グレミー「それに関しては私も同意だな。№2は組織に不要だ。部下など利害関係であった方がいい。2枚チェンジ」
カトル「そうですか?僕はラシードが居てくれて大分助かってますけど」
クロノクル「私もカテジナが手伝いに来てくれるな。偶にやりすぎる時があるが、支えられている」
アスラン「ノロケかよ畜生!あ、カード交換は無しで」
ハリー(交換なしか。さっきのレイズといい、よほどよいカードらしいな)
キャプテン「クロノクルとアスラン、カトルは№2必要論で、ハリーとグレミーが不要論か」
グレミー「まあ作りたくなくても利を与えすぎて巨大な部下ができる事もあるが……そこは私の器量でなんとかすればいい」
ハリー「ランスローはどうだ?」
ランスロー「私自身が会社で№2の立場でもあるからな。不要論は唱えがたい。ただ敢えて言うならば……」
アスラン「敢えて言うなら?」
カトル「あ、五枚全部チェンジでお願いします」
ランスロー「秘書に10も年下の女性(女子大生)を置いてるジャミルはまぁ、なんというか、どうかと思う」
グレミー「本音は?」
ランスロー「羨ましいな。年上の奥さんもいるのに。アイツだけどうして。主人公補正か?主人公補正なのか?」
ハリー「いや、彼は
主人公ではないだろう……」
アスラン「俺はW主人公って触れ込みだった時もあったんだけどな……」
ランスロー「私の片腕なんてニコラだぞ。モーツアルトみたいな髪形をしたオッサンだぞ!?」
クロノクル「どうどう」
ランスロー「女子高生囲ってる男に宥められただと!?」
ハリー(私はキエル嬢を片腕にしてるのではなく、私がキエル嬢に仕えている(時もある)のだから問題ない筈だ)
グレミー「くっ…私の元にルーさんが来てくれればッ!」
330 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/07/25(水) 00:40:07.02 ID:???
キャプテン「ランスロー、ベットは幾らだ?」
ランスロー「コール。いやすまない取り乱した。私は別にニコラを迷惑とも思ってない。信用できる男だと思ってる」
アスラン「信用できる片腕と、好意を持ってくれている女性が両方部下にいるイザークが嫉ましくなってきた……」
グレミー(アレ?信用できない部下と、誰からも好意を持たれてない私は一番惨めな存在なのでは?)
グレミー「いや、そんな事はない!かりにあったとしても、孤高は私の高貴なる故だ!」
アスラン「お前はいきなり何を言ってるんだ?
ハリー「だから№2などは不要なのだ。仲間内でのコンビネーションは大事だが」
カトル「クロノクルさんは両方持ってますよね」
クロノクル「ん?信用できる部下とは誰のことだ?」
キャプテン「彼じゃないか?よく椅子を磨いている……」
クロノクル「先輩か…昔は尊敬してたんだがなぁ……あ、レイズ500」
アスラン「先輩が部下にいるってちょっとやりづらくないですか?」
ハリー「年功序列や格式というやつは理不尽に不平の理由になるからな。コール」
グレミー「よく分かる話だ。レイズ300」
カトル「でも彼らの経験は頼りになりますよ。それこそ年上の人間も扱えるのが器量というものではないでしょうか」
グレミー「ぐっ…」
アスラン「皆それぞれ立場が違うけど、話しを聞いてるとドレが正解とか無いのかも知れないな……レイズ5000」
クロノクル「ちょっ…まっ……」
グレミー(そんなに強い役なのか!?し、しかしエース二枚は私が持っているというのに!」
ランスロー「声に出てるぞ、途中から」
カトル「へえ、エース二枚ですか」
グレミー「し、しまった!」
ハリー(カモられるタイプだな)
カトル「まあ、僕はフォルド、降りさせていただきますけどね」
ハリー「何?」
カトル「どうやら金星の女神は微笑んでくれなかったようです。皆さんの健闘を祈りますよ」
