393 名前:死のバレンタイン 1/4投稿日:2006/02/16(木) 18:46:23 ID:???
アムロ「ふう、今日も仕事だ……頑張ろう」
クリス「おはようございますアムロさん。これ、どうぞ」
アムロ「ん……チョコレートか? そういえばバレンタインだったな、毎年ありがとう」
クリス「気にしないで、兄弟みんなで仲良く食べてね。あっ、こっちはアルの分」
アムロ「おいおい、アルのだけ特別製かよ」
クリス「だって仲良しなんだもの」
アムロ「ああ、喜ぶだろうな」
チェーン「く、クリスさん……!? まさかアムロ狙いだったとは……」
アムロ「ふう、仕事も一区切りついたな……少し休むか」
ケーラ「アムロぉ、ちょっといい?」
アムロ「ケーラか、何だ?」
ケーラ「ほら、チョコレート」
アムロ「ん……いいのか? アストナージは?」
ケーラ「ご安心を。ちゃーんとアストナージには本命チョコをプレゼントする予定ですから」
アムロ「そうか。ありがとう、美味しくいただくよ」
チェーン「なっ……ケーラさんが、浮気を!? どうしよう……」
ブライト「アムロ。支社のラー・ザイムから、カニンガムが来てるぞ」
アムロ「カニンガムが?」
カニンガム「アムロ、頼まれていたサンプルを届けに来たわよ」
アムロ「ああ、ありがとう。これが無くちゃ仕事が進まない」
カニンガム「それから……はい、チョコレート。今日はバレンタインでしょ?」
アムロ「わざわざありがとう、よぉく味わって食べるよ」
チェーン「うぐっ……他に見知らぬ女まで。アムロ、何股かけてるの?」
394 名前:死のバレンタイン 2/4投稿日:2006/02/16(木) 18:47:33 ID:???
アムロ「ふうっ、今日の仕事もようやく終わりだ。さて、帰るか」
チェーン「い、今がチャンスよ……チョコを渡すついでに、夕食に誘って……あ、あむ」
ベル「アムロー、遅いじゃない」
アムロ「ベルトーチカ!? こんな所で待ってたのか?」
ベル「そうよ。今日はバレンタインでしょ? 届けにきて上げたわよ」
アムロ「あ、ああ……! ありがとう、ベルトーチカからまでもらえるなんて」
ベル「あら、私以外からももらったんだ? じゃあこれはいらないかしら?」
アムロ「いや、欲しいよ。仕事が終わった後は甘い物が欲しくなるからな……」
ベル「うふふ、自作のストロベリーチョコよ。アムロ、よく冷凍ストロベリー食べてたから」
アムロ「覚えててくれたのかい? さすがだなベルトーチカは」
チェーン「ううっ……昔付き合ってたらしい女からまで。で、でも帰り道は途中まで一緒だから、追いついたフリして……」
アムロ「さて、今日は……寄る約束をしていたっけ。まあ、バレンタインだしな」
チェーン「あ……あれ? いつもと道が違う。どこに行くんだろ……あのアパートメント?」
アムロ「アリョーナ、僕だ」
アリョーナ「アムロ! よかった、ちゃんと来てくれたんだ」
アムロ「そりゃ、約束したからな」
チェーン「また新たな女がー!?」
アムロ「ん……元気そうだな。仕事は順調かい?」
アリョーナ「おかげさまで。アムロが保護者になってくれたおかげよ。恩返しというには小さいけど、これ」
アムロ「ありがとうアリョーナ」
アリョーナ「えへへ、自信作なんだ。ねえ、上がってく?」
アムロ「いや……今日は家に帰るよ。また来る」
アリョーナ「そう、残念。アムロ、またね」
チェーン「な、何かいい雰囲気だった……。うぅっ……私じゃ駄目なのかなぁorz」
アムロ「ン……チェーンか? そこにいるのは」
チェーン「ギクッ! あ、アムロ……」
アムロ「どうしたんだ? こっちは帰り道じゃないだろう」
チェーン「あの、その、こ、これ!」
アムロ「チョコレートかい? よかった、チェーンからもらえて」
チェーン「へ……?」
アムロ「卑しいかもしれないけど、チェーンからもらえるだろうなって思ってたから、会社でもらえなくて残念に思ってた」
チェーン「あ、ああ……アムロ!」
アムロ「ありがとう、チェーン」
395 名前:死のバレンタイン 3/4投稿日:2006/02/16(木) 18:48:22 ID:???
