604 名前:1 :2013/02/09(土) 17:52:05.54 ID:???
セレーネ「さーて、たまには練習して、可愛い弟たちにチョコレートでも作ってやるとしますか」
スメラギ「さんせーい」
フラム「宜しくお願いします」
アスナ「フラムちゃんも偉いよね、私たちに付き合ってくれるなんてさ」
フラム「ゼハート様にあげたいのですが、火星では店のものばかりで自作する文化がありませんから」
カレン「そういう事なら経験豊富な私達に任せとけって。ばっちり旨いのを教えてやるよ」
フラム「感謝します」
ドロシー「じゃあ、まずはチョコレートの基本ですわね」

1:チョコを刻んで適度な温度で湯せんし温め、溶かす
2:色んなものを混ぜる
3:冷やして固める

フラム「簡単なんですね」
セレーネ「ええ、私達をバカにしてるのかってくらい簡単よ」
フラム「でも、これを刻むのですか?」
セレーネ「へ?」
 フラムは『チョコバット』を取り出した!
フラム「火星でチョコと言えばこれですが……」
スメラギ「まさかのネオサンリツ製菓……!」
カレン「まーた微妙なところを……」
ドロシー「確かに火星のシェア90%以上とは聞きましたけれど……」
セレーネ「これはちょっと使えないわね。こっちのチョコを使いましょう」
フラム「こ……これが噂の純度100%チョコレート……!た、食べてみてもいいですか?」
セレーネ「ええ。これだけあるんだから少しくらい構わないわ」
アスナ「どうせだから食べ比べしませんか?その方が作りたいチョコのイメージも湧きますし」
皆「「賛成!!」」

605 名前:2 :2013/02/09(土) 17:52:55.16 ID:???
セレーネ「皆さんに悲しいお知らせがあります!」
ドロシー「お姉様、何かしら?」
セレーネ「チョコレートが無くなったわ」
カレン「はあ!?私まだあっちの食べてないのに!」
スメラギ「どうやら配分ペースを間違えたようね……」
フラム「せっかくの楽しい時間が……」
アスナ「仕方ないわ、じゃあ今日はお開きに……
アセム「ちょっと待てーー!!」
セレーネ「あら、アセム。女の園に何の用かしら?」
アセム「今日は練習するとか言ってなかったか!?なんで食べ尽くすんだよ!」
セレーネ「………………
     …………
     ……そうだったわ」
スメラギ「そういえば、そんな目的で集まった気もするわね」
アセム「そういえばじゃないだろ!」
セレーネ「アセム。じゃあ、はい」
アセム「はい。って、お金とメモ?」
セレーネ「これだけ買ってきてね。レシートは回収して、お釣りも返してもらうわ」
アセム「は?」
スメラギ「ちょっとセレーネ。アセム君が行ってくれるのに、そういう言い方はないんじゃない?」
アセム「そうだよな。そもそも俺が行くのも間違って
スメラギ「余ったお金でお酒も頼んだわよ」
アセム「何でだよおおおお!?」ヅダダダダダ

ウッソ「アセム兄さん行ってらっしゃい」
シン「こういうのがあるからあの部屋行ってツッコみたくないんだよな」
シーブック「でも2レス目なのに作る気配すら無いんだけど……良いのかな?」
ドモン「本人達にそれを言う勇気があれば言えばいいんじゃないか?」
シーブック「じゃあ別にいっか」
ウッソ「そうですね、平和が一番ですよ」

606 名前:3 :2013/02/09(土) 17:53:54.80 ID:???
アセム「ぜえ、ぜえ……買ってきた……!お酒も中年時代でクリアした……!」
セレーネ「思ったより早いわね。さすが私の弟だわ」
アセム「それで、お金なんだけど……」
セレーネ「さっきのは冗談よ。可愛い弟にお釣りを返せなんて言う訳ないじゃない」
アセム「お酒が別でも足りてな
セレーネ「あげるわよ。それじゃあ、試作品を楽しみにしてね」
 ぽーい
アセム「俺っていったい……」
ドモン「泣くな。後で旨いもの食いに連れていってやるから」

