541 名前:起動ライダーサイサリス :2012/11/11(日) 16:51:15.88 ID:???
―心を冷ました現代、街行く人々は熱き心を失っていた。だが、そんな時代に生きる1人の若者がいた!―
ガトー「ノイエンさんと一緒に、裏山を一回り見てきてほしい?」
エギーユ「ああ。最近、ここを通る車やバイクが襲われる事件が起きている
犯人らしき者が儂の山を歩いていたらしいんだが、儂は腰の調子がな」
ガトー「そうか、そういう事なら任せてくれ」
エギーユ「せっかく孫が遊びに来てくれたのに、済まない……」
ノイエン「ガトー、久しぶりだな。大きくなった。最後に会ったのは何時だったか……」
ガトー「15年前位でしょうか……?それだけ経てば、大きくもなります」
2人は木々の生い茂る山を登り、開けた場所に出る。そこには小さな小屋があった。
ガトー「懐かしい……昔はここでよく、祖父さんと星空を見たものだ」
そう言いながらガトーが小屋の戸を開ける。すると……
??「ご、ごめんなさい!」
ガトー「む、誰だ!?」
そこにいたのは長髪の美少年。彼は申し訳なさそうな顔をしながら小屋を出る。
ノイエン「ビンゴだな。名前は?」
レイ「
レイ・ザ・バレルと言います。俺は歩いて旅をしてて……勝手に入った事は謝ります!」
ガトー「レイ君か、ここは最近物騒でな。旅なら道路を通り、休憩所で休むべきだ。
その前に、然るべき場所へ行ってもらうがな」
ノイエン「それにしても、男とは思えないほど綺麗なブロンドだな。この前襲われたカップルも、似たような髪色だったか……」
レイ「いえ、黒と白だったと思いますが……」
ノイエン「……ニュースにもなってないのに、何故3日前の事件を知っているんだ?」
レイ「!?」
ガトー「という事は……貴様が犯人か!」
ノイエンが無線機を取り出す。だが、何かの一撃が無線機を壊してしまう!
レイ「ばれては仕方ない、お前達には死んでもらう!」
レイは黒い光を纏い、レジェンドガンダムっぽい姿に変身する!
ノイエン「な、なんだと!?」
ガトー「あの光……ノイエンさんは下がっていてください!変身!」
ベルト(cv:ヨウラン)「機動RIDER PHYSALIS Sortie!!」
542 名前:起動ライダーサイサリス :2012/11/11(日) 16:52:42.05 ID:???
ガトー「こんな場所にまでロンド・ベルの怪人が出現するとは!」
レイ「ロンド・ベル!?あの忌々しい奴らと一緒にするな!俺は誇り高きジオンの戦士だ!」
ガトー「ジオンだと!?確か、カイさんの言っていた……だが滅んだ筈では!?」
レイ「ジオンは不滅だ……生き残った者が蘇る日を待っている……!
そして、俺はその王となるべく生まれた男だ!」
ガトー「ならば、今日が貴様の王国の滅日だ!とうっ!」
サイサリスの脚技がレジェンドに次々とヒットする!だが!
ガトー「ふ、悪の芽は芽の内に潰えてもらう!」
レイ「それはどうかな?」
レイがにやり、と笑うと、ガトーの背後に衝撃が走る!
ガトー「くっ!?」
ノイエン「気をつけろガトー!何かが宙に浮いて、お前を攻撃している!うわっ!?」
ガトー「ノイエンさん!く……ノイエ・ジール!!」
遠隔武器ドラグーンが2人を襲い、ガトーは愛車ノイエ・ジールを呼び出す!
ノイエ・ジールはノイエンに寄り添うと、万能バリア・Iフィールドを展開する。
レイ「優しいんだな」
ガトー「ノイエンさんに手を出させるわけにはいかん!」
レイ「だが、それは甘さだ!」
ガトー「くっ!?」
幾つものドラグーンから放たれるビームが、ガトーを襲った。
完全に攻守が逆転した戦場!ガトーはドラグーンの雨を浴びつつ、レジェンドの主砲を必死に避けていた。
ガトー「フフ……コウならディープストライカーで一気に距離を縮め、切り抜けるのだろう……」
ガトー「だが、私にはその様に自在に光を操る力は無い……絶体絶命、か……!」
レイ「そうだ。俺はお前を倒し、ジオンの復活を成し遂げる……
お前もそれを望んでいるんだろう?参謀ノイエン・ビッター」
ノイエン「!?」
ガトー「何だと!?それは本当なのか!?」
レイ「本当だ。彼もまた我がジオン軍で活躍した戦士。そして、新しきジオンを、俺を支える男となる!」
543 名前:起動ライダーサイサリス :2012/11/11(日) 16:54:40.11 ID:???