そして、我が家へ。
アムロ「ただいまー。みんな揃ってるか? 収穫は? よし、これだけあれば当分おやつ代には困らないな……。
チョコはロランに渡して管理してもらうように。本命チョコだけは各自好きなように食え!」
シロー「じゃあ、カレンからもらったチョコを……一個だけですまないな、後はアイナからしかもらってないんだ」
ドモン「ファンの子から贈られたチョコがたくさんある、俺はチョコなんかいらんから全部ポイッ」
アムロ「そんな事言って、レインさんからのチョコだけはこっそり隠し持ってるんだろ」
ドモン「ギクッ」
コウ「あの……シーマさんから、何か怪しいチョコもらったんだけど……入れていい?」
アムロ「本命と見た、お前一人で食え」
コウ「(´・ω・`)」
カミーユ「エマさんとロザミアからのかなぁ……はいっ」
シーブック「俺はドロシーからもらったのを」
ロラン「僕は、その、本命じゃないとは分かっているんですが……ディアナ様とソシエお嬢様に悪くって」
アムロ「(鈍い奴だな)いいよ、その二人からのはロラン一人で食べていい。ロランには世話になってるからな」
ロラン「それと赤い包装紙に包まれた謎のチョコと、愛しのローラへって手紙つきのチョコが」
アムロ「それはゴミ箱に入れとけ」
キラ「フレイからのチョコも、何か怪しいんだけど……」
アムロ「それも本命だろ、お前が食え」
キラ「(´・ω・`)」
シン「マユとステラのは本命で、ルナのが義理か……。ふふふ、もらったチョコは3つ! キラ兄に勝った!」
キラ「それでも守りたい兄のプライドがあるんだー!」
シン「うわぁー! マユとステラのチョコが
ミンチより酷く!? 殺してやる、殺してやるぞキラ兄ー!」
ヒイロ「ドロシーからもらったチョコを渡す。任務完了」
ガロード「ティファ以外からのチョコは、ティファに悪いから断ったよ」
ジュドー「プルからのは本命なのか義理なのか……。とりあえずハマーンからのチョコを入れるよ」
アムロ「危険物を入れるな、それも本命かもしれないから食え」
ジュドー「(´・ω・`)」
ウッソ「いっぱいもらいすぎてどれが本命でどれが義理だか……」
アムロ「全部入れちまえ」
アル「ドロシーとミネバからもらったんだけど、義理かなぁ?」
396 名前:死のバレンタイン 4/4投稿日:2006/02/16(木) 18:49:44 ID:???
アムロ「ん……それは判断つかないから、アルが食べていいぞ。何気にドロシー3人から見事にもらってるな」
それから、これをクリスから預かってきた。アル、お前のだ」
アル「やったぁ」
ウッソ「ちょっと待ってよ、アルだけ贔屓だ! クリスさんのチョコは義理だろ!?」
アムロ「そりゃ本命はバーニィだろうしな。でも、クリスからは兄弟全員分のチョコを預かってるんだ。ほら」
ロラン「これで我が家の家計が助かります」
アムロ「ああ。バレンタインで食費を浮かして、ホワイトデーには各自給料と小遣いから自腹。完璧な作戦だ」
ジュドー「せこいなぁ……」(だからティファ以外からのチョコ断ったんだけど)
シロー「後は兄さんのチョコだけですね」
アムロ「ああ。クリスのは全員分あるからいいとして、ケーラの……だけだな」
ドモン「残りは全部本命かよ!? 本命チョコの数は一番多いんじゃないか?」
コウ「さすがアムロ兄さん……本命はその4つ?」
アムロ「何言ってんだ? 5つあるだろ」
ロラン「5つ、ありますか? ケーラさんとクリスさんの分を除くと……」
アムロ「チェーン、ベルトーチカ……」
カミーユ「まだベルトーチカさんと会ってるのか」
アムロ「カニンガム、アリョーナ……」
キラ「知らない名前だね。でも、それで4つでしょ?」
アムロ「ララァ……」
シロー・ドモン・コウ・ロラン・キラ・シン・ヒイロ・ガロード・アル
「!!!!????」
カミーユ「あっ、本当だ。よく見たらあった」
シーブック「目を凝らせば……確かに……」
ジュドー「これで5つか。アムロ兄貴がトップだな」
ウッソ「さすがですよアムロ兄さん」
シロー・ドモン・コウ・ロラン・キラ・シン・ヒイロ・ガロード・アル
(ら、ララァさんからのチョコが見えない……どこ?)