キャプテン「三巡目だ。ランスロー、どうする?」
ランスロー「コール。逆にそうだな、部下に欲しいと思う人間はいるか?私はガロードに目をかけているのだが」
クロノクル「育成枠よりは即戦力…いや、癒し枠が欲しい……」
グレミー「カテジ…」
クロノクル「癒されると思うか?」
グレミー「すみませんでした」
クロノクル「あ、私も降りる。これ以上は小遣いが足りんのでな」
カトルフラッシュ……結構よさげに見えますが」
ハリー「私はコールだ。部下にするなら、という話だったな。私はギンガナムだな」
アスラン「え?犬猿の仲なのに?」
ハリー「部下にして苛めたおす」
カトル「なるほど、そういう方法もあるのか」
クロノクル「黒い…黒いぞ、少年」
グレミー「レ、レイズ……」
キャプテン「額は?」
アスラン「無理しない方がいいぞ」
グレミー「6000上乗せだ。ちなみに私が部下に欲しいのはルーさn」
アスラン「レイズ12000。あ、俺はやっぱり最初に言ったようにキラで。なんだかんだ言って気心しれた親友だし、
能力的にも比肩できる人は少ないと思う。なかなか本気だしてくれないけど」
ランスロー「アスラン、君が使ってるのは親の金だぞ」
アスラン「この分だと倍以上になって返せそうですね」
クロノクル(目が座っている……)
ハリー(もっとマジメな人間だと思ったのだが)
カトル(マジメな人間がヒタイダーはやりませんよ。というのは置いておいて、普段ストレス抱えすぎてギャンブルに嵌るタイプですね、彼)
アスラン「ようやく俺にも運が向いてきた……この金で植毛するぞ……ぶつぶつ……」
331 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/07/25(水) 00:43:17.41 ID:???
キャプテン「さて四巡目だが……ランスローとハリーはコールできそうにないな」
ハリー「手持ちが無くては。ポーカーなど、所詮は金持ちが有利になるように出来ているゲームだ。私は下りる」
ランスロー「このカードで負ける筈はないのだが……くっ」
クロノクル「そういえば何気にさっきは強気にレイズしたな」
カトル「どれどれ……へぇ……」
キャプテン「しかしコールできなければ辞めざるを得ない」
ランスロー「私が見た未来はこんなものではなかった。いったいドコで道を間違えたのだ」
グレミー「この私に挑んだ時からだ!!はっはっは!!」
バン!
シャア「全く、ラーカイラム社が新しいプログラムの試験をやってると聞いて乗り込んでみれば!!」
ランスロー「しゃ、シャア社長!?」
グレミー「シャア!!」
シャア「我が社の系列会社の専務がいるのはまだいい。彼も大人だからな」
ランスロー「お、恐れ入ります」
シャア「しかしな、グレミー。まだ勉学が本分である君がこのような場所に顔を出していては、デギン老も哀しむぞ」
グレミー「ぐっ…ザビ家の会社を乗っ取った男が。私が卒業したあかつきにはネオ・ジオン社は私のものだぞ、シャア!」
カトル「それは無理ですよ、商才的に」
グレミー「だまれ!早々にポーカーを下りた男が!」
ナナイ「引き際を見極めるのも上に立つ者の務めだぞ、グレミー」
グレミー「だ、黙れ!私は勝利するのだ!!現に今、ハリー=オードとランスロー=ダーウェルは私の前に平伏した!」
ランスロー「……私は下りるとは言ってないが」
グレミー「な、何を!貴様の資金はもうとっくに底を尽きて……」
ランスロー「シャア社長、融資して頂きたい」
シャア「何?」
ランスロー「私は確実に勝てるカードを持っている」
シャア「ふむ……確かに強いカードだ。だがそれで勝てるとも限るまい」
カトル「僕はいけると思いますよ」
シャア「カトル君、他の二人の手札をみて言ってるのかな。ならばアンフェアだ」
カトル「それはキャプテンが一番よく知ってると思いますが」