セレーネ「さあ、再開するわよ。皆、チョコに混ぜるものの準備は出来た?私はナッツを用意したわ」
スメラギ「私はお酒を」
アスナ「ウニ」
ドロシー「カニ味噌」
カレン「塩辛」
フラム「豆腐」
セレーネ「さあ、始めましょう」
シン「待てやー!?」
セレーネ「あら、何かしら?」
シン「なんなんだよその一杯やりましょう的なラインナップは!半分以上明らかにおかしいだろ!」
フラム「チョコに豆腐を入れるとおいしいとイゼルカント様から聞きましたが」
シン「豆腐はんな黄色い円筒形のものじゃねー!」
フラム「でもケチャップをかけて食べるんですよ?」
シン「聞いてねえよ聞かねえよ!つーかそれ何なんだよ!?地味に蠢いてるし!」
スメラギ「大人のチョコにはお酒が入っているものよ」
シン「普通はチョコ作るのに一升瓶何個も持ち込まないからな!」
セレーネ「私は普通よね。ナッツだし」
ナッツ「キシャー」
シン「ナッツはそんなビオランテ的なものじゃねえよ!?」
セレーネ「はあ、全くシンはうるさいわね。これじゃあチョコを温めても冷えて固まっちゃうわ」
 ぽーい
ウッソ「自業自得ですよ、シン兄さん」
ドモン「自分で行かない方が良いと言っておいてこの結果なら、俺も擁護できないな」
シン「なんなんだよこの差は!?」

607 名前:4 :2013/02/09(土) 17:54:40.90 ID:???
セレーネ「試作品が出来たわね」
カレン「ああ。めいっぱい失敗したけどな」
ドロシー「人は失敗から目を背けるものですわ」
スメラギ「でもそのお蔭で、新たな味を開発できたわ」
フラム「これが……手作りチョコ……」
セレーネ「じゃあ試食してもらおうかしらね」
アスナ「そうですよね。せっかく男の子がいるんだから、試してみないと」
セレーネ「可愛い弟達~!入ってもいいわよ~!」
 しーん
セレーネ「あれ?」ガラッ
スメラギ「戸を開けても……いないわね」
                         ただいまー>
シロー「ただいま。コウと買い物行ってたけど、レジが並んでて遅くなったよ」
コウ「ああ、スメラギさん達来てたんですか」
セレーネ「ねえ。ドモン達知らない?」
コウ「さっき『ご飯食べに行くから自分たちの分は要らないってロランに言っといて』ってメールが来たんだけど……
   姉さんには言ってなかったんだ」
セレーネ「ふうん。せっかく美人で可愛いお姉様達のチョコレートが完成したのに……」
シロー「……コウ、逃げるぞ!」
コウ「……はい!」
セレーネ「確保ー!!」
カレン「ははっ、警官から逃げられると思っているのか!?」ガシッ
シロー「ちくしょう!」
ドロシー「さあ、お2人には私達の練習チョコの実験台になって頂きますわ!」
コウ「こ、このチョコレート動くぞ!?」
シロー「考えるな!俺達はニュータイプじゃないから、五感を閉ざせば邪気を感じる事も無い!
コウ「この居間は……地獄だ……!」


「「ぎにゃあああああああああああああああ!!!!」」

608 名前:5 :2013/02/09(土) 17:55:19.14 ID:???
 その夜……
ロラン「今日はなんだか夕食が寂しいですねー。
    コウ兄さんやシロー兄さんも、何も食べたくないってMSに籠ってますし」
セレーネ「そうね。何があったのかしら?」

ゼハート「旨い……旨いぞ!」パクパク
フラム「良かった……これで本番も安心ですね」
ゼハート「本番だと!?つまり渡したい相手がいるのだな!?
     リア充は死ねと常日頃から思っているが、フラムの相手だけは応援しよう。
     だがアセムだけはダメだ!いいな、これは命令だ」
フラム「(本番だってゼハート様なのに……)」
 おわり


612 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/02/09(土) 18:32:17.25 ID:???
クリス「そのチョコ誰にあげるんですか?」
スメラギ「勿論アル君に決まってるじゃない」
フェルト「…ならお酒入れたのはまずいんじゃ…」
スメラギ「」

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最終更新:2015年12月20日 21:23