終われ。
412 名前:死のバレンタイン おまけ投稿日:2006/02/17(金) 19:26:11 ID:???
当日談
シャアSIDE
ララァ『アムロには渡した……大佐にも渡さなくては……』
シャア「ふんふんふーん♪ チョコレートに○○○を通常の三倍混入してっと。
よーし、ロランへの手作りチョコレート完成! もちろんハート型だぁー!」
ララァ『!?』
シャア「待ってろよロラン、私のLOVEチョコレートをこっそり届けに行くから!
そしてロランからのバレンタインチョコは望めなくとも、ホワイトデーは……完璧な作戦だ!!」
ララァ『……アムロ、刻が見える……。この余り物のチョコは自分で食べるわ』
後日談
キラSIDE
キラ「どうして僕にチョコレートをくれなかったのさ。おかげでシンに負けちゃったじゃない」
カガリ「知るかバカ。今年はアスランのチョコに力入れすぎて、他の奴の分を作る余裕無かったんだ。
ルナマリアとメイリンがアスランを狙ってるから、私だって頑張らないと……」
キラ「コンビニでもバレンタインチョコくらい売ってるだろ?
今からでもいいからチョコくれないかな。一日遅れとか、特別珍しい訳じゃないんだから」
カガリ「 自 分 で 買 え 」
シンSIDE
マユ「シンお兄ちゃん、マユのチョコ食べてくれた?」
シン「う、うん。もちろんだよ!」(
ミンチより酷くなったせいで食べられなかったなんて言えない……)
マユ「えへへー。中に入ってたアレ、美味しかった?」
シン「とっても美味しかったよ」(アレ? な、何か入ってたのか? アーモンドかな、ブランデーってのもある)
ステラ「シン……ステラのチョコ、美味しかった?」
シン「あっ、す、ステラ。もちろんステラのチョコも美味しかったよ!」
ステラ「……ネオに教わって……普通のチョコじゃつまらないからって、頑張った……。チョコ、驚いた?」
シン「お、驚いたよ! まさかあんな工夫をしてるなんて」(ど、どういうチョコをくれたんだ!? 開封前に
ミンチだよorz)
マユ「ねぇねぇ、ステラさんのチョコとマユのチョコ、どっちが美味しかった?」
ステラ「ステラ特製のだから、美味しかったよね?」
シン「ど、どっちも美味しかったよ?」(うおぉっ! 普段ならすごく幸せなシチュエーションなのに、神経が磨耗されるー!)
アムロSIDE
アムロ「さて、明日はチェーンと…………。明後日はベルトーチカか。
明々後日はアリョーナで、その次の日がカニンガム。やれやれ、体力がもたないな」
ロラン(うわぁ……絶倫だなぁ。ディアナ様もソシエお嬢さんも気になる僕だけど、見習いたくはないや)
アムロ「ララァとはプラトニックだから、ある意味助かるな」
ロラン「ええええぇっ!?」
アムロ「ろ、ロラン? いたのか。みんなには黙っててくれよ」
ロラン「は、はい……」(ララァさんっていったい!?)
シャア「待てーい!」ガッシャーン
アムロ「シャア!? 窓を破って入ってくるとは、通報するぞ!」
シャア「アムロ! 何で貴様だけララァからチョコをもらえた! しかも、プラトニックなどと戯言を!!」
アムロ「窓ちゃんと弁償しろよ」
シャア「ええいっ、貴様がララァでいい思いをする分、私をロランに慰めさせろ!」
アムロ「とりあえずこれでも食って落ち着け。手作りチョコだ」
シャア「ろ、ロランの手作りか!? いただきます! モグモグ……って、何か見覚えが」
アムロ「やっぱりお前が作ったやつか」
シャア「ブハッ! き、貴様何てものを食わせるんだ!」
アムロ「お前こそロランに何を食わせようとした!」
シャア「う、うぐっ……しまった、さっそく効果が……わ、私はもう帰る。ナナイに解毒剤を……ぬおぉ……」
アムロ「さてロラン、御曹司の方もこの調子で処分するか?」
ロラン「結構です……」(やっぱり長男の肩書きは伊達じゃないな)
最終更新:2019年02月18日 11:31