キャプテン「彼が見たのはランスローの手札だけだ。必要なら私の映像記録を見せるが?」
シャア「ふむ……」
ナナイ「しゃ、社長!?」
グレミー「や、やめておくのだな、シャア。私は私のカードの勝利を確信している」
アスラン「俺も下りませんよ」
シャア「ふっ…私は別にランスローのカードを信頼してはいないが……
カトル君とは何度も取引をした仲だ。ランスローもよく知ってる。この二人ならば信頼できる」
ランスロー「………」
カトル「………」
シャア「ナナイ、チップを。ランスロー、金利は1.3倍だぞ」
グレミー「馬鹿な!ナナイ、貴様もシャアの秘書ならシャアを止めろ!」
ナナイ「……いえ、社長が言うのであれば信じます。それが秘書としての務めです」
シャア「ありがとう、ナナイ」
グレミー「くっ…だが私にはまだ隠し口座の金が……」
ハリー「グレミー、アスラン、下りた方がいい」
アスラン「……なんだか妙な事になったな。けど、仕方ない。確かにこれじゃあチップの積み合いになるだけだ
こんな所でプラントとネオジオンの代理戦争なんてできないな。俺は下りる」
グレミー「こ、この腰抜けがぁ!!」
アスラン「イザークみたいな事言うなよ……」
332 名前:通常の名無しさんの3倍 :2012/07/25(水) 00:46:23.06 ID:???
キャプテン「続けるのだな、ランスロー、グレミー」
ランスロー「ああ。レイズ20000だ」
グレミー「う…ぐ……コ、コール」
ランスロー「レイズ20000」
グレミー「コ、コール」
ランスロー「レイズ60000」
グレミー「コ…………フォルド、私の負けだ」
カトル「張り合ってくれたこと、忘れないよ」
アスラン「追い打ちをかけてやるなよ……」
グレミー「ぐっ…ぐうぅぅ……ガハッ」
カトル「あ、倒れた」
ハリー「……南無三」
クロノクル「ああ、もしもしルー=ルカか。ああ、ちょっとグレミーを元気づけてやってくれないか」
キャプテン「では約束通り、配当は私、アスラン、カトル、ランスロー、シャア、ナナイの六人で均等に」
カトル「均等に、といっても実際はネオジオン社3、ラーカイラム社1、プラント1、ウィナー建設1ですけどね」
アスラン「ハリーさんとクロノクルさんには悪いコトしたな」
シャア「やれやれ、デギン老に報告するのが気が重いな」
ナナイ「仕方ありません。グレミー=トトの社内での権力工作は目に余りましたから。学生の身でありながら、全く」
シャア「グレミーに荷担した人間は別件で処罰しておいてくれたまえ」
ランスロー「今のネオジオン社がお家騒動など起こしては、経済が冷え込むからな」
キャプテン「いくらライバル社とはいえ、それは好ましくない」
アスラン「プラントとクラインカンパニーも同じ考えです」
カトル「しかし随分と凝った事をしましたね」
シャア「私としてもグレミーに上に立つ資質があるならば、譲っても構わんと思ったのだがな。
部下を使う才能も無ければ、有能な部下を望む向上心も、服芸の仕方も、引き際も、諫言を聞く度量もまだまだ足りんようだ」
ランスロー「まだ若いのですから」
シャア「それは分かる。実際に派閥を作った手腕は認めよう。だがそこまでだな」
ナナイ「それに、その資金がどこから出てるかというと、デギン老の与えたお小遣いですからね」
カトル「流石にそれはちょっと……ですよね。お金は自分で稼がないと」
シャア「ガルマほどではないが、老は彼を可愛がりすぎる」
ランスロー「しかしこれでもうグレミーには蠢動できるほどの財力も無くなったということで」
シャア「うむ、協力感謝する……しかしランスロー」
ランスロー「は?」
シャア「君もあまり幸運の女神には好かれてないようだ。賭け事はやめておいたほうがいいな」
ランスロー「存じています」
FIN
最終更新:2015年10月18日 00:39