ノイエン「何も知らぬ若造が何を言う!」
ガトー「ノイエンさん……!?」
ノイエン「ジオンは人類を導く誇り高き戦士の集団!貴様の様な独りよがりな男が、名乗って良い名ではない!」
レイ「何を言っている!俺はジオンの後継、そして再興のために創られ育ったんだ!」
ノイエン「ならば、その創られた王は失敗だったという事だ!
ガトー!我々は再興など望んでいない!残されたジオンの誇りの為にも、この男を……!」
ふと、ガトーの脳裏に、昔小屋で見た星空の光景が浮かび上がる。
エギーユ(若い)「ガトー、お前はあの星屑になれ」
ガトー(少年)「なんで?あそこの大きな星の方が強そうだよ?」
エギーユ「あの星は近いから大きく見える。本当は、あの小さな星達よりずっと小さいのだ」
ガトー「そうなんだ……」
エギーユ「独りで見せかけの輝きを放つ星に何の意味があろう。
星の屑は微かにしか光を見せずとも、確かに強く輝き、仲間と宇宙を覆い照らす。
数多の星屑こそ、真に誇るべき尊い光なのだ」
ガトー「なんだかよく分からないや」
エギーユ「その内、分かれば良い……」
現実へ戻ったガトーが、きっ、とレイを睨み付ける!
ガトー「そうだ……私は誇り高き星の屑だ!独りよがりな輝きなどには負けん!!」
ベルト「Maximum Brightness……!」
ガトーの右腕にオーラが集まる!ガトーがその手を水平に振り払うと、無数の光が周囲に拡散した!
レイ「何!?」
ガトー「知ってもらおうか、星の屑の輝きを!」
ベルト「STARDUST!!」
ガトーが手をかざすと、光の粒が爆発し、空間全体を攻撃したのだった!
544 名前:起動ライダーサイサリス :2012/11/11(日) 16:56:12.56 ID:???
必殺のスターダストを受けドラグーンが次々と爆発し、レイもダメージを受ける!
レイ「くっ、俺のドラグーンが!」
ガトー「これで貴様の部下はいなくなったな!」
ガトーの再びの猛攻!その連撃に耐え切れず、レイは吹き飛ばされる!
ガトー「怨霊怪異の徒よ……消え去れ!」
すかさずガトーがジャンプ!揃えられた両足に、シールド状のオーラが発生する!
ベルト「Maximum Brightness……ATOMIC BAZOOKA!!」
そして、必殺の両足キック・アトミックバズーカが!レジェンドガンダムを貫いたのだった!!
ノイエン「ガトー、確かに私は今でもジオンの戦士だ。ライダーとして、どうするかは任せるよ」
ガトー「……ロンド・ベルは正義から悪へと転じました。旧悪が悪を捨てるのもまた道理。
それに、今の私にはノイエンさんの過去など、知りもしない事です」
ノイエン「そう言って貰えると有難い。だが、これだけは覚えておいてくれ」
ガトー「?」
ノイエン「ジオンはロンド・ベルとの戦いで王を失った。
誇り高き戦士が従うべき王を失っては、ただ静かに眠る事を望むのみだ」
ガトー「それが、ジオン残党の願いなのですね」
ノイエン「そうだ。もし眠りを妨げる者が現れた時は……頼んだぞ」
ガトー「はい。必ず……!」
過去に紡がれた物語が、新たな戦士に新たな技と誓いを生む!
戦士達が戦いを忘れる日まで!戦え、サイサリス!!
この放送は、スプーンから宇宙戦艦までのアナハイム・エレクトロニクスと、
ラー・カイラム、リリー・マルレーン、ご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
545 名前:起動ライダーサイサリス :2012/11/11(日) 16:57:30.96 ID:???
舞台裏…
コウ「お疲れ。格好良かったよ」
ガトー「私が主役のサイドストーリーが作られるとは……感無量だ」
ブライト「サイサリス編も見たいと言う声が番組サイトに多く寄せられたからな。
本編のようにはいかないが、少しずつ外伝も充実させていきたいと思っている」
コウ「それは楽しみですね」
アムロ「おっと、コウも見ている側に回れると思ったら大間違いだぜ?やりたい事はまだまだあるんだしな」
コウ「えっ……!?」
ガトー「フッ、それは楽しみだな」
シン「つーかレイもさ、ノリノリで悪役やってたけどそれで良いのかよ」
レイ「気にするな、俺は気にしない。それに、シンだってやっていただろ?」
シン「いや、うん。そうだけどさ……」
ブライト「ハハハ、悪役が嫌なら、キャスト不足で埋まっている企画書は幾らでもあるぞ」
シン「遠慮します!!」
おわり
最終更新:2015年11月20日 